子に習う。

27/Ⅵ.(水)2011 はれ
ラブなんとか、といういかがわしいサイトから、1日に10何件も携帯メールが届く。
消しても消しても、まだ届く。
「何とかならないか?」と娘に相談したら、「貸して」と携帯を取り上げ、「こうして、こうして、こうするの」と、
オチャノコサイサイと拒否リストに振り分けてくれた。
ついこないだまで、宿題をみてあげてたような気がするのに。
うちの息子には、秘蔵のビデオや古い漫画をみせ英才教育を施してるのだが、
かわりに動画サイトで「海外の格闘技」や、昔の立川談志や野坂昭如の出演した番組を発掘してみせてくれる。
これが、面白いのだ。
子供に何かを教わるというのは、親として喜ぶべきことなのだろうか。
そういえば、小3の頃、父に「医師会の忘年会」でやる出し物の相談をうけたことがあった。
父は短‘歌’や‘芸’術には明るかったが、流行‘歌’や‘芸’能界には暗かった。
そこで、その分野では、父の知り合いの中では最も長けてると思われる人物=我が子の知恵を拝借しようというわけだ。
僕は、「医師会の忘年会」という響から、堅物の年寄りのヨッパライの集まりだと即座に判断し、
当時流行っていた「ドリフのズンドコ節」のB面の「大変歌い込み」を教えてあげた。
これは、♪エンヤートット、エンヤートット♪という掛け声で始まる民謡「大漁歌い込み」の替え歌で、
♪大漁だよ~♪という所が♪大変だよ~♪という風になっている。
シャイで下戸で音痴な父が、いくら酔っ払いの前とはいえ、歌を披露するとなると、一つ間違えれば、
「ジャイアン・リサイタル」だ。(当時、ドラえもん、まだないけど)。
それでも本人自らが、♪大変だよ~♪、と歌い上げてしまえば、先手必勝である。
周囲も納得せざるをえまい。大変なんだから。ドキュメンタリーともいえる。
演じる方も大変だが、聞く方だって大変だ。指名した人に責任がある。そんな、「大変歌い込み」。
実況中継に近い。同情と共感が入り混じって、拍手さえ起こるかもしれない。そんな目論みだ。
父は、僕の指導の下、なんとか1番だけを覚えた。会のあと、父は上機嫌でご帰還し、大変感謝された。
父親の役に立ったというこの体験は、その後の僕の性格形成に、なんらかの影響を及ぼしたと思う。
BGM. ザ・ドリフターズ「大変歌い込み」


16 Replies to “子に習う。”

  1. 先生、おはようございます。「座布団、4枚やってくて!!」
    今までの先生のブログの中で一番すばらしいです。
    今、時間がないからこれしか書けません。
    今日は、私は先生のところと、川畑せんせいのところにも」行かなくてはならないから、超忙しい。
    Very Nice!

    1. かつらこさん
      いつもコメントありがとうございます。座布団4枚は、破格ですね。前回、「座布団全部お預け!!」されてるので、いま4枚ですね。

  2. 先生は、小学生のころから親孝行だったんですね。だから、お子様たちも親孝行なんですね。いいご家族ですね。

  3. 先生~、いいね~、ドリフ。やっと、世代を超えた共通の話題が出てきた。私は、いつも息子に「クレヨンしんちゃん」から「どらえもん」「おさるのジョージ」「ポケモン」「ちびまる子ちゃん」「毎日かあさん」「サザエさん」とテレビアニメを週30番組も見せている。さらに、ツタヤで息子のために借りるのは「8時だよ!全員集合!」と「おれたち、ひょうきん族」を何度も何度も見せている。主人が他のおかさんはなるべくテレビを見せないようにしている時代に、お前は息子にために「たけちゃんマン」を覚えさせようとしている。大丈夫か?と言われる。
    今は、私の大学の先輩ですが、「どらえもん、って意外と凶暴だよね、だから、子供たちに見せないようにしている。」と
    言っている人がいて、私は思うことはあるが聞き流している。「クレヨンしんちゃん」は見せない親は多いが、ついに「どらえもん」までいかがわしいという大人が出てきたんだと驚きました。
    それなら、なおさらうちの息子にはなるべく「くだらなくて、ばかばかしい」「お腹がいたくなるほど笑っちゃう」ものを見せ続けようと思ってしまう。来年小学校に入るが、まだ文字も数字も教えていない。今の幼稚園の子供は、入園時に名前、の読み書きぐらい最低身に付けている。
    今の時代、幼児受難の時代である。生まれたばかりの新生児、母乳を飲んでいる頃の乳児、歩き始め言葉を話す幼児
    、読み書き計算が出来るようになる学童児、その後反抗期、思春期、成人、、、。
    昔の幼児は、テレビもアニメもたっぷり見れた。お菓子も飴玉、チョコレート、クッキー、オレンジジュース、ファンタ、サイダー、と甘いものを食べさせてもらった。外遊びや、お友達のお家にもたくさん遊びに行った。
    今は、幼稚園からかえると男の子でも、お絵かき、折り紙、幼児ドリル、学研の教材で覚えることばかり。そして、習い事は頭がよくなるために、ピアノを習わせる。こんな男の子は、将来どんな男性になるのだろう、、?
    近い将来、女々しい男ばかりで結婚相手が見つからない、成婚率が低い時代が訪れるだろう。

    1. かつらこさん
      いつもコメントありがとうございます。このボリューム、もはや、かつらこさんのブログですね。面白いから、いいけど。
      しかし、本当に今の子供は大変ですね。

  4. 今日は、院長ブログ、一周年記念日ですね。おめでとうございます!
    「メカに弱いイメージ」どころか、「従来の院長ブログの概念」を、爽快に、吹っ飛ばしてくれて、いつも楽しく読ませていただいてます。
    「十中八九ダメ」と思っていた人生を、「諦めてはいけない」ということを、先生に教わりました。
    先生には、いつも感謝しています。
    これからも、楽しい記事、期待してますね!

    1. エヴァみーるさん
      いつもコメントありがとうございます。このブログって、一周年になりますか?ありがとうございます。僕は、その日その日を一生懸命生きてるので、記念日という概念がほとんどなくて、毎年、知らないうちに誕生日が過ぎていたりします。アリスに出てくる帽子屋の「なんでもない日おめでとう」に近いのです。

  5. いつも楽しくブログを拝見しています。
    この記事の「子に習う」の意味からははずれますが、子どもってすごいなと思う音声が
    あったので、紹介したくなり、初コメントさせていただくことにしました。
    「空より高く」
    http://www.youtube.com/watch?v=YvAJ8on3wxQ
    ご存知ですか?
    私はこれを聴くと、笑って泣いてしまいます。
    今、岩手のラジオで一番リクエストが多い曲だそうです。

    1. か、さん
      いいのを紹介して下さってありがとうございます。この記事を読んだ人も、是非、聴いて(観て)みて下さい。

  6. か、さん
    聞きました。とても、良い歌ですね。これを被災地の方々が聞いたら、とても胸が熱くなり涙がこぼれるでしょう。
    被災地の方でなくても、人生につまずいたり、先が見えなくなった時に聞いたら、とても励みになりそうです。
    主人の実家がちょうど津波に流された仙台の北にある七ヶ浜で、主人の従妹の旦那さまが」車ごと流されたそうです。
    でも、自力で車から出てきて電信柱につかまり、一番上まで登った状態で夜を明かしたそうです。朝になって、歩いて自宅に帰ったそうです。主人の育ての親や親戚が居る七ヶ浜なので、今まで一度も行った事がなかったのですが、
    息子が幼稚園の夏休みになったらゆっくりと行って見ようかと思っています。その時に、この「空より高く」を聞かせてみたいと思いました。福島の猪苗代にも親しい人がいるのですがそこは避難所として建物を貸していた人なので、途中よりながら福島原発で非難してきたひとにも会ってこようかと思っています。私の知り合いは、東松島市へのボランティア活動の局長をしているんですが、みんな「家族を失ったことを誰かに話したい、聞いてもらいたい、、、という感じなんだよね。」と写真を見せてもらいながら聞いた時、私は分かるよ、その気持ち。しんどい気持ちを聞いてもらいたいんだよね。みんな、瓦礫の作業ばかりで、心のケアまでいかないんだよね。誰かが、聞いてあげないと。そんな気がした。

  7. 先生、「大変歌込み」が分からなかったので、CDをアマゾンで買いました。
    聞いてようやく、分かりました。小4で、あんな地味な曲を選んだなんて驚きですね。
    私なら「東村山4丁目」を薦めたかな。CDを買ったせいで、毎日幼稚園の送り迎えで「ドリフ」を聞いています。
    他に、息子にお勧めのCDがあったら、貸してください。

    1. かつらこさん
      ドリフで送り迎えはいいですね。僕が子供の頃は、「何曜日何時にこの宿題をやりなさい」という指定があって、暗に特定の番組を観させない方策がとられていたことがあります。

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