けれど生きてる。

28/Ⅶ.(火)くもり 2020 東前頭5枚目阿炎(あび)、場所前から複数回キャバクラに行っていたことがバレて、休場。

僕の「めまい」は、良性発作性頭位めまい症、というもので、その後、症状もなく安定しています。
なでしこJAPAN、の澤選手がなった病気と同じだそうです。
僕はてっきり気象とかストレスが原因だと思ってましたが、耳の中の石が動いてしまう病気だそうで、澤選手はヘディングのやりすぎがトリガーだったそうで、
そう言われれば、僕も酔っ払って顔面をよく強打してたから、アスリート特有の宿命なのかもしれませんね。

おかげさまで、7/24に誕生日を迎えました。日本人は、お正月と4月(新学期)と誕生日に、一つ歳を重ねるから、「今年の抱負は?」などを考える学習機会があるので、
自然とこの3つのシーズンになるとアイデンティティが揺さぶられることが多いです。
特に、POMSで「混乱」が高かったり、TEGで「A」の高い人はそうなりがちです。

僕は58才になりました。志村けんは、70才で死にました。あと、12年も生きるのかぁ、と思うと気が遠くなります。

こないだ「めまい」で救急搬送されて、全身精査されたのですが、「めまい」との直接因果関係はなかったのですが、
脳のMRIで大脳動脈瘤がいくつかみつかりました。今すぐあわててどうにかするものではないそうですが、早期発見出来て良かったそうです。
9月に人間ドッグで処理します。運が良かった。
僕にはそういうところがあり、普段の行いが良いのか、守護霊の力が強いのか、大学生の時、渋谷のセンター街で呑んで騒いで転んで前歯を折って大流血して病院に運ばれた時も、
たまたま歯肉に腫瘍がみつかり、それは脳に向ってて、アブナイものだったそうで、手術をして助かりました。

冬の日でした。自覚症状がないものだから、家族は僕を置いて箱根に旅行に行きました。するとその日は歴史的な豪雪で停電するは断水するは。
オペも大変でした。たらいに水を貯水してたりして。
当時はコンビニエンスストアもない時代だから、近所のスーパーで水とかおでんの具とか買って、テレビもラジオもうつらなかったから真っ暗な中、
本も読めないし、ロウソクの炎を炊いて、術後、一人で心細くしてたら、となりの家のお嬢さんがピアノを弾いていて、それが聞こえて来て、
曲は「テネシーワルツ」だったかな、とっても心に染みて、「僕は将来結婚するならピアニストと結婚しよう」と思ったものです。

人生が二度あれば。僕は最近そんなことを考えますが、中学の友人関係や高校の勉強、大学の実習、研修医の頃の理不尽な修行、医者になってからの病院勤めや開業など、人生の色んな局面で下してきた判断の精神状態は、今思い返すと、ほぼ例外なく、躁状態です。もう一度同じ事をやれと言われても、あの時のようなテンションに自分をもっていけるか疑問です。ですから僕は人生は一度っきりで十分です。余生もなんとか躁状態で乗り切って行く所存です。

BGM. 劇団ひとり「死なすもんか」


8 Replies to “けれど生きてる。”

  1. 川原先生、こんばんは。

    先生は、200歳まで生きて下さい!

    と言いたいところですが、押しつけるのも良くないですね。死ぬまで生きなきゃいけないから、死ぬのも、生きるのも、同じくらい大変ですね。同じくらいなら生きることを選ぼうか。

    なんて、私も誕生月なのでアイデンティティが揺さぶられます笑。

    私は寅年なのですが、最近、寅年の大先輩にお会いしました。大正生まれ。その方の年齢まで追いつくには、あと60年生きなければいけなくて、という事は、先生が生きてきた年数プラスアルファの年月を、私は“今“からさらに生きなくては行けなくて。凄いことです。なにが言いたいのかよく分からなくなってきました(笑)

    早期発見で良かったです!

    1. いずみさん、OHA!

      200まで生きるって、前にここで約束したね。
      嘘はいけませんね…

      僕も寅年です。子供の頃、「タイガーマスク」という漫画があって、孤児院の子が動物園で誘拐されます。
      それは「虎の穴」という地下組織の悪役プロレスラー養成ジムで、世界中の素質のありそうな子を誘拐しては特訓して育ててました。
      組織の洗脳は、「虎だ!虎だ!お前は虎になるのだ!」です。百獣の王はライオンですが、奴らは群れで行動します。
      しかし、虎は単独行動、はぐれもの、孤児にはぴったりです。1対1で戦えば、ライオンより虎の方が強いだろう、という理屈でした。

      寅年の僕はそこにひどく共感したものです。僕の子供時代は、「星座占い」より「干支」の方がメジャーだったのです。

  2. 川原先生、お誕生日おめでとうございます!

    僕は当然の様に(長患いしている人は殆どそうだと思います。)
    自分の人生に納得していないし、出来るなら人生やり直したい、と
    切に思いますが、
    たまにそんな夢を見るんです。
    時に小学生から、時に中学生から、時に高校生から、
    やり直す夢なのですが、
    当然の様に、思った様に、最初は上手く行きます。
    でも、必ず後半でいつもの様に落ちこぼれてしまうのです。
    どうやら、夢の中ではそれらが繋がっていて、
    「もうこれで高校生5回目だな、何故上手く行かない…」
    と、夢の中で天を仰いだ、記憶があります。

    次回の受診でお話しますが、シンクロニシティって面白いのですが、
    結局、具体的な結果や成果、を得るには至らない、と言う
    少しの小さな体験がありました。
    冷めてはいないのですが、熱くもならない、
    ちょうど、最近の気候みたいだな、とも思いました。

    そう言えば、ソフィア・ローレン主演の「ひまわり」が
    デジタルリマスターされ、既に映画館で上映されています。
    当然、観に行く積りです。
    三大趣味の読書、音楽鑑賞、映画鑑賞、
    以前は、チェック欄に映画鑑賞だけ☑出来ませんでしたが、
    ここ2年位で確実に映画鑑賞が趣味と言えるまでになってしまいました。
    長く生きて来ると、こんな自分の中の変化が面白かったりして、
    それは肯定出来ます。

    BGM. 南野陽子「さよならのめまい」
       ヘンリー・マンシーニ「ひまわり」

    1. ボクシングファンさん、こんにちは。

      患者さんの中に時々そういう人がいますが、
      僕は最近、夢をみると夢の世界が別の町なのです。
      そして、夢は毎回その町を舞台に繰り広げられます。
      お店や景色や登場人物は、この世のものとは異なりますが、夢の世界では同一なのです。
      だから僕は「現実」と「夢の世界」を生き分けていて、こうも毎回そうだと、どっちが本当の世界なのかわからなくなります。
      夢にこっちの世界を乗っ取られるか、あるいは夢が本当でこっちが偽物になる可能性も出てきました。

      「ひまわり」は新宿武蔵野館で観ましたよ。
      そうそう、今日、診察で、「ひまわり」を1本もらいました。誕生日のお祝いかしら?
      もうすぐ8月なのに、梅雨が明けないですね。

  3. 私は生きることについて考えると、哀しくなります。でも、生きることについて考えすぎて、逆に凄くポジティブかもしれない。基本は鬱的な要素が強くて、それは先生と真逆なのかもしれませんね。

    生きる意味を見つけて、それでも生きている意味に囚われすぎて、溜息をつく時もあります。
    生きている意味なんて本当はないことはわかっている。でも、きっとあるんだろうと思います。

    私は誰にもわかってもらえない孤独がある。
    孤独とともに秘密がある。
    一生、一人なんだろうって思う。

    それでも、生きている。
    その意味をずっと探している。

    1. 虹の彼方さん、こんばんは。

      生きている、ということは、生きているという意味をみつけること、と誰か偉人が言ってそうですね。
      孤独、とは決して物理的に一人でいることじゃないんですね。
      昔、家族と同居している「うつ病の老人」が「孤独だ」と言っていた意味が最近やっとわかるようになりました。
      そうやって考えると、どんなに多くの人にみとられても、人間は皆死ぬ時は孤独死なんだなと思います。

  4. 川原先生、遅ればせながら、お誕生日おめでとうございます。

    わたしはもう一度、人生をやり直したいかどうかは分かりません。

    良いことも辛かったこともあり過ぎて…

    大脳動脈瘤、無事に治りますように。

    1. さほさん、こんばんは。

      お誕生日お祝いメッセージありがとう。
      なんとかこの国難をともに乗り越えましょう。ではまたね。

kawahara へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です