30/Ⅴ.(日)2010 くもり
二日酔い。
きのう日本酒を5合呑んだあと、ワインを一本空けた。
知り合いの方から「二日酔いしないですよ」と言われたので油断した。
「合わせ技一本!」というのがあった。やられた。でもワインは美味しかった。
DREAM.14の地上波放送の録画を観る。
解説が、須藤元気、谷川サダハルンバ・プロデューサー、ゲスト解説が川尻達也だった。
解説陣が変わるだけで、同じ大会なのに随分と印象が変わるものだ。佐々木希とかもいるからか。
その後、録画しておいたナッシュビルの
「青木真也vsギルバート・メレンデス」を青木真也自らの解説でお届けする番組を観る。
夕方から、箱庭療法について少し調べてみた。
箱庭療法と聞いて「何それ?」という人も少ないだろう。
小説や演劇やTVで度々登場してるから、浸透してるだろう。
箱庭療法は河合隼雄が日本に持ち帰ったもので、
もともと河合は日本人で初めてのユング派分析家の資格をとるためにチューリヒのユング研究所に留学していたという。
チューリヒの郊外のツォリコンでドーラ・M・カルフ夫人に出会い、
この人から直接教わったのだという。
カルフ夫人は、イギリスのローエンフェルト女史から学んだことに自分の創意を加えて
「ザント・シュピール(砂遊び療法)」を創始したのだ。
河合は、
これは言語化には弱いが直感的にものごとをつかむ能力に長けている日本人にはピッタリの治療法だ、
とまさに直感的に感じ日本に持ち帰ったという。
その視覚的形態が日本に昔から伝わる「箱庭」を連想させるので「箱庭療法」とネーミングされたそうだ。
僕がK病院に勤めていた頃、部長のO先生に「箱庭をどう思いますか?」と聞いたことがある。
O先生は精神科医だが心理学を勉強するために京都に国内留学した経験をもつ人物だ。
箱庭療法学会を作った頃にそこに居合わせて、その学会誌の第一巻第一号に学術論文が載っている。
O先生は、箱庭は結局医者の出す処方だと言った。
薬は患者さんが飲んでそれで良くなる。箱庭もこちらが場を作ってそれで患者さんが作って良くなっていく。
同じことだという。
そして、その代謝過程が箱庭に表現されているのだ、と。
薬は飲んで良くなれば代謝なんかどうでもいいのと同じで、箱庭の意味もそんなものだと。
「薬」だから効くものと効かないものがあるし、効果には時間がかかるし、反作用や副作用もある。
箱庭の副作用とは、箱からはみだす、とかでそういうことをちゃんとこちらが関与しながら観察して、
そうなったらoverdoseだとストップをかける必要がある。
O先生はもっとえらい先生に「箱庭をどう思いますか?」と同様の質問をしたことがあったという。
そのえらい先生は
「あれは、こちらが寄り添って見守ってる中で作ることに意味があり、それは風景構成法も同じことで、
だから箱庭は決して一人じゃ作っても駄目だよ。
こちらが見ていて、それがきちんと患者さんに意識として伝わっていること、
それが大事で、それがあればバウムテストだって治療になりうるよ」と言われたという。
O先生はプレイ・セラピーも同じで、患者さんに関与しそれがきちんと伝わってることが大事で、
ただ単に緊張をほぐすために遊ばせるだけじゃしょうがない、と教えてくれた。
こういう口伝えに教わったものを次の世代の人に伝承していくことが必要だと思った。
これからは、そうして行こうと思った。
BGM. 山崎ハコ「呪い」
青木選手自らが、自身の負けた試合について解説するのは凄いですね。
自身の負けた試合を見るのさえ辛いだろうに・・・
そうですね。でも、面白い解説でした。