セピア色のラブレター

19/Ⅹ.(土)2024 小雨 今日はイタリアンへ行くぞ!

 

診察室の入り口にはピカチュウがお出迎え。これをスマホのアプリ「ライカ」のセピア色モードで撮ってみましょう。

黄色くないピカチュウは寂しいですね。

この手帳は良い感じになります。

壁のシングルレコードもまぁまぁかな。

こういうのは外の景色を撮るといいかも?とスタッフにそそのかされたので、朝の出勤前に東工大へ。

こないだから医科歯科と合併して、名前が東京科学大学に変わったのでした。サイエンス・トーキョーってかっこいいですね。

桜の木の秋冬の衣装を撮影しましょう。

太い枝ですね。桜が満開だとここは綺麗にピンクになります。

暖かいから間違えて桜が咲いてないかと観察してみました。

それほど馬鹿でもないようです。

離人症の世界観ってこんな感じなのでしょう。

旧・東工大の校舎。

記念講堂の方。

ちょっと色をつけた写真も混ぜてみましょう。

駅前のマック。

大岡山北口商店街。

カワクリに着きました。

羽田さんが作った雨の日のポップ。

階段を上がると入り口です。

ライカのアプリは2週間無料トライアルですが、そのままにしておくと年間1万円くらいかかるから注意です。絞りやシャッタースピードなどを一眼レフの要領で遊べますが、元をとるのは…難しいですね。

下はコンビニでみつけた新商品。スタッフに差し入れしました。

これは、さかもと、で特注したカレー南蛮うどんに油揚げトッピング。

お店の人がビックリしてました。こんな注文はじめてみたいです。

BGM. よしだたくろう「男の子☆女の娘(灰色の世界Ⅱ)」


♢❤️♠️

11/Ⅹ.(金)2024 はれ からかい上手(?)の西片さん、発売。

今日、仕事中に忙しくて同線が受付と重なり、あやうくぶつかりそうになった時のこと、とっさにそのショックで入れ替わっちゃたら大変と口をついて出たのは、ここのところ、過去の激写メ記事を再録したり、「君の名は。」の記事を書いたせいでしょう。誰かがコメントでくれてましたが、せっかくスタッフの皆で苦労して参加した寸劇なので埋もれたままにしておくのはもったいないから、「入れ替わりの激写メ・ストーリーを紹介します。丁度、「君の名は。」(2016年公開)が映画化された頃に作ったと思っていましたが、アップしたのは2019年の7月でした。記憶は曖昧ですね。それでも5年前だから初めて見る人もいるかもしれませんね、見たことある人は懐かしんで下さい。まだ、スーちゃんが文化部長(部員ゼロ)になる前で本名の「杉山さん」と呼ばれている頃です。

♢劇写メ・ストーリー「ふたり紅白~入れ替わりの日」❤️

5/Ⅶ.(金)2019 くもり 7/7から「からかい上手の髙木さん」アニメ2期スタート!

川原「嫌な天気だな」
杉山「梅雨とは全く関係ないことしませんか?」
川原「いいね。梅雨と全く関係ないこと。…何か思いつく?」
杉山「紅白歌合戦!」
川原「間違いない!」

そういう訳で、ふたり紅白、を行います。
女性が赤組、男が白組で、交互に、赤、と、白に関係するものを出し合います。

まずは、赤組の先行で、杉山さんから。
杉山「これは、クリスタルズ、のレコードです。ジャケットが赤です」。↓。

川原「ついで、白組は、ビートルズのホワイト・アルバム、の特集雑誌です」。↓。

エヴァのミネラル・ウォーター、赤はアスカです。↓。

ならば、白組は、綾波、だ。↓。

赤組の杉山さんは、赤い帽子、白組の川原は、プンプンの白いキャップ、を被ってるから目印になりますね。↓。

おや、時空間平面のものすごい揺れだ。新展開だ。↓。

テーブルの下に身を隠せ。↓。

左下に見えるのが、杉山さんの帽子、右下に見えるのが川原の靴だ。↓。

なんとか無事に避難できた。時空間の揺れもおさまったようだ。↓。

よし、出よう。↓。

ああ、ビックリしたな。↓。

あれ、何か変じゃないか?。↓。

体が入れ替わってる!帽子だけはそのままだ。皮肉な事に、ふたりを見分ける術は、帽子だけになってしまった。↓。

川原(杉山の姿)「こんな事実は誰にも言えない。これからの診察は君がやるんだ」。

杉山(川原の姿)「えっ?私には出来ません」。↓。

そんなことは言ってられない。今から特訓だ。僕が後ろに付いていてやるから。↓。

川原(杉山の姿)「そうじゃないだろう~!」。

杉山(川原の姿)「ひえ~」。↓。

川原(杉山の姿)「そこをそうしろ!」。↓。

杉山(川原の姿)「これで合ってますか?」。↓。

川原(杉山の姿)「そこはそうだ。1回言ったら覚えろ~!」。↓。

杉山(川原の姿)「そんな~、もう無理ですゥ~」。↓。

杉山(川原の姿)「ところで、センセーは会計出来ますか?」

川原(杉山の姿)「う~む、わしゃ、メカ音痴だからなぁ。困ったものよ」。↓。

杉山(川原の姿)「こうやるんです。覚えてください」。↓。

川原(杉山の姿)「君たちは、こんな難しいことをやっていたのかね」。

杉山(川原の姿)「センセーなら、本気出せば、覚えられますよ。頑張って下さい」。↓。

川原(杉山の姿)「そろそろ、こんがらがって来たかな。白い帽子が川原だ。オレは、これから、杉山、として生きて行かなければならない。覚悟を決めよう。しかし、心は、白組、だ。そこだけは譲れないから、白の中原中也、のTシャツを着よう」。↓。

杉山(川原の姿)「私もこの姿で世の中を生きなければならないわ。こんがらがってる人、赤い帽子が目印よ。でも、心は、赤組。妄想Tシャツ、赤い下着が見える、デザインを着て、赤組をアピールよ」。↓。

川原(杉山の姿)「白い寝具で一休み。これも、白組ゆえだ」。↓。

杉山(川原の姿)「赤組としては、消火器、を紹介するわ」。↓。

川原(杉山の姿)「白い、デデデデ、の二人の抱き枕を抱えて。考えてみれば、この二人は、うさぎに変わってしまったんだな。それよりは、マシかな」。↓。

杉山(川原の姿)「センセーとして生きてゆくからには、怪獣にも詳しくないと。これは、改造パンドン、よ。赤組だから赤い怪獣をチョイスしたわ」。↓。

その頃、診察室では、ゴジラに出てくる、正義のロボット・ジェットジャガーが、りかちゃんに告白だ。こりゃまた新展開だ~。↓。

ジェットジャガー、積極的だ。↓。

これは、チュウーか?チューになるのか?。↓。

ジェットジャガー、よろけた。どうした?。↓。

ジェットジャガー、失神だ。何が起きた?。↓。

「大変よ~地震よ~」。逃げ惑う一般女性(友情出演・うかい)。↓。

診察室に戻っていたふたり。目印は帽子の色。赤が杉山。白が川原。↓。

ものすごい時空間平面の揺れだ。↓。

杉山(川原の姿)「助けて~センセー!」。

川原(杉山の姿)「おっ、これはひょっとして元に戻れるチャンスかも。そもそも、時空間のひずみで入れ替わったのだから、同じ衝撃が加われば元に戻る可能性がある」。↓。

ワ~プ!

時空間平面が正常化して行くぞ。その証拠に、赤い帽子が杉山に、白い帽子が川原に修正されていくぞ。↓。

ピタッ。揺れが止まったぞ。↓。

川原(川原の姿)「杉山さん、大丈夫か?」。↓。

杉山(杉山の姿)「私たち、元に戻れたんですね?」。↓。

やった~。↓。

よかった~。↓。

なんとかなった~。↓。

こうして僕らの不思議な1日は終った。

原因は時空間平面の激しい震動だったとして、何故、僕らはこんな事件に巻き込まれたのか、何故、僕らが当事者として選ばれたのか、それは神にしかわからない。

ただ一つ言えるのは、僕らは体が入れ替わることによって、普段、普通に過ごしていた相手の仕事の大変さを知り、お互いが支え合って成り立っていることを実感した。今まで、わかってもらえると甘えていた部分を、今回の事件で相手の身になって考える思いやりを教えられたことが、神様が僕らに伝えたかった狙いだったのかもしれないな、と思った。

どうでしたか、劇写メ・シリーズ第2弾(第1弾は、カワクリ版ジャングル・クルーズ~桃太郎ぢるしのちんすこう)。男女が入れ替わるという斬新なオリジナリティも自慢です。もうじき新海誠監督の「天気の子」が上映されるのが楽しみですね。そうだ、この男女が入れ替わるアイデア、新海監督に教えてあげようかな。次回作にどうですか?って。

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❤️ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの劇写メ・ストーリー♠️

〔人類は、いつから戦い、どれくらい争ったのだろう。
判明している情報では、3400年前から今日まで、世界で戦争がなく平和だった期間はわずか268年である。
今でも各地で、人と人が対立し、争いは生まれている。もしかしたら宇宙でも行われているかもしれない。
そして、東京のとあるクリニックで、一つの争いが発生していた。
それは、人類史上、最もくだらない争いだ。〕

 

う 「赤ですよ!なんとかレンジャーの真ん中はレッドだし、ヒーローはだいたい赤じゃないですか」
川 「黒だね!ヒーローで言えばバットマンもいるよ。」
う 「とにかく赤なんです」
川 「いいや黒だ」
う 「よし、ならば戦争だ!」

 

う 「まずは赤のわたしから、勝負です!先手必勝なので」
【ウルトラマンレオ】

川 「む、かっこいいではないか。だが、黒のわしをナメるでない」
【ゼットン】

う 「く・・・過去のブログの題材になった敵ですね。でもヒーローは赤なのだ!」
【ジャンボーグナイン】

川 「むむ、円谷プロやるなぁ。それもかっこいいぞ!ではわしはお色気で勝負だ!」
【ゼットン 擬人化ver】

う 「またブログに何度も登場してる子をっっ!そんなにその子のおしりばっかり見たって、元はゼットンなんですからね。」
川 「ならば、しりとりで勝負だ!」

う 「じゃあ先生が先行でいいですよ。代わりに赤いものを書くべし!」

川 「楽勝だね~」
【てんぐ】

う 「ぷぷぷ、てんごー!だって」

う 「まぁ、いいでしょう。GOに付き合ってあげますよ」
【ゴリラ】

川 「なんか雑じゃない?」
う 「てんごーに言われたくないです」
川 「むむ、じゃあちょっと難しいやつ描いちゃお!」
【ランデブー】

う 「これは・・・追いかけっこをしてる男女・・?昭和に取り残されてますよ先生!」
川 「これが追いかけっこに見えるのかい?まだまだ君は平成だね」
う 「じゃあわたしは平成の円谷で勝負です!」
【ブースカ】

川 「なんか、」
う 「いいんです、言わないでください。」
川 「いや、そうじゃなくて。怪獣ブースカってがっつり昭和だよ?」
う 「わたしはテレ東のブースカしか知らないんです!はい次」
川 「そんなプンプンしないで、これ見て癒されて」
【からかい上手の高木さん】

川 「やっぱり好きな子は上手に描けるもんだね~」
う 「先生、」
川 「ん?」
う 「ん。です。あうと~」

川 「がびーん!」
う 「弱ってるところにとどめの一撃!くらえ!」
【大谷翔平】

川 「はは!油断禁物!倍返しだ!」
【大谷翔平 黒】

う 「ホームラン!?」
川 「甘い球はすぐ打っちゃうよ」
う 「・・・次はどうかな?」
川 「!?」
【桜木花道】

川 「ふふふふふふ」
う 「なんだその不気味な笑みは!ま、まさか・・・!」
川 「そのまさかだよ」
【桜木花道 黒】

川 「ナイスディフェンス!」
う 「この間日本人が1位指名をうけたNBAのドラフト、どこで開催されたか知ってます?」
川 「ま、まさか・・・!」
【アイラブNY】

川 「NY?知らないねそんなとこ~」

う 「そんなこと言うなら契約してあげないっ!」

川 「それなら不良になってやる!」

う 「不良はいいけど浮気はだめ」

川 「冤罪だよぅ」

う 「なんですかそのTシャツ。」
川 「最後の晩餐。あぁ、これじゃちゃんと見えないね」

う 「うわ・・ビッグバードが焼かれてる。ブラックジョークにもほどがありますよ」
川 「そう。悲しいよね。だから泣いてるの」
う 「ビッグバードの気持ちになっちゃったんですね」
川 「ううん、仲間を焼いて食べるほうの気持ち。」
う 「・・・。なんですか、この悲しい終わり方は!」
川 「いや、実はもっと悲しいことがあったんだよ」
う 「なんですか?」
川 「亡くなったんだよ、、偉大な人がさ。」
う 「あぁ、あの人ですね。わたしもすごくお世話になりました」
川 「これ着て一緒に追悼しない?」
う 「もちろん!」

川&う 「ジャニーさん、安らかに」

 

(ノックの音)
渡辺さん 「患者さんお待ちですよ~」
川&う 「はーい」
う 「撮影おつかれさまでした」

〔Tシャツを脱いだり着たりで疲れ果て、やっと開放されたうかい。
だが、この戦いがまだ前半戦だということを、この時のうかいはまだ知らない。〕

~昼食後~

う 「は~美味しかった!」
川 「くっくっくっ、油断したな!まだ戦いは終わってないんだよ」
う 「!?」
川 「黒はTシャツやフィギュアだけじゃないのだ。くらえ!」
【コーヒーゼリーパフェ】

川 「そろそろ降参する?」
う 「先生知ってますよね?わたしが負けず嫌いなこと」
川 「!?」
【いちごパフェ】

川 「ここには赤もあったのか~!!」
う 「赤は正義なのだ!ハッハッハ!わたしの勝ち~」
川 (くそう・・・あ、僕がうかいさんになれば、僕の勝ちってことか(?))
川 (食いしん坊さんはパフェに夢中。決行するなら今しかない!)

〔川原は、マッドサイエンティストだったのだ〕

川 「僕がこのコーヒーゼリーを食べると~」

う 「!?なんか変!」
川 「まだまだだぞ~!」
う 「!?!?!?う、うわ~!」
川 「はい、完成!」
【見た目うかい、中身川原】

【見た目川原、中身うかい】

う 「わたしたち・・・入れ替わってる!?」
川 「赤と黒を混ぜると何色になるか知ってる?黒になるんだよヒッヒッヒ」
う 「先生、わたしの見た目でマッドサイエンティスト感出さないでください」
川 「あ、そうか、僕は今うかいさんなのか」
う 「そうですよ、わたしが先生です。どうするんですか午後の診察」
川 「キミ、この状態を受け入れるの早くない?」
う 「あ!!もう休憩終わるので、急いで帰りましょう!」
川 「ちょっとまって、このパフェおいしい!」

う 「先生、わたしの見た目でパフェばくばく食べないでください」
川 「いや、キミの真似をしてるんだよ。さぁ、帰ろう」

う 「ちょっと先生、わたしの見た目でがに股で歩かないでください」
川 「細かいねぇほんと。キミだって僕の見た目で内股で歩いてるのに」

う 「先生、勝ちは譲るので元に戻して下さい」
川 「戻し方わからないんだ」
う 「またコーヒーゼリー食べればいいんじゃないですか?」
川 「お腹いっぱいだよ。ぶつかってみるとか?」
う 「典型的ですね」
川 「あ、じゃあ二人でスキップしながら帰ろっか」

 

〔この後のことは記録には残っていない。戻ったのか、このままなのか。
どちらにしても、この二人の戦いはまだまだ続きそうだ。
ただこの二人が一体何を争っていたのかは明かされていない。〕

 

※この物語はフィクションです

うかいさんのあとがき:この記事を書いたのはわたしですが、先生が「オレはこんなこと言わない」と言っていました。キャラ設定は大事です。
ここでは、カワクリなりのジャニーさんの追悼をしていますね。
そして撮影裏話ですが、後半の戦いでパフェを食べるためにお昼は珈琲館へ。
撮影は徳田さんに協力していただきました。
その場で着替えたり撮ったり、ものすごく忙しくて、パフェを食べる時間に余裕がなかったのは本当です。
最後に歩いて帰るとき、男性の歩き方ができなくて、先生に演技指導をしてもらったいい思い出です。

BGM.  岩崎良美「赤と黒」


ひとを見た目で判断するな?!

10/Ⅹ.(木)2024 くもり 今月号の「いちご新聞」の付録はStrawberry♡クリアケース全5種

少し慣れてきた患者さんから「どうしてアニメがこんなに貼ってあるんですか?」と聞かれる。あまりに共通した多い質問なので答えておくと、カワクリ開業当時は、平成19年(2007年)、まだ子供がアニメばかりみてると「将来、犯罪者になるんじゃないか?」と心配してくる親がいた。きっと某・凶悪事件の影響なのだろう。オタクもそんなに市民権がなかったし。うちは「思春期相談」という看板もあるからそういう相談が本当に多くて、「だったらいっそ態度で示そう」とクリニックの壁をアニメのポスターで埋めたのです。秋葉原や中野で販促用のポスターを主に入手しました。

その他に多い質問は「センセーは、何故そんな髪色をしてるのですか?いつからですか?」という異彩なファッション感覚についての素朴な疑問。それも同様で、開業当時の思春期相談で多かったのが「娘(息子)が金髪(茶髪)にした。不良になるのでは?」というもので、さすがに昭和ならともかく髪色で何かを主張する人など流行らないだろうと思ったものでそれも「態度で示そう」と僕が髪色を赤や青にして。「子供の金髪」を心配する親御さんの悩みを聞きながら赤や青の髪で「それはご心配ですね」と答えると「あっ、出直して来ます」って帰って行った。

ひとを見た目で判断するな、と言う人がいるが、初対面では第1印象は「見た目で判断」するしかない。問題は「見た目で判断」するかどうかではなく、「判断の仕方や中身」なのだと思う。髪色、金髪=不良、というのはあまりにお粗末な連想ではないか。それを変えるには金髪でも大丈夫な人が増えることで、僕はそっち側の分母に入って偏見を薄めようと思ったのです。

その頃、僕は東京都の教育委員会の相談や都立高の校医もしてたので、都の職員と会うことも多かったのです。ある日のこと、町田の高校に行く予定がありまして、約束より少し早く着いたので、町田のヴィレッジ・ヴァンガードで時間を潰すことにしました。その時、レジの付近にミニ・ライターをいれるケースのようなものが飾られていて、僕は、丁度、その日、「印鑑を持参して下さい。シャチハタでも可」と言われていたので、シャチハタを握って持っていました。何の気なしに、そのシャチハタを「ラット・フィンク」に突っ込んでみました。そしたら抜けなくなっちゃって、店員にもやってもらったが、どうにもこうにも抜けなくって仕方なくそのまま買い取ることになりまして、それが、コレ↓。今でも、毎日の診療で使っている奴です。


それで、学校に着くと、教育委員会の人が2人と高校の校長先生と保健室の先生がいて、僕はその頃髪の毛が緑だったので、一瞬、皆は驚いた表情をしたけど、そこは向こうも大人だから平静を装って、それでしばらく話をしてたら、人の外見なんて5分もすれば慣れちゃうもので、「いい先生に来てもらって良かった」なんて話が丸く収まって、最後に「ここに印鑑をいただけますか?」と書類が出されたから、コレを出したら再び、たいそう皆、驚いた…というお話です。

※ラットフィンクは、ミッキーマウスのお父さんという設定の、ディズニー非公認のキャラクターです。最近、中野「まんだらけ」で買い取り強化中だったから、今ならビックリされないかな?

BGM. 淳子&百恵「渚のシンドバット」


受付の知られてない他の仕事

9/Ⅹ.(水)2024 雨のウエンズデー ジョン・レノンの誕生日

こう雨が続くと憂鬱になります。小学生時代の猪木なら学校を休んでいましたね。そんな僕はジャンバーを着て来ました。

でも気圧とセロトニンにやられて、グターっとします。

袖に般若心境をあつらえたスカジャンはジョン・レノンが死ぬ前にインタビューで着用したもののレプリカです。カメラはライカ、カメラマン・受付の渡辺さん。

 

今回お届けするのは「劇写メ・ストーリー」二本立てです。まだ受付に羽田さんが加入する前でうかいさんがいる頃の作品です。文章もうかいさんが書いてくれています。今なんの明るいニュースもない時代なので懐かしさも手伝い再録しますね。タイトル→うかいさん解説→本文記事→クレジットの順です。2話あります。見たことある人もない人も、5年ぶりの蔵出しなのでお楽しみください。

 

柿と、貧乏と、文房具

これは、受付が気に入ってる作品です。
お口のケアの【炭】で毎回笑ってしまいます。
でもなんだか可哀想な物語で、少し胸糞悪くもあります。
だからなのか、コメントはありませんでした。

あるところに、お嬢様学校に通う、貧乏な女の子がいました。
その子はとても秀才なため、特待生でそこの学校に入りました。
ですが、そこの学校に通う子は、自分以外、全員裕福です。
その子はひたすらに貧乏なので、お友達との様々な違いに、日々悩んでいました。

裕福な友達1「今日のわたしのおやつは、広島のもみじまんじゅう」

裕福な友達2「わたしは、プラハに売ってたチョコレート」

貧乏な女の子「いいなぁ。二つとも食べた事がないや。
わたしは、お母さんが勤めてるクリニックからもらってきた、ミルクと砂糖」

さっそく食べ始めようとした3人ですが、ここは学校の中庭。
手洗い場がありません。
でも女の子なので、用意周到です。

裕福な友達1「わたしの今日のお手拭は、三ツ星フレンチでも使ってる、これよ」

裕福な友達2「わたしは、ファーストクラスでも使われてる、これよ」

貧乏な女の子「二人とも可愛いの持ってるね。
わたしは、バイト先でお客さんが使わなかった、これ」

無事、おやつを食べ終わりました。
その後は、さすが女の子、お口のケアもかかせません。

裕福な友達1「やっぱりこれよね」

裕福な友達2「わたしはそれの新作よ」

貧乏な女の子「美味しいの?やっぱりにおいケアといえばこれよね!炭!」

裕福な友達1「おやつの時間はあっという間ね。今何時かしら?とけいで確認しましょう」

裕福な友達2「とけい、とけい、あ、あったわ。あら、もうこんな時間」

貧乏な女の子「わたしの、けいと、は時間がわからないんだ」

裕福な友達1「残った時間でシール交換しましょうよ。昨日買ってもらったの」

裕福な友達2「わたしはイギリスで買ったものよ」

貧乏な女の子「キラキラしてて綺麗だね。
わたしは手作りなんだけど、これでいいかな?」

シール交換を無事に終えた3人は、授業に戻っていきました。
次の授業は美術です。

裕福な友達1「わたしは、フランスの画家が使っているものと同じキャンバスとペンを使うわ」

裕福な友達2「わたしは世界に3つしかないキャンバスとペンを使ってみるわ」

貧乏な女の子「二人とも素敵な文房具だね。
わたしはそんな高級品持ってないから、これを使うよ」

貧乏な女の子「あはは。これじゃ、ぜんぜんかけないや…。
わたしのは文房具じゃなくて、びんぼうぐだよ…。」

女の子は、どうしてこうも違うのかと、嘆き悲しみました。
「わたしは、まともにかけるペンすら買えない」
一本のえんぴつを、小指ほどの長さになっても、大事に大事に使っていた女の子にとって、カラーペンなんて夢のまた夢でした。
そして、いいものを使っているお友達と、それを持つことすら出来ない自分を恨みました。

とうとう貧乏な女の子は、いけないことをしてしまいました。

同級生のロッカーからカラーペンを(ペン立てごと)盗んでしまうのです。

 

数日後、女の子は先生から呼び出されました。
先生の後姿は、とても意味深です。

「な、なにかご用でしょうか?」
女の子は、怯えながら聞きました。

とてもこわいかおです。
でも、先生は何も言いません。
何も言わず、手を前にかざしています。

『先生は怒っているんだ。わたしが人の物を盗んでしまったから』
女の子はそう気付きました。
そして、盗んだものを先生の前に置きました。

女の子は言いました。「先生、すみません。
わたしは同級生のロッカーからこれを盗みました。
どんな罰でもうけます。」

先生は女の子に聞きました。
「なんでこれを盗んだの?」
女の子は正直に答えました。
「わたしが持っている文房具じゃ、満足に絵も描けないからです。
でも、新しい文房具を買うお金はなくて。」

先生は数回うなずいたあと、女の子に言いました。
「手を出してごらん」

「これは、とっても美味しい柿だよ。これを君にあげる」
女の子は混乱して、聞きました。
「先生、なぜですか?わたしは悪いことをしたのに、なぜ美味しい柿をもらえるのですか?」

先生は一呼吸置いて、こう言いました。
「その柿で、【カキカキ】しなさい。
よし!踊ろう!」

このお話が、有名な不良更生プログラム「柿踊り」の起源である。

 

※今回の記事のクレジット。
記事執筆・うかい。
原作・有島武郎「一房の葡萄」。
原案・川原&うかい。
絵コンテ・うかい。
撮影・川原&うかい&杉山&渡辺。
小道具・川原私物&患者さんからの贈り物。
フリスク・ナースの塚田さん私物を拝借(無断)。

貧乏な女の子役・渡辺(初主演)。
裕福な友人1・杉山。
裕福な友人2・うかい。
先生・川原。
貧乏な女の子がペンを盗んだ引き出し・スモーク君(ピローヌ)。

 

柿と、クマと、ウィリアム・テル

これは受付三人がそれぞれ役を与えられた最初の作品です。
先生の作る物語がどんどん凝っていってますよね。
撮影秘話は言うまでもなく、外で傘持って踊ったことです。
色んな人に見られ、蔑まれ、笑われました。
なので最後の写真は、【踊っている】というより、【戸惑っている】が正解ですね。

夏の蒸し暑さから一転、
朝晩の冷えと、乾燥に怯える季節となりました。

「クマはいいな。冬眠できるから。」
人間は呑気に言いますが、野生で生きていくのは過酷なのです。
山にある、あらゆる木の実などを食べまくり、冬眠に備えるのですが、
不作の年などは食べるものがないのです。
そうなると、どうなるでしょう?
そうです、人里におりてきてしまうのです。

この二匹のクマも例に漏れず、食べ物を調達しに人里へおり、
とても美味しそうな柿を盗もうとしたのでした。

↓柿を盗むクマ↓

作物を盗まれた人間様はお怒りです。
クマを駆除しろと、村長は無慈悲な決断をします。

↓村長(フラミンゴ)と駆除されそうなクマ2頭↓↓

そこへ現れたのは、英雄【ウィリアム・テル】。
彼は「駆除なんてさせない!」とクマを庇いました。

↓村長と対峙しているヒョウ柄のウィリアム・テル↓


すると村長は言いました。
「ならば賭けをしよう。おぬしの持ってるその銃で、柿を撃てるか?」
ウィリアム・テルは首を縦に振りました。
すると村長は、不適な笑みを浮かべながらこう言いました。
「その柿が、息子の頭の上に置いてあってもか?」

↓柿を頭の上に乗せられている息子↓

苦虫を噛み潰したような顔をするウィリアム・テル。
迷いに迷っていると、息子は一言
「ダッドを信じるよ」

ウィリアム・テルは柿を仕留めると約束をし、息子に銃を向けました。

息子は目を閉じて、歯を食いしばります。
その場にいた全員に緊張が走り、どこからかツバを飲み込む音が聞こえてきました。
ウィリアム・テルは狙いを定め、引き金をひきました。
その時、

バッ!とひらいたのは、傘。
ウィリアム・テルが持っていたのは、最初から銃ではなく、傘だったのです。

息子は安堵の涙を浮かべ、クマと村長はあっけにとられていました。
さっきまでご立腹だった村長は、みるみるうちに目尻がさがり、こう言いました。
「いやいや、こりゃ一本とられた!祭りじゃ!祝いじゃ!みな踊れ!(?)」

ウィリアム・テルと息子は、柿と傘を持って踊りました。

クマも一緒に踊り出します。

村長も一緒に踊り出します。

村の外でも踊ります。

この踊りは、一晩中続きました。
後にこの物語は、「大岡山名物、傘踊り」として、語り継がれましたとさ。

おしまい、おしまい。

※今回の記事のクレジット。
記事執筆・うかい。
原案・川原&うかい。
絵コンテ・うかい。
撮影・川原&うかい&杉山&渡辺。徳田(屋外担当)。
衣装&傘提供・川原&カワクリ備品。

ウイリアム・テル役・うかい。
その息子・杉山。
熊1・川原。
熊2・渡辺。
村長・フラミンゴ(カワクリ備品)。
村長の黒子・川原(二役)。

以上です。

今日は冷たい雨ですね。雨の日の看板につけるイラストが色あせたので交換しました。

今度のは、「ルックバック」の名シーンをオマージュしています。川原&羽田さんのアイデアで、作成は羽田さんです。

イラスト部分をクローズアップ。

これを見たら雨の日も少しウキウキしないですかね?

BGM. ジョン・レノン「ウーマン」


文化部通信~その伍拾捌~

こんにちは、文化部通信58弾。文化部長のスーです。
少しずつ涼しくなってきましたね、秋を感じます。
この時期は、夜に寒いと思ったら次の日は暑かったりして。毎年衣替えをするタイミングに頭を悩ませます。しまっておいた秋服をちょっとずつひっぱり出してこないとですね。

さて、カワクリでも衣替え・・というより、受付の制服がリニューアルすることになりました。
今までの制服はコレ↓

そして、次の制服候補たちはこちら↓

どうですか??今までの制服の雰囲気とは違いますよね。どれも可愛いです♪

受付の皆で試着会を開催しました。
クリニックは一日中開いてるので、みんな同時には難しいので1人ずつ。
試着会場はこんな感じ

鍵がついてない部屋だったので、誰も迷い込まないように先生がちょっとドキっとするような注意書きを書いてくれました。

ここまでダメと言われると逆に気になるような?

試着した制服は返却しないといけないので綺麗に並べて、汚さないように慎重に、慎重に。

色々な制服を着るのは楽しいんですが迷っちゃいますね。
でも着てみないと分からない生地感やサイズ感もあって、試着って大事なんだなぁとしみじみ思いました。

そして、試着に試着を重ねた結果、新しい制服が決まりました!

ここで発表を・・と思ったんですが、ぜひ直接見ていただきたいのであえて伏せておきたいと思います。どれが選ばれたのか予想してみてください!
10月中には新しい制服を着てクリニックでお会いできるといいな♪

~文化部通信アーカイブス~
前回につづいて掘り起こしのイラストをどうぞ。

10月生まれの10人のイラストです。
先生と私の順でどうぞ。

1「クリス松村 10/2」

2「北島三郎 10/4」

3「プーチン大統領 10/7」

4「坂田利夫 10/7」

5「ジョン・レノン 10/9」

6「正岡子規 10/14」

7「フリードリヒ・ニーチェ 10/15」

8「イチロー 10/22」

9「パブロ・ピカソ 10/25」

10「マツコ・デラックス 10/26」

ピカソのイラストって独特ですが、太田光(ピカソver)はその特徴がよく出ててすごくいいですよね!
ピカソの自画像を最近見る機会があったんですが、ピカソの青年期から晩年の自画像の作品を見ていくと、かなり画風に違いがあり驚きでした。何よりもびっくりしたのが、90歳で描いた自画像もあったことです。
さすが世界一多くの作品と誇るピカソですね。生涯現役。さすがです。でも自画像(90歳)はちょっぴり怖い。


10月1日2024

2/Ⅹ.(水)2024 はれ 「ジョーカー」の続編にして完結編となる「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」が、今秋10月11日(金)公開。

すっかり秋めいて来たと思ったら10月です。大谷翔平は、本塁打王と打点王の2冠獲得しましたね。

磯山さやかのカレンダー。

磯山さやかのカレンダー裏面。

ぺろりん先生のカレンダーはハロウィーンがテーマですね。

1日は都民の日だったそうです。

佳子さまの日めくりカレンダー。

佳子さまの新しい写真集が届きました。

デデデデのデラックス特装版も届きました。重いです!

こっちが「デデデデ」の通常の特装版シリーズ。

空中写真から、通常の特装版シリーズ。

普通サイズと比べるとそのデカさが際立ちますね!通常盤には、映画の広告の帯つき(りら&あの)。

 

今回は秋にちなんで文化祭風に、学芸会風に、「紙芝居」をお届けします。過去の記事からのピックアップです。タイトルは、『激・紙芝居~「馬場」』です。

2020年2月、アニメ「異種族レビュアーズ」と「推しが武道館いってくれたら死ぬ」の2つのBDを予約しようと思い、新宿へ行った時の話。アニメの円盤特典は店舗ごとに異なるから、アニメイト・ゲーマーズ・とらのあな・タワーレコード・HMV・紀伊国屋書店を比較して回ります。紀伊国屋書店では、アニメ特典は「特になし」でしたが、ビックリしたのは、対応してくれた女性店員で、「アニメの特典はありませんが、ジョーカー、を買うとポスターがつきますよ。どうですか?」と「ジョーカー」を勧めてきました。本当にビックリしました。アニメを買いに来てる客に洋画を勧めるなんて。志ん生の落語で、「ポマードがないからゴムのりを勧めた」、って言うギャグがありますが、それと同じレベルです。あまりにビックリし過ぎて買っちゃいました。そういう訳で、今回の「激・紙芝居~馬場」のアイデアは、BD「ジョーカー」からインスパイアされた、というこぼれ話をお知らせしておきたい。

 

激・紙芝居~「馬場」

 

日本の雪国に、その少年は生まれた。産まれた時から大きな子だった。↓。

馬場少年は何より人を笑わせるのが好きで、たけしのようなコメディアンになりたかった。↓。

しかし、その恵まれた体を周囲は放っておかなかった。長身を利用して、学生時代には野球のピッチャーをやった。↓。

しかし風呂場で転んで肩をダメにしてしまってからグレてしまった。↓。

やさしいお母さんも死んでしまい、忌の際に「いつも笑顔を忘れずに」と言った。↓。

それから馬場少年はいつも笑顔でいるように心掛け、笑ってはいけない場面でも笑ってしまい、葬式で顰蹙を買ったり、大晦日にお尻にタイキックを受けたりした。

それ以来、馬場青年は笑うと蹴りを放つようになった。馬場の足は16文という大きさで「16文キック」と呼ばれた。

ここで世の中に悪政がひかれた。将軍・徳川家馬(いえうま)は自分が馬年生まれで自分の名前に馬がついてるから、馬を庶民より大事に扱った。そこで馬面の名前に馬のつく馬場青年がスターダムにのし上がった。テレビにも出た。家馬との対談で緊張してしまった馬場青年は笑ってしまい、なんと将軍様に16文キックをブチかましてしまった。↓。

これがテレビで生中継され、実は政治に不満を持っていた民衆から支持され一揆を扇動した。↓。

そして首謀者として馬場は逮捕された。↓。

そんな馬場に日本のお笑い界の友人・たつっち、が面会に来た。↓。

馬場「たつっちさんは人気者だからオレの気持ちはわからね~」

たつっち「そんなことはねぇ。アメリカには馬場が必要なんだ」

馬場「何故だい?」

たつっち「だって、ババがなきゃトランプは何もできないだろう」

馬場「うまい!」

たつっち「たつっち、です!」。↓。

「ありがとう~、さすがお笑い第7世代だ~」と泣き、たつっちに心を救われた馬場だった。↓。

こうして馬場はタップを踊り月夜に脱獄して一夜限り、黄金時代を再現したという。↓。

 

※このお話は、ナイツの独演会DVD「エルやエスの必需品」で前説として出てくる中津川弦のギャグをパクっています。紙芝居の下絵・川原、色塗り&仕上げは、前の受付のうかいさん、でした。うかいさんは、「バットマン」に詳しくて、ジョーカーにも詳しかったです。彼女によるとジョーカーはもっとカッコよくて飄々としててスマートだから、ああいう可愛そうなジョーカーはみたくなかったとマニアックなことを言ってました。紙芝居の馬場、はいかがでしたか?

 

さて、先週の土曜日は昔の仲間との懇親会を鰻屋で。鰻のコースです。

お酒は冷酒。

お刺身から。

白焼き。

うまきなど。

肝吸い。

鰻重。

「よそで食べたらこれだけで7000円する」と言ってたから、良い鰻なのでしょう。

フルーツ。

次回は文化部通信10月号です。

BGM. 石川ひとみ「秋が燃える」


症例T・K  高校生男子 「離人症」

27/Ⅸ.(金)2024 雨 受付&NSの新制服の試着、始まる

映画「ベルリン天使の詩」で、広場にいる「天使の像」は退屈です。それを表現するように映画は中盤まで白黒で風景が流れます。みてるお客さんにも「天使の退屈さ」を共有させる狙いか?と思うような退屈さです。それが急展開、「空中ブランコの美女」が出てから映画の世界はカラーになります。このように、男の子のモノクロームの世界を総天然色に代えてくれるのは古今東西、女子の存在だというお話です。

高校の時の教室は校舎の1番上の階で、僕の席は窓際の1番後ろだったから、授業中にぼんやりと眺める無人の校庭は殺風景だった。僕は、ある日、その風景が白黒に見えて、体育の授業で走ってる生徒達もカラクリ人形みたいに見えた。今思うと、「離人症(りじん・しょう)」だったのだと思う。

 

離人症:現実感が失われること。①内界意識離人症。自分は変わってしまった。自分だという実感がない。②外界意識離人症。周囲のものに実感がない。外界と自分の間にベールがあるようだ。景色や花を見ても美しいと感じない。③身体意識離人症。自分の身体、手足、顔が自分のものだと感じられない。自分の身体が生きていないようだ。(精神科ポケット辞典、弘文堂。より一部引用)

離人症は、精神科の症状の中で唯一と言っていいのではないか、自己申告の症状なので、誰からも気付かれなかった。むしろ、僕は明るく騒がしい人気者だったし。そんな頃、僕が考えたのは、この世はひょっとすると、猿山のちょっと頭の良い一匹の猿がみている夢で、その猿が目を覚ますと、僕も友人も家族も総理大臣も、みんないっぺんにこの世から消えてしまう、人類とは猿の夢の中の登場人物で、猿が目を覚ますと、跡形もなく消えてしまう世の中かもしれない、などと考えたりしていた。
そんな時代の話である。
僕は離人症を抱えてはいたが、授業中はうるさかったから教師達が参ってしまい、僕は島流しのように、教室の1番後ろの廊下側に移された。右側には真っ白い壁があった。僕は、授業は半分上の空で聞いていて、ふと頭によぎった考えや、思いついた発想を、その白い壁に書いて行った。ポエムや4コマ漫画や不条理な絵で、クラスメートからは「面白い!」とか、「もっと書いて!」と言われ、休み時間には皆が僕の周りに集まって、授業が始まると、皆は席について前を向き、僕1人、横を向いて壁にずっと何かを書いていた。これは他のクラスの生徒の間でも評判になって、見学に来る人も増えた。僕の学校は中高一貫校で、僕の中学の時の担任が噂を聞きつけ様子をみに来た。そして、「次の授業中、川原は授業を聞かなくていいから、落書きを全部、消すように」と砂消しゴムを2個渡した。仕方ないので、僕は言われた通り、消していたのだが、折角書いたのに、勿体ないなと思った。今みたいに携帯電話がある時代なら、写メとかに記念に撮っておけたのに。授業では、何とか文明の遺跡が発掘されたとか、パピルスがどうとかで、当時の古代人の生活ぶりを解説していた。僕は壁の落書きを消しながら、たった今、隕石が地球にぶつかって一瞬で、人類が滅亡して、偶然、僕の書いた白い壁だけが何億年後かまで残って、未来の歴史学者に発見されて、
「当時の地球人はこんな生活や思想だったらしい」
と推理され、未来人の歴史の教科書に僕の絵が載って、学校で教えられるようになったらいいな、と空想して、そうして、今、ここで一生懸命、勉強しているクラスの連中の努力も水の泡になればいいのにと思ったものです。

その頃の離人症をライカで再現してみました。

離人症の表情。カメラマン・心理の松井さん&監修・心理の徳田さん。

シウマイを食べるが味気もしない。カメラマン・心理の松井さん&演技指導・心理の徳田さん。

美味しい御馳走も砂を噛むようだ。

原因は名探偵ピカチュウでもわからない。ここからのカメラマンは受付の羽田さん。

心配して寄って来るシロウサギ。

2大会連続で金メダルをとったスケボーの堀米くんのマネをしてメダルをかけてもらったカビゴンを抱いても何も感じない。

人の心を見抜くエスパーニャンコに言わせれば、「それは心が虚しいからにゃ」。

ポチタを抱いても、

キメラ長官を抱いても、世界は白黒。

そんな中、未来を予知できる「スパイファミリー」のボンドは、天然色の未来をみせる。

ジャジャーン。それが石野真子でした。

石野真子の登場で僕の離人症はケロッとよくなりました。

下はほぼ当時の僕です。

調べてみたら、石野真子のデビュー曲「狼なんか怖くない」は、1978年3月25日の発売で、サザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」が1978年6月25日。真子ちゃんとサザンってどちらも、1978年デビューの同期なんですね。

BGM. サザンオールスターズ「わすれじのレイドバック」


昭和らしく

17/Ⅸ.(火)2024 はれ 耳鼻科は今日でおしまい。

意外に思うかもしれないが年配の方に、カワクリの飾りつけは評判が良い。診察の合間の話が途切れた瞬間に、「昭和で落ち着きますなぁ」と言われる。多分、診察室の正面がミスター長嶋&百恵ちゃんだからかな?と思う。

或いは、こっちサイドが、大村崑・王貞治・ピンクレディー・宮崎美子だったり、扉がブラックジャックと百恵ちゃん、下の方にアグネスラムがチラッとみえるからか。

しかし、昭和っぽいのってその位で、真正面は、「デデデデ」&「プンプン」の浅野いにおコーナーだし、その下は芦田愛菜ちゃんのバカボンだし。

横はマグリットの絵(「透視」という卵をみて画家がキャンパスに鳥を描く)やスパイファミリー・BABYMETALの大きなポスター、

佳子さまコーナー、

推しの子コーナー、と平成~令和だったりなんなら「今」なのに。

これでは「昭和」を喜んで下さる方に申し訳ない気がして、少しリニューアルしてみました。まずは、皆さんが座る背後の「からかい上手の高木さん」コーナーをはがします。

そして「からかい上手の高木さん」たちは色んなところに分散させます。こんなところや、

こんな上の方に、

上のように並べて、

上の方に並べて貼って。

待合室のソファの脇の壁にも、コーナーを作りまして。

診察室の空いたスペースを昭和歌謡で埋めていきます。美空ひばりのブリキの看板。

石野真子のLPの下に、フランキー堺とスリーファンキーズのLP。

その下にはシングル盤を。興味があれば拡大してみて下さい。2段目のアグネス・チャン、市川染五郎、千賀かほる、中山千夏、3段目のベッツイ&クリスとギターを抱えてるジャケットで揃えました。

水谷麻里の右の外人の子は、ロウィナ・コルテス「あのね」です。その下のピンクのジャケットが「あのねのね」と、ダジャレになっています。マッチと明菜も隣にしました。フィンガー5の「個人授業」の隣に松本ちえこの「ハイ!授業中」を配置して授業中を強調。

「水虫の唄」のズートルビーの正体は北山修が在籍したフォークル。笑点の座布団運びの山田隆夫がいた「ずうとるび」とはまったく別です。山口百恵と柏原よしえが並んでコーヒーカップを持っています。

マチャアキの「涙から明日へ」と浅田美代子「赤い風船」は、TBSドラマ「時間ですよ」つながり。

これが全体像。昭和感が出ませんか?

それでは最後に僕はここのところ土曜日はイタリアンに行くことが慣習なので、そのメニューをみてお別れです。

まずはコーンの冷製スープ。

サービスでもらったけど名前忘れた。確か「ア」で始まる名前だった。キク科の野菜だって。不思議な味でした。

これはゴロゴロカジキマグロと野菜のパスタ。

活タコのトマトソースのピザ。

これらをワインで食べて、9時半に店を出て、10時から家で好きなアニメを同好の友人とLineしながらみるのが1週間の終わりのサインです。

BGM. ベッツィ&クリス 白い色は恋人の色


カワクリ・カウンセリングキャンペーン復活礼賛

6/Ⅸ.(金)2024 はれ 先週の台風の余波で今日も激混み。

今週は先週の台風の影響で激混みなので、こんな気分のTシャツで出勤。カメラマンは文化部長(部員ゼロ)のスーちゃん。

Tシャツの文字をアップ。

お昼休みは昨日と同様、蕎麦屋へ。ライカのカメラのアプリで撮ってもらう。カメラマンは心理の松井さん。

カメラマンから「おそ松らしく、シェーのポーズを」と指示が飛ぶ。

お昼ご飯のサイドオーダーは鶏の唐揚げ。3人いるから(もう一人は心理の徳田さん)「一粒づつ」分ける。

メインはカレーうどん。これもライカのカメラで。

さて、今日は近頃、多い傾向のお悩みを専門ジャンル別に紹介。カウンセリング部門の啓蒙記事です。「あっ、これ!」と思い当たる方は診察や電話や受付で申し込んで下さい。

 

・「花嫁になる君に外来」(花婿でもオッケー)

世代間伝達という言葉があります。これは部活のしごきの悪しき風習が受け継がれていくように、自分が下級生の時に上級生にされて嫌だったのに、自分が上級生になったら、「伝統だ」などと言って、やってしまうのと同じで、世代から世代へと伝達されてしまうことを言います。

ロンブーの淳さんが言ってましたが、自分が嫌だなと思った風習は自分が上級生になった時に終らせた、というように、世代間伝達はどこかで止めることが出来ます。多分、必要な条件は、自分が嫌だったことをしっかり受け止め、言語化し、整理して、論理的に再構成出来ること、だと思います。この作業を一人でやるのはなかなか大変です。

世代間伝達は、子育てでもよく起きます。情緒豊かに育った子は、情緒豊かな親になる反面、虐待を受けて育った子はやがて虐待をする親になってしまう、負のスパイラルが起きることが残念です。子育てには、自分の受けた体験が影響する訳です。不幸な体験をした人は無意識にそれを繰り返すのです。幼少期に未解決な問題を抱えて大人になってる人がたくさんいます。なんとかかんとかやっていても、自分が親になった時、寝た子が起きるように、潜在化していたテーマが我が子に投影されて、子育ての中で蒸し返されるのです。そうやって「育児ノイローゼ」として受診される方はたくさんいます。我々はそれを手助けする方法を持っています。

でも思うのです。それをそうなる前に未然に防げたらいいのに、と。子育ては、誰でも例外なく、自分の問題と向き合う作業ですし、多かれ少なかれ、世代間伝達の問題を持っていない人はいません。現代は、幸せと不幸の基準があいまいです。ものすごく不幸ではないけれど、すごく幸せでもない、という人がほとんどです。ですから花嫁になる君へ、母になる前に、自分の問題と対峙して、整理しておきませんか?花嫁修業の一環として。ま、でも、結婚したからって、必ず、母親になる必要なんてないんだけどね…。

 

・不倫専門外来

19世紀末ロンドンでは、裏表が綺麗に峻別されていて、その世界観が、「ジキル博士とハイド氏」のような交代人格を産んだ。社会が腐敗すると少年犯罪が増えるように、児童や思春期の子供はその空気感に敏感に反応する。マスコミが偽の正義感みたいに本質をみないで不倫問題を表面的に扱ってると、そのうち若年層で解離とか多重人格が頻発するぞ。数が増えれば増えるほど、病気か仮病か見分けられなくなる。俺は知らないからな。(誰に宣言してる?)
という訳で、そうならない為にも、「不倫専門外来」を作ろうかと思います。不倫は、相方への裏切り行為です。しかし、日常的には氾濫しています。それにより心の傷を負った人のケアは通常どおり行って行きます。今回の提案は、そうではなくて、「不倫をしてしまった人」のための専門外来を指します。
①性の暴走、②特殊な性的趣向性、③罪悪感、④わかっちゃいるけどやめられない、⑤配偶者への不満、⑥幼少期からの屈折した歴史、⑦やり直すにはどうしたらいいか、などにスポットを当ててみます。カウンセリングと心理テストで評価して、5回くらいをメドに行う、コース・メニューです。

 

・いじめ、DV、ハラスメント専門外来

これは、いじめをうけた人ではなく、「加害者」、のためのものです。いじめた人の心の闇にスポットライトを当てます。DV、モラハラも同様です。これらの行為は決して許されることではありません。しかし、結果だけを咎めて、「なぜ、そうしてしまうのか」、にFOCUSしないと、相手を変えてまた同じことを繰り返しますね。校医で、いじめの相談を受けたことがあります。それは「被害者」ではなく、「加害者」の面接でした。その子は、親の呼び出しや、生徒指導、校長譴責(けんせき)など、こっぴどくやられて、ふってくされて、投げやりでした。「どうせ、あんたも同じだろう」という態度でしたが、何度か会っているうちにバターのようにとろけてくれました。いじめは何があってもいけないことですが、いじめる側にも事情や都合があるでしょうから、その辺を聴いてみたのです。パワハラを受けた人を助けるために事実関係を診断書に書いて提出したら、パワハラしてる人から自身のカウンセリングを求めて来られたけれど、まさか二人を同時にみる訳にも行かないので断りました。今思うと、主治医は無理でも、カウンセラーにまわしてあげれば良かったです。これらが専門外来を作ろうと思ったきっかけです。
専門外来では、加害者の①ブレーキの効かなさ、②相手のどこがムカつくのか(それは自分が抑圧してる部分と重なるからか?)③反省してもまたやってしまう愚かさと自己嫌悪、などをカウンセリングと心理テストで、歴史を振り返り、原因を探り、解決のお手伝いをする、コース・メニューです。いやな自分とさよならしましょう。加害者側の心のケアについて皆さんはどう思いますか?

 

・安楽死専門外来

9/1は、18才以下の自殺者数が1年で一番多い日だそう。自殺、は仕事柄、常に向き合っている問題だが、いつも思うのは、命かけてまで行く価値のある学校なんてないってことで、行きたくなけりゃ行かなきゃいい。いまどき、「すべての人間が平等だ」、と本気で信じ込んでる人は少ないと思うが、人間誰しも、「自分の意志で生まれて来たんじゃない」、という点と、「自分の望むタイミングでは死ねない」、という点のみにおいては平等だ。そんな宿命に抵抗する手立は自殺くらいしかないのだとしても、失敗して生き残るとかえって面倒だったりするし、成功するにせよ、死ぬまでは生きてないといけない訳で、決意してから死ぬまでの時間は恐怖だろう。自殺をする勇気がないのなら、せめて安らかに死なせて欲しいものだ。
研修医の頃、精神科の主任教授に、「川原君、今後の高齢化社会で重要なことは何だと思う?」と質問された。僕は少し考えてから、「安楽死ですか?」と答えたら、教授は、真顔で「惜しい!」と、うなった。ちなみに、正解は、「安心してボケられる世の中作りだ」って。
自殺と安楽死って、ニュアンスが似てる部分があると思う。僕の通ってた医学部の教養課程では、「医療倫理」という講座があって、主に、①「安楽死」と「尊厳死」の違い、とか②ヒポクラテスの誓い、などがテストのヤマ、だった。安楽死は、医者が末期患者などに薬を用意して自殺幇助(ほうじょ)することで医者が関与したケースで、一方、患者が同じ薬を自分で手に入れて使用したら、それは自殺になる。尊厳死は、患者の意志によって延命治療を止めて自然に死を迎えること。つまり、安楽死と尊厳死の違いは、医者が手を加えるかどうかの差。ちなみに「ヒポクラテスの誓い」では、医者は誰に頼まれても決して死に至る薬を与えない、という項目があり、安楽死は認めていない。
時代の移り変わりで価値観は多様化し、安楽死を認めている国もある。スイス・ベルギー・ルクセンブルグ・オランダ・アメリカの一部・オーストラリア・カナダ・コロンビア。この中でも、スイスだけが外国人の安楽死を行ってる。末期癌の疼痛や、痛みの激しい不治の病の安楽死は、了解しやすい。問題は、精神的な苦痛をどこまで考慮するかだ。ステージは末期ではないが独り身でゆくゆくは老人ホーム、これまで幸せに生きて来たがこれからは不幸になるだけ。それならば不幸になる前に逝きたい、という人が安楽死を希望したら?何十年も連れ添った配偶者が末期癌で、本人は病気ではないが、配偶者のいない人生は考えられないと、夫婦同時安楽死、が論争になったこともある。ベルギーでは精神疾患や重症の「うつ病」などにも、安楽死、が認められたケースがあるという。一昔前は、うつ病患者に自殺をしない約束をしたものだ。うつ病の病前性格は真面目だから、「約束は守る」とか、「医者に迷惑がかかる」、ことがブレーキになると考えられていた。随分と、性善説だ。電車に飛び込むと賠償金とか、飛び降りは誰かをまき沿いにするからとか、が自殺を食い止めている場合もある。しかし、本当にヤケになって、死ぬしかない人は、死んだ後の心配など知ったこっちゃない、のであるのも確かで、精神科医がそんな浅い性善説に頼っていては、患者に見透かされて、「何もわかってないな」と見限られてしまう。
10代からODやリスカを繰り返し、精神病院に強制入院になり、病棟で首吊り自殺をする、なんてケースはよくある。だから閉鎖病棟の持ち物検査は厳格で、ベルトや紐靴もNGだ。それでも本気で死のうと思ったら、入院させても100%は防げない。シーツを破ったり、舌を噛んだりするから。もし、こういう人に、安楽死、を認めてあげたら、逆に抑止力にならないだろうか?自殺が出来ない自殺願望のある人の最大の苦しみは、死ねない、という事実で、「この薬さえ飲めばいつでも自分のタイミングで楽に逝ける」と思えば、結局死なないで済むケースも出て来ないか?ただ難しいのは、自殺の意志や本気度は今日言ってることと5年後に言うことが全く違うことがあることだ。「うつ状態」の時と、薬を飲んで「良くなった」時では言ってることが、180度違い、そのどっちが「本気」なのかはわからない。安楽死はまだ日本では認められていないが、今後の動向はわからない。早いうちから、「安楽死専門外来」、を立ち上げておくと、その道のオーソリティーになって、認可されやすいかもしれない。だから、自殺を今考えてる人は、もう少し待てるなら、「安楽死専門外来」、に通ってみたらどうか。医者が手助けして、無痛で20分くらいで苦しまずに死ねて、事故物件とか残された人にも文句を言われないで済む。
この間、自殺願望の強い女の子に、「安楽死専門外来」を考えてるんだとフライング気味に話してしまった。すると驚いたことに彼女は、「私はスイスに行きたいんです」と教えてくれた。彼女は、どんなビザをとったらいいか、とか、手続きとかを一生懸命調べていた。思わず僕は、「あなた、よく勉強してるね」って感心すると、彼女は照れ笑いして、「そんなの皆、知ってますよ」と謙遜した。
彼女の言ってる「皆」がどの辺りのグループをさしているのかは疑問だが少なくとも「自殺」をあきらめて、「安楽死」に希望を託す人たちがいる空間がこの世に存在してるようだ。僕が、「色々と難しい問題はあるが、そういうことも考えているんだ」と告白したら、彼女は、「それはとても安心しました」、「もう少し生きててもいいかな」、と言った。
繰り返しになるが、一番難しいのは、人間は状況に依存しているから、状況次第でコロコロ考えが変わったり、衝動的になったりする点だ。だから、一時の勢いで重要な決断をしない方が良い。安楽死、もそうだ。人間は信用出来ないが、中でも一番信用おけないのが「自分」だったりするものだ。一生懸命生きてる人は一瞬一瞬を大切にしてる分、発言に一貫性がないのと似ている。だから賢明なのは、自分のことをよく知っていてくれる人を身近に置いておくことだ。家族や友人でもいいが彼らは思い入れがある分、ノイズが入るであろう。だから、専門家に定期的に通い、そういうことにブレない恒常的な外部オプションを作っておくのが良いと思う。それが、安楽死専門外来、の設立の理念。ブラックジョークみたいに思うかもしれないけれど、「自殺」がこれだけ問題になっているのだから何かしなきゃね。
膣内に一度に射出される精子の数は、数千万~数億個で、それが日本の人口と同じ位で、それで精子の時点で競争に勝って受精したのだから、生まれて来ただけで人間は「勝ち組」って言う人もいるけれど、そういう人が数千万~数億人いるのだから、その理屈で自分を「特別」と思えるほど、お気楽にはなれない。生きること死ぬこと、を考えるのは難しいですね。「安楽死」はとりあえず、脇に置いておいて、「生きる意味」とか、「自殺は何故悪い」とか、「人殺しは悪いのに戦争だと英雄になる矛盾」とか、このご時勢もふまえて皆さん、どうお考えになりますか?「なんで頼んでもないのに生んどいて勉強しなきゃいけないの?」とか。

 

・休職中、復職準備・短期集中カウンセリング

オーバーワークやハラスメントで心身が疲れた人は、燃えつき症候群になる前に、早目に休むのも手です。ストレスから距離をとり休息をとることが、「くすり」になる場合もあります。ただし、不慣れな休暇は、将来の不安を煽ることもあります。そんな不安の源になるものを見つめ直し、働き方や生き方、本来の自分を見失っていないかを考えるカウンセリングは、復職準備として有効です!

 

・アイデンティティーを考える

アイデンティティーと言えば、みうらじゅん、のマンガ「アイデン&ティティ」が面白いですね。①でボブ・ディラン、②でジョン・レノンが主人公の前にあらわれて、メッセージ(彼らの歌詞の引用)を送り、主人公(バンドマン)が商業主義的な「ロック」の流れに抗って、社会にプロテスト・ソングを発表してゆく成長物語。ちなみに、ディランとジョン&ヨーコは主人公にしか見えないし、その声は彼にしか届かない設定。下が、みうらじゅん、の「アイデン&ティティ」の載ってた雑誌。↓。


カワクリでは、今、アイデンティティーを考えるキャンペーンをやっています。
しあわせの基準がわからない現代、不幸の基準もわからない。高学歴の人がバカなことをやっているニュースが毎日、聞こえる。勉強だけ出来てもダメなことは、もはや国民に啓蒙されたのではないか。それなのに、勉強しろ、と言う。わけがわからない。青春はどうなる?利口の基準もバカの基準もわからない。自分が利口かバカかもはっきりしない。中途半端もつらいぞ。いっそのこと、ぐうの音も出ない理論で、お前はバカだ、と納得させられたら、むしろ楽に生きられそうだ。自分はバカだと思っても、バカの考えだから反対なのかも。じゃ、自分は利口か!やったー。こんなことを毎日考えている。多かれ少なかれ、みんなも同じじゃないか?自分とは何者か?それを、ここではアイデンティティーと呼んでみる。
イジメやハラスメントなどの外的なストレスは、耐えたり、逃げたり、工夫してしのぐのだが、内面的なアイデンティティーは、外的なストレスと同じくらいやっかいだ。アイデンティティーには身分証明の意味もあるが、自分が所属する準拠集団(学校・会社・家族・都会・男/女役割etc.)の求めるものと己の価値観に差がありすぎて、しっくりこない。昨日や今日に始まったことでもない。そういう意味では、逆説的だが、アイデンティティーがわからない人生こそが自分のアイデンティティーだ。これじゃ、禅問答か言葉遊びで、まるで答えになってない。世間はそんなに甘くない。そこで、お待たせしました、今回のキャンペーン!自分の歴史やルーツや生い立ちや風土や文化を専門家と一緒に見つめ直し、アイデンティティーを考える。そういう作業がカウンセリングなのだと考えている。

 

・リベンジ・カウンセリングの提案

過去にカウンセリングを受けたが、「効果がなかった」「ただ一週間の報告をするだけだった」「話すことがなくなった」という理由で中断したというカウンセリングへの不満を聞くことがある。彼らの言い分は、事前に心理テストを受けたり、自分史まで用意して、一大決心して、やる気まんまんだったのに、もうカウンセリングはこりごりだと言う。言わんとしてる意味は痛いほど判る。しかし、だからこそ、そんな人に、言ってみたい。リベンジ・カウンセリングの提案、を。言いたかないけど、「相性」や「カウンセラーの技量不足」だったのかもしれないから。人によって傷ついた心は、人でしか癒されないように、カウンセリングで負った心の傷はカウンセリンが請け負いたい。良かったら、別の治療者、とやり直してみませんか?

 

・人生脚本

「劇的」というとドラマティックというイメージが思い浮かびますが、テレビでは一体何本のドラマが流れているのでしょう。きっとつまらないドラマも五万とあるのでしょうね。我々の人生を「劇」にたとえる場合もあります。主人公は「自分」です。精神療法的に考えると、人生には本人でも気づいていない「台本」を各々が持っていて、配役が決まると周りの人にその台本を配り役を演じさせるのです。シチュエーションは違えど、大体、同じ結末になります。それはそうですね。台本が同じだから。この台本の曲者なところは無意識に書かれているところです。人生が悲劇なのか喜劇なのかはその人の台本によるのです。そこでは脇役・登場人物の個性はあまり重要視されません。「監督=脚本」にはさからえませんからね。あんまり無茶なことをする役者だと、「影武者」の「勝新太郎」のようにおろされてしまいます。だから多くの場合、どんなに善人でも「その人の台本」が「どうせ人間はみんな最後には私を見捨てる」というものだとそうします。選ばれた役者が「冷たい人」ならまだマシですが、「根は優しい」なんて場合は悲劇の度合いが増しますね。上げて下げて、ですから。同様に、「男は結局、体が目当てなだけだ」って脚本に選ばれると、本当は紳士なのに、非道なことをさせられるのです。そして主人公の台本だけが勝ち残り、「どうせ~なんて~だから」という人生のテーマが太塗りされて行くのです。

我々精神療法をする人間は時として、この台本に着目します。それは反復的に同じことをその人が繰り返している場合、その台本を読み解き、可能なら書き換える作業を提案します。これは無意識が作ってるので過去の人生を紐解いて、どうしてこんな台本が作られたのか、を分析して行く訳です。なぜそんなことをするかというと、書き換えられるものならそうした方がいいかもしれないからです。別にそれが分かったからって書き換えなくてもいいのです。「書き換える/そのままで生きる」その選択は患者さん自身がすればいいのです。ただし、選択肢は多い方が良いというのが我々の考え方です。台本で割とよくあるテーマに、「成功しそうになると破滅する人」というのがあります。ここぞという時に無意識下で親を乗り越えてはいけない、という遠慮のような親孝行のような忠誠心が働く訳です。これも無意識の仕業なので、意識化していればいい訳です。「いつもダメな男を引いてしまう女性」も相手にそういう台本を渡してしまっているのかもしれません。その男の人は「あなた」じゃなければまともな男だったのかもしれません。人生は難しいですね。

手塚治虫の「どろろ」に白面不動という妖怪が出てきます。自分の顔を持たないために、次々に人の顔を欲しがります。白面不動によってかりそめの命を与えられた手下の女は白面不動の言いつけで人間をだまして谷に落として殺します。殺す時、この女は、相手が心に思う人間の顔に成りすませるのです。これではひとたまりもないですね。「どろろ」の前にあらわれた女は「どろろ」の母親の顔になり近づきます。いつものように生贄にしようとしたのに自分のことを「おっかちゃん」と慕う「どろろ」に情を抱いてしまい、白面不動の命令に背いて、「この子だけは助けて下さい」と逆らってしまうのでした。このように我々の好きな話は、こういう「台本」が書き換えられる時なのかもしれません。それは二つの「台本」がぶつかってどっちの台本が生き残るのか、という見方も出来ますね。それこそ劇的ですね。

うちには3人の臨床心理士がいます。彼女らの仕事は精神療法です。彼女らがその仕事を選択したのには彼女らの「台本」があってのことでしょう。そこは一括りには出来ませんが、共通するのは、専門的なトレーニングと実践的な理論と戦略的な方法論を持って、カウンセリングに臨んでいることです。数いる臨床心理士の中から何故、この3人がうちにいるのかと言えば、それは僕が面接して選んだからです。選んだ基準は、僕の臨床的価値観に近いからという理由です。どうですか?安心ですね。

 

・専門外来〜幸せになる?!〜

そして、1番新しいのが心理のスタッフが書いた記事「幸せになる外来」です。これはリンクで飛べるようにしたから良かったらみてやって下さい。下は僕が中学の卒業文集に載せたイラスト。「幸福の定義」付けをしていますね。身もふたもないですが、ま、そこはひとつ、子どものやったことなので。

 


ライカ

5/Ⅸ.(木)2024 はれ 台風の余波で今週は混んでます

巷では「お米がない」と騒がれてるので、今日はこんなTシャツで出勤。カメラマンは文化部長(部員ゼロ)スーちゃん。

逆光だから、と外で撮ります。志村けんの顔マネで「だっふんだ」。

話しは変わりますが、皆さんは「24時間テレビ」はみてないですよね??

TVerで、24時間テレビの中のドラマ、「ダメ夫、萩本欽一を愛した亡き妻の物語」が観れます。おそらく初めて欽ちゃんの私生活に言及したものです。(僕はリアルタイムで知ってて良いはずなのですが記憶にないです)欽ちゃんが干されそうになった時期があったらしく、そのピンチに欽ちゃんがマネージャーに、「仕事なくなるから希望の人につけるように社長にお願いするよ」、と言うと、マネージャーは「何を言うんですか!僕は欽ちゃんが好きなんです!一緒に頑張りましょう。地方のテレビでも、ラジオでも、遊園地の営業でも、仕事なら僕が見つけてきます!」と熱弁しますが、その役が香取慎吾なのです。僕は、「まるで現実の香取慎吾とシンクロしてるなぁ」と思って泣きました。そしてエンドロール、このドラマのナレーションは草彅剛。ここでまた泣きます。今回の24時間テレビはジャニーズ色を一掃して、新しい地図、を起用するなど、時代が変わったな、と思わせます。「辛抱する木に花が咲く」という言葉を思い出して3度目泣きます。

 

24時間テレビの裏でやってたサンドウィッチマンと芦田愛菜の博士ちゃんという番組で昭和歌謡のベスト20を、現代の子どもたちが選んでました。現代の子どもと言ってもそこらの子どもではありません。「昭和歌謡に詳しい」マニアックな「博士ちゃん」と呼ばれる子どもたちへのアンケートです。ランキングのポイントも博士ちゃんだけに、「歌い方」とか「歌への執着」とか普通の子どもとは思えない「昭和な意見」の集計です。ランキングは、3位が美空ひばり・2位が中森明菜・1位が山口百恵でした。

僕らの世代でも「7位の笠置シヅ子」は知られてないです。最近「朝ドラ」になりましたね。「東京ブギウギ」の人です。カワクリのシングルレコード・コーナーから。CHIYAMAとは「茅ケ崎のYAMAHA」で「チヤマ」です。

ちなみに、右下の少女は浅香唯のデビューシングル「夏少女」。浅香唯なんて可愛いからもっといい写真使えばいいのにと思いました。ジャケット写真は、クシャッとした顔をしてますね。

 

スマホのアプリで「ライカのカメラ」があります。お試し期間があるので使ってみます。ライカのカメラはプロが使うドイツ製の高性能の一眼レフです。たくさんの有名な写真家が使っています。お昼に心理の徳田さんをカメラマンに仕立て上げ、どんな風に撮れるかを試します。

「ライカ」の良さがわかりますか?

なんとなく綺麗に撮れてる気がしませんか?

BGM. 「愛菜ちゃんと遊ぼう!」博士ちゃん テレビ未公開トーク