しみじみとした会話

11/Ⅵ.(金)2010 はれ
その店の常連は‘70年代を超えられない男で、僕のことを‘センセー’と呼ぶ。
「センセーは森山良子を聞きますか?」
「センセーは唱歌は何が好きですか?」
「センセーは東横線の古い車両に乗ったことはありますか?」
「センセーは子守唄はどんなのが好きですか?お母さんに歌ってもらいましたか?」
質問攻めである。
僕は思い出せなかった。
子守唄?
誰も歌ってくれなかったのでは…などと急に不安で胸がいっぱいになり、 
<あなたはそういう記憶はありますか?>と訊き返した。
すると彼にあっさり
「そんな小さい頃の記憶、ある訳ないじゃないですか!」と呆れられた。
なんでだろう、理不尽なのにホッとした。
子供時分、茅ヶ崎の「ナンデモ屋」のちょっと先に大きな木があって、そこがカラスの巣だ、
と意地の悪いお手伝いさんに教えられ怖くなった思い出がある。
BGM. はしだのりひことシューベルツ「さすらい人の子守唄」


One Reply to “しみじみとした会話”

  1. 茅ヶ崎は、心霊スポットが多いですね。
    私が知っている限りでは、「神奈中バスの七不思議」。

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