ロールシャッハテスト

14/Ⅶ.(木)2011 猛暑
中村先生から、今度、「ロールシャッハ・テストの学会」があるとのお手紙を頂く。
日曜日なら行けそうだから、行ってみようかな。
ロールシャッハ・テストと言っても、わからない方のために簡単に説明しましょう。
精神科の臨床で使う心理テスト(性格テスト)には、大きく分けて、「質問紙法」と「投影法」の2つがある。
質問紙法とは、あらかじめ用意された質問に対し被験者が‘はい’‘いいえ’もしくは、
‘はい’‘いいえ’‘どちらでもない’と答えるものだ。
得られた回答は統計的に処理されてできている基準に照らし合わされて客観的に評価される。
これは、採点と評価が簡便であることが長所だが、
「嘘をつこうと思えばつける」ことや「深いレベルの心理はわからない」という限界がある。
そういう「質問紙法」の短所をクリアしたものが、「投影法」テストだと思ってもらっていい。
具体的に言えば、比較的あいまいな刺激材料を与えて、被験者の自由な反応を引き出し、
それを分析する検査である。
そのため、「質問紙法」とは異なり、術者の力量の差が露骨に出て、
すなわちテスターの経験と資質が問われる検査である。
その「投影法」のいわば代表選手が「ロールシャッハ・テスト」である。
わかって頂けたでしょうか?。
ロールシャッハ・テストにも、色んな流派があるらしいが、
今回の学会は、国際的な規模で垣根を超えて大々的にやるみたいだ。
こんな大会を仕切るなんて、大変だろうなぁ。
中村先生は、臨床もバリバリやっていられるから、一体、いつ休んでるんだろう?と余計な心配にもなる。
クリニックでもロールシャッハ・テストを施行するが、
うちの心理の森国さんも徳田さんも2人ともセンスがよく優秀だと思う。何をもって優秀かと言うと、
「こちらの知りたいポイントを的確に答えてくれること」と
「何回か診察を重ねないと判らないような特徴を、一回のテストで指摘してくれる点」である。
話は少し変わるが、以前、「ロールシャッハテストはまちがっている」という本を読んだことがある。
題名通り、ロールシャハテストを科学的に批判してる内容で、僕はテストを信用してる立場なのだが、
それでも読み物として面白かった。↓。

この作者は前書きで、ロールシャハテスト信奉者たちは本書で展開される正当な科学的主張を拒否し、
激しい批判を浴びせた、と書いている。
挑発的な文章だ。
どんな人なんだろう?、ドキドキしちゃう、会ってみたいな。
折角だからロールシャッハ学会に、こういう人たちも呼んで、公開討論してくれないかな?。
「原発」の記事でも書いたが(2011年7月、「えっ?足りてたの?Tシャツ」、良かったらみて下さい)、
ディスカッションしてる模様を映像で観たいなぁ。文字だけでは伝わらない情報を、たとえば、
発言者の登場の仕方や歩き方(居丈高、シャツの襟を立ててる、ポケットに手を突っ込んでる、履いてる靴の値段etc)や
一瞬見せる表情(口のとがらせ方、ひそめ眉、アゴのしゃくりあげ方、邪悪な微笑etc)や
話し方(相手が話し終わらないうちに言葉をかぶせてくる、語気の荒さ、声の周波数、ヴォーカルとしての音色etc)
などの非言語的な部分を判断材料にしたい。
中村先生、やってくれないかな、この企画。
忙しい中、こんな事言ったら怒るかな?
一応、アカデミックな提案のつもりなんだけどな。
そんな暇ないか…。
それに、これ2005年の本だから、もうこの議論、決着ついてるのかな?。
ま、何はともあれ、日曜日は参加してみたいと思います。
BGM. ザ・シャドウズ「アパッチ」


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