7/Ⅱ.(木)2013 晴れ
※採用面接を受けるかどうか迷ってる方は、このページの右にある「カワクリ紹介」を読むと参考になるかも?、昔のですが。※
さて、採用面接を受けない方々へ。2月に新しく待合室に用意したマンガのお知らせをしましょう。
まずは、全国の書店員さん絶賛!
今、イチバン、売りたい漫画、と帯に書いてある「喰う寝るふたり住むふたり」です。
個人的な趣味で言えば、僕には共感するところは少なかったです。世代的なものでしょうか。
ま、趣味は皆、違うしね。
でも、人気みたいです。増刷してるし。↓。
クリニックに置くマンガは僕は全部、目を通して、面白いかは勿論、クリニックにふさわしくないもののチェックもします。
検閲ですね。とか言って、「ひぐらし」とか手塚治虫の「奇子」とかは、OKなのですから、検閲、甘いですね。
それでも、微妙なラインのものもあり、そういうのは、これまでは女性目線で心理の徳田さんにチェックしてもらっていました。
今回からは、受付の天明さんにその役をバトンタッチすることにしました。
今、検閲中のものがあります。パスしたら、待合室に出しますね。それまでは作品名は、秘密です。
ちなみに、今まで、NGになった作品は、たった1つだけです。そんな栄誉ある(?)作品とは、安達哲の「さくらの唄」です。
ヤンマガKCスペシャルから刊行されていますが、3巻のみ、「成年コミック」と表記されています。
僕は好きなマンガでストーリーも青春モノで良いと思うのですが、性描写が露骨すぎるのです。それも3巻から突然。↓。
そんな「さくらの唄」にちょっと似た風味のある作品だなぁと思ったのが、押見修造「悪の華」です。
実際、作者が作品の紹介の中で、「さくらの唄」に影響を受けたと書いてありました。やっぱり、と思いました。
でも、こちらの方が、描写はマイルドなので、「これは検閲なし」で出してしまいました。大丈夫です。多分…。
ボードレールの「悪の華」を愛する文学少年・春日くんが主人公。
ある日、彼は放課後の教室に落ちていた大好きな女子の佐伯さんの体操着を思わず盗ってしまう。
それを嫌われ者の少女・仲村さんに見られてしまい、「バラされたくなければ」と‘契約’をさせられてしまうとこから始まる。
コミックの装丁は、登場人物の「フキダシ」になっているのが印象的で、1巻は仲村さん。
嫌われ者ですが憎めないです。↓。
2巻の表紙は、ボードレールの「悪の華」を愛する主人公の春日くん。
佐伯さんとデートすることになった春日くんに仲村さんが命令したこととは?
下の絵をじっくり見ると判ります。↓。
3巻は、佐伯さん。彼女は少し性格が良く描かれすぎてる感じがしないでもないですが。
でも、結構、大胆だったりします。↓。
マンガのところどころで文学作品が登場します。
アンドレ・ブルトンの「ナジャ」とか。「ナジャ」は診察室の本棚にもあります。↓。
作者は、「あとがたり」で中学生の頃、デルボーの絵画に魅せられたというような趣旨のことを書いています。
デルボーは僕も好きな画家で、クリニックの壁には絵が飾ってありますし、診察室の本棚には画集も並んでいます。↓。
そうそう、このマンガを天明さんの検閲に出さずにOKとした最大の理由は、これはTVアニメ化されるそうだからです。
放送できるなら、大丈夫だろうと踏んだのです。これが、その証拠の帯。↓
7巻で登場人物たちは高校生になります。
受付前のカウンターのあたりに「新刊」を置くことにするので、良かったら見て下さい。↓。
ちなみに、検閲でNGの「さくらの唄」は探してもクリニックのどこにもないので、ご承知の程を。
そう言われると見たくなるかな?
BGM. 豊田清「青春PART1」
ということは、「さくらの唄」と、「悪の華」の作者と、デルボーは、なんとなくつながっていて、
先生の感性や好みは、そこに近いということになりましょうか。
「悪の華」の7巻の表紙は、まったくタッチが違いますね。TVアニメ化、楽しみ。
マンガのことは、まったく知らずに来た私ですが、最近は「終電逃して始発待つ」時間に、
マンガ喫茶に行ったりしてます。先生の影響です。(キッパリ!)
花の香りさん
悪影響でなければいいのですが。
検閲は世間でもちょっとしたブーム(?)ですね。
手ぶらがどうのこうのとか、ある写真集が猥褻か芸術かどっちやねん?とか。
先生のクリニックの待合室の図書の検閲はおもしろそうですね。
しかも天明さんに任せるということも含めて。
島根のダヴィデ像にパンツはかせてくれっていうクレームには笑いました。
やられメカさん
島根の話は、初耳ですが、面白いですね。
天明さんは、不慣れな検閲に、悪戦苦闘してるみたいです。
クリニックに置いてあるマンガのお気に入りが、「鈴木先生」です。
今日新宿で、映画「鈴木先生」を娘と観てきました。
社会派映画でした。角川シネマ新宿で、観たのですが、小さな映画館もいいものですね。
あんころもちさん
角川シネマ新宿はいいですよね。僕も何かアニメの映画を観たことがあります。
>悪影響でなければいいのですが。
大丈夫です。世界が「微妙」に広がっています。
花の香りさん
「微妙」が漢字で安心しました。「ビミョー」とカタカナ表記だと何故か不安な気がしません?
ホントだ!「ビミョー」だと三割増しくらいに不安な感じです!!
漢字の方ですから安心してくださって結構です。
「ビミョー」…ああ、不安……
花の香りさん
似たようなものでは、「適当な」と「テキトーな」とか。
すごくテキトーな感じです!!五割増しくらいにいい加減な雰囲気です。
なんだか、仕事、任せられない感じ。
クリニックに置いてもらいたい本はリクエスト可能でしょうか?
可能であれば今度何かリクエストします!
Sinさん
そう言えば、以前「NANA」を置いて欲しいという要望がありましたっけ。
すみません、リクエストにはお答えしていません。
僕の好みが、置く基準なのでして。
「喰う寝るふたり住むふたり」のお二方は、買い物かごを持っているのに、どうして商品を手に持っているのでしょう?
そんなことが気になる年頃の か です。こんばんは。
「ナジャ」は学生時代に買いましたが、まだ読んでいません。
「眼球譚」は読みました。
ルネ・マグリット展と、象徴派展には行き、先生と同じ画集を持っています。
マグリット展は、たしか新宿三越で開催されていたため、客層は中高年主婦が多く、観にくかったです。
両方とも相当昔(15、6年くらい前?)に開催したものと思いますが、先生は色々な物を
大切に保管されているのですね。
先生がお持ちの画集や書籍を見ると、趣味が重なる部分があるな~と思っていました。
マンガも、岡崎京子を置くあたり、大胆だなと、でも「ヘルタースケルター」は読んでいなかったので
ありがたいです。まだ全部読んでいませんが。
他の待合室のマンガも、読んでみたいと思っています。
検閲が天明さんにバトンタッチされたら、刺激物が減りそうですね。
ところで、岡崎京子はまだご存命なのでしょうか?
そんなことが気になる年頃の か でした。
本筋に関係のないことばかり、しかも少々告白も含め、失礼しました。
か、さん
僕と趣味が合いますね。そうです!新宿三越でした。事実上、新宿三越なくなっちゃいましたね。
そう言えば、新宿伊勢丹でも、美術展をよくやっていましたね。
「へルタースケルター」のあとがきに、さりげなく安野モヨコさんの友情が紹介されているのが心をうちます。
ところで、こういう一歩踏み込んだ「告白」めいたコメント、歓迎です。
どうせなら、その方が、面白いものね!!