こども目線

25/Ⅸ.(日)2011
知り合いの子が、ウルトラマンにはまっていて、「メトロン星人」が一番のお気に入りなのだが、バンダイ製のメトロン星人がどこにも売っていないと相談を受けた。
丁度、中野ブロードウェイに行くついでがあったので、バンダイ製・メトロン星人を見つけてやろう。
ある玩具屋の怪獣売り場は、子供の手が届きやすいように低い位置にウルトラ怪獣が陳列されていた。
腰をかがめるのもつらいので、怪獣コーナーの前にドカリとあぐらをかいて探していると、見知らぬ幼稚園児が隣に立っていて、「それ、ウルトラマン」とたどたどしい言葉で解説して来た。
面倒なことになりそうなので、テキトーに生返事をしていたら、「ババルウ星人、いる?」とババルウ星人の人形を差し出して来た。
<いらない。ババルウ星人は、卑怯だから。俺はメトロン星人を探してて、忙しいんだ>と追い払おうとしたら、彼はウルトラ怪獣に詳しいらしく、「メトロン星人~」と一緒に探してくれだした。俺のあぐらと彼の目線が同じくらいの高さだった。
直に、彼の親らしき人が来て、「○○ちゃん、行くよ~」と声を掛けるが、彼は誠実に任務を続ける。
親が、息子の隣であぐらをかいて怪獣を物色してる俺をいぶかしげに見だしたから、俺は前を向いたまま怪獣をいじりながら、<その段になかったら、行っていいぞ>と独り言を装って囁くと、彼も前を向いたまま怪獣をいじりながら、「うん」と応えた。
そして、メトロン星人はなかった。
昔も似たようなことがあったな。ラプラスという首長竜のようなポケモンをご存知だろうか?。アニメではオレンジ諸島編でサトシたちが海を渡る時に乗っかっていた「のりものポケモン」だ。「ラプラスにのって」という歌も軽快なテンポのいい曲だったな。
その夏、ラプラスは人気があって、子供用のプールバッグのデザインにラプラスが起用された。
僕は、そのセンスをとても気に入り、イトーヨーカドーでそのプールバッグを購入し、通勤用に利用した。
当時、僕の勤めていた病院は京王線沿線にあって、その電車の中で、見知らぬ小学生に、「ねぇ、『ルギア爆誕』観た?」と話しかけられた。面倒くさいなぁ、と思って、<観てねぇよ、お前、誰だよ?>って言うと、「○×小」と学校名が返って来た。
<へぇ~、そこ、難しいんだろ?>って言うと、「オレ、今度の日曜、観るんだ」と自慢してきて、人の話を全然聞いていない。
だから…って訳でもないが、俺も「ルギア爆誕」を同じ日に観に行った。
そんな夏の思い出がある。


4 Replies to “こども目線”

  1. 私は、「ルギア爆誕」を家族で観に行ったときに爆睡してしまいました。「ルギア爆睡」です。
    よくあるんです。最近でも「ハリーポッター最終章」とか。もったいないですね。

    1. あんころもちさん
      「ルギア爆睡」は、いいネーミングですね。プリン(ポケモン)の仕業みたいですね。
      僕も先日、B級ホラー映画を映画館で観てたら、あまりに退屈で爆睡しましたが、ド派手な効果音で目を覚ましました。

  2. 昨日母と二人で、先生の勤務先だった病院にお見舞いに行ってきました。
    父は、元気そうで看護士さんにいわせると「人気者?」だそうで、よく看ていただいてありがたく思いました。
    私は、月3回病院に行ければ、いいほうです。
    私たちは、私が子供の時3人で過ごせる時間が少なかったので、中年になってこうやってゆっくりとした時間をすごせるのかな。と思いました。
    7年前、私が、こちらの病院に救急搬送されたことも担当が、川原先生だったことも、その病院に父が、お世話になっていることも不思議なご縁を感じます。

    1. あんころもちさん
      いつもコメントありがとうございます。
      お父さん、元気そうでよかったです。確かに、「縁」とは不思議なものですね。

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