~前回までのあらすじ~
中1の頃から川原のそばにいるドールの名前は「ムンク」。

川原はテディベアの第一人者のお人形作家さんにリペアをお願いし、代わりに「抱き熊スーティー」をもらい名前をラスプーチンにしました。

川原の「守護」を祈ってくれるクマです。

ムンクが帰って来て、トリオ結成です。トリオ名は「SS♡T」です。そんな「SS♡T」が織りなす一週間の様子をお届けする企画の第8弾。ついに夢洲万博へ初来日です!
・日曜日
荷物は最小限で入場します。

夢洲駅に到着。

さぁ、万博会場です。

万国旗がはためいています。

入り口は厳戒な手荷物検査です。

ドリームケースは持ち込めないので、ムンクはビッグタオルに包んでガードします。

長門有希のタオルです。

これをトートバッグに入れて移動します。

ミャクミャクのモニュメントの前で。お天気が良いから眩しいです。

大屋根リングの前で。

大屋根リングの下は日除けになるだけでなく涼しいです。

ピカチュウがいました。写真のフレームになっています。

予約なしでフランス・パビリオンに入れました。




ルイヴィトンのコーナー。



ロダンの彫刻がところどころにあります。

「うちの国は、ロダンだぞ」と言ってるみたいでした。

ルイヴィトンに見蕩れるムンク達。


ロダン。

一回、外に出ます。そこにはオリーブの樹が待ち受けている演出です。

ロダン。

ロダン。

ぶどう。

ロダン。

クリスチャンディオール。



クリスチャンディオール。







これは建物。





結ばれていますね。

外に出ると彫刻が待っています。

赤い糸で結ばれています。


「白」が綺麗です。

ムンクの青いドレスが似合います。

食べ物は持ち込めます。どこのレストランも行列なので、おにぎりを持ってって良かったです。

ヨルダン・パビリオンは「スターウォーズ」のモデルになったからか、2時間待ちなのであきらめました。

いのちの遊び場、クラゲ館。「数学」と「音楽」が好きな人がプロデュースしたそうです。

入り口では陽気な男女が踊りを踊っています。

子供が白いピアノに落書きしたようなピアノは、自由に弾いて大丈夫です。



ムンクも興味を示します。

クラゲ。

外に出ると、スパイファミリーのキッチンカーがいました。



万博のスタッフの接遇は素晴らしいの一言です。大屋根リングの地べたに座るムンクとラスプーチンを撮影するために僕も地べたに座り込んで写真を撮っていました。

するとニコニコしたスタッフが近寄って来て「全部、手作りですか?」と話しかけて来たので「はい」と答えると、撮影風景をニコニコと見守っていて、撮り終わると「一緒に写真を撮りましょうか?」と声をかけてくれるけれど、僕は「お人形だけで良いのです」と断ると、笑顔のまま、「では撮影は終わりですね。実は大屋根リングは地べたに座るのは禁止なのです」と優しく注意して去って行きました。すごくないですか?

大屋根リングから見下ろした「UAE」パビリオン。

そこに入ります。


中では地べたに座って映像がみれます。



色んな小さなお金のない国が集まってそれぞれの国を紹介する「コモンズ」は面白かったです。

ボリビア。

カラフルな動物たち。

サモア。

民芸品は手に取ってOKです。

松田聖子の「ユートピア」というアルバムに「セイシェルの夕陽」という歌がありました。


まさに、セイシェルの夕陽、です。

こういう椅子に座って映像が見れます。光の加減で映り変わる二人をどうぞ。


ムンク、帽子あり。


ここはまだ建設中のネパール・パビリオン。


ドイツ・パビリオン。

韓国は、Kpopを押してました。


ミュウがいました。

タイ・パビリオン。



包括的な医療をテーマにしてたり、

食も魅力です。ムエタイのパンツは売り切れでした。

外に出て、水分補給とお洋服のお直しのため休憩。

オーストラリア・パビリオンの前にて。歩き疲れて足がつりました。

ここはインドです。ヒンドゥー語でインドという意味だそうです。

インドはマイペースな国です。開幕してしばらくしてつい最近、パビリオンがオープンしました。入り口で「ここは何だろう?」と覗いてると、係のインドのお兄さんが「迷ってたら入って、チャッチャと入ってチャッチャと出て」といい加減な呼び込みをするのに誘われて入りました。

でも中は面白かったです。チェス?

孔雀。

孔雀の楽器。

天井の絵。

外のオブジェ。

森になる建築、というのも良かったです。休憩所になっています。

この椅子は植物由来の樹脂を3Dで作って、このまま土に帰るそうです。

二人の座る椅子がそう。

これも、植物由来の樹脂。

空が青いですね。

ミャクミャクのマンホール蓋。

カビゴンを見つけました。

コモンズB。

ドミニカ共和国。


ジャマイカにはボルトの人形もありましたが、

レゲエの先駆者ボブ・マーリーと撮影しました。

ハイチのお洋服は可愛いです。



これは男女が人魚になってるみたいです。

ムンクも興味深そうにみてました。ドールだからかな。

ガイアナ。

動物の人形が迫力満点です。




どの位デカいサイズかと言うと…、この位です。

コモンズC。

モンテネグロ。

人口芝に寝転んで映像がみれます。

夜のライトアップされた大屋根も綺麗です。


ドローンが宙を飛びます。


よく歩きましたね。これで夢洲万博はおしまい。疲れてホテルに帰って来てロビーでくつろぎます。


明日が大阪最終日。
・月曜日
大阪駅にキティちゃんがいました。

御堂筋線に乗ります。


モノレールに乗り換えます。

先頭に座ります。

こんなラッピング車両もいました。


今日は、太陽の塔、に行きます。

55年前に万博に行った子供が大人になってまた万博へ行くポスターです。

太陽の塔です。


正面入り口の広場。


太陽の塔、は内部もそのまま残されています。中を見に行きましょう。

後の正面。

太陽の塔、の内部は、命の進化を表現しています。






70年エクスポのコンパニオンのマネキンもみれて良かったです。




超ミニですね。ちなみに、下はちゃんと履いてました。





初代・太陽の塔の顔。


出口の恐竜。


以上が、SS♡T初の大阪遠征でした。
やっと家に着きました。連れ回し過ぎて三人とも疲れました。お疲れがムンクの髪型にもあらわれていますね。

・火曜日
一夜明けて、昨日までの疲労も感じさせず二人はクリニックに来て診察を見守ってくれました。

ムンクの髪が綺麗なのは文化部長のスーちゃんに直してもらったからです。

それに比べて、ラスプーチンは手間いらずですね。

・水曜日
~お人形作家さんからのアドヴァイス~
ムンクの頭部はボルト1本で固定されており、ぐらつきは締め直して改善済み。
うつむきの角度などは人側で工夫が必要。
髪飾りが多くて作業が難しくなり、ご迷惑をおかけしました。
メイクやウィッグは、胸に押し当てるか膝ではさんで固定して行っています。
前髪ありウィッグは位置合わせが難しく、最初に難しいスタイルを選んでしまいました。

・木曜日
拝啓 親愛なる先生へ
五月のやわらかな陽光に、ムンクちゃんの新たなるお姿がいっそう麗しく映えますこと、まずは心よりお慶び申し上げます。
けれども、今のムンクちゃんの清らかで瑞々しいご様子に、私たち人の側がつい勘違いをしてしまわぬよう、どうかご留意いただければと願います。たとえ丹念な修繕を施されたとはいえ、彼女は半世紀もの長き年月を、ほとんど手もかけられずに過ごしてこられた、ご高齢の淑女なのです。
思い出すのは、私がかつて叔母より託された、ひとつの古きスイスの懐中時計のこと――
長らく身につけていたその時計がある日ふいに止まり、私は泣きながら時計屋を訪れました。
老いた時計職人は私に静かに問いかけたのです。
「この時計をまだ動かしたいかね? それとも、長き勤めを終えた品として、静かに共に過ごしてゆきたいかい?」
その言葉に、私ははっと胸を衝かれました。
ムンクちゃんをリペアしながら、その記憶がよみがえりました。
ラスプーチンのような幼い同伴者と過ごしつつも、いつの日かムンクちゃんは、ただ「大きなドール」というだけではなく、真にご高齢のご婦人として、慎ましく寄り添う日々を過ごされることでしょう。
その日が訪れても、なお快適に、そして優雅にお過ごしいただけるようにと、“Dream Case”をご用意いたしました。
柔らかな内装は、髪のカールも装いも守り、もし不意に誰かにぶつかられても、芯たるお身体はきっと無事でしょう。
長い時を、まるで“灰かぶり姫”のように過ごしてこられたムンクちゃん。
その魔法が、カボチャの馬車のように解けてしまわぬよう、そっと夢の箱にお納め申し上げます。
先生のもとで、ムンクちゃんが静かに、穏やかに、けれども幸せに時を重ねてゆけますよう、心からお祈りしております。
何かございました折には、どうぞいつでもお声がけくださいませ。
謹言
あなたの忠実なる手芸の徒より
SS♡Tの成長譚はつづく。