心の護美箱(75)~川原を支えた女たち

26/Ⅺ.(日)2023 くもり、寒い 日本レコード大賞、大賞候補からYOASOBI「アイドル」除外で物議

 

池田氏というカリスマを失った今、その「団結」には綻びの気配が漂っている、東大閥エリートVS創価大叩き上げ、の骨肉の内部抗争が始まった!…と今週号の週刊文春に載っていた。池上彰と佐藤優の対談もあり、池上彰の祖母が学会員で新聞少年だった池上彰は朝日新聞と聖教新聞を毎日読んでいたが聖教新聞は「立正佼成会の悪口ばかり書いていて、立正佼成会信者が仏壇を運んでて交通事故にあった、とか。仏教団体が他の団体の悪口を書くってどういうことなんだ」と子供心に思ったと語り、僕は「こんな記事載せて良いのか?」とびっくりしたが、対談相手の佐藤優もそれに便乗して話を膨らませてるから良いのか。結局、全部、自主規制で言論の自由はあるんだなと知りました。他にも宝塚花・雪・星組トップが「イジメなしウソ会見に激怒」宝塚幹部に改善要求、や、ジャニーズ問題「ジュリーさん、本当に補償する気ある?」、羽生結弦105日離婚「羽生推し精神科医のコメント」、アンビリーバボー「ギャラ12億よこせ」「昔の写真使うな」北野武が暴走中、原色美女図鑑には市川團十郎と小林麻央の娘・12歳が初登場などとにかく「買い」の号です。

 

さすがに大学6年にもなると、皆、目の色をかえてラスト・スパートをかける。
ただ、なんとなく、ひとこと、「さぁ、俺達も頑張ろうぜ!せーの」みたいなワンシーンが欲しかっただけなのだ。こないだまで一緒にバカをしてた友達がいきなり国試モードになったので戸惑った。本当に、戸惑った、という言葉がピッタリだ。僕は最終電車に乗り遅れたヨッパライのようで、おきざりにされた気分に浸った。こういう時には、人の心に隙間ができる。そこに悪魔がやってくるのだ。あまり親しくはなかった1年後輩の遊び人が「川原さん、一緒に遊びましょうよ」と誘ってきた。学校のそばの繁華街のフィリピン・パブへ行こうという。
「Black&White」とか「おしゃれ泥棒」とかいう名前だったと思う。
そのお店は、ステージが1つあり、あとは広いフロアにテーブルが幾つかあって、各々のテーブルに艶やかな色のチャイナドレスをまとったフィリピン人の女の子がつき、水割りを作ってくれたり、カラオケをしたり、会話を楽しむ、そういう雰囲気。馴染客には目当ての子がいる。
後輩は「川原さんは、マイラがいいでしょう」とマイラをあてがわれた。マイラは、華奢で背格好もそんなに大きくなく、端正な顔立ちをしているフィリピン美人だ。彫が深いというのか、鼻筋がピンと伸び、肉厚のある唇をいつもツンととがらせているから、ちょうど顔面の中央部分が穏やかに隆起しているような造りだった。黄色いドレスを着ていたせいもあり、第一印象は、ひよ子みたいな顔をしてるなぁ、と思った。
マイラは他の子と少し違った。マイラ以外の子は率先して場を盛り上げたり、客とデュエットしたり、それを囃したてるため変な拍子の掛け声をかけたりしてふざけているが、マイラはそれを見て笑ったり手拍子を合わせているだけだった。
僕はそういうところで盛り上がる社交性に欠けていたから、「担当・マイラ」は疲れなくて助かった。後輩のチョイスが正しかった、ということなのだろう。
それから僕はフィリピン・バーに通った。学校帰りに一人で寄って、ビールを一本だけ飲んで帰る日もあった。僕の生活はすさんでいた。クラスはピリピリした雰囲気だし、水は低きに流れる、というのか、どうしても楽な方へ逃げたくなるのが人情だ。僕の足は、フィリピン・バーに流れた。ある日マイラが、明日の日曜日、自分の家に遊びに来い、とこっそり僕に言った。マイラは、真剣な目をしていて、後輩には内緒で一人で来い、と言った。了解した。
翌日、指定されたところで待ち合わせ。彼女らは、7~8人でタコ部屋みたいなところに雑居していた。「お~、タツジ!」皆、顔見知りだから、口々に歓迎してくれた。いつもの仲間、いつもの笑顔、という感じだが、いつもと違うのはノーメイク&私服だということだ。普段の華やかさはまるでなく、なぜフィリピン人はくすんだ色の服を好むのだろうか。仕事で原色ばかり着させられるから、反動形成なのかもしれないな。センス的には野暮ったいが、この方が街に同化して目立たずに生活出来るメリットもあろう。僕らは近所のホカ弁でからあげ弁当を買って食べた。そのあと、川の方に出て、子供たちがするような遊びをして時間を浪費した。川沿いのコンクリートの部分に、僕とマイラは並んで座った。
マイラは正面の川を見ながら、僕の方を一切見ず、「タツジ、もう明日からお店、来ない方がいいよ。勉強しなさい」と言った。僕は「わかった」とか「そうする」とか阿呆みたいな返事をした。どうしてこういう時、もっと気の効いたセリフが出ないのだろう?。いつもいつもそう思う。それから僕は勉強した。
狂ったように勉強した。テレビも東スポも一秒も見なかった。本当に狂っていたのかもしれない。とにかく寝てる時間以外は勉強しかしなかった。そして、そのペースは国試の当日まで持続した。結果、僕は試験に合格して医者になった。
後日談。僕は一度だけ、マイラに会ったことがある。
医局の先輩が、うまい焼肉屋を見つけたからと連れて行ってくれたのだ。店主と奥さんの2人で切り盛りしてる小さな店だ。常連なのか、巨人軍の選手のサイン色紙が壁に飾ってある。その隣りに先輩のサイン色紙がちゃっかり並べて貼ってあり、笑った。お会計の時、奥さんらしき人は、サービスでガムとヤクルトをくれた。顔を見て、僕はビックリした。マイラだった。
「あっ…」と僕が絶句するのを、先輩は不思議そうに見ている。僕が「マイ…」と言いかけて「ラ」の音を発音する瞬間に、マイラは「元気?」と言葉をかぶせて、「ラ」の音を消した。マイラは軽く微笑んでいて、相変わらず、ひよ子みたいな顔だった。

 

心の護美箱(74がいっぱいになったので、(75)を作りました。心の護美箱がなんだかわからない人はバックナンバーを見て下さい。ま、簡単にいうと愚痴を書き込めるページです。「非公開」希望の人はそう書いてくれれば内容はアップしません。みんながどんな相談をしてるのか、これから受診される方には必見です。ただ、その性質上、「コメントは非公開」が多いから、僕の回答しかのってない例が多いです。そんな時は、答えから「コメント」を想像してみるのも一興ですね。

 

フィリピンパブには、何故か日本人の子も勤めていた。当時は不思議に思わなかったが何故なんだろう?ある日、その子に店がはねてから、「自分の家で呑み直そう!」と誘われた。断る理由もないから付いて行った。すると、家に着くなり、彼女は「ちょっと待っててね」と言って、仏壇を開けて、お経をあげ出した。それはルチーンでこなしてる感じの簡素なものだった。
それから彼女は、店からくすねて来たというウイスキーのボトルをバッグから出して、「呑もう!」と言った。僕は、「あなたの信じてる神様は、こういうことして怒らないの?」って聞いたら、黙り込んじゃった。
次の日曜日、彼女は僕のアパートに来て、部屋を掃除してくれた。お礼に近くで、ビールでもおごるよ、と蕎麦屋まで歩く道すがら、彼女は「日曜の昼間に歩けるなんて嬉しい」と言った。僕はなんとなく「僕は、この人と結婚するのだろうか」と思った。
しかし、マイラの禁止令が出て、僕は店に行かなくなったし、彼女からも何のアクションもなかったから関係は途絶えた。何年か経って、気になって、その店のあたりに行ってみたが、それっぽい店はいまだにあったが、店名も変わっているし、もうさすがにその子はいまいと思って、店には入らずに帰って来た。ただそれだけのこと。

BGM. 新かぐや姫「湘南 夏」


みなさん、ありがとうございました。

17/Ⅺ.(金)2023 雨、寒い 大谷翔平、満票のMVP

みなさん、こんにちは。川谷達平です。お蔭さまで二度目の満票でのMVPを頂きました。

ありがとうございました。犬とハイタッチしました。

こんにちは、ジャスティンビーバーです。大谷選手、おめでとう。コングラチュレーション・フォー・ユー。

僕も日本通なのでこないだ来日した際は、こんなものをお土産に買ったよ。なんだかわかるかい?

正解は、わかさ生活のクッションさ。

僕のTwitter(X)をみてくれたら載ってるよ。アメリカから。

と一人遊びをしてました。大谷翔平はすごいですね。活躍もさることながらこんな時代に登場してくれたことです。コロナで苦しんだ日本人に勇気と希望をくれました。まるで戦後の力道山が空手チョップでシャープ兄弟をぶっ倒し、敗戦国日本人の劣等感にあかりをくれたようにです。

ブルブルくんとアイアイちゃんは、クリニックに入ったところでお出迎えします。

 

そんな僕の近況は診察室の本棚をリニューアルしました。白い棚の一番上に、つげ義春選集と蛭子能収を中心に配置。

蛭子能収の単行本は他に「地獄に堕ちた教師ども」と「サラリーマン危機一髪」を持ってるはずですが見当たりませんでした。誰かに貸したままなのかも。蛭子能収のマンガをちゃんと読んだ人は意外と少ないかもしれませんが、初期の作品集は「天才」としかいいようがないです。それがテレビジョッキーなどに出てタレント活動をし始めると急にマンガを手抜きします。普通は、「スランプかな?」とか「才能が枯渇したかな?」とか「テレビが忙しいのかな?」と思われがちですが、そういう場合、少し前から予兆があるじゃないですか。エビスさんにはそれがまったくないです。グラデーションなしに一気に質が下がります。どう考えても手抜きです。こういうアーティストは珍しいと思います。そんな中でも後期の「狂ったバナナ」は傑作で、僕はその中の収録作品「先生の肌」が好きです。

主人公の「僕」は何故か憧れの女教師と湖でボートに乗っています。すると、先生はいきなり印象派のモデルのように服を脱ぎポーズをとります。「僕」はドギマギします。先生は突然、ボートから湖に身投げします。「僕」も反射的に後を追います。先生は「ダメよ。あなたも死んでしまうわ」と言いますが、「僕」は「先生と一緒ならいいです」と思い切って告白出来ました。そうして「僕」は死にますが、最後に先生の肌にふれられたことがとても幸せだったのです、というお話です。

この段は、つげ義春。

 

木の本棚の上の段は、水木しげる。

横の棚の一番上は、こないだまでは平野綾。

今回のチェンジでミスターに。ミスターは後でまた出てくるから「伏線」です。

印象的な表紙の文庫本たちを前面に陳列した棚。

さて、これが診察室の本棚付近の全貌です。

問題です。マイナーチェンジはともかく、もう一か所、大きな変化があります。どこでしょう?

正解は、伏線回収。

ミスターのポスターの画鋲に黒い猫を引っかけました。

保護色なので誰が最初にみつけるかな?と思ったら、受付のスーちゃんが最初に発見しました。受付は診察前に診察室に掃除機をかけてくれるのですが、この辺りに掃除機をかけるとしゃがんだ時の目線にちょうどこの猫が入って来てビックリしたそうです。

 

という訳で、大谷翔平MVPおめでとう、緊急記事でした。BGMは、そんな大谷とは真逆な曲を選びました。かぐや姫のデビューアルバム(酔いどれかぐや姫、はのぞく)は、よしだたくろうがプロデュースして、この曲は拓郎が自らリードギターを弾いてくれてます。

 

BGM. かぐや姫「僕は何をやってもだめな男です」


文化部通信~その肆拾漆~

こんにちは、文化部通信47弾。文化部長のスーです。

11月は行楽シーズンで、ボージョレ・ヌーヴォーが解禁されたり(時差の関係で本場のフランスより日本が早くのめるから流行った説もある)、秋の味覚が楽しめますが、文化部的には文化の日(11/3)もあって、アイデンティティが燃えます。秋は可燃性が高いですね。佳子さま一家みたい。なんて。

しかし、ブログの読者の方はご存じのように、川原先生は11月が大の苦手です。先生のご両親の誕生日だったり、お父様が亡くなられた日だったり、喪中ハガキが届く季節だったり、秋から冬にさしかかる時期で、最後は文通までしてた恩師の先生が亡くなったのも11月。敬愛する家元(立川談志)の命日もそうです。
だから、先生は「11月は生死について考える月」だそうです。
とは言え、かくいう私も11月は秋めくので、楽しみな反面メランコリックになっちゃったりもして‥。なんでもないことに哀愁を感じたりするものです。

さて、そんな11月ですがなんでもない日記念日がたくさんあります。ではでは、どうぞ。

1日 ソーセージの日

ソーセージと双生児をかけて、ダイアンアーバンの写真集を。映画「シャイニング」の恐怖イメージに何度も出てくる双子のモチーフだと言われています。

小倉優子の誕生日

2日 阪神タイガース記念日 阪神優勝しましたね。「巨人の星」星飛雄馬のライバル花形満は阪神に入団します。こうみえて小学3年生でスポーツカーを乗り回していたつわものです。

3日 ハンカチーフの日

ゴジラの日 ゴジラは「ゴリラ」+「クジラ」。オバQのガキ大将は「ゴジラ」。ドラえもんでいう「ジャイアン」です。

4日 ユネスコ憲章記念日 ユネスコ・・ネスコ・・ネス湖のネッシー

5日 先生のお母さまの誕生日

先生が初めて好きになったアイドル 天地真理 の誕生日もこの日です。天地真理のお父さんは茅ケ崎で不動産屋をしていたそうで、先生の生まれも茅ケ崎。親近感を感じますね。

6日 アパート記念日 一刻館(アパート)の管理人 音無響子さん

7日 鍋の日 なべやかん邸 先生もびっくりのコレクター魂

8日 先生のお父様の命日 先生のお父様が亡くなられた時、先生は必要のない靴下をイトーヨーカドーへ買いに行き、危うく棺桶に杭を打つ最後のお別れに間に合わなくなるところだったそうです。心理学者で精神科医のフロイトも、父の葬式の時に行きつけの床屋さんに行き、待ち時間がかかり遅刻してしまったそう。こういうのを失錯行為と言って、無意識の作用だそうです。

9日 119番の日 11/9生まれは野口英世 ↓先生過去作

↓スー過去作

その他、梅沢富美男、えなりかずき…等おじさんのイメージが少し強い方が多いです。
ちなみに同じ「119」でも、1/19生まれは宇多田ヒカル、松任谷由実、ジャニス・ジョプリン…と歌姫になります。

10日 エレベーターの日 クリニックのある水口ビル。2階にはエレベーターは止まりません。お気をつけて階段でおこしください。

11日 煙突の日 「おばけ煙突」見る位置で煙突4本が3本、3本が2本、1本にも見えます。中でも4番目は「たたりの煙突」と言われ、掃除に上がった職人がたくさん転落死しています。1万円の懸賞金目当てに上る主人公。貧困にあえぐ職人をえがいています。

12日 皮膚の日 木下杢太郎は、詩人で皮膚科医。川原先生の母校の獨逸学協会学校(現:獨協中学校・高等学校)のOBだそう。昔、獨協→一高→東大はエリートコースだったとか?与謝野鉄幹(晶子の夫)らと「明星」という同人誌を作ります。ちなみに先生は、高校時代木下杢太郎の研究ゼミに居たそうです。

13日 あいさつの日

14日 パチンコの日 おそ松がハローワークに出した書類の資格の欄は「競馬とパチンコ」です。

15日 七五三

16日 幼稚園記念日

17日 ドラフト記念日

18日 土木の日 忌野清志郎の覆面バンド、タイマーズの衣装は土木作業員のようです。

19日 緑のおばさんの日 ウルトラの母は地球上では緑のおばさん

20日 毛皮の日

21日 談志の命日 談志が死んだ は回文です。

22日 いい夫婦の日 先生のご両親です

23日 ゲームの日

24日 進化の日 イーブイは8種類ものポケモンへ進化する可能性をもつそうです。クリニックに居たのは5種類でした。

25日 OLの日 「OL」とかけまして「ボディビルダー」と解きます。その心は  事務(ジム)が必要です。

26日 ペンの日 「ペンは剣よりも強し」と言いますが、当時親しくしてた女子大生をしつこく取材するフライデーに、たけしとたけし軍団が殴り込みをかけました。たけしはマスコミを敵にまわしましたが「これ以外の方法があるなら教えて欲しい」と言っていたそうです。たけしのTV復帰の場を与えたのは、なんとタモリだったそうです。

27日 先生のお父さまの誕生日

けいおんの唯ちゃんの誕生日

28日 原田知世の誕生日

29日 いい服の日 良い服を着た先生シリーズ

30日 鏡の日 ミラーマンの正体は、2次元人の父と3次元人の母に生まれた報道カメラマンの鏡京太郎。

カメラの日 先生のお父さまは写真(カメラ)が趣味で、形見の一眼レフを先生は譲り受けていたので、20才の頃、写真学校に通っている友人に写真を習ったそうです。2人で渋谷の街に出て通行人を撮ることにして、女の子ばかりを撮っていると「イェーイ」とピースしたり、「撮って撮って!」と言う子もいれば、「やだー」と逃げる子もいて、それを追いかけながらバチバチシャッターを切って友人に「な?写真って面白いだろ?」と言われたそうです。‥なんか違くないですか?(笑)今だと盗撮になっちゃうのでは?と、つくづく先生のエピソードを聞くたび、昭和に生まれてよかったね~、と私もなんとなく哀愁ただよう11月の始まりでした。

今月のBGMは、 郷ひろみで「よろしく哀愁」