1/Ⅵ.(火)2010 今日から6月だけど五月晴れ
書庫の整理をしていたら、永島慎二の「その場しのぎの犯罪」という漫画を見つけた。懐かしい。
そういえば僕は昔しばしば、その場しのぎの嘘をついた。どうでもいい嘘。切羽詰った訳でもない。
その気になればもっと計算できる頭脳があるのにすぐバレる嘘をつく。
大人は首をひねる。手を抜いているのか?
大人は途方に暮れる。嘘のための嘘?マニエリスム?
ある日、サングラスをかけて登校し服装違反でつかまる。
僕がついた嘘は「直射日光を浴びると目が変質する眼病を患っている」。
心配した教師は一言も叱らずに、有島武郎の「一房の葡萄」を気取ったのか、一冊の本をくれた。
タイトルは、夢野久作著「少女地獄」。
中身を読んでみる。
天才看護婦・姫草ユリ子は虚言壁があり、嘘を支えるためにまた嘘をつく。
そして自らついた嘘で地獄へ堕ちていく。
そんな話。
ちなみに「一房の葡萄」は「おいしかった」と書いてあったが、「少女地獄」は後味の悪さしか残らなかった。
話は変わるが、アニメに「地獄少女」というのがあったがあれは面白かった。
K-1MAXで長島☆自演乙☆雄一郎が、主人公・地獄少女こと閻魔あいのコスプレをしたのを一度見たことがある。
BGM. オフコース「君が、嘘を、ついた」
僕が野球部だった頃。
27/.(木)2010 はれ 昼過ぎに通り雨
看護学校のマネージャーに借りたまま返せていない本を読む。
A.J.クローニン「城砦」。
主人公の青年医師マンスンが、
いくどか絶望しながらも熾烈なヒューマニズムと科学的真理の求道精神に支えられて、
あやまりに陥ってはもどり、誘惑に負けてはそれから逃れ、それらを一つ一つ切りぬけ、
そのたびに医者としても人間としても成長していく話。
マンスンが圧倒的な抵抗をうけたのは、個人の、社会の、そして国家の無知と沈滞。
人間の無知はおそるべき威力をもち、その牙城は微動だにしない「城砦」のようだという。
あの人はどんな想いで貸してくれたのだろうか。
BGM. 野口五郎「青春の一冊」
喪の仕事
6/Ⅴ.(木)2010 はれ
今日から仕事。診察で「忌野清志郎さん、亡くなって1年ですね」と言われた。
当時、泉谷しげるは「アイツの死は絶対に受け入れない。通夜も行かない。告別もしない。冥福も祈らない」との名言を
はいた。
それを聞き僕も「訃報を信じません」という同じ立場をとろうと考えた。
元々僕は「別れ」に弱く、アントニオ猪木の引退試合もトイレに行ってて見逃した。
父が死んだ時も靴下を買いに行ってて、棺桶に釘を打つのにあやうく間に合わなくなりそうになった。
そういえば、フロイトも自分の父親の葬式に、行き付けの理髪店に行き待たされたために、遅刻してしまったという。
こういうのは失錯行為と言って無意識の作用らしい。
去年の5月9日に青山ロックンロールショーと銘打たれたファンのための清志郎のお別れ会が行われた。
本来なら僕はここには参列しないのだが、当日、僕の息子に「行ったら?」とすすめられ急遽行くことにした。
その日は土曜日だが外来が終わったのが8時すぎでそこから青山に直行した。
下の写真は会場でもらった記念のもの。息子には感謝している。
BGM. 忌野清志郎「Baby#1」
院長ブログをはじめました
1/Ⅴ.(土)2010 はれ
みなさんこんにちは。川原です。突然ですが、ブログを書くことにしました。
色んなことを書いていこうと思います。
タイトルはジューシー・フルーツの曲名から拝借しました。
始めるにあたり、谷川俊太郎の何かに書かれていた文章を思い出しました。
「書きつけたものを誰かに読んでもらいたいと思うその欲望はひとつの狂気だ」。
メカに弱いというイメージを吹つ飛ばします。
BGM. ジューシー・フルーツ「十中八九NG」