27/ⅩⅠ.(水)2019 寒い。一昨日と昨日の温度差が、10℃!
朝方、自宅の玄関を出たらゴミの収集車が止まっていた。その前には、トラック。
トラックのせいで、ゴミ収集がしづらそうだったが、2人の係りの人は文句も言わず、遠回りしてゴミを積み込んでいた。
トラックの中を覗くと、運転手が頭から毛布を被って寝入っている。
起こすのが可哀想だったのかな?優しいな、と思った。
今日、11月27日は亡き父の誕生日。そこで父の思い出話をひとつ。
僕が小3の時、父から聞いた話。
近所のナントカ先生(医者仲間)の息子が警察に捕まった。タバコ屋の自動販売機をこじあけ、金を奪った罪らしい。
その自販機の前を父と一緒に通った時に、
「ナントカさんの息子は、今、ゴミの収集の仕事をしている。達二も真面目に勉強しないで悪い事をするとそうなるぞ」
と言うのを聞いて、僕はこのオヤジは何を言ってるんだ?と耳を疑った。
僕は茅ヶ崎のカトリック系の幼稚園と小学校に通っていて、毎朝、賛美歌を歌ったり、聖書の話を聞いて育っていた。
聖書の教えは、職業に貴賎はなし。
キリストの教えに登場する人物は「卑しい」仕事の人が多かったが、心のまずしい人は幸いである、とは、そういう人にこそ幸あれ、みたいな意味だと習った。
そういう教育を受けさせたのは父であり、その本人が自ら子供に向って矛盾したことを言うなんて。
世は高度経済成長の時代で、医者の子は医者になり後を継ぐのが、よし、とされた時代でもあった。
父はそういう意味では、「普通の事を言う普通の人」だった。僕はもう小3だったから、そういう父にも寛容でいられた。
問題は、父の意見を支持するか、聖書の教えを是とするかの板ばさみだった。
これは、ダブル・バインドと言って、子供を精神的におかしくする方法だ。
僕はその頃、「善悪」というものにも疑問を持っていたから、ウルトラマン・シリーズや仮面ライダーは子供っぽくてみなかった。
唯一、ウルトラセブンの、ノンマルトの使者、は例外だったが。
僕は、キリストと父のどっちの味方をしようかと、楽しんだ記憶を思い出した。
次回は、うかいさんが、聖書をモチーフにした激写メ・ストーリーを発表してくれます。乞う、ご期待!
BGM. ザ・ビートルズ「ヘイ・ジュード」