激・紙芝居~「馬場」

日本の雪国に、その少年は生まれた。産まれた時から大きな子だった。↓。

馬場少年は何より人を笑わせるのが好きで、たけしのようなコメディアンになりたかった。↓。

しかし、その恵まれた体を周囲は放っておかなかった。長身を利用して、学生時代には野球のピッチャーをやった。↓。

しかし風呂場で転んで肩をダメにしてしまってからグレてしまった。↓。

やさしいお母さんも死んでしまい、忌の際に「いつも笑顔を忘れずに」と言った。↓。

それから馬場少年はいつも笑顔でいるように心掛け、笑ってはいけない場面でも笑ってしまい、葬式で顰蹙を買ったり、大晦日にお尻にタイキックを受けたりした。

それ以来、馬場青年は笑うと蹴りを放つようになった。馬場の足は16文という大きさで「16文キック」と呼ばれた。

ここで世の中に悪政がひかれた。将軍・徳川家馬(いえうま)は自分が馬年生まれで自分の名前に馬がついてるから、馬を庶民より大事に扱った。そこで馬面の名前に馬のつく馬場青年がスターダムにのし上がった。テレビにも出た。家馬との対談で緊張してしまった馬場青年は笑ってしまい、なんと将軍様に16文キックをブチかましてしまった。↓。

これがテレビで生中継され、実は政治に不満を持っていた民衆から支持され一揆を扇動した。↓。

そして首謀者として馬場は逮捕された。↓。

そんな馬場に日本のお笑い界の友人・たつっち、が面会に来た。↓。

馬場「たつっちさんは人気者だからオレの気持ちはわからね~」

たつっち「そんなことはねぇ。アメリカには馬場が必要なんだ」

馬場「何故だい?」

たつっち「だって、ババがなきゃトランプは何もできないだろう」

馬場「うまい!」

たつっち「たつっち、です!」。↓。

「ありがとう~、さすがお笑い第7世代だ~」と泣き、たつっちに心を救われた馬場だった。↓。

こうして馬場はタップを踊り月夜に脱獄して一夜限り、黄金時代を再現したという。↓。

BGM. スーパートランプ「GIVE A LITTLE BIT 」

※このお話は、ナイツの独演会DVD「エルやエスの必需品」で前説として出てくる中津川弦のギャグをパクっています。紙芝居の下絵・川原、色塗り&仕上げ・うかい、でした。


3 Replies to “激・紙芝居~「馬場」”

  1. 川原です。
    今期のアニメ「異種族レビュアーズ」と「推し武道」の2つのBDを予約しようと思った。アニメの円盤を買わない人には説明が必要だが、アニメの特典は店舗ごとに異なる。ネットで一覧がみれるが、この2作品の「ポスター」や「タペストリー」の絵柄は「NOW PRINTING」だったので先日、新宿まで出て、アニメイトとゲーマーズととらのあなとタワーレコードとHMVに足を運び自分の目で見て比較した。結果、アニメイトにしたのだが、紀伊国屋書店にも寄ってみた。店員さんに尋ねると、紀伊国屋では「特になし」ということだった。まぁ、アニメにそんなに力を入れてないとは予想をしてた。しかし、ビックリしたのは、対応してくれた女店員だ。「アニメの特典はありませんが、ジョーカー、を買うとポスターがつきます。どうですか?」だって。本当にビックリした。アニメを買いに来てる客に洋画を勧めるなんて、志ん生の落語で、ポマードがないからゴムのりを勧めた、って言うのと同じだ。あまりにビックリし過ぎて買っちゃいました。ポスターは杉山さんの家族にあげる予定です。田舎のお母さん、見てる~?
    という訳で、今回の「激・紙芝居~馬場」のアイデアは、ジョーカーからインスパイアされた、というこぼれ話をお知らせしておきたい。

  2. 川原先生、おはようございます。

    ジョーカー。見た人に感想聞くと、みんな、あれは見ない方がいいよって言うんですよね。私はそのアドバイスを守っています笑。

    こないだ通院した時には、「トイレの呪い」の張り紙に思わず笑ってしまいました。田中邦衛もいましたね。

    今日は少し足取り重たい日。上手く対応できるかなぁ…。
    きっと出来るだろうな。プロだからな。

    と気持ちを落ち着けていってきます。

    1. いずみさん、OHA!

      ジョーカーは面白かったですよ。僕の好きな映画に「羊たちの沈黙」というプロファイリングを扱う作品があって、そこに出てくる狂人にして天才精神科医であるレクター博士が別名「人食いハンニバル」と呼ばれているのですが、後の小説で、レクターが人食いになったのは、戦争の中、妹が敵兵に食べられたからだという種明かしがあって、僕はしみじみしたものですが、それと似た感情を抱きました。もっとも僕は「バットマン」をみてないから、「ジョーカー」がどんなキャラ設定なのかも知りませんでした。本当に、紀伊国屋の女店員の勧めがなければ一生、接点がなかったでしょう。

      うかいさんは、「バットマン」に詳しくて、ジョーカーにも詳しいです。彼女によるとジョーカーはもっとカッコよくて飄々としててスマートだから、ああいう可愛そうなジョーカーはみたくなかったとマニアックなことを言ってました。
      でも世間的には、うかいの意見ではなく、描写をさして「見ないほうがいい」って言ってる気がします。僕は面白かったです。紙芝居にするくらいですから。

      トイレの貼り紙は、「皆さん綺麗につかってくれてありがとう」的なことを一番有効に短く書くには?と考えて、「トイレの呪い」にしました。これなら何か皆、祟りを恐れて綺麗に使うかな?と思いました。田中邦衛にも「まぁ、座れよ」と言わせて、男子も便座にしゃがむように促しました。

      最近、カワクリの受付には「つげ義春」のブームが来ています。どっかで賞をもらったんですよね。良かった良かった。ではまたね~

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