10/Ⅴ.(月)2010 くもり
校医の後、中野へ来中すると駅前で号外が配られていた。
記事の内容は「サッカーのメンバーが決まった」とのこと。
僕にとっては、サッカーのメンバーより、リョート・マチダがマウリシオ・ショーグンに1R.KOされたことの方が
ビッグ・ニュースなのだが、果たしてこれが重大なのかサッカーに詳しいA子に聞いてみた。
するとA子の言うことには、
「はい、重大です。来月開幕するワールドカップに出陣するメンバーを岡田監督が今日発表した訳です」。
サッカーに詳しいA子によると、ワールドカップは4年に1度のお祭りでオリンピックみたいなもので、とにかく、まぁ重要らしい。
ゴール・キーパーが4大会連続で選ばれたのがまたすごいことらしい。
僕が子どもの時分は足の遅い太ったとにかく表面積の広い人間を障害物代わりにゴール前に置いておいたものだが、
知らぬ間にサッカーもずい分と近代化したものだ。
サッカーに詳しいA子によると、今の‘カワグチ’とか‘セイゴウ’とかいうゴール・キーパーはたまに神が降臨し
憑依したのではないかというくらい大事なところで止めまくることがあるという。
サッカーにあまり詳しくない僕は
<そんなに凄いならゴール・キーパーのことをいっそのこと『ゴールデン・キーパー』」という呼び名にしたらどうか>と
提案してみた。一気に脚光をあびそうだから。
しかしサッカーに詳しいA子の言うことには、もうすでに脚光をあびてるから余計なお世話だという。
サッカーの号外で思い出したのだが、昔ケネディ大統領が暗殺された日の新聞の一面はスポーツ紙も含めこぞって
「ケネディ暗殺」だったのだが、東京スポーツだけは「銀髪鬼、場外悶絶」と打ち出したという。
東スポにとっての一大事はケネディの暗殺より、フレッド・ブラッシーがリングアウト負けしたことだったのだ。
「国民の関心事が一つになるのは危険で、時流に流されない自分の価値観をもつことが大切である。
この東スポの精神があれば戦争は起きない」などということを昔、識者が大真面目に語っていたのを覚えている。
サッカー日本代表の健闘を祈りたい。
BGM. 岡田奈々「青春の坂道」