2/Ⅲ.(日)2014 雨
今回はBABYMETALの武道館2Daysの二日目、「黒い夜、召喚の儀」のライブ・レビューをお届けします。↓。
BABYMETALをまったく知らない人は、いきなりこれを読んでもきっとチンプンカンプンでしょう。
そんな人のために、前々回、BABYMETALの基礎知識を紹介しておきました。
なので、前々回→前回→今回の順に記事を読んでくれると判りやすいでしょう。
昨日のゆいメタルの落下事故の後遺症を心配しながらまさに父兄参観の気分で九段下駅に着く。
雨は昨日よりも本降りだ。そんな中、つばさFly、というアイドルグループのメンバーが無料CDを配っていた。
3月29日に初ワンマンライブをやるから、その宣伝みたいだ。
昨日買えなかったグッズを買おうと少し早目に会場に着いたが、もうほぼ売り切れだった。残念。
その代わりと言っては何だが、路上には非オフィシャルなバッタモン屋みたいな屋台がいくつも出ていた。
昨日のステージの生写真も早速、売っていた。
まぁ、これらは本来アーティストの収益にならないから、ファンなら買うべきではないという意見も聞く。
でもね、上手に撮れてるから、ついつい買っちゃった。下敷とかラミネート・ポスターとかも。
クリニックの今まで「あまちゃん」コーナーだったところにこれらを貼りました。
喫煙所の正面の壁です。下が、今までの「あまちゃん」コーナー。↓。
受付窓口の真上の天井にも、ラミネート・ポスターを貼りました。3人がコルセットを巻いてる絵柄です。↓。
話しをライブに戻しましょう。
皆さんも心配してくれていましたが、結果から言うと、ゆいメタルは元気でした!
ステージの舞台装置は昨日と同じでしたが、安全面を考慮して、走る通路には柵が設置されていました。
今日の進行は、画面と音声でナビゲーションがあり、曲を紹介して行きます。
たとえば、「ゆいメタル」と「もあメタル」の2人が「電脳タウン」で「ブドウマン」(←葡萄みたいな姿)
の映画を観て感激して、気が付いたら、タマネギの形をしたドームに辿り着いていて、(ここで客席から、笑い、あり)、
そこで本物の「ブドウマン」に、「葡萄をあげるから、お前らのレゲエを聞かせろ!」と言われたから、
今から歌う、という風にナビ。
この2人のユニットは、「ブラック・ベイビー・メタル」と呼ばれ、ちょっと悪い子です。
歌も「おねだり大作戦」と言う、パパをおだてて欲しい物を買わせる、なんて言う詞です。
「さくら学院」は良い子のイメージだから、「ブラック」は異色だ。良いアイデアだと思う。
すうメタルのソロ・パートでは、「すうメタルは気付いていた…」と意味深なナレーションから、
おごそかな雰囲気を作りながら、「止まない雨はない。
絶望の世界に希望の光を込めて歌う」と曲紹介の後、「紅月」などスローな曲を2曲披露した。
すうメタル、この子は歌がうまい。
こう書くと我ながら文章が下手に見える。
しかし、これ以外に表現のしようがないのだ。
語彙の問題とかじゃない。
グルメ・レポートの例ではないが、本当にうまい物を食べた時の感想というのは、「うまい!」しかないだろう。
皆さんはおたくのライブ・パフォーマンスで何を思い出しますか?
おそらく、その1つに、両手を自分の胸から、気持ちを相手に送るように、大きな角度で広げる仕草がないだろうか。
すうメタルの曲を聞いてると自然にそういうのが出来るのである。
<わずかですが、こんな想いも、あなたのエネルギーに使ってもらえれば嬉しいです>みたいな感じ。
ライブは2日連続で行われ、構成はまったく異なるが、楽曲はほぼ同じなので、2日目ともなると慣れたものです。
「ダメ・ジャンプ!」とか「キツネ・ジャンプ!」とか普通に出来る。
「~で、Oh、~で、Oh!」という歌の掛け声では、
最初の「~で、Oh!」で右手、次の「~で、Oh!」で左手と交互に腕を振り上げる、のが自然に出来る。
BABYMETAL武道館2Daysの初日「巨大コルセット祭り」は、
鹿鳴館の伝説のライブを再現するというコンセプトだった。
では、2日目の今日、「黒い夜、召喚の儀」はどうだったのか。
僕が理解した範囲で翻訳すると、今日の意味は「メタル・レジスタンスとは何かの解答と今後について」であったと思う。
それは僕が考えていたより、大層な世界観だった。
世界はアイドルという悪魔に、マスコミや経済や政治までもが支配され、
アイドル・ソング以外は売れない世の中になった。それは、メタルも同然だった。
それをうれいたメタル・ファンが、メタルの神様(=キツネ様、らしい)にお願いしたところ、
アイドルとメタルを融合した「BABYMETAL」が召喚された。それが、メタル・レジスタンスの始まり。
そして会場の大スクリーンには「666」の数字が映し出され、
ヨハネの黙示録やオーメンを想起させ、それがひっくり返って、
「999」になり、「1」が足され、「1999」になる。
これは、ゆいメタルと、もあメタルの誕生年である。
つまり、いくらメタルを布教しろ、と言われても、原体験のないBABYMETALにとって、
それは過酷で、キツネ様は様々な試練をBABYMETALに与え、
それを1つ1つ乗り越えて来た最終章が今日のステージという訳だ。
「イジメ、ダメ、ゼッタイ」を歌い終り、舞台は暗転し、アンコール。
会場はグルーブしている。
アンコールに応えて、「終りがあるから、始まりがある」のアナウンスが流れ、
デビュー曲「ド・キ・ド・キ☆モーニング」。
そしてラストは、「ヘドバンギャー!!」。
昨日の事故があったから、会場の最大公約数は「心配」だった。
大盛り上がりの中、曲が終ると、第1章が終ったと告げる。
BABYMETALは本来の目標に到達したという。
それは、メタルがマスコミにも浸透し、
日本のトップ・アイドルもメタルの象徴であるキツネ・サインをテレビでするくらいになったからだという。
ここで会場は、ドッと沸く。
それは、先日の「Mステ」にBABYMETALが出演した際、
共演したAKB48がキツネ・サインで応援してくれた事を指すのだろう。
(司会のタモリも、ニンマリして、キツネ・サインをしてたし)
いつしかメンバーは銀色のマントと冠をかぶり、
舞台中央にそびえ立つように置かれた真紅の棺に1人1人、
納められて行き、「これから次のステージに召喚される」と予告される。
BABYMETALの演出が凝っているな、と思うのは、ここでアナウンスが一切、なくなり、
スクリーンの文字だけが情報となる。
会場はおのずと集中する。
良く出来る教員が使う学級経営の手口に似てると思った。
たとえば、教室が騒がしい時に「静かに!」などと怒鳴らず、黒板に「静かに!」と書いて、無言で指をさす。
若い子は聴覚情報より、視覚情報の方が入りやすいのかしら?
話題を会場のスクリーンの文字に戻す。
そこに映ったのは、BABYMETALの次なるステージとは、
「ゆいメタルと、もあメタルの生誕祭を行う」ということ。
ちなみに生誕祭は、せいたんさい、と読み、最近のアイドルはバースディパーティーを生誕祭と呼ぶ事が多い。
調べたら、ゆいメタルが6月20日で、もあメタルが7月4日だ。割とすぐだ。2人とも15歳になる。
そこで僕らは考えさせられる。<どこでやるのだ?>と。
武道館の次なるステージだ。まさか、東京ドームか?あるいは国立競技場か?などと空想する。
しかし、次に出て来た文字情報に会場は騒然となる。なんと、それは…、
「in Europe」
だった。なんとBABYMETAL、海外進出。しかし、全米じゃなく、ヨーロッパってところがうまいな。
今日の公演を観る限り、ヨーロッパでも成功しそうだ。
なんてね、ヨーロッパ人に知り合い、いないんだけどね。
ただ、プロレスなんかだと日本のプロレスってアメリカよりヨーロッパの方が親和性があると思う。
ハーリー・レイスやリック・フレアーよりも、
カール・ゴッチ(ドイツ)やビル・ロビンソン(イギリス)の方が有難がられるから。
僕は判らないことがあると、プロレスの尺度で物を考える癖があって。
皆さんにも、そういうところないですか?
と言う訳で、BABYMETAL武道館2Daysでした。
今度は、BABYMETALを産み出した「さくら学院」のライブに潜入してみようと思います。
すうメタルはもう卒業していませんが、ゆいメタルともあメタルは在籍してるはずです。
それも、かなり上級生!
まだまだ逸材がいるかもしれませんし、普通のアイドルとは違う化学反応を生む土壌があるのかもしれません。
興味ある人のみ、報告を待て!
BGM. BABYMETAL「メギツネ」
ゆいメタル元気だったんですね。
打ち所が良かったのかな?
安心しました。
あまちゃんコーナーからBABYMETALコーナーに変ったんですね。
先生の一番の押しメンと曲は何ですか?
Sinさん
ゆいメタル、元気で良かったです。
受け身が上手かったのかな?体重が少ないからダメージが少なかったのかも?
あまちゃんコーナーは、BABYMETALコーナーに変わりました。
僕は「箱推し」です。曲は、「ギミチョコ!!」が推しです。
今、BABYMETALの公式ホームページでこの曲のライブの模様がみられます。
白い巨大なマリア像の前で表情たっぷりに歌うパフォーマンスは心が明るくなります。
先生のコメント読んで、「ギミチョコ‼︎」見ました。
良いですね!
表情もイキイキしていて。
一つ質問なんですが…
動画で彼女らがギター弾いてる(エアギター?)シーンが時々ありますが、それは、衣装とか、舞台装置とかの一種という事なのでしょうか?
本気でギターを弾くつもりは無いのですよ、ね?
バックで骸骨や幽霊の格好して演奏している人々が、私は気になるのです。
(不適切な内容でしたら、スルーして下さい。)
トモトモさん
「ギミチョコ‼」見てくれましたか。面白いでしょう?
さて質問の答え。彼女達の肩書きは「メタル・ダンス・ユニット」だからね。
楽器を持つと、「ダンス」出来ないから、弾かないんじゃないかしら?
ちなみに、バックバンドは、曲ごとに入れ替わるんですよ。
バンドは3つあって、「ホネ」と「キツネ」があてぶりで、生演奏するのが「神バンド」と言います。
(全然、不適切な内容ではないので、キャッチしましたよ!!)
先生、ご回答ありがとうございます。
「神バンド・ギタリスト、大村孝佳さんによるIDZギターレッスンニコ生」というのをみつけました!
ライヴの時はチューニングを通常とは変えていて、6弦はCシャープにしているそうです。
動画では、大村さんが実際のギターレッスン生を前にして、IDZを教えてらっしゃいました。
いろいろな世界があって面白いなぁと思いました。
トモトモさん
良く調べましたね!
そんなのあるんだぁ。教えてくれてありがとう。
僕も見て見ます。