15/ⅩⅠ.(木)2012 くもり寒い
僕が普段の診察で使っているのは「BIC」のボールペン。
まとめ買いしてるので、一本当たりの単価は31円なり。↓。
昔、僕が勤めていた病院は、幾つもの大学から医者が派遣されて来ていて、
精神科ではとても有名な先生が何人もいて、とても勉強になった。
そこは500床くらいベッドがあり、各病棟には診察をするスペースがいくつも用意されていて、
診察をとても大切にする治療環境が整っていた。
診察テーブルにはペン立てがあり、常時、何本かのボールペンが入ってて、僕は主にそれを利用していた。
しかし、色々な医者がいるもので、文房具にこだわりを持つ人も少なくなかった。
「マイ・ボールペン」を白衣の胸ポケットにさしている人もいた。
むしろ、そういう人の方が多かったかな。
備え付けのペンを使用してるのは僕くらいだったかもしれない。
さっきも言ったけれど、その病院には色々な大学から医者が集まっているから、
皆がライバルで、切磋琢磨していた訳で、そんな僕の言い分は、
<カルテに書く道具でなくて、カルテに書く内容で勝負だ>
と思っていた。ま、言い訳だが。
ある日の僕は診察室で、床に万年筆が落ちているのに気がついた。
僕はそれを拾い、その万年筆でカルテの記載をしていたら、
急に別の病棟から呼び出され、
僕は急いで書き途中のペンを白衣の胸ポケットにしまって速やかに移動した。
数日後、医局(医者の集まる、学校で言う職員室のような部屋)で僕が書き物をしていたら、
気がつくとある偉い先生が僕の書く文章をもの凄い気迫で凝視していた。
僕は、<こんな偉い先生に注目されるなんて俺の腕もまんざらじゃないな>
といい気になっていた。
僕が書類を書き終えると、その先生は、「川原君、随分と高級な万年筆を使っているものだね」
と話しかけてきた。
僕は、<あぁ、これですか?。書きやすいんですよ>と答えた。
すると、その先生は、「高かっただろう?」と聞いてくる。
僕は正直に、<これは●●病棟の診察室で拾ったんですよ>と答えると、
途端にその先生は万年筆をひったくるようにして、
「これは私のだ~!。●●病棟でなくしてから、ずっと探してたんだぞ~!」
と真っ赤になって興奮して叫んでいた。
僕があっけにとられていると、その先生は正気に戻って、
「いや、見つけてくれて礼を言う。ありがとう」と頭を下げて、
人目もはばからず、愛おしそうに「マイ・万年筆」を撫でていた。
その先生とその万年筆の間にどんな感動的なドラマがあったのかを僕は知らない。
興味ないもの。
道具で思い出したのだが、王選手とかイチローなどの一流のバッターは、
これまた一流のバット職人にカスタムメイドの注文をして、
精密にバットをこしらえるらしい。
その工程をテレビで見たことがある。
重心の位置や、グリップの太さや、重さはグラム単位、それがプロのこだわりで、
それが偉大な記録を生み出すのだ。
それの対極にいるのが長嶋茂雄かもしれない。
長嶋の逸話はあまたあるが、どれが事実でどれが作り話なのか良く判らない。
僕が好きな話は、長嶋は家に自分のバットを忘れてきてしまい、
試合では土井だか黒江だかのバットを借りて打席に立ち、
他人のバットで劇的なホームランをかっ飛ばして試合を決めたという。
弘法は筆を選ばず、とはこのことだ。
僕も長嶋茂雄のスタイルにあやかろう。
だって、その方が断然、カッコ良いもの。
万年筆じゃない。BICで行こう!。
先生から聞けるこういうお話、好きです。
知らない世界が知れるから。
今では先生、誰よりも個性的なハンコを診察で使用してるじゃないですか。
あれ、最高です。
mayuさん
それは、2010年10月4日の「校医!」の記事ですね。
あなたは、前にも褒めてくれましたね。コレは今でも健在です!
アハハハハハ・・・!
やっぱりミスター最高ですね。私もそうありたいと思うのですが、
先生もお分かりのように、『ミスターこだわり派』なんですwwww。
でも高価か安価ではないんです。自分にとって使いやすいかどうかで選びます。
前の職場はよくメモを取る機会がありレジにポイと置きっぱなしにすると、すぐに
誰かが持って行ってしまうんです。なのでテプラで名前貼ってました。(笑)
ボールペン戦争はよく勃発してましたよ。おまえ盗んだだろって。
最終的には105円のゼブラに落ち着きましたが。使い捨てでいいやって。
おまけ(というかオノロケ)・・・・妻から貰った最初のプレゼントが万年筆でした。
イギリスのパーカーというメーカーの物で書き味は抜群です。今も愛用しています。
BIGのクアトロ3(0.7)は安くて書きやすいですよ!三角形なんです。
あっ、もう寺門ジモンみたいになってきたので、退散します。ごきげんよう。
やられメカさん
パーカーって有名ですね。いい話ですね。
「BIC」はボールペンの王道だそうです。すごく昔からありますよね。
カワクリにかかりはじめの頃、先生がこのボールペンで書き込んでいるのを見て、
「それ、鉛筆ですか?」と聞いたのを覚えています。
オレンジイエローというのかな、鉛筆の色に似ていたので。
今 考えると、カルテに鉛筆はさすがにないか、と思いました。
パート2:しょこたんネタ(文房具についてではありません)ただ先生にお伝えしたくて・・・迷惑でしょうか?
スガシカオがしょこたんについてこんなことを語っていました。(ブログからの引用です)
『おれは、むかしからしょこたん(中川翔子さん)のファンだ。
さわやかなヲタク気質、ノリの良さ、仕事に対する熱意、人柄、人の立て方、美貌、歌や絵・声優としてのスキルの高さ・・・
どれをとっても、素晴らしすぎるタレントさんだ。
…何度も仕事で一緒になったことはあるのだが、ぶっちゃけ彼女の話していることは30%くらいしか理解できない。
残りの70%は、なんだかよくわからない深い深いマニアックな話をずっとしている。
まっすぐな美しい目で機関銃のようにそれをしゃべるので、「よくわからない」とは、たぶん誰も言えない。そこが、彼女の魅力でもある。
しかしそんなしょこたん、会うたびにおれをVIP待遇で迎えてくれる。
なぜか・・・??』
スンドメ!途中ですが、おしまいです。さようなら。
やられメカさん
しょこたん情報ありがとうございます。こういうのは歓迎ですよ!
感想は、自分だけが気付いてると思ってた魅力を他人が言うのを聞くと、嬉しさとがっかりの相反する2つの気持ちが同時に湧くものですね。
アタシがこのブログを見続ける、
ってことは依存なんですか?
文面とは全く関係ないですね。(笑)
kainaluさん
コメントありがとうございます。難問ですね。
僕が、ブログを書き続けるのも依存かな?。