談志生誕80周年、パート2

14:00くらいに終わったから、一階下のお好み焼き屋で、コースとボジョレーヌーヴォーを頼んだ。
解禁後3日目らしい。
奥まった席だったが、僕の近くの席には、美人の女とその子供(小1、聞いた)と安岡力也みたいな男が3人で、
和気あいあいとしていた。
どんな関係かはどうでもいいが、うるさい。
そのうち、ガキが、「これ食べるとウンチになるよ」と笑って、何度も連呼している。
小1には、ウンチ、というタームが面白いみたいで、はしゃいでいる。
大人たちはそれを注意しない。
昔、高倉健の任侠映画を観終わった客が肩で風切ったように歩いて行くのと同じで、
僕は、談志まつり、のあとだからか、ボジョレー2本目だったからか判らないが、
その席にまで寄って行って、大人は無視して、子供の目をジッとみて、
<坊や、食べ物屋さんで、ウンチ、なんて言っちゃいけないよ。僕は不愉快な気分になったよ。
あとね、もっと大事な事、それ、つまんないよ>と言った。
安岡力也(似)は、拝むようなポーズですまなそうに謝って、美人は無言で子供を連れてトイレ(?)に消えた。
やっと静かになったかと思ってたら、安岡力也(似)がウエイターにお水を注文して、お店の人が持って来たら、
力也はどうやら常連みたいで、「今日、混んでるね。どうしたの?」と聞いてて、
そうしたら店の人が、
「上で談志さんの会があったんですよ」と答え、そうしたら力也は、「談志かぁ…」と天を仰いだ。
立川談志はみんなの心に生きている。
でもさ、1番話が通じたのが、この小1の子で、ひょっとしたら、この子はこの場を壊したかっただけなのかな、と思ったりした。
BGM. 荻野目洋子「ダンシング・ヒーロー」


猫と、ヘドラと、カツ煮膳

16/Ⅱ.(木)2017 暖かい
ここのところの記事で何の説明もなく、「デデデデ」と登場していますが、それは、浅野いにお、のマンガ、
「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」の略です。
2巻で、おんたん、が兄の頼みで、猫を探し回り写真を撮るくだりが好きです。↓。

それをマネして、カワクリの猫を集めてみました。
今回の収集には、受付のうかいさんも貢献しました。誉めてやって下さい。
リズム感をつけるため、ピコ太郎の「ネオ・サングラス」の冒頭の要領で、ヘドラ、をはさみます。
今日のお昼休みに、外出して、ヘドラ、の撮影をして来ました。↓。

それではスタートです。まずは診察室から。
綾波が猫。↓。

ヘドラ。↓。

いずこねこも猫。↓。

あずにゃんも猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

ライオンも猫。↓。

とらも猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

ヘドラ。↓。

待合室。
ライオンも猫。↓。

いずこねこも猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

ヘドラ。↓。

受付カウンター。
猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

ヘドラ。↓。

相談室。
猫。↓。

ヘドラ。↓。

廊下。
猫。↓。

猫。↓。

ヒョウも猫。↓。

ヘドラ。↓。

喫煙所。
仔猫。↓。

ヘドラ。↓。

待合室2.
猫。↓。

猫。↓。

ヘドラ。↓。

待合室3.
猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

メイクは猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

左側が、黒猫。↓。

ヘドラ。↓。

フィギュア・ケース。
黒猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

苛虎(かこ)も猫。↓。

猫。↓。

猫。↓。

キョンの妹の頭の上のシャミセンは喋る猫。↓。

ヘドラ。↓。

DVD.
寅も猫。↓。

ヘドラ。↓。


11月はおとなしくしてよう③~寿司屋で呑む

7/ⅩⅠ.(月)2016  
11/7は、本当なら豊洲に移転する日らしい。
そんなことはどうでもいいのだが、今日は珍しく何も予定のない月曜なので、
昼間から近所の寿司屋でいっぱいやって、サッサと寝てしまおうと思った。
冷酒を頼んで、鯵と鰯と秋刀魚の刺身と、白子のポン酢、セイコ蟹という松葉蟹のメスを食べた。
セイコ蟹は初物で、年内しかとっちゃいけないらしい。なくなっちゃうからでしょうね。
松葉蟹も今日が初競りらしく、高いのには、130万円の値がついたらしい。
ご祝儀相場、という奴ですね。
高いのは初日だけで、1週間もすると普通の値段になるそうだ。
松葉蟹と越前蟹はとれる場所が違うだけで同じもの、ズワイ蟹も見た目は同じらしいが値段は1/3だって。
タグがついてるかどうか(ブランド化されてるかどうか)だって。
松葉蟹は、蟹酒というのが美味しい。
まず蟹を食べたら、脚を香ばしく焼いて、熱燗を注いで呑む「蟹酒」は、ふぐのひれ酒より美味しい。
こないだ「ウチくる?」で最近の回転寿司がすごい、という特集をやっていた。
活きた伊勢海老を握っちゃうとか。
僕は回転寿司は苦手。
さすがに今は食品表示の問題とかでないのだろうけれど、
昔は何の魚かわからない謎の魚を白身だから、「鯛」とか「平目」として安く握ってたし、
海蛇を穴子と言ってた時代もあった。
リアルな体験では、浪人生の頃、茅ヶ崎に回転寿司屋が出来たから行ってみたが、
そこでは「平目」を注文したら、「山芋」を魚の切り身の形にスライスして出してきたカルチャーショックから、
いまだに立ち直れていない。
BGM.ボ・ガンボス「 魚ごっこ」


残暑お見舞い

15/Ⅷ.(月)2016 はれ 夕方少し雨 
SMAPが解散するそうで。
SMAPを好きな患者さんはたくさんいて、その多くは彼らが国民的アイドルになる前からのファンで、
僕がまだダボダボの白衣を着て歩いてる頃からの付き合いのある人が多いです。
SMAPは、アイドル冬の時代を地道に深夜バラエティーとかやってて、その時間帯は僕もテレビをみれるから、
親しみのあるグループだ。
夢はモリモリ、では、キックベースをやったり、「音松くん」という「おそ松くん」のパロディーもやっていた。
最近はアニメ「おそ松さん」が流行りだから、懐かしくなって、夏休みを利用して、VHSのビデオを取り出してみたばかりだ。
患者さんたちにはそれぞれ推しがあって、「いいとも」の中居くんとかツヨシ&しんごとか吾郎の曜日を、
入院中には家族に頼んで録画してもらっていたし、だから僕はそのダビングをいっぱいもらってたから結構詳しいのです。
皆、自分の好きなものを自分の好きな人にみて(きいて)欲しい欲求が強いのです。それは仕方がない。僕もそうです。
僕は昨今の芸能ニュースはまるで明るくないですが、SMAPに関しては事務所の闇のようなものが見えますね。
まるで、くさいものにふたをしろ、みたいに、オリンピックの最中のどさくさに発表して。
今回のオリンピックは、暗いニュース続きだった我々国民にメダル・ラッシュという希望の光を見せてくれていたようだし。
うまい具合に、うやむやに出来るんじゃないかと踏んだのでは?、とゲスの勘繰りも出来るのですが。
ところが昨日のスポーツ紙の1面は全部、「SMAP解散」でしたね。朝日新聞も1面で報じていました。
スポーツ新聞でよく言われるのは、「ケネディ大統領暗殺」の時の新聞紙の1面はこぞって「ケネディ暗殺」だったそうですが、
東京スポーツだけが、「銀髪鬼、場外悶絶」だったそうで。
銀髪鬼(ぎんぱつ・き)とは、やすりで歯を研ぐパフォーマンスで有名な噛み付き魔、フレッド・ブラッシーのこと。
つまり、東スポにとっての一大事は、「ケネディが暗殺されたこと」よりも、
ブラッシーが力道山に空手チョップを食らい「場外で悶絶すること」だという、揺ぎ無い己の価値基準で、
世間がどう言おうと自分にとっての一大事はこれだ、と自己主張をしようという啓蒙の題材に使われ、
「東京スポーツのようにしていれば、戦争は起きない」とまで刷り込まれた、我々の世代の文化である。
東スポは、その後も独自の路線を崩さず、岡田有希子が自殺した時も各紙とも1面は「岡田有希子自殺」であったが、
東スポのみ、「輪島プロレス入り」と、元・横綱、輪島大士の全日入りスクープを1面にした。
最近だと、デイリーがそうですね。どんな事件があっても、阪神の記事が1面。「談志が死んだ」時も阪神だった。
しかし、今回はそのデイリーでさえ、「SMAP解散」が1面!
もっとも、これはデイリーが失敗したのではなく、他の新聞紙がオリンピックを書くべきだったのでしょう。
まぁ、でもこれは良いことなのかな、国民の関心事が、オリンピック<SMAP、って不等式は。
さっきの東スポのブラッシーの件ではないけれど、戦争起きにくそうですね。
そんな終戦記念日前日、僕はスポーツ新聞を全紙買って、美容院に行き、号外のように配った。
僕の世論調査では、事務所に怒っている人が、4人中3人でした。
僕のネイリストさんも75%のうちの1人で、
「朝の携帯で知ったんですけど、訳がわかりませんよ」、と怒っていて、僕のネイルのデザインをグチャグチャにした。
僕が<これ何?>って聞くと、「オバケです。訳がわからないものです」と鼻息を荒くした。
僕が<メリーさん?>って聞くと、「そうです!」と僕の爪をゴシゴシした。<痛ぇよ…>。
やっぱ、SMAPのファンは多いな。正確には、SMAP的なものへの支持というのか。感謝というのか。
確かに、僕の患者さんたちがそうだったように、苦しい時代を生きてきた人たちへの最大公約数的な応援の象徴のようです。
そうだ、せっかくだから、総理大臣とかが、このタイミングで「国民栄誉賞」とかあげたらいいのに。
いつも、あの賞は、死んでからあげることになって批判を受けたり、政治利用だと言われるのだから。
勿論、「SMAPなんか全然、眼中ねぇよ!」って人がいても良い訳です。
皆が、SMAP、になったら、逆に全体主義になっちゃいますからね。
僕の世論調査でも、4人に1人は「どうでもよい」でしたから。
森光子だって、もらってるんだし。
さて、そんな僕は夜から、下北沢のライブハウスに、ベルハーとどついたるねんのツーマンに行って来ました。
どついたるねん、のファンの人に会うかな?と思ってたら、案の定、会った。
それは向こうも同じだったらしく、「こんなところで会うと照れますね」と笑われた。
終わりに地下のガレージの中でチェキ会。
下北ガーデンは、かんら、とレーレ、のデビューの場だから、まず2人のチェキ列に並ぶ。
ちなみに、長いのは、みずほとあーやん。この2人に並ぶと、他の列には行けない。
しかし、順番を考えて、空気を読めば、3つは行ける。4つはきびしい。
かんら、は初チェキ。僕は好スタートを切ったから、列も2番目でメンバーを待つ。
そこに登場したメンバー。みずほ、とは目が合い、彼女はこちらに手を振った。
僕は違う列に並んでるのをみられた罪悪感から、誰に聞かれるでもなく、<下北ガーデンだから>と独り言を繰り返し。
僕は、こないだの生誕祭の似顔絵と同じ「けいおん」のゆいちゃんのTシャツを着ていたから、かんらは気が付いて、
「たつじ、さんですよね?たつじさんなのに、皆が、かわはらさん、って呼んでて、ビックリしました」、
と元気よく喋ってくれて、記念のチェキにサインを入れてくれてる時、「みずほ(推し)なんですよね?」と言った。
なんか全然、悪い事してないのにヒヤヒヤした。
こういう時の女性の心理ってどうなんだろう?
結構、長く生きて来たけれど判らないことばかりだ。たぶん、正解は、ひとそれぞれ、なのだろう。
そう思っていれば、戦争は起きない。…多分ね。
ちなみに、みずほは、「かわはら・たつじ!」と言った。
ひとからフル・ネームで呼ばれることって、日常生活ではそうないですよね?
賞罰くらいか。
その日は早く寝て、今日は新宿で、アリスとゴジラの映画を2本観る。
せっかくだから、ゴジラの映画館で観た。↓。
ゴジラは面白いですよ!!
もう1回観ようと思います。
なんとかという音や振動や匂いの出るシステムのバージョンだと、石原さとみが出るシーンで良い匂いがするそうだし。

次に上映予定の「傷物語」の忍ちゃんのデカイフィギュアと一緒に写真を撮る。↓。

終わってから、千疋屋で桃のパフェを食べる。白桃が丸ごと入っている、下の部分は、ゼリーに埋もれてる。↓。

さて明日は、新宿タワレコでベルハーのインストア・ライブ。ベスト盤(新しいメンバーで吹き込み直した)の発売を記念して。
これで、全部。これで、今年の僕の夏は終わりです。
BGM. 吉田拓郎 「ウイスキー・クラッシュ」


季節はずれのイースター いろいろ卵

30/Ⅵ.(木)2016 はれ 「しょこたんバースディ・ライブのレビュー」企画、いよいよ始動!
知り合いから、ファミリーでディズニーに行ったとメールが来て、イースターの頃だったそうだ。
過去に、僕が結婚式でスピーチをすると離婚する、というジンクスがあり、
ひどい時は、スピーチ11組中9組離婚、という瞬間高確率を叩き出して、
僕の医局の後輩などは、いったんは正式にスピーチを頼んでおきながら、噂を耳にして、
「すみません。やっぱり、やめにしてもらって良いですか?縁起物なので」、と断られたこともある程で。
今は昔になりましたね、メールをくれた知り合いは、僕が結婚式でスピーチしたが、
この夫婦は子供を連れて、ディズニー・デビューのハッピー・ライフです。
子供のディズニー・デビューの感想は、
「バリア・フリーが完璧だった」、と大絶賛でした。
「日常生活では、ベビーカーの不自由さを感じるのだが、ディズニーでは一切なかった」、らしい。
そう言えば、こないだ新宿の高島屋のタカノ・フルーツ・パーラーに行こうとして、
ベビーカー・車椅子専用のエレベーターがガラガラだったから乗ろうとしたら、エレベーター・ガールに、
「こちらは専用なので」、と制止された。
<いいじゃん。誰も乗ってないんだし>と言ったのだが、職務に忠実なエレベーター・ガールの派手なメイクが怖かったから、
小田急の千疋屋に行くことにした事件、を思い出した。
世の中は、振り子のように、極端から極端に一定の周期で動くものだから、まぁ、これはこれでこういうものなのだろう。
なぜなら、20年くらい前はひどいもので、ベビーカーはたたんで、バスや電車などの公共機関に乗らなきゃいけなかったし、
運転手にもそう言われたし、他の客にも「邪魔!」と堂々と文句を言われて、小さくなっていたものだ。
エレベーターも、「混雑時のご利用はお控えください」なんて乗車拒否だったから、良い時代になったのだろう。…多分。
ディズニーは、ハロウィンを全国民に啓蒙したのが最近の手柄だが、次は是非、バリアフリーの姿勢を広めてもらいたい。
なんて、思ってもみないことを言って、社会派を気取ってみた。
ディズニーのハロウィンの次のターゲットはイースターみたいだが、根付くかな、日本にイースター。
ディズニーが本気を出して、子供の頃から刷り込めば、可能なのかな?
これは、イースターの時期の僕のネイル。↓。


ネイリストさんに、<親指の新キャラは何?>と聞いたら、「うさぎ」だって。
イースターって、うさぎ、も関係するの?僕らの世代は全然知らないな、イースターのこと。↓。


なんとなく知ってるのが、卵、が関係すること。
ディズニーのイースター・パレードには、アリスの「ハンプティ・ダンプティ」も出るのかな?
ハンプティ・ダンプティは、原作では、「不思議の国のアリス」ではなくて、「鏡の国のアリス」に出るんだよね。↓。


ハンプティ・ダンプティは、元はマザーグース。それをルイス・キャロルが「アリス」に登場させたのですね。
だから、受験生ブルース、で有名な高石友也が後年、ナターシャセブン、で、107 SONG BOOK、
という世界の民謡(フォークソング)を網羅したシリーズものを出した時の、
vol.6が「ハンぷティ・ダンぷティ~マザーグース編」とアルバム・タイトルになっていた。‘プ’だけが、‘ぷ’になっている。
カセットにいれると45分に収まるのだが、42曲も収録されているクレージーなアルバムなのだが、
タイトル曲の「ハンプティ・ダンプティ」(ここでは、‘プ’)をゲストの自切俳人(ジキル・ハイド)が歌っている。
詞も、高石友也と自切俳人の合作で、
♪ハンプティ・ダンプティ、おでぶちゃん。
塀の上から、落っこちた。
王様の馬も兵隊も、
元に戻せぬ、何故だろか~♪
という、なぞなぞ歌です。正解は、卵、です。↓。


自切俳人の正体は、北山修です。
ハンプティ・ダンプティは、アリスでは言葉について一家言もっていて、なかなかうるさい設定だったから、
北山修はちょっと面白くて、オファーを受けたのかも。
この歌のラストは、
♪ハンプティ・ダンプティ~ハンプティ・ダンプティ♪のリフレインと、
狂人のように「ハハハハハ」と笑う自切俳人の絶叫で、このLPの帯についていた、
「だんだんアホになってゆく」、を地で行っていて、自切俳人の魅力全開だ。
北山修は、加藤和彦の自殺の後、アルフィーの坂崎のサポートを受け、「イムジン河」の解禁と「あのスバ」でコンサートを
続けていた。
それはそれで懐かしくて良いのだけれど、ミュージシャン・北山修で1番面白いのは自切俳人だと思う。やればいいのに。
話を、卵、に戻します。
診察室にある、マグリットの絵のタイトルは、「透視」。
卵をモデルとして、鳥を描いているから、確かにこの行為は、透視、だ。↓。


これを診察室に配置したこじつけは、精神科の治療は、診断学や見立てに重きを置いてるからで、
それは卵を外から診て、鳥の種類を当てるがごとくであるから。
もう一つ意味があって、中井久夫の言葉に「医者ができる最大の処方は、希望である」、というのがある。
僕は患者さんの話を聴きながら、
<それでも、この人はどんな風に成長して行くのかな?>とか、
<どんな可能性をまだ発揮されていないのかな?>とか、
<どんな成功の未来があるのかな?>と思い描く。
それは卵を見て、いずれ羽ばたく鳥の姿を想像することに近く、それは親心に似てると思う。
親心で思い出したのだが、僕が小4の頃、上級生達も引き連れて、休み時間に野球をやって、
ゲームをキリの良い所まで延長したから、皆を授業に大量遅刻させてしまい、
そのことで学校から注意を受けた母が、親戚に電話してるのを、こっそり聞いてしまったことがある。
電話口に向って、母は、
「上級生まで従えて、野球で授業に遅れるなんて、達二は将来、竹見太郎のような大親分になるんじゃないかしら?」
と、相談事のはずが、自慢話に変わっていて、僕はそれを盗み聞きしながら、
<このままじゃマズイな>と思ったものだ。
ちなみに、竹見太郎、とは、ケンカ太郎、とも呼ばれた、その頃の日本医師会の会長。
これは東北の友人がクリニックに遊びに来てくれた時に、お土産にくれた地元の銘菓。↓。


最近のランチのマイ・ブームは、たとえば、カレーづくし、で蕎麦屋でカレー丼の(小)とカレー南蛮を食べる。
そのバリエーションの玉子バージョン、玉子丼(小)と玉子とじ蕎麦。↓。


これは冒頭の知り合いから送られたディズニーの写メ。↓。


この夫婦は、子供が出来るまでは、
「ディズニーは商魂の匂いがプンプンする」とか、
「ミッキーマウスってネズミだぞ。あれは、ネズミーランドだ」なんて罵詈雑言を夫婦漫才のように、
あうんの呼吸で語っていたのに、今や、
「バリアフリーが完璧だ」である。
だから、ディズニーは、行っちゃ駄目なんだよ。行ったら負ける。行ったが負け。
昔、トレンディードラマが全盛の時代に、タモリが「絶対に観ない」と言っていて、その理由は、
「万一、観て、好きになったら大変だから」と言ってたのとちょっと似てるかもしれない。
そんなディズニー・リゾートの中の舞浜アンフィシアターで、しょこたんの30才のバースディ・ライブは行われたのです。
つづく。↓。


BGM.かぐや姫「今はちがう季節」


僕の休日

31/Ⅰ.(日)2016 石野真子の誕生日
文化部部長(部員ゼロ)の山﨑さんの記事2連発は面白かったですね!
とくに、「おそ松の中の人」の記事は、顧問からも「ガチオタ!」と驚愕のメッセージが届くほど(誉め言葉)。
山崎さんは、もう一つ記事を隠し持ってるようですが、今週は早番なのでアップ出来なかったみたい。
続報を待ちましょう。
ところで、僕の休日。
ベルハーのもえちの卒業ライブは代官山。↓。


不慣れな場所なので、ライブハウスにたどり着くまで何度か道を間違えて迷いました。
久々のベルハーのライブで、ネイルがはがれまくったので、ネイルをし直す。
ネイリストさんは、「こないだ家に帰ってテレビつけたら、おそ松さん、やってましたよ」だって。
おしゃれ関係の人にアニメを布教出来た。
今回のネイルも「おそ松さん」。
たとえば、これが、十四松。↓。


そして、これが、一松。↓。


ネイリストさんは、指1本づつに似顔絵を描いていきます。
絵は僕が用意して行きます。
たとえば、トト子ちゃん。↓。


それは、こうなります。↓。


DVD特典を意識して、題して、「六つ子だよ、全員集合!トト子もいるよ」。↓。


チビ太の花の精、が最近のお気に入りなので、それも持っていく。↓。


ちょっと、難しかったみたい。↓。


花の精の花は、水色に黄色、の花だから、そのイメージで、両小指には、「おそ松さん」の文字を。
これは、ネイリストさんのいたずら心。面白い。↓。


そして、皆が揃うと、こうなりました。↓。


折角だから、このネイルをいち早く誰かに見せびらかしたい。
そう言えば、A先生の命日が近いから、A先生が贔屓にしていた寿司屋へ、追悼の独り呑み。
僕は精神科医になるために医学部に入ったが、医者の国家試験は全教科がテストに出る。
大学6年の秋頃に、大学に残りたい人は、希望の医局を第3志望まで書いて学生課に提出する。
皆、たとえば、1内科・2眼科・3産婦人科、などと出す。
人気の科には人が集中するから、3つ書くことになっていたが、
僕は第1志望の精神科しか書かず、後は空欄にして出した。そういう人は珍しいらしい。
精神科の医局説明会に参加したのは、第3志望までに精神科を書いた10名前後だった。
その面接官が、A先生だった。
A先生は、一人づつの書類と顔を見比べながら、面倒くさそうに面接の義務を果たしていた。
僕の順番に来て、A先生は、「キミはなんで、精神科しか書いてないんだい?」と尋ねた。
<僕は精神科医になるために医学部に入ったからです>と答えると、
ちょっと不思議そうな顔をして、
僕の調査書に目を通すと、
急に、恐怖新聞を見たような顔になり、
「キミ、精神科以外の成績、とっても悪いよ。卒業出来るの?」と聞いた。
<僕は本番に強いのです。ここぞという時にしか力を発揮しないタイプです>と胸を張った。
すると、A先生は呆れ顔をして、
「わかった。我が医局は、キミが無事卒業し、国試に通ったら、大歓迎で迎え入れる約束をしよう。
だから、キミは医局説明会など出ずに、これから帰って、勉強しなさい」と言って、僕は医局説明会を追い返された。
僕はちょっと出遅れていただけで、昔から、やれば出来る、と言われていたし、すぐに挽回して、
卒試も国試も余裕で通った。
晴れて、僕はゴールデン・ルーキーとして、精神科に入局した。
僕はA先生の研究班とは別のグループに入ったから、あまり恩義も感じてないし、
そもそもA先生の贔屓の寿司屋に連れって貰ったこともない。
だけど、何かの縁で、僕はその寿司屋によく行くようになった。
決まって、A先生の命日のあたりには、店主からA先生の思い出話を聞く。
季節の物を少しつまみ、酒を呑んだ。
これが、松葉ガニ。↓。


虎ふぐの白子。↓。


この冬最後の大間のマグロを炙って。ニンニク醤油とワサビで。↓。


ウニの握り。↓。


ま、こんな感じで、僕は寿司屋に「おそ松さん」のネイルを自慢するタイミングを逸した。

BGM. エルヴィス・プレスリー「好きにならずにいられない」


前日

4/Ⅰ.(月)2016 今日もやっぱり暖かかった
いよいよクリニックの新年スタートが明日になりました。
1月5日です。
皆さんに印象づけてもらえるように、「けいおん」のメンバーが手の平に「5」と書いてお知らしました。
実はこれは、「けいおん」のアニメ化5周年の時にクレーンゲームの景品になっていたものを、
UFOキャッチャーの達人が完全コンプリートして、カワクリに寄贈してくれたものです。
去年は、5日が月曜日だったから、「5日まで休みと教えてくれています」とか言ってました。
使いまわしですね。Aさん、ありがとう。毎年、活躍しております。↓。

語呂合わせが好きな人は、「1月5日」=「1・5」=「いちご」、と覚えているかもしれません。
そんなファンシーなあなたに、クリニックの「いちご」っぽいものを紹介しましょう。
まずは「けいおん」つながりで、お会計の時にお目にかかる、あずにゃんのフィギュアです。↓。

これは裏をひっくり返すと、蟻んこ澪ちゃん、がいます。↓。

蟻んこ澪、は「けいおん!!」の二期のどこかのタイミングのエンディング・テーマ曲のアニメーションに
登場していたから、識ってる人にはお馴染みで、懐かしいでしょう。
これはライトアップすると綺麗なので、興味のある人は受付にリクエストして下さい。↓。

その隣の通称「寝釈迦コーナー」には、しょこたんの「ストロベリー・メロディー」のブロマイドが
写真立てに飾って置いてあります。↓。

この曲は、ものすごくハイトーンな出だしで、30才のバースディ・ライブの時のしょこたんは苦しそうだった。
少し、keyを落としてやりゃいいのに、と思いました。ライブ・レビュー、もう直、書きます。
「いちご」と言えば、BABYMETALの「ヘドバン」の歌詞~15(いちご)の夜を忘れはしない~を
思い出す、そこのあたなに、コルセット祭りで全員着用義務のコルセットの写真を。
診察室の入口、ベルハーの「6次元ギャラクシー」の額装ポスターの上にあります。↓。

今のところ思いつくのは、そんな所です。意外と少なかったですね、いちご。
無理矢理こじつければあるんですけどね。
「いちご新聞」=「サンリオ」=「キティ」=「鏡の国のアリス」で、強引にアリスに持っていくとか。
でも、あんまり新年早々、さもしいのも、ね。↓。

と言う訳で、話題を変えます。
今日は、休み明け前日ということなので、美容院に行ってきました。
その後、渋谷のLOFTで「ほぼにち手帳」と受付に置くカレンダーを選んで来ました。ギリギリですね。
それから中野ブロードウェイに行って、カードを計4枚、入手。
1つは、まんだらけ、でスクーパーズのカードが¥200だったので即買いしました。↓。

スクーパーズとは、「さくら学院」の新聞部のことで、新聞だから、スクープってことなのでしょうね。
ご存知ない方のために、さっきチラっと話に出たBABYMETALも元は「さくら学院」の部活動「重音部」でした。
スクーパーズの2人は、BABYMETALの先輩に当たります。
去年の12月、「さくら学院」のKATT劇場での父兄会(コンサートのこと)にゲストで出てきました。
すごい大人でビックリしました。
ちなみに僕はチケットに落選して、隣のKATT劇場の別の会場でライブビューイングしていました。
せっかくなのでスクーパーズのカードは、そのチケットに並べて貼ることにしました。↓。

その他、3枚のカードは、忍野忍(おしの・しのぶ)です。
いよいよ、「傷物語」の映画が始まりますが、カードはアニメ「鬼物語」&「傾物語」のものです。
この2作品はセットになっていて、「鬼物語~しのぶタイム」の主役がまよいちゃんで、
「傾物語~まよいキョンシー」の主役が忍ちゃんになっています。
ふちが紅いのが「鬼物語」で黄緑が「傾物語」です。あっ、傾物語は「かぶき・ものがたり」と読みます。
これらは、それぞれ¥100、¥150、¥100でした。↓。

ブロードウェイのエスカレーターに昇らずに、すぐ右の方にある店でこれらはゲットしました。
「物語シリーズ」「まどマギ」「エヴァ」などの品揃えが良く、他の店より安いので、割と穴場です。
ポケモンも多いです。
そこでずっと欲しかった忍ちゃんのフィギュアも見つけました。↓。

メリーゴーランドに乗っているのは、小説の「鬼物語」の表紙のイメージですね。↓。

今日の中野は良い買い物が出来ました。
新宿に出て、山手線に乗り換える時、駅弁の店を覗いたら、横川の釜飯が売ってたので夕飯に買いました。↓。

横川の釜飯ってデパートの駅弁フェアでもすぐ売り切れてしまうのに珍しいなぁと思ってたら、
容器が使い捨てに変わっているんですね。だから量産できるようになったのかな。↓。

よく東京で食べれない物はない、と聞きますが、そうなのかもしれませんね。
ご当地で食べるのは雰囲気を味わうとか、有難味の何割増しかって云う、心の問題なのかもしれないですね。
なんか話が難しくなりそうなので、やめますが、釜飯の中身は、同じです。美味しかったです。↓。

そうだ、何か言い忘れてると思ったら、今日は美容院に行ったのです。
ここ数ヶ月は、でんぱ組の最上もが、を目指していたのですが、いつまで経っても似ないのでやめました。
今日からは、綾波レイ、にしました。
髪色を全部、綾波ブルーにするのは無理なので、襟足だけを何ヶ月かかけてブリーチして、水色に近づけて行きます。
で問題は、襟足以外の大部分を何色にするかです。
話が急に変わりますが、こないだ、しょこたんのブログで見たのですが、
「AYANAMI BLUE」という絵の具が商品化されてるそうです。
しょこたんは世界堂で買ったっぽいから、見に行ってきました。
もう単体では売ってなくて、セットしか有りませんでした。
誰かに見せびらかそうと思って購入しました。
しかし、よく考えたら見せびらかす友達がいないので、クリニックに飾ったり、美容院に持って行ってます。↓。

箱を開けると、3本セットはこうなって収納されています。↓。

しょこたんの記事には「でも、これ綾波の髪以外に、どこに使うんだ?」って書いてあって面白かったです。
まぁ、僕はどっちみち絵を描かないからね。見せびらかし専門。
そうだ!思い出した。
で、美容院で見せびらかそうと思って、今日、持って行って、ひとしきり自慢して。
「今日はどうします?」って美容師さんに聞かれたから、流れで、<綾波レイ>って言ったんだ。
それが髪型が、綾波レイになった真相です。
髪色の話に戻しますが、(皆さん、ついてこれてますか?)襟足以外の大部分を何色にするかです。
綾波レイと言えば、プラグスーツ(エヴァに乗る時に着るスーツ)の色は白です。↓。

綾波レイ、と言えば、大抵、イメージするのは、純白と水色です。↓。

しかし、日本人の髪色を白にするのは不可能に近いです。
そこで思いついたのが、劇場版エヴァQ、に出ていた「アヤナミレイ(仮称)」です。↓。

これは従来の綾波レイとさかさまのイメージで、プラグスーツが黒です。
ですから、これを手本にして、襟足を水色、全体を黒に、つまり逆立ちさせたような配色にしようと言う訳です。↓。

こう書くと、簡単に話が進んでいるように思われるかもそれませんが、全然違います。
美容師さんはエヴァも綾波もほぼ知らないので、彼女はパソコンを検索しながら、なんとか会話が成立しました。
まるで、外国人と話しているような気分でした。
これは何ヶ月かかけて挑むプロジェクトなので、まだお見せ出来る仕上がりではないので、数ヵ月後をお楽しみに。
でも、ネイルは見せられます。
ネイルも、僕がその場でお題を言うのを聞いて、ネイリストさんがインスピレーションでこしらえます。
僕は即興で言うから、ガチンコ勝負です。まるで、お正月の寄席の紙切りとかみたいで大変そうです。
今日は綾波レイの流れなので、ネイルのテーマもその線にしました。
題して、「綾波レイ。ニューイヤーダッシュ2016」です。
それの仕上がりが、こちら。↓。

こんな感じで、1月5日の用意をしています。
入口の自動ドアには、アニメ「おそ松さん」の福笑いポスターを貼って、皆さんをお出迎えします。↓。

明日になれば、カワクリ2016年のオープンです。
BGM. 石野真子「明日になれば」


ミネラル少女

25/ⅩⅠ.(水)2015 小雨、少し寒い
ハワイに行った時のこと。
僕はハワイは食べ物が合わなくて、それ以外は何の申し分もない島なのだが、食べ物が合わなかった。
そんな僕は、外国人(?)向けの寿司屋にばかり通った。
ハワイの寿司屋にも日本酒はあった。
僕は、日本と同じ調子で、<お水もちょうだい>と言った。
すると、その店で接客をしていた女の子は日本人だったが、「お薬を飲むのですね?」と言った。
僕は<この子は一体、何を言ってるのだろう?>と首をかしげた。
すると、彼女はウインクをして、もう一回、「お薬を飲むのですね?」と言って水を持って来てくれた。
僕はそれでもまだ訳がわからず、メニューを見ていたら、ソフトドリンクの欄に「ミネラルウォーター」を見つけた。
そうか、ハワイでは、水は有料なのか。
確かに、飲料水がただで出てくるのは、日本くらいだと聞いたことがある。
彼女は、同じ日本人の僕に恥をかかせないように、遠回しに教えてくれていたのだ。
よく見ると可愛い子だ。
造形が整っているのではなく、内面性が人相に滲み出ている本物の可愛さだ。
写真写りばかり良い薄っぺらな上滑りな女とは一味違うのだ。
そんな彼女が何故、こんなハワイの寿司屋で働いているのだろう?
僕はそれが不思議だった。
そして彼女の店が跳ねるのを待って、僕らは夜のハワイのビーチを散歩した。
お互いの話をして、僕らは恋に落ちた。
な~んて、後半は妄想ですが。
それはともかく、それ以来、僕は日本に来日してから、必ず、ミネラルウォーターをチェイサーとして注文している。
ミネラルがメニューにない店では、ウーロン茶を別に頼んで、チェイサーにしている。
あっ、チェイサーってお酒を呑む時に、アルコールを加水分解するために、飲む水のことね。
車が追いかけっこするのをカー・チェイスって言うでしょ?アクション映画とかで。
あのチェイスですね。お酒を追っかけるみたいに呑む水のことです。
最近のお気に入りの飲み屋は、自由が丘の外れの店。
そこは日本酒が充実しているのだが、メニューにミネラルウォーターがない。
だから、僕はウーロン茶を別注文していた。
他の客は、普通に、水をもらっている。
僕はそれを尻目に、ハワイの寿司屋の少女を思い出して、君に届けとばかりに格好をつけて、只の水を貰わないでいた。
しかし、給仕にくる少女が持っているサービスの水のボトルを見て驚いた。
それは富士ミネラルのミネラルウォーターだった。
僕は彼女に声をかけ、ミネラルがあるのか?、と尋ねると、「ありますよ」と瓶を自分の頬の横に寄せて微笑んだ。
僕は、<じゃ、それ頂戴。ウーロン茶はキャンセル>と言った。
彼女は、「わかりました」と言って、水をくれ、伝票からウーロン茶を消した。
僕は、<あのさ、そのミネラルウォーターにお金を払いたいんだけど>と言うと、彼女は「これはサービスです」と言う。
僕は、<だから、お金を払って、水を飲みたいんだ>と言うと、彼女は「?」と首をかしげた。
仕方がないから、僕はハワイの寿司屋のエピソードを話して聞かせた。
すると彼女は、「わかりました。じゃ、ちょっと聞いてきますね」と奥に走って行った。
やがて店主が来て、「当店のこだわりで、お酒を美味しく召し上がって頂く為にミネラルを無料で提供しています」と言う。
しかし、それではこちらが困るのだ、と僕も引き下がらない。
店主も頑固だ。
水の料金を払う、貰えない、の押し問答が続いた。
この言い合いに水入りしたのは、給仕の少女だった。
彼女は店主に僕のハワイのエピソードを言って聞かせ、説得した。
そうして僕は晴れて、ミネラルウォーターにお金を支払うことに成功した。
僕が彼女に礼を言うと、彼女は「親びんを説得するのは大変だったんですからね」とふくれて見せた。
まぁ、それは可愛いふくれっ面なのだが、彼女、店主のことを、親びん、って呼ぶんだ。
そして僕のテーブルに富士ミネラルの大瓶が置かれた。親びん、って感じだ。
<ちゃんとお金を取ってね>としつこく僕が言うと、「わかってます!ほんのちょっとですからね!」とツンデレみたいに言った。
それがとてもチャーミングだった。ハワイのあの子も元気かな?
お会計の時、伝票を見たら、おそらく彼女の小さな字で、下の方に、「お水、10円」と書いてあった。
BGM. 岩井小百合「水色のラブ・レター」


へそもち

20/ⅩⅠ.(金)2015 はれ
まったくもって季節はずれの話で恐縮だが、白玉あずき、について。
幼い頃、母に言われて、近所のおばあちゃんの家に遊びに行っていた。
いつも1人で寂しがっているから、話相手になってやれ、とのこと。
おばあちゃんは、僕を可愛がり、昔話を聞かせ、おやつの時間に磯辺焼きを焼いてくれた。
夏には、気が向くと、白玉あずき、を作ってくれた。
おばあちゃんの作る、白玉、はちょっと変わっていた。
白玉のお腹の部分を指で押してくぼみを作り、「へそもち」を呼んでいた。
おへそ、みたいな形だからね。
おばあちゃんは、「へそもちを作ると、雷様が欲しがって、鳴り出すんだよ」が口癖だった。
僕は子供とは言え、そんな馬鹿馬鹿しい話を鵜呑みにしなかった。
おばあちゃんが、へそもちを作った日に高確率で、雷が鳴っても、それはそういう季節だから、とクールに受け止めていた。
ある夏の日、おばあちゃんが、へそもちを作った。
おばあちゃんは、「今日は雷様が来るよ~」といつもの様に言うが、僕は老人の独語だと思い、受け流していた。
しかし、衝撃だったのは、台所に立つおばあちゃんが鼻をほじっている光景を目撃してしまったことだ。
多分、僕はこの頃から、食べ物に潔癖症になったのだと思う。
僕は鼻をほじった手で作った、へそもち、を食べる気になれず、手をつけず、<帰る>と言った。
すると、おばあちゃんは、「タッちゃんの好きな、へそもちなのにどうしたの?」と聞いた。
だけど、そこで何を答えられようか。
おばあちゃんは、お土産に、へそもちを包んでくれた。
僕は、へそもちを家に持ち込むと家全体が汚染されそうな気がして、帰路、民家の塀の向こうに投げ捨ててしまった。
やれやれ。やっとこれで晴れた気分で家に帰れる、ホッとしたのも束の間。
にわかに空が暗くなり、雷様がゴロゴロと泣き出しそうな雲行きだ。
慌てて僕は全速力でダッシュして、両手でへそを隠して、大急ぎで家まで走った。
BGM. 堀ちえみ「稲妻パラダイス」


裏ばっかり、ってナ~ニ?

27/Ⅹ.(火)2015 はれ
浅草の鰻屋で、<特上と上ってどう違うの?>って聞いたら、鰻の大きさだと言う。
僕は酒も呑むし、つまみも食べるから、そんなにたくさんの量はいらないな。
すると、店主は、「特上にしな!俺のやる気が違う!」だと。
恐れ入った。そう言われたら、特上にするしかない。
大岡山北口商店街にも鰻屋さんがあります。カワクリの先に「大和田」という店があります。
早く終わったお昼にはランチにも行きます。
日曜などは、1人で一杯やりに行ったりもします。
まずは、板わさ。↓。

そして、焼き鳥をつまみに酒を呑み、鰻が焼けるのを待ちます。↓。

これが、鰻の特上。店主のやる気が伺えますね。↓。

僕の行きつけの和食屋は、松竹梅の代わりに、「おすすめ」「おまかせ」「おたのしみ」というコース名になっている。
ある日の僕はちょっと贅沢をしたくて、<その上のコースってないの?>と聞いた。
すると、店主は「ありますよ」。僕<何って名前なの?>。店主「…」。
店主はチラっとテレビの方をみて、何かひらめいたように、「おもてなし!」と応えた。
<じゃ、それで>と僕。
そうしたら、いつも食べてる「おすすめ」とほぼ同じ物が出てくるけど、違うのは、店主の態度。
「はい、焼き魚でございます」と器をそっと置く。「ウニのお造りでございます」と言葉遣いが丁寧になってる。
<ねぇ、それ「おすすめ」を丁寧に出してるだけじゃないの?
さっきテレビをチラッと見たよね。東京オリンピック関係のニュースやってたよね。
「おもてなし」ってそれで思い付いたんじゃないの?>
「そんなこと御座いませんよ。いよいよ松茸の季節になって参りました。土瓶蒸しで御座います」
それこないだも食べたけど。いい加減だなぁ。ま、面白いから良いけど(笑)
さて、その日の主なメニュー。ぬた。↓。

うにのお造り。↓。

かに。↓。

サンマの塩焼き。↓。

松茸の土瓶蒸し。↓。

白魚の握り。↓。

ちなみに、今、この店のメニューには、「おもてなし」コースが載ってます。
すごいな俺、店のメニューを書き換えさせたぞ。
内容も見直され、二品からどっちかを選べるようなシステムが導入されていた。
立川談志のジョークで、ステーキ屋で上が1500円、並が1000円。
<どう違うの?>。「並は肉が少し硬いです」。<上は?>。「よく切れるナイフが付いてます」。
僕の好きなジョークである。
どこか、鰻屋や和食屋の店主と共通するチャーミングさを感じる。
ちょっと話はそれるが、食べ物つながりで。
カワクリでは毎月最終土曜日に定例会というミーティング兼飲み会をやっている。
7月の定例会では、サプライズで受付が、僕が7月生まれだから、バースディ・ケーキを用意してくれた。
僕の好きなケーキを事前に調査し、モンブランの発祥の店から取り寄せてくれたそうだ。
ホールのケーキを食べるのなんて、何十年振りだろう?
下が、そのケーキ。↓。

お礼に今度、彼女らにお肉でもご馳走しよう。
よく切れるナイフのお店で。
それが僕の「おもてなし」で、この記事のタイトルの答え。
BGM. 吉田拓郎 「気持ちだよ」