面白くっても大丈夫

受付の採用面接も無事終りました。
さすがのタフガイ、タッちゃんも週末は疲れてしまい、休みの日は20時間くらい寝てました。
美容院は2週連続でキャンセルです。
おかげで髪はボーボー、ネイルはヌードな状態です。
なのでユニオンジャックのハットを被って診察してましたが、却ってそれが好評だったりするから、
森進一の「冬のリビエラ」ではないけれど、人生って奴は思い通りにならないもの、ですね。↓。

次の休みに美容院に行くつもりですが、2回もキャンセルしてると行きづらいですね。
よく患者さんがキャンセル続きだと申し訳なさそうにするのに、僕は<いいよ、いいよ>と寛大ですが、
でも我が身になってはじめてわかった。会わす顔がない。
人の心を専門に取り扱ってる稼業なのに、まだまだですね。一生、修行ですね。
さて気になる新人は4月1日から来る予定です。エイプリル・フールからの参入です。嘘じゃないです。
今回の求人の文章を「顧問」が良いと誉めてくれたので、その一部をHPに載せれないか検討しました。
そして思いついたのです。それは意外なところにありました。
今回、応募してくれたある人の自己PR欄に、「クリニックに清潔感がある」というメッセージがありました。
清潔感?
確かに、受付が毎日、綺麗にお掃除をしてくれていますが、カワクリの印象は「清潔感」より「雑然」でしょう。
昔、モテる男の条件は、「サ行」だと言われていた時代がありました。
「さわやか」「しょうゆ顔」「すがすがしい」「清潔感」「痩身」だったかな。
僕は1つも条件をクリアしませんでしたが、大層、モテました。
そんなことはどうでも良いのですが、カワクリのどこを見たら、「清潔感」に行き着くのでしょう?
そうか!「クリニック紹介」か!
あれは出来たばっかりのガランドウの写真で、白と黒のモノトーン。
ちょっぴり、アダルトね。
なので、あそこを見て内装イメージを「清潔感!」と勘違いしたのでしょうね。
しかし、これは放置しておくと、似たような誤解は今後も起こりうる。
あの写真をイメージして訪れて、自動扉を開けて、ぶったまげる!
そんな心臓に悪い再発例を防ぐべく、そこに「お断り文」と一緒に、今回のメインテーマを挿入しました。
「遊び」と「まじめ」をつなぐ空間みたいなことを書きました。良かったらみて下さい。
このアイデアのヒントは、南伸坊の「面白くっても大丈夫」というエッセイのタイトルです。
今回のカワクリの求人のコンセプトは、これにしました。
無断で拝借する訳にはいかないから、そのフレーズは使わずに、その精神だけを真似しました。
どうゆう精神かと言うと、つまらないものより、面白い方が良いに決まっている。
だけど世間は、面白ければ良いってモンじゃない、と目くじらをたてる。
医療の分野は真剣勝負だ。
面白さ、など要求されない。
むしろ、面白かったら、信用されないかもしれない。
だけど僕は、精神科医療は、ちょっと違うと思っている。
面白さ、が治療には必要だと思っている。
ただ、やはり、面白ければ良いと思っているのか!と言われたら、こう反論したい。
面白くっても大丈夫!
ちなみに、このタイトル・コピーは糸井重里の作です。
その文庫のカバーを診察室の入り口の扉に貼りました。興味があったら探してみて下さい。↓。

カワクリのディスプレイはレコード・ジャケットを飾るブームが一段落しました。
次なるブームは、文庫本の表紙です。
これは昔、僕が誰かに勧められて面白かった本たちです。
だから、おすすめのおすすめ、孫すすめ、ですね。
トイレの扉のラブライブのポスターは喫煙所に移しました。↓。

代わりに、トイレの扉は、「天才バカボン」の文庫本の帯を並べました。
著名人が解説を書いていて、1巻がタモリで、最終巻がたけしです。
その他にも、筒井康隆やアラーキーとかのが面白いです。
良かったら見て下さい。↓。

本好きな子にはもったいながれるかもしれないけど、どうせ本棚で眠ってるだけだから、ちょっと贅沢にお披露目です。
BGM. 桂木文「短編小説」


18 Replies to “面白くっても大丈夫”

  1. 先生、こんにちは。
    ユニオンジャック柄のハット、よくよく思い出してみると、初診の時にもかぶっていらっしゃいました。
    髪は茶色で。
    その次の診察(1週間後)では、髪の色が黄緑色でした。
    友人にその事を報告したメールを読み返して、裏付けが取れましたよ。
    “クリニック紹介”のページは、川原クリニックのホームページからリンクしている方ですね。
    写真だけ見ると、カフェのようですね。
    「十中八九N・G」の“川クリ紹介”は、装飾がいっぱいの室内写真が掲載されています。
    昨日は、診察ではないのに、川クリの空気を吸いに(笑)お邪魔しました。暖かく受け入れて下さってありがとうございます。
    図書館で借りた、柳家花緑の本を読んで過ごしたのですが、談志はもちろん、談春や志らくのエピソードも載っていました。

    1. トモトモさん、こんにちは。
      ユニオンジャック帽には、過去にもそんな事実がありましたか。
      十中八九、同じ理由でしょうね!
      クリニック紹介の写真は、カフェみたいですよね。
      僕なら、こんなクリニック、行かないかな。(笑)
      昨日、見えてたのなら、ご挨拶くらいすれば良かったですね。
      今度はそうしましょうね~
      花録と志らくは、仲良いんですよね、きっと。

  2. 川原先生こんにちは
    茨城に引越してもお世話になっているTIです。
    引っ越してからクリニックへお邪魔する機会が減りましたが、行く度にブログで紹介されたものを見つけては1人楽しんでおります。おかげで待ち時間が苦になりません(笑)
    今回は、文庫本で模様替えされたようで、先生の「どうせ本棚で眠ってるだけだから、ちょっと贅沢にお披露目」というセンス、素敵です。
    今週末にクリニックを訪問しますので、じっくり拝見させていただきます。
    診察も宜しくお願い申し上げます。

    1. TIさん
      遠くから来てくれてて、ありがとうございます。
      それで待ち時間が長いのは、帰りの時間がヒヤヒヤしますね、すみません。
      カワクリの内装は毎週、どっか変わってるので、見てみて下さい。
      これからも新機軸を打ち出します。楽しみにして下さい。
      診察もちゃんとやります。
      ではまた~

  3. 川原先生、こんにちは。
    クリニックの紹介の文章を読みました。先生のポリシーが明確にかつ
    簡潔に伝わってきました。開業時の院内の紹介写真は現在のものと
    かなりギャップがあり、かなり笑えました。before afterみたいで・・・・・。
    今回の写真で紹介されていた福永武彦の「草の花」は愛読書です。
    カワクリは世界で唯一無二の空間にして欲しいです。

    1. やられメカさん
      お褒めに預かってありがとうございます。
      「草の花」を好きですか?
      あれ、良いですよね。
      「草の花」をくれたのは、前にブログに書いた、「良い家庭教師」なのです。

  4. 一般的な医者の嫌いなところ
    ①平等だなんだと言っていても、結局自分が偉いと思っている
    ②ボンボンが多く、庶民感覚がない
    ③自分の意見が必ず通ると思っているし、実際通ってしまう
    そんな人間に弱い立場の病人が治せるはずがない
    患者達に言いたいけど言えないこと
    ①待ち時間が長いとキレるくせに、自分はやたらと話す時間が長い
    ②カルテがなければお前のことなど医師は覚えていないと認識したほうがいい
    ③本当の不眠症だったら昼寝とかしないと思う

    1. パールライスさん
      悪意のないコメントだと思って、アップしました。
      機械の字って、行間が読めないから、字面だけ見ると、きつく読めたりもするので。
      もし、悪意があったら、申告して下さいね。
      削除しますから(笑)
      コメントへのコメントです。
      一般的な医者~について。
      ①何をもって「平等」とするかですね。人間は皆、平等だ、って思ってる人も少ない気がするし。
      それから、最近の風潮では「自分が偉いと思っている」って、馬鹿に使うフレーズですよね。
      そんな医者がいたら嫌われても仕方ないでしょうね。ま、気付かないかな。
      ②「庶民感覚」ってのも、もはや幻想のような気がしますが。
      ③最近は、「インフォームド・コンセント」自体が古い概念のようで、個々の患者さんの価値観に基づいた治療が主流になるそうです。
      自分の意見を通すことだけ考えたら、医者は効率悪いと思いますよ。
      そんな人間に~について。
      まったく同じ弱い立場だったら、弱い人の援助は出来ないと思います。
      「プロ」ってそういうことじゃないかしら。
      あらゆる職種に置いて、卓越してないと、お金をもらえないもの。
      患者達に~について。
      ①待ち時間が多い人には、こちらもついつい長く時間を割いてしまう傾向はあるかもしれない。悪循環ですね。
      ②確かに細かいことを全部、記銘しておくのは無理だから、カルテがあるのかも。記憶違いもあるかもしてないし、「言った・言わない」じゃ困るしね。
      ③これは、仰る通りだと思います。夜に寝れないから、昼に眠くなる、というのも判るのですがね。いつか寝ないと死んじゃうからね。
      パールライスさんの問題提起は面白いと思います。
      他の方の意見も聞きたいです。
      なるべく、冷静な、理性的な、明日につながるようなコメントを期待します。

  5. センセーこんにちは。
    もう ずーっと調子が良くて全然カワクリに行けていません。
    良いことなのに ちょっと寂しいです 笑
    センセーの髪色が変わったら、それだけ見にいってもいいですか?

    1. きのこあたまさん、こんにちは。
      調子が良くて良かったです。
      「病気」や「症状」の相談じゃなくても、来ていいですよ(笑)
      それから、診察なしでも、フラっと寄っても大丈夫ですよ。
      ちなみに、髪色はパープルにしましたよ。
      それだけ見にきてもいいけど、それほど斬新じゃないですよ、今回は。

  6. 先生、こんにちは。
    今度(診察でなくて)川クリにお邪魔する時は、タイミングをみてご挨拶しますね。
    昨夜はにぎわい座で志らくを聴いて来たのですが、「狸」の枕で花緑の話が出たのでちょっとびっくりしました。(全く別々に、同じ家具屋で「世界で二番目に寝心地の良いベッド」を勧められて買ったことがあるそうです。)
    「豊志賀の死」は、帰り道一人で歩いていると、ふと豊志賀が出て来そうな気分になりました。
    でも、噺の中で気持ちをほぐしてくれる場面もあったので、全面的に怖くはなくて、私は良かったです。

    1. トモトモさん、こんにちは。
      志らくって、何気に恐い噺、よくしますよね。
      同じ家具屋のベッドの枕の話、面白いですね~!
      こういう会場じゃないと聞けない話を教えてくれてありがとう!
      面白いね、瞼を閉じて味わうと、志らくの顔が目に浮かびます。
      今度、カワクリに来た時は、坂本九みたいに、ステキなタイミングをはかって挨拶しましょうね。
      ではまた~

    1. パールライスさん
      再コメント、ありがとうございます。
      なんだかうまく言えませんが、良かったです。
      「川原達二の十中八九N・G」はタイトルで言い訳してるのです、<N・G記事が多いからね>って。
      だけど、いたずらに誤解を招いたり、誰かを傷つけてはいけないので、外部にチェック機能をつけたのです。
      「顧問」と呼んでます。
      僕も長いこと、ブログを続けてるから、<これ、やばいかな?>って予感は出来るようになりました。
      そして、「顧問」のアドヴァイスを受けて、必要に応じて、修正することにしています。
      最近は、あまり、「N・G」はないようでホッとしています。
      そんな中、実は、今回の「パールライスさん」のコメントは迷ったのです。
      僕のコメントもふくめて、アップするかどうか?
      そして「顧問」に意見を聞いたのです。削除覚悟で。
      すると、「顧問」は前回のコメントが「新患という呼び名について」の意見の方だから、悪意はないでしょう、大丈夫!とお墨付きをくれたので、そのまま公開しました。
      だけど、僕のコメントも、字面だけ見ると、受け取り側には、きついかなぁと心配していたのです。
      でも、こうやって再コメントをくれたので、(謝る必要があるかどうかは別として)、良かったです。
      つまり、申し訳なくないと思いますよ。
      これに懲りず、また良かったらコメントして下さいね。

  7. 「坂本九みたいに」がわからず、半日考えましたが、Wikipediaに頼ったらすぐ解決しました。
    “ステキなタイミング”という歌、聞いてみたら薄っすらと記憶にありました。
    私、志らくが怖い噺するのは初めて聴いた初心者です。
    例の改造で、談志の残した貴重な資料を湿気から守る為に、志らくの生活スペースも空気がカラカラだそうです。加湿器3台くらい付けているとか。
    風邪もひいていて、「昨日は全く声が出なかったけれど、今日はやっと低い声なら出るようになりました」「(だから)今日は『アウッ!』無しね」と宣言しながらも、「狸」では子狸の可愛い高い声出してましたよ。

    1. トモトモさん
      僕も世代的には、リアルタイムで坂本九の「ステキなタイミング」は聞いていませんよ。
      ずっと後ですね。「金曜娯楽館」という山城新吾の番組で「ビジー4」がやってるのが最初です。
      それから遡って、たどり着きました。
      こうやって、強がって昔の歌を知ったかするのも、志らくにシンパシーを覚える理由の1つです。
      志らくの、談志の家の話、もっと聞きたいなぁ。
      貴重な資料のために風邪をひくなんて、弟子のかがみですね!
      志の輔や談春に聞かせたいですね(笑)
      志らくは、ボーカルとしての声も良いですね。
      高座、行きたいけど、チケットとれないですね。
      いよいよ、「もっともチケットがとりづらい落語家」の仲間入りでしょうか?
      嬉しいような、さびしいような。
      ではまた~

  8. 治療には面白さが必要。
    そうですね、笑いやユーモアがあったほうが心療内科の診察には必不可欠かもしれません。
    きっとそれがあるから患者さんはついてくるのでしょうね。
    これからも変わらないスタイルで行って下さい。

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