1/Ⅲ.(土)2014 小雨の中、武道館へ
今回から2回はBABYMETALの武道館2Daysのライブ・レビューをお届けします。
前回、まったくBABYMETALを知らない人のために簡単な基礎知識を紹介しておきました。
良かったら参照して下さい。
大岡山から九段下は、30分もかからない。
九段下駅から地上に上がると可愛い女の子達がビラを配っていた。
あまりに可愛いいから、受け取ってしまったのだが、見るとベイビーレイズのライブの予告だった。
そして、そのビラを配ってたのがベイビーレイズのメンバー自身達だったのだ。可愛い訳だ。
ベイビーレイズは、「あまちゃん」関係だったっけ??
グッズ売場は会場外に設置されているが、その最後尾はいったん2階への階段を昇って、通路をUターンして、
また1階へ降りなきゃいけない程の長蛇の列。会場限定のTシャツやフェイスタオルが人気。
この日の日付が入ってるから記念になる。
おみやげにフェイスタオル(2000円)をまとめ買いしようとしたら、お一人様・1アイテムにつき4つまでの制限があった。
それでも売り切れのものがあった。明日の分は明日の分で確保してあるみたいだから、明日は少し早く行こう。
3月1日は、BABYMETAL武道館2Daysの初日「赤い夜、巨大コルセット祭り」です。↓。
BABYMETALは、2012年7月21日に目黒のライブハウス鹿鳴館で「コルセット祭り」という伝説のライブをやった、らしい。
今日のタイトル「巨大コルセット祭り」とは、その時とまったく同じメニューを場所を武道館にかえて、再現しようという試みだ。
従って、MCやアンコールは一切ない、とあらかじめ注意事項が述べられた。
これは伝説のライブを観た人は感慨ひとしおだろうし、観てない人には追体験できる、こんなに有難い企画はない。
演目は忠実に再現するのだろう。
しかし、鹿鳴館と武道館では規模が違い過ぎる。よって、今回は「巨大」が接頭語としてつく訳で。
この2DaysはDVDorBlu-ray で発売される予定で、再三、このステージは収録されるというアナウンスが流れていた。
それは、<映っちゃ困る、って後で、言わないでよ>って牽制の意味よりも、<映るんだから気合い入れてね>的な確認だった。
それはどう言うことかと言うと、「巨大コルセット祭り」だから、客全員が首にヘドバン用のコルセットを巻くのです。
入場前に、「コルセット引換所」へ行き、チケットの裏に「済」の判子を押されてコルセットを貰います。↓。
係の女の子から「入場前にはめて下さい」とコルセットを手渡され、念のため<俺も?>と聞くと、親切にも首に巻いてくれた。
下が、そのコルセットの現物。診察室の入口の、BABYMETALの額装の上にあるから、良かったら見て下さい。↓。
コルセットを首にはめたら、入場だ。
1階アリーナは立ち見客。音楽を聴いて暴れたい人のため。ステージは見えにくそう。
僕はステージを見たいので、2階席を取った。スタンドはほぼ空席なく最上階の席までギッシリ入ってた。
超人気!!あの武道館がいっぱいだ。開演は、6時スタート。
会場の空気は異様な緊張感だ。
僕は実況レポーターを気取って、BABYMETALの布教に成功した人へ、<今、武道館death!>というメールを送った。
大きな魔法陣のような円形のステージが中央にあり、それを野球場のダイヤモンドのように、正方形の通路が囲み、
角の4つの頂点に中央の魔法陣を縮小したステージがある。
おそらく、中央と4角の計5ヶ所でパフォーマンスをして、通路は滑走するためのロードだ。
BABYMETALよ、何を見せてくれるのだ?と期待が胸を膨らませる。
BABYMETAL武道館2Daysとは、いわゆる良くある<2日やるから、どっちか来てね。1曲くらいセトリかえるから、お楽しみに>
みたいなものとは、根本的に違うのである。2日で1つのストーリーを完結させるのである。
今日は明日のための予告編であり、進化し続けるBABYMETALを大河ドラマ的に観るものだと安心してライブに参加した僕。
ところが、どっこい、「生」はそうはいかない。
ミューズという芸術の神様がもしもいるなら、ミューズはBABYMETALに降りたな。
本来、予定調和で終わるはずの、明日のための助走であるはずの今日のステージでアクシデントが起きたのだ。
実は僕は、ずっと不安を抱いて観ていたのである。
<あんなに走って転ばないかな?>とか<あんなに張り切ってスタミナ切れないかな?>とか。
「さくら学院」では、ファンのことを「父兄」と呼ぶそうだが、本当にそんな気分になった。
そして、僕の(そして会場にいた多くの人もそう思っただろう)嫌な予感が的中した。
それは、ラストから2曲目「ヘドバンギャー!!」でのこと。
ゆいメタル、が通路を滑走する最中に、勢いのあまり走路から外れて墜落してしまったのです。
2mくらいの高さはありました。
しかし、BABYMETALはプロですよ。そんな事故があったのに、本来3人でやるのを2人でやりとげました。
でも、そこでもまた、もあメタルがステージで転んだりするから、ハラハラして。何より、ゆいメタルの安否が心配で。
「ヘドバンギャー!!」が終ると、会場は暗転し、場内はザワつきます。進行はしばし、ストップ。
客席から、「大丈夫~?」というコールが聞こえ、次第に「ゆいちゃん!ゆいちゃん!」の応援エールに変わる。
一瞬、これは演出か?と思ったが、あの落ち方はマジだった。
そしてほんのちょっとの休憩の後、エンディング曲の「イジメ、ダメ、ゼッタイ」のイントロが流れる。
ステージ中央にスポットライトが当り、すうメタルの姿が浮かぶ。
そして、次いで、映ったサイドのメンバーの数は、2人だった。ゆいメタル、復活!!
すごいぞ、あの高さから落ちて、わずか数分で復活なんて。
「イジメ、ダメ、ゼッタイ」はMステでも披露された文字通り、イジメ、ダメ、ゼッタイ、と謳う世直しメタル・ソングです。
歌詞は、イジメっ子に対し「ダメ!」と警告を発し、イジメラレっ子に向けて「負けないで!」とエールを送ります。
ゆいメタル、と、もあメタルは空手の型の様な戦闘のパフォーマンスをします。
これは、イジメっ子をやっつけるという意味よりも、イジメられても強くあれ、という暗喩のようです。
実際、いくら「イジメ、ダメ、ゼッタイ」なんて言っても、人間が生きてる限り、イジメはなくなるはずはないと思う。
なのに、あえて、そんな巨大な敵と戦おうとするBABYMETAL。勝目のない試合かもしれない。
ステージでは、直前にステージから落下して、フラフラのゆいメタルが必死で格闘シーンを熱演する。
歌のテーマと、武道館という場所と、ゆいメタルの姿が見事にシンクロした。
うかつにも感動しちゃったよ。
しかし、ゆいメタルの落下事故、DVDではどうなるのだろう?
明日の演目は違うから取り直しがきかないし。あのまま売るのかな。伝説になるな。セールス、伸びそう。
帰りに、新宿のタワレコに寄る。患者さんから、BABYMETALの衣装が展示されていると聞いたから。
BABYMETALは、2月26日に1st&Bestアルバムを発表した。だから、衣装の展示をしてるのだろう。下が、それ。↓。
タワレコには、やはり武道館の帰りに寄ってる客がいっぱいいた。皆、同じ袋を持ってるから判るんだ。
「今日、来て良かった」、「明日が楽しみだ」、「泣いちゃったよ」という会話が聞こえた。
同感だった。
BGM. BABYMETAL「ヘドバンギャー!!」
先生!
今これ読んで、また泣いています。
2m転落して、数分で復活とは凄いですね。
トモトモさん
本当に泣きそうでしたよ、3人の頑張りは。
ゆいメタルは、骨折したかな?、と正直思いました。頭を打ってないかとも。
翌日、出れるかも心配でしたよ。
ちなみに、「イジメ、ダメ、ゼッタイ」はそのイニシャルから「IDZ」と呼ばれることもあります。
「イジメ、ダメ、ゼッタイ」は、このブログで読んでから待合室で聞こえて来て、「あ!この曲なんだ!」と認識しました。
正直なところ、自分からすすんで聴くタイプの曲ではありませんが、嫌いではないです。
先生のコメントを読んで、もし、「お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんか?」とアナウンスが入ったら、どうなっていたんだろうと想像してしまいました…。
トモトモさん
僕も、「イジメ、ダメ、ゼッタイ」は正直言って、好きな曲ではなかったです。
むしろ、<そんな綺麗事、言っても、メッセージ性ないじゃん>的な、陳腐な安っぽささえ感じていました。
でも、今回の武道館ゆいメタル墜落事故で、この曲の持つ「いたいけさ」を発見しました。
プロレスなんかだとリングサイドにリングドクターがいるんですが、ライブはどうなんでしょうね?
もし、トモトモさんの言う通りのアナウンスが流れて、お客様の中からお医者様が出て来ても、そいつの首にコルセットが巻かれてたら、ちょっと嫌ですね。(笑)
凄いですね2メートルから転落してそのまま演奏なんて。
翌日大丈夫だったんですか?
それにしても歌は聞いた事はないけどSU-METALは可愛いですね。
顔を見ていたら歌が聞きたくなりました。
まずはyou tubeで聞いてみようっと!
Sinさん
凄いガッツですよ、BABYMETALは。見習わねば。
翌日大丈夫だったかは、次の記事でレポートしますね。
すうメタルは可愛いですが、歌もうまいです。
アミューズが本気で売り出しに出るんじゃないかと思います。