十六の夏〜日刊ムンク⑯

インスタグラムを始めたら勝手にFacebookと連動して、そっちを見てくれてる人も多くって、おかげで昔の懐かしい友達と連絡がとれて、「誰かが死ぬ前に会っておくか」という話になり、「今」と「過去」と「未来」が同時進行している今日この頃です、お元気ですか?

 

~前回までのあらすじ~

 

中1の頃から川原のそばにいるドールの名前は「ムンク」。

テディベアの第一人者の作家さんにリペアをお願いしたら、川原の「守護」を祈るクマ「抱き熊スーティー」をくれる。名前をラスプーチンにする。

生まれ変わってムンクが帰って来た。

ムンク・川原・ラスプーチンのトリオ名は「SS♡T」。成長して行く「SS♡T」の成長譚「日刊ムンク」の第16弾。

 

・日曜日

前号から続く、みんなの中で味わう孤独感を解消すべく、インド料理屋へ行き、気分は「皆んな、インド人にしてやる!」です。

これはワインのつまみのインド風お煎餅。

サラダはキュウリ抜き。

サーグマトンカレー。ほうれん草と羊です。

ナンはお代わり自由ですが、デカくて熱いのです。

だからムンクが千切って取り分けてくれました。

これはバーベキューセット。タンドリーチキンとかシシカバブーとかです。

人形たちは匂いで食事をするから、インド料理は刺激的だったのではないかしら?

 

・月曜日

友人のクリニックに行ったら「医療機関へのカスハラ」に対する貼り紙がそこら中に貼ってあって、聞いたら「ものすごく多い」んだって。うちはそんなことなくて、皆さん良い患者さんなんですけど。…と言いたいのですが、ちょっとしたことはどこにでもありまして。早めに芽を摘もうとこんな貼り紙を作りました。入り口と出口と化粧室にも貼りました。よろしくお願いしますね。

これが原文。

 

・火曜日

火曜日が週初め。ムンクの髪のセットを、文化部長のスーちゃん監督の元に、行います。

まずはリボンをほどきます。

僕は子供の頃にお人形遊びなどしたことが無いので下手です。

この帽子のセットが難しいのです。

立ち上がってやろう!

頭頂部に斜めにヘアピンを狙って。あっ、ウイッグがズレた。

「ムズい~」と力尽きる。

ダメだ、後は、スーちゃん、お願いします。

そうして、何とかなる訳です。

 

・水曜日

十六の夏、僕が高1の時に通っていた学習塾で一緒だった女子の想い出です。彼女は、塾で1番可愛い女子で、一緒に海水浴に行ったこともある。
で、その可愛い女子が、夏場になると、ノー・スリーブの服を着て来ていて、彼女が伸びをするたびに男子たちが、彼女の脇の下をみて興奮していた。それは彼女が脇の下の毛をそのままにしていたから。
僕は彼女と帰り道が途中まで一緒で、僕らはいつも同じホームで別の電車を待っていた仲だったから、僕は彼女に、「ノー・スリーブ、やめたら?」と進言したことがあって、そうしたら彼女は、「不自然なことはしたくないのよ」と言ったのです。

それでも、彼女は翌日から、Tシャツを着て来るようになって一件落着するのだが、僕はこのやりとり以降、薄着の女の子がいると過剰にそっちに目をやらないようになった。少し、強迫的だとも思う。今でも無意識にクセになっているから、セクハラと間違われる率も低くて、結果オーライだけど。
なんて思っていたら、最近の若い女性の間では、脱毛をしない、というのがブームのきざしだと聞いた。理由は、自然なままで、ということらしい。本当?

下は、山口百恵「はたち」のLPジャケット。川原当時16才。

 

・木曜日

十六の夏、学習塾で知り合った女の子にやたら長電話をする子がいた。
その子は電話魔で、一時期、毎日のように電話がかかってきた。当時は、携帯電話などない時代で、家の電話にかかってきた。それで、平気で2~3時間、喋るのだ。内容は、どうでもいいことばかり。たとえば、世良公則&ツイストの新曲について、とか。
先日、古い日記を見ていたら、架空の電話のシナリオを発見した。
それは、その子に電話する前に、僕がシュミレーションしたもので、数頁にわたっている。シチュエーションは、僕が電話をするところから始まっている。
僕はその子の長電話には慣れっこだったのだが、自分から電話をするのは、緊張したのかな、そんなものを作って。
こちらが話しかけて、相手の答えを想像して、話が進んでゆく台本なのだが、
実際には、「一言目」から想定外のフレーズが返ってきて、無駄に終った想い出が残ってる。

僕らは塾の友達たちで海水浴に行ったことがある。
その子は、高1のくせに真っ赤なビキニを着ていて、それがまた何とも色っぽくなかったことを、真夏の強烈な日差しとともに思い出す。
その子は、僕をそのグループで「1番可愛い子」とくっつけようと色々とおせっかいを焼いては、すべてを台無しにした。
その子のお兄ちゃんは小さな暴走族のリーダーをしていて、その子は、それをとても嫌がっていた。
僕は、「そんなことはどうでもいいことさ」、と電話越に言ったことがある。本当にそう思ったし。
珍しくその子は、黙り込んでいた。
今、思うと僕は、その子のことが好きだったのだと思う。

下は電話をかけるムンクとラスプーチン。

 

・金曜日

こんな箱が届きました。箱の中身は何でしょう?

ヒントはMIZUNOの靴です。何の靴でしょう?

正解は、「ミャクミャク」です。

夢洲万博へ行った時に間に合って欲しかったです。もう一度、行け!ということでしょうか。

 

・土曜日

今回のタイトルは「十六の夏」。16才と言えば、初音ミクも設定は16才。初音ミクの「十六の夏」をムンクとラスプーチンと。

下は古い写真。川原「十六の夏」。

 

さて、いよいよ来週はお誕生日週になります。次号へ続く。


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