お久しぶりです。とくだです。
今年はW杯の年でした。初の11月開催(カタールが暑いので冬開催)。今大会は、人権問題も話題になったり、複雑な思いを抱く大会の始まり。なんとも言えない気分になりながらも、やっぱりW杯、お祭り感が個人的にはありました。森保ジャパンも大健闘で楽しかったです。
日本代表はベスト16以上にはなかなか進めない、壁があると言われてきました。
森保ジャパンは、ベスト8以上を目標に、『新しい景色』を見に行くということを掲げて挑んだ今大会。
残念ながら、最後はベスト8を前に、クロアチアにPKで負けるという結果に終わりました。
でも、『新しい景色』は、ベスト8という形では見られなかったけれど、選手たちが見せてくれたものがあると森保監督はいいます。
グループリーグでは死の組と言われていた日本。ドイツ、スペイン、コスタリカと同組になったわけですが、なんと結果は、ドイツとスペインに逆転勝利。 コスタリカには負けたけど、グループリーグ1位で突破。
ドイツとスペインに勝利、こんなこと今までありましたか?!
これを観ていた現代の子どもたちは、日本は、ドイツやスペインに勝てるというのを目の当たりにしているわけです。
欧州には勝てない、という思い込みがない世代が育っていくというのは、きっと大きいことでしょう。こうやって少しずつ歴史って塗り替えられていくのかもしれないですね。
ところで、2022ブラボーW杯、森保ジャパン、『新しい景色』からの連想で、2022カワクリにも『新しい景色』がありました。
以前にも少しふれましたが、 かつての喫煙所が第二相談室になり(以前と比べると、それはそれでちょっと寂しさもありますが)、心理の相談室、2部屋体制が2022年4月から本格スタートしました。
ちなみに、第一相談室の功労者(?)の壁時計も止まってしまったのも今年。今は、新たな時計が各部屋に導入され、新しい時を刻み始めています。
相談室は、原さん、松井さん、私の三人で心理担当をしていますので、少しご挨拶をしたいと思います。
まずは松井さんにバトンを渡しますね。
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徳田さんからバトンを受け取りました。松井です。
爽やかな記事から一転して…今年を振り返って、自分にとっての『新しい景色』について、ローテンションで書いてみたいと思います。
去年の年末、夜中眠れずふとテレビをつけたら、何やら不穏な韓国ドラマがやっていて、怖いなと思いながらも一話分観て夜を明かした日がありました。
その後どうにも気になり、タイトルを調べ、アマゾンプライムで配信していると知りました。大晦日は紅白も観ましたが、結局その怖い韓国ドラマ漬けで年末年始を過ごしました。気まぐれに途中で映画「ミッドサマー」も挟んだので、年明けからサイコホラー全開の、恐怖の2022年の幕開けでした。
私の2022年の“怖い”はじまり方は、まさにこの一年を予期していたかのようだなと、振り返ると思います。
今年は自分にしてはよく本を読みました。幼少期から活字が苦手で極力避けていたのに、今年は本がスラスラ読める。でも、ジャンルはミステリー、サスペンス、サイコホラー、どれも犯罪小説ばかり、大変心理的に追い詰められる作品ばかりでした。実録物も数冊読みましたが、これはさすがに度々挫折し、読み終えていないものもあります。
一年を通して“怖い”世界はどんどん広がりをみせ、考えてみると、下半期はほとんどずっと恐怖と隣り合わせだった気がします。
人間、何がきっかけでどんな世界に足を踏み入れるかわからないと思わされました。怖い活字だらけの世界に、突然引き込まれた2022年は、自分にとって間違いなく『新しい景色』だったと思います。
来年はもう少し、穏やかな1年を送りたいと思っています。
ちなみに、夜中に出会った韓国ドラマのタイトルは「他人は地獄だ」です。
全くおススメしません。
では、原さんにバトンを渡します。
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松井さんからバトンを受け取りました、原です。
2022年よりすこし前の話。
臨床心理士をめざしていた学生の頃、「カウンセリング(心理療法)」の授業でよくロールプレイをやりました。
ロールプレイとは、カウンセリングを学ぶ者どうしが、お互いにカウンセラー役やクライアント役になりカウンセリング場面を体験的に学習する方法です。
ある日のロールプレイは、昔話や童話の登場人物がカウンセリングを受けたら、という設定でした。
私の相手役は、「かぐや姫」のおばあさん。不眠と気分の落ち込みを訴えてこんなふうに話しだしました。
「かぐや姫ですか?本当に勝手な娘なんですよ。私たちがずっと親代わりになって手塩にかけて大事に育ててきたんですよ。まぁ、ええ、年ごろになってやっといい縁談がまとまりかけたんです。それなのにあの娘は求婚を全部ことわって、あげくのはてに『ここは自分の世界と違う』と言ってとっとと月に行ってしまって…勝手なもんですよ。えっ、夫ですか?もう、おじいさんは最近は竹取りも行かないで家でゴロゴロして…」
えっー!私の知ってるかぐや姫と違うんだけど……カウンセラー役だった私は、あわててしまいました。そのあと、どう切り抜けたか覚えていません。
自分の知っている物語、自分の聞きたいストーリーを求めてしまう、そんな自分に気づいたロールプレイでした。
2022年の話。
人類史上に類をみないほど、家にいる時間の長い状況が続いています。川クリではいろいろな人と出会います。「息子をかわいいと思えない」「夫のことが嫌い」「家に居場所がない」「親ガチャ外れた」
家にいると息苦しい、家族と一緒にいるのに孤独。そんなあなた、そろそろカウンセリングをはじめてみませんか。
今年は初めて座禅をやってみました。動くことがストレス解消になっている今までの私にとって、動かない時間を味わう座禅は新鮮な体験でした。鎌倉の自然の中でおこなう座禅は「新しい景色」といえるでしょう。
そういえばサッカー選手など座禅をするアスリートもいるそうです。
最後は徳田さんにクロスをあげてパスを送ります。
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松井さん、原さん、それぞれの2022年でしたね。
はじめにブラボー2022と題した時は、まだW杯も開催中で、お祭り気分が強かったのですが、祭りの後、ですかね。さらに、こう、年の瀬になると、少し寂しくもあり。
W杯は、またこれから4年後を楽しみに、というところです。そうやって続いていくといいなという思いです。
何かが終わって、次が始まる、そういうサイクルが少し見通せると、ある意味では安心して寂しさも感じられる気がします。
でも、人生何が起こるか分からない。見通しが持てるとも限らず、ハプニングが続くことも。
未知、というのは良くも悪くも心が揺さぶられるものですね。
心があまりに大揺れしてしまうと立っていられないけれど、何も起きない、感じない、というのも、また別の苦しさがあります。
未知なる要素を、ほどほどに恐れながら、踏み出していけるといいのかもしれない。
心理療法にも、未知なるもの、といった要素が多々あります。そこに一歩踏み出してみるのは、とても勇気のいることです。
その人それぞれのバランスのとり方があって、ペースもあって。心理士としては、どのように関わっていけるだろうか、という日々の問いです。
ハプニング、で思い出しましたが、ハプニングhappeningは、幸せhappiness/happyの語源らしいですね。川原先生から聞いた受け売りですけど。
そう聞くと、なんだかハプニングも悪いことばかりでもないかもしれないな、・・・というか、そうであってほしい、という気になりますね。