12/Ⅶ.(木)2012 朝、小雨、風強し
7月は僕の誕生月とブログによく書くから、まるで‘宣伝’してるみたいで申し訳ないです。
何もプレゼントは要らないので、お気持ちだけで有り難いです。
僕が研修医の頃、大学病院のナース・ステーションには、
「一切のお心遣いはご遠慮いたします」という貼紙がしてありました。
昔は、お金を包まないと良い治療が受けれない、みたいな悪い噂があって、
潔白宣言みたいなものだったのでしょう。
だから、退院時に患者さんの家族が、「皆さんで」と差し出すお菓子の詰め合わせでさえも、受け取らないよう教育されました。
アレ、持って帰るの重かっただろうな。自分の家の家族で食べるには量多いだろうな、困ったろうな。
どうも組織というのは単細胞で、‘臨機応変’とか‘ケースバイケース’とか‘例外のない規則はない’みたいのが苦手なのです。
まぁ、たくさん人がいるから、Aさんにはもらったけど、Bさんからは受け取らなかったでは不公平感が生じるものね。
逆に、スタッフのCさんは受け取ってくれたのに、Dさんには付き返された、となると個人の性格の差みたいに思われたりして。
組織として、個別の対応が違うといたずらに混乱を招く、という理屈も判るけどさ。
でも敢えて言わせて貰えば、マニュアル化ってセンスがない奴がすることだと思う。ダセーんだよ。
たとえば、入院していた子が無事退院し、修学旅行に行けて、そのお土産を入院時お世話になった病棟に届けてくれた。
その子の感謝の気持ちがお土産に込められているのがよく判る。それを、ルールだから、って付き返すのか?
児童思春期の病院に勤めていた時、誕生日に「お誕生日おめでとう!」っていう寄せ書きをしたTシャツのプレゼントをもらった。
思い思いにメッセージが書かれているTシャツは、子供たちが少ないお小遣いを出し合って買ったもの。現金は動いている。
だからって理由で、これは受け取れない、って断れるか?
だから、僕は大学病院にいる時からずっと、贈り物を差し出されるたび、その意味を考えて、受け取るかどうか判断してきた。
カワクリでも同様で、一律に「一切のお心遣いは~」というマインドではない。
でも、それは何でも頂きます!、って意味とは違うのに、誤解されてる向きもある。
せびってるみたいに思われるのも心外だし、何もあげれなくてすまなく思う人が出たりするのも悲しい。
そこで、今回はすべてのお誕生日プレゼントをお断りすることにしました。お気持ちだけを有り難く頂戴します。
って言うか、なんでこんなことわざわざブログに書かなきゃいけないんだろう。
あ~ぁ、やっぱりそうすると、「一切のお心遣いはご遠慮します」ってマニュアルが正しいのかな。悔しいな。負けた気分だ。
気分を変えて、今日のお花、下は、バラ(スーパーグリーン)とヒペリカム(ココグランデ)。↓。
僕は誕生日と言えばバラをイメージするのだけれど、ちなみに僕の好きな色は緑色、緑のバラって珍しくないですか?
昨日までのバラは切花にして、ソファのテーブルに飾ってある。↓。
僕は誕生日って言うとバラをイメージするのだけれど、それって発想が貧困だと思いますか?
そういう訳で、(どういう訳だ?)お誕生日のプレゼントやお中元の類はご遠慮しますので、そこのところ宜しく。
こう書いといて、実は要求している、とかそういうのではないですからね。念のために。
BGM. RCサクセション「ファンからの贈りもの」
患者側は『いい治療が受けたいから』『特別扱いされたいから』贈り物を渡してるんだろうなと推測されるのが嫌なんです。
ただ、面白いものがあったからとかで、もらってほしいだけなんです。
だから、この記事にはがっかりです。
誕生日プレゼント考えて用意してきた患者さん、可哀想じゃないですか?
こんな記事、もし見たら、あげるの諦めてしまいますよ。
今年は受け取らない宣言、撤回してください。
素直で正直でいいとは思うけど今年は誕生日プレゼント考えてた人もいると思うし、
いきなりこんなこと突きつけられたらがっかりしますよ。
mayuさん
2つのコメントを読んで、僕が研修医の頃、「ルール」に対して反発してたのを思い出しました。
仰る通りですね。気持ちを考えてない発言でしたね。撤回します。
でも、要求ではないですからね。(しつこいか?)
先生の気持ち、すごくよくわかります。人生には例外とか特例が必要だ!
職業人である前に、ひとりの人間であることは、案外に大事なことだと思います。
マニュアルなんか、ものすごくダセー!!ナンセンス!
よって、先生は、「マニュアルがいかにダサいか」をこのブログで丁寧に説明しただけなので、全然まったく「マニュアラー」に負けたわけではないので、すましていればいいのです。カッコいい!!
先生が物を要求するような「ダサいセンスのない人」でないことは、よくわかるもん。
誕生日にバラ(の花束)っていうのは定番です。あふれるほどの想いを、他の花にはないバラだけが持ってる華やかさに例えているんだと思います。緑のバラ、珍しいですね。とってもきれいです。
花の香りさん
世の中には、ナンセンスなことが多すぎますね。そういうのが権力を持ってると腹が立ちますね。
ところで、やはりバラは定番なんですね。
そんな事を書かれましても渡したい人はいると思うので、その時は是非受け取ってあげて下さい(誕生日)
気持ちですから・・・先生、き・も・ち・・・・・ブログに書いてるうちにお断りを入れる流れになってしまったように見えるのですが、普段感謝している人は渡したいんですよ、先生のコメントにもあったように・・・・
でも、まあ、お中元は断わってもいいかと・・・・・・・・・
Sinさん
わかりました。そうします。
お中元は、…考えます。一応、それも気持ちだし。
誕生日、記念日、お礼、お中元、お歳暮、クリスマス、バレンタイン、父の日、母の日、などなど・・・・・日本にはたくさんの贈り物をする慣習がありますね。贈り物の問題って物凄くデリケートで職務上貰ってはいけない方々(公務員の方など)に対する感謝の表し方ってどうすればいいのかなって考えることがあります。お世話になった先生などには、手紙とかアルバムとか作ったりしてました。気持ちを込めて。それにしてもこの話題は難しい問題ですね!
やられメカさん
今回の教訓。難しい問題に無理矢理解答を出そうとしないセンスが大切なのだと思いました。
ところで、やられメカさんの‘マニアック’じゃないコメントも新鮮ですね。
サン・ジョルディの日、とか言い出すかと思った。
撤回ありがとうございます。(いちいちしつこくコメントしすぎか)
先生のマニュアルに対する気持ちはもっともだと思います。プレゼントとか贈り物って、要は 『気持ち』 の問題
だと思うので、受け取ってもらえなかったら、それはそれでお互いに傷つくような気がします。
最近の日本の慣習って、どんな問題をとっても、やけに両極端な気がするんですよ。
『ください』 『ご遠慮します』・・・どちらも先生の本意ではないでしょう。その中間でいいじゃないですか。
私はたまに、先生にお土産を持っていくことがありますが、それはあくまで 『ネタ』 的な意味で、『コレ、先生
喜ぶだろうな』 という気持ち以上のものはありません。
だいたい医療が金銭でカタがつくような問題だったら、世の中こんなに苦労しません。
マニュアルがあれば、効率的で楽にはなるかもしれませんが、面白くありません。
バラといえば、プロポーズのときの定番ですね。だいたい赤いバラが登場するんですが、意表を突いて
緑はウケるかもしれませんね。・・・・・・ええ、機会があれば、の話ですけど(涙)。
passnetterさん
いつもながら、なるほどですね。あっ、勿論、マニュアルについての件です。
ケースバイケースなのでしょうか?
母の担当の都立病院の若い女医さんが、母が作った草履を欲しい。と言われて母は、どの色が、いいか私に聞いてきました。
厳密に言えば、公務員だからだめ。なのだろうけれど、ささやかなものを先生に欲しいといわれた母は、大変うれしそうでした。この程度は、許されるのではないのでしょうか。
確かに会計で、医療費を払えば、それでおしまい。というクリニックもありだと思います。
ただ、カワクリは、精神科なので他の診療科よりもお話をする機会も多いし、mayuさんのようにおもしろいものが、あったから7月は先生の誕生月だし診察の日に持っていこう。は、すごく自然なながれのように思えます。
あんころもちさん
そうですね。今回は、色々と考えさせられました。