マンガ・浪人の頃

6/Ⅸ.(日)2017 雨のちくもり
ここのところマンガが一部でウケてるので、調子に乗って、デビュー作(デビューしてないけど)も紹介しちゃいましょう。
これは、クリニックの受付カウンターに貼ってあるから知ってる人も多いでしょうが、意外とじっくりは見てないでしょうから。
タイトルは、つげ義春の「夢の散歩」に収録されている「下宿の頃」という響きが面白いな、と思って、パクリました。↓。

ですから煽り文句も、つげ義春の「ねじ式」の発表当時の世間の評価をオマージュしてみました。それがこれ。↓。
ついに出た!!川原先生の問題作。「マンガ」か…「芸術」か…?

一コマ目の「彼女だけ大学に合格った」の男は浪人時代の「僕」です。
タバコを吸って片目から涙がこぼれています。これは次回作、「煙が目にしみる」の伏線でしょうか。↓。

この女子は、カナエちゃん、といいます。古井戸の、さなえちゃんに名前が似ていますね。
画力に自信がないので解説しますが、「僕」の頭の上に飛んでるのは、モヤモヤした気持ちです。↓。

今、思えば、ともだち、なんて必要なかったのです。ともだち、が手にしてるのは「辞書」と「参考書」の頭文字です。↓。

何を言ってるかの判らなさを象形文字で表しました。まるで、シャンポリオンの苦心のようです。↓。

最近、僕(これを書いてる僕)もメガネを買いました。前の記事で紹介しています。
画力が拙いので説明しますが、右側の人物は、お辞儀をしてお会計してる店員です。↓。

せっかくメガネを買いましたが…。↓。

慣れないメガネで目が疲れたのでしょう。↓。

そりゃそうです。「僕」(記事を書いてる僕も)の、浪人の頃の視力は1・5でした。↓。

唐突な場面展開です。この女は「煙が目にしみる」に登場する、元カノです。↓。

まるで、イルカ、の歌みたいな心理描写です。この時代は、黒のダイヤル式の電話でしたね。↓。

ゴロゴロしてないで勉強しなさい。↓。

美容体操のことです。↓。

脚が長いですね、まるで、アーニー・ラッド、みたいです。↓。

そんなことは、どうでもいいことです。↓。

僕は、浪人の頃は代ゼミに通っていました。この頃の僕のトレードマークは、黒字に赤く「北京」と染め抜いてあるショルダーバックでした。↓。

朗報!現在、クリニックに展示されている川原マンガを受付の大平さんが、
思い出はモノクローム、色をつけてくれ、とのリクエストにお応えして着色してくれることになりました。
どんな化学反応を起こすか、楽しみです。
BGM. イルカ「雨の物語」


新宿

4/Ⅸ.(月)2017 くもり、時々、雨
度がかなり変わったので、メガネを作り直した。
これは、プライベート用。↓。帽子は、おやすみプンプン。

こちらは、仕事用。↓。サルバドール・ダリを気取ってみた。

帰りに、小田急デパートの千疋屋で、フルーツカレー、を食べる。↓。
具は、文字通り、フルーツだけで野菜は入っていません。福神漬けとらっきょうが合います。

デザートは、チョコレート・バナナ・パフェ・ハーフサイズ。↓。

BGM. 堀ちえみ「素敵な休日」


マンガ・煙が目にしみる

3/Ⅸ.(日)2017 はれ
前回のマンガが、局所的にウケたので、少数派のニーズにお応えして、もう一丁、未発表作品を紹介してしまいましょう。
その前に、これらのマンガ・シリーズの表紙とも言うべきものをお見せしましょう。
クリニックの受付カウンターにも貼ってあるから見たことある人もいるでしょう。↓。

これはビートルズのジョンとポールが初期のストーンズに曲を書いてあげた時のエピソードをパロディにしたものです。
ジョンとポールはあっという間に部屋から出てきて、ミックが「ギターでも取りに来たの?」と聞くと、
「もう出来たよ」と言ったという話。その曲が、「彼氏になりたい」です。
ストーンズのシングル曲を、ビートルズではリンゴ・スターが歌っています。
GWのポール・マッカートニーのドーム公演では、「次はリンゴの歌だよ」と曲紹介してポール自らが歌ってましたよ。
さて今回ご紹介するマンガのタイトルは「煙が目にしみる」です。↓。

プラターズの曲が有名で、映画「アメリカン・グラフティ」では、
男の子が奥手であるが故にギクシャクしたカップルが、学園祭のダンスパーティーで「ベスト・カップル賞」に選ばれて、
チークを踊りながら、皆には愛想を振りまいて、周囲には聞こえないように口げんかしながら仲直りする場面で流れました。
僕がこのマンガのプロットを書いたのは、高3の時で、場所は高田馬場の「イントロ」というジャズ喫茶でした。
ジャズ喫茶では、セロニアス・モンクの前衛的なアレンジの「煙が目にしみる」が流れていて、
そこからインスパイアされたのを今でもよく覚えています。
アイデアを温めて、大学1年の時にマンガにしました。足掛け3年です。(浪人してるから)
主人公の男は、浪人時代の「僕」です。
元カノと久し振りに会います。彼女だけ大学に受かって、振られました。
自分を振った彼女との再会という設定です。
「僕」は喫茶店に先に着いてますね。当時は、モカ、は大人っぽかったのでしょう。↓。

画力に難があるので説明しますが、右手に持ってるのが「タバコ」で、左手が「ジッポのライター」です。↓。

インディアンの狼煙のようですね。僕はここにいるよ、という合図でしょうか。
しかし、実に頼もしい。余裕シャクシャクな態度で、元カノを待ちます。↓。

しかし慣れないタバコにむせてしまいます。この描写は山口百恵の「秋桜」のB面の「最後のページ」からヒントを得ました。↓。

元カノ登場です。↓。

画力が不安なので解説しますが、右手は「いやいや」という否定の仕草です。分身の術ではないです。↓。

紳士はさりげなく椅子をひきます。↓。

つれない女です。↓。

「いつから煙草を吸うようになったの?」と言っています。↓。

右手はタバコです。葉巻ではありません。↓。

当時、僕はこういう髪型の女の子が可愛いと思っていました。ちなみに聖子ちゃんカットが大流行の時代です。↓。

元カノ、何も注文してないですね。テーブルの上、何もないし。ウエイトレスさ~ん、灰皿必要ですよ~。↓。

元カノは、思わせぶりです。↓。

元カノは、トボけます。↓。

気まずい沈黙が流れます。いつのまにか灰皿があります。さっきの声がウエイトレスさんに届いたのでしょうか。↓。

皆さんの鑑賞眼が心配なので説明しますが、タバコを灰皿で消している「僕」と、鞄を「ゴソゴソ」とまさぐる元カノです。↓。

ハンカチを探してたんですね…。そんな殊勝な女じゃなかったですよ、現実は。願望ですね、願望。↓。

BGM. プラターズ「煙が目にしみる」


脱稿

31/Ⅷ.(木)2017 雨、のち、くもり
ついに、8/31、コラム脱稿。あとは校正のみ。
この間(かん)、ブログは、「カワクリ心理インビテーション」が目玉でしたが、盛り上がりはどうでしたか?
ブログのシステムは、記事をアップした時点で新しい順にトップに出るから、
「きっと浮かない」→「インビテーション①」→「②」→「③」、と順番に読めるように工夫して出したのだけれど、
③のあとに、ソネさんの「人間失敗作」があるから、まるでこれらを踏み台にして「人間失敗作」がトリみたいになっちゃって、
「人間失敗作」の反響が一番デカかったですね。
まぁ、心理部門も頑張っているんですが…。
この間(かん)と言えば、24時間マラソンを今年もやっていましたね。
いつも思うのだけれど、あれは大変な荒業でやり遂げるのは立派な偉業だと疑わないが、
あれだけテレビ局や芸能人や観衆など皆が応援してくれりゃ、俺でも出来るよ、と思ってしまう。
応援と言えば、でんぱ組の、えいたそ、が言っていたが、発声には腹筋を鍛えるのが大事らしい。
燃焼(?)というアプリがあって、それを使えば、腹筋をすると二次元の男の子が甘い囁きで応援してくれるらしい。
良い事を聞いた。
それに倣って、コラム作成中は、自分の妄想力を駆使して、好きなアイドルに応援してもらうイメージを抱いた。
妄想力と言えば、僕は結構自信があって、学生時代はよく授業中にマンガを描いていた。
ルーズリーフに描いて、皆に回して見せてたものを、丁寧に回収して集めてくれてた人がいて、
当時の物が僕の手元にコレクションされてあるのです。
それをラミネートしてクリニックの何ヶ所かに貼ってあるから、見たことある人もいるでしょう。
19-20才頃の黒歴史です。
受付カウンターに、「浪人の頃」。↓。
僕のマンガは基本的に左上から下へ、そして右上へと、つまり、漢字の「川」の字の書き順のように見るのが、
ならわしです。

受付カウンターの喫煙所寄りには、「傷だらけの宇宙人」&「シブイ男」。↓。

自動ドアの内側の壁には、「走れ!メロス」。これは未完です。案が尽きました。誰か続きを書いて。↓。

さてここで、未発表の作品を紹介してしまいましょう。
電子書籍風に(電子書籍、読んだことないけど)一コマづつ、アップしてみます。
まずは、「グッドバイ」。↓。名前の先頭だけを赤くしたのは、江戸川乱歩のマネです。

僕の描く、思い切り気障な男、はこんな感じです。クールでニヒル。口はアヒル。↓。

僕の描く可愛い子ちゃんは、こんな感じです。髪のカールは、横山ノック、を意識しています。↓。

この描写は、ギリシャ神話の、ダフネ、をモチーフにしています。↓。

なるべく非情な男にしてみました。↓。

⑥のコマは気になりますね。女の子が、木になります。↓。

「なに、この男?」って感想が正解です。↓。

次いで、「吊り皮と少女」。↓。

向ヶ丘とは、向ヶ丘遊園。つまり、この電車は、小田急線の上りですね。↓。

この男のモデルは、ジェームス・ディーンです。↓。

この少女のイメージは、川守田です。(夢の展覧会、にも頬杖ついて出てきます。)↓。

指、つってますね…。↓。

掃除の時間に、ほうきをギターにする奴もいましたね。↓。

ジミーと川守田のツーショット。吊り皮が意味深な存在感を示します。↓。

ホラ、見ろ。ブラ下がった。↓。

ジミー、大丈夫か?捕まるぞ。↓。

このコマを「好き」と野球部の、ヨネシマ先輩、は言ってました。当時、大学4年生だった人。ポジションは捕手。↓。

要は、この男、学校をサボったのです。書を捨てよ、町へ出よう、という訳ですね。新宿に何かあるといいですね。↓。

前に、「夢の絵」を受付の大平さんに総天然色版にしてもらったことに味をしめて、
このマンガも色つけてくれないかな、とも思うけど、
白黒は時代を感じさせて、ネイキッドな味がありますね。
明日から、9月。大相撲のシーズンだから、僕と受付3人の競作がお披露目されるはずです。
近いうち、その記事も紹介されることでしょう。心理の企画は終わりでいいのか?
BGM. 古井戸「さなえちゃん」


外来語の発音

30/Ⅷ.(水)2017 晴れ、のち、雨
こないだまで、マック、か、マクド、か、マフィン対決をしてましたね。↓。

英語に詳しい友人に聞いたら、マクドナルド、の発音は、マックダノー、だそうです。
下が、大岡山の、マックダノー。↓。最後の、ドをド、と発音するとかなりダサいそうです。

でも、外来語が訛ってそのまま日本語に定着した例はままあって、ポルトガル語だけど、
カラメル→キャラメル、とか、テンぺーラ→天麩羅、とか。
キャラメル包装、をわざわざ、カラメル包装、と言い直さないし、
天麩羅そば、を、テンペーラそば、なんて注文したら、蕎麦屋はビックリだ。
だから、マック、と、マクド、はそのままでいいのだろう。
マックダ、なんてきちんとした発音で略さなくていいと思う。
発音が良ければ、良いというものでもあるまい。
昔、RCが「サマーツアー」という歌で、夜のヒットスタジオ、に出た時、司会の井上順が曲紹介で、
「サマートゥア~」と言って、<ちげーし!>ってすごく不愉快になったことを思い出した。
下のフィギュアは、ウルトラマンタロウに登場した、テンペラー星人。↓。

今日、お昼におそば屋さんで、天麩羅そば、を食べた。後のせ、サクサク。↓。

せっかくなので、テンペラー星人、と、天麩羅そば、を一緒に写してみた。↓。

コラム締切まで、あと1日。夏も終わる。
BGM. RCサクセション「サマーツアー」


この世は夢。夢の夢こそ…

29/Ⅷ.(火)2017 晴れ、暑い
昭和33年、長嶋茂雄が巨人に入団した年、日本シリーズは巨人VS西鉄ライオンズ。
球界の紳士・巨人軍に対し、西鉄は野武士軍団、濃いキャラの大下・中西・豊田・稲尾…。
巨人の監督が水原で、西鉄が三原という因縁もあった。(三原は巨人を追い出され都落ちして九州へ)
日本シリーズは7戦して先に4勝した方が優勝。それは今も同じ。
巨人がいきなり3連勝。西鉄は後がない。
そこで「三原マジック」と言われた三原監督が出した指示は、「明日のことは考えず今晩は呑んで来い」。
野武士軍団は真に受けて朝まで呑んだ。
第4戦。巨人のキャッチャーが気持ち悪くなるほど、西鉄の選手は酒のニオイをプンプンさせてバカスカ打った。
これぞ、三原マジック。西鉄は勢いに乗って、球史に残る3連敗から4連勝で、逆転の日本一。
ここでの教訓は、追い詰められたら、思い切った気分転換をした方が良い。
コラムは8月末が締切です。
27(日)は、美容院と戸川純のライブ。
28(月)は、新宿に眼鏡を取りに行くつもりが、予定は未定、両日とも出かけず、2日で40時間くらい寝た。
日曜は、目覚ましが鳴る中、「外見をいくら飾ったって人間は中身だぜ」と睡魔が囁き、
「でも、美容師さんが待ってるよ」という天使の声を完封した。
疲れが蓄積していたのだろう、僕は泥のように寝てて、翌日も同様。
しかし、昨日は新宿駅で白煙事故が起きてたらしいから、結果オーライ、寝てて良かった。
40時間も寝てるとは言え、夢の見通しで、一睡もしていないみたいな錯覚だ。
例えば、僕は美術系の予備校に深夜に忍び込んだらしい。
そこには僕以外誰もいなくて、だだっ広い教室で僕は自分の存在が無に等しいと感じる。
それと同時に、無、という存在に気付けて僕は生まれて初めて自分の実存を実感出来た。
隣の部屋は映画館。
深夜だから誰も観客はいないみたいでスクリーンの前に薄いカーテンが引かれている。
僕は最前列まで行き、舞台に飛び乗って、即興で演技をしてみた。
薬師丸ひろ子の「Wの悲劇」をイメージして。
すると客席にはチラホラと人がいた。
どうやら、スクリーンの前のカーテンも演出だったようだ。
まずい!
僕は舞台から飛び降りて、前の扉から走って逃げた。一目散に逃げて、しばらくして後ろを振り向いたら追っ手は来ない。
僕は、<な~んだ、実験映画だったのか。だったら銀幕に向って立ち小便でもしてやりゃ良かったぜ>と、
安全が確保されると強気になった。
その他にも、東京ドームで野球をやったり、青山のトンカツ屋で注文を間違えられたり、不倫調査の片棒を担いだり、
中野駅で痴女集団にストーカーされたのを、自慢の脚力と時刻表のトリックを使って、まいてみせたりして、
夢の中でも大忙し。
そして長い眠りから目を覚まして、朝、テレビをつけたら、北朝鮮が3発ミサイルを撃ったと言っていたものだから、
夢より現実の方が突飛だった。締切まで、あと2日。
BGM. シーナ&ザ・ロケッツ「ユー・メイ・ドリーム」


変判

25/Ⅷ.(金)2017 晴れ、暑い
コラムを依頼された専門誌は、元はと言えば恩師が立ち上げた季刊誌が発展したもの。
恩師は、5/18問題、で煮詰まった時にも発破をかけてくれた切り札だった。
そんな恩師はもう死んじゃった。
もし生きていたら僕の文章がその本に載ることをさぞかし喜んでくれたことだろう。
飲兵衛だったから、きっと高い店で奢ってくれたかもしれない。
恩師は死ぬ前は隠匿生活をしていたから、死ぬ前に無理矢理会いに行こうと企てたけど、断りやがった(笑)
それにつけても、早く原稿仕上げなきゃ。
タイトルだけは決めたんだ。
2つ案があって、
「愛は変わらず落とし技」か「愛は判らず落とし技」。
受付に緊急アンケートしたら、「愛は変わるよね?」「でも変わらないと信じたいじゃない?」と白熱した討論の末、
前者になりました。
推敲が、「僧は推す月下の門」と「僧は敲く月下の門」を何度も考え抜いて作り直したのと、僕的には同等です。
タイトルだけだけど…。
「愛は変わらず落とし技」とは、「川原」と恩師の名前、をアナグラムにしたものです。
これで恩師の名前が判った人がいたら天才です。締切まで、あと6日。
BGM. ゴダイゴ「ビューティフル・ネーム」


途中経過を報告すれば色んなことがありまして

25/Ⅷ.(金)2017 晴れ、暑い
今はコラムの執筆中。
休みの日もクリニックに来て書いてる。
大岡山北口商店街に開業して10年だが、はじめて珈琲館に入った。
僕は珈琲は嫌いだが、コーヒー牛乳は好きなタイプ。
同様に、珈琲は飲めないが、コーヒーゼリーは時々コンビニで買ったりする。
下は、珈琲館で注文した「コーヒーゼリー・シンフォニー」。↓。

さすが珈琲館は珈琲の専門店です。
コーヒーゼリーも珈琲の味がしました。
だから珈琲が苦手な人はちょっと…
でも、ネーミングは洒落てますね。
実は、心理のキャンペーンも「カワクリ心理インビテーション」と「カワクリ心理シンフォニー」で最後まで悩んでました。
バカみたいでしょう?
バカと言えば、眼鏡のネジがバカになったので新しいのを作りに出かけた帰り道、高野フルーツパーラーに寄りました。
岡山県産・桃のパフェ。↓。
知っていました?
フルーツパーラーって、男1人で来てる客が意外と多いんですよ。

僕はメカに弱いので、こうやってスマホで写真が撮れたり、保存出来たり、写メを送れるのが怖いです。
こないだ遺産相続で揉めている親戚に、間違って、フルーツポンチ、の写メを送ってしまいました。
すえ恐ろしいですね。
それにつけても、早く原稿仕上げなきゃ。締切まで、あと6日。
BGM. ジューシィ・フルーツ「なみだ涙のカフェテラス」


大平とうかいの、きっと浮かない

受付の大平です。
先日、大岡山は東工大のオープンキャンパスで私たちがよく行くお蕎麦屋さんは大繁盛でした。
川原先生に写メを見せられたうかいさんは、「なんか嬉しい~!」と叫んだそうです。いつもうどんしか食べないのに(笑)。↓

それにつけても、前回の記事でも紹介しましたが、心理のブログのタイトルが正式決定しました。
カワクリ心理インビテーションです。最終候補に残っていたのは、カワクリ心理シンフォニーだそうです。
インビテーションとは、招待状の意味です。
これまでの心理部門ではカバーしきれなかった部分に積極的に攻めて行くそうですよ。
うかいさんは、心理テストに少し不満や意見を持っているんですよね。その辺りから聞かせてもらってよいですか?
 
 
こんにちは、受付のうかいです。
一ヶ月ほど前、出勤して早々「おはようございます」も言う前に
川原先生から「テグポムしたい?」と聞かれました。
意図はわかりませんが、私は1秒で「したいです!」と答えました。
テグポムとは呪文のようですが、“TEG”と“POMS”という二つの心理テストのことです。
受けた方も多いのではないでしょうか?
その日、さっそく二種類のテストを渡され、受付はそれぞれテストをやったのです。
結果を出してもらい、一人一人その結果をもとに先生と診察室で面談をしました。
先生との面談の最後に
「何かわからないこととか、ある?」と聞かれましたが
「いえ、大丈夫です」と答え、面談は終了です。
テスト結果は皆さんと同じく各自に渡されました。
 
受付に戻ると、大平さんはテスト結果を見ながら神妙な面持ち。
私と大平さんはお互いのテストを見せ合い、こんな会話をしました。


大平「私、省エネモードらしいですよ。」
うかい「なんですか?それ?」
大平「私のPOMS、ほぼ健常なんですけど、疲労が受診を検討するレベルで、先生が思っていたより活気が低かったんですよ。」
うかい「そうなんですね」
大平「活気がないからか、TEGの数値がほぼ低くて・・・。」
うかい「えっ!!どれも低すぎじゃないですか!!」
大平「そうなんですよ。どうしてって感じなんです。川原先生にはFCの値がもっと高いはずだって言われて、これは私も不思議で、こんなに自由にやってるのに。」
うかい「他の尺度で違うなって思うところはないんですか?」
大平「他はあまり・・・でもNPが2って低すぎですよね。マイペースなのは当たってるけど思いやりほぼなしじゃないですか。疑問なのが、私のPOMSは“混乱”がそこまで高くないんです。受診を検討するレベルにギリギリ到達くらいで。だけどTEGは混乱しやすいの方に入っていて、《葛藤を抱えながらも人の世話をしたり、周囲に尽くすことでやりがいを見出すところがあります》って書いてあるんですよ。NPもひくいのに。どういうことなんでしょう?この特徴の言葉は、私への徳田さんからのお言葉なんでしょうか?」
うかい「どうなんですかね~。私の中での大平さんはNPが高いんですよね。確かにサッパリはしているし、マイペースな部分もありますけど“思いやりに欠ける”とは全く思わないですし、むしろ親切で人を甘やかして尽くしますよね。なんとなくこの結果には違和感を覚えます。自己評価と他人の評価は一致しないってことなんですかね。
私の場合、POMSは“緊張・不安”が高くて。」

大平「そんな風には見えないのに。。」
うかい「自分でもそんな感覚ないんですよね。TEGではACが100で・・。」
大平「100!?」
うかい「ありえないですよね、この数値(笑)。わたしどちらかというとマイペースで協調性ないんですよ。でも特に回答でウソをついたつもりはないんです。」
大平「私から見たうかいさんもACは100じゃないです。周りに気配りができるのは当たっているけど、うかいさんは順応した子供ではないはず(笑)私たちプライベートの状態ではなく、仕事の時の状態でこの心理テストを受けたじゃないですか。だから思っていた自分と違うんですかね?どの質問にどう答えたらこういう結果になるんでしょう?。」
うかい「確かに・・・。」




そしてその日のお昼に心理士の徳田さんから
「心理テストをやってみて、どうでしたか?」
と聞かれました。
(※心理テストは心理士さんがわかりやすくグラフにして結果を出してくれます。
それをもとに先生が診察でフィードバックする のです。)
私は正直に
「テストの質問が細かくないから、やっている間言い訳をしたくなるんです。
例えば『人に優しいか』という質問があったとして、優しくする時もあればその逆のときもありますし、自分で自分を優しい人と判断するのもなんとなく恥ずかしいですし、だからといって“いいえ”にするとなんだか自分がとてつもなく嫌な人間に思えて。
だからもしその質問があったとしたら、私は“どちらでもない”にマルをすると思います。」
そんなことを話しました。
 
大平さんとの会話や徳田さんとの会話を、返された結果を見ながら数日間自分のなかで反芻しました。
考えた結果
「・・・よくわからない」
テストは自分自身でやるので、どうしても自己評価になってしまいます。
しかし、自分は自分という人間をどこまで知っているのかわからない。
そのためのテストだとわかってはいるけれど、テストの結果と現実の自分が重ならずに戸惑いました。
私は正直、先生とのフィードバック面接で
“理解はできるけど納得できない”“納得は出来るけど理解できない”そう感じる部分がいくつかありました。
その矛盾点を上手く説明は出来ないですし、診察でゆっくり時間をかけて会話することは現実問題難しいです。
今回、カワクリ心理部門が新しいジャンルを立ち上げたことで、今回の私たちの疑問への対応にもなってるといいですね。
どこまで踏み込んでくれるでしょうか。
 
大平「8月中のカワクリ・スタッフの使命は、川原先生がコラムに集中してる際のブログのお留守番です。
でも、十中八九N・G、には独特の凝集性があるので、あまり浮かないようにしなくては、と思い、今回のタイトルを、
きっと浮かない、にしました」
うかい「しかし、これにはもう1つ秘密が隠されています。きっと浮かない、をアナグラムの要領で文字を入れ替えてみて下さい」
大平「きっとうかない、わかりますか?ヒントは私の下の名前が、なつき、です。
そうです。正解は、なつきとうかい。
この記事を書いた2人の名前が隠されていたのです」
うかい「もし読者の中に気づいてた方がいたら、まかないおやつ、をプレゼントしたいですね、大平さん」
大平「それでは、カワクリ心理インビテーションの幕開けです!」
BGM. お好きな「ファンファーレ」を聴きながら記事をお読みください


カワクリ心理インビテーション①~イエローサブマリンの旅

2017年夏、カワクリ心理インビテーションが始まります。
こんにちは。心理の原です。
最近の心理部門では、カウンセリングだけでなく、心理検査についてもお問合せをいただきます。
少し前のブログで、川原先生と大平さんによる「もうひとりの自分に会うための心理テストのすすめ」も反響が多かったようです。
自分のことって、わかっているようで、じつはよくわからない。
でも、自分だけで考えてみるのは難しいですよね。
例えば、 「自分について知りたい」
「自分の苦手なところや強みを知りたい」
「自分に向いていることってなんだろう」
「自分は何かみんなと違う気がする、でもどうしたらいいんだろう」 
「対人関係がうまくいかなくて、どう工夫したらいいんだろう」  などなど。
そこで、心理部門では、心理検査による「自己理解」のお手伝いを始めました。
心理検査には質問紙法と投影法があります。
質問紙法は、当てはまる回答を自分で選択する方法です。
自分の性格傾向を、数値で見える化できるのでわかりやすいという長所があります。
しかし、自分で答えるために「自分をよく見せたい」「悪く見せたい」というような回答のゆがみが生じる可能性があります
(ウソの回答もできます)。
投影法は、あいまいな刺激に自由に応えていく方法です。
あいまいで自由、ですから、例えば、「模様がチョウに見えたら正解、チンギスハーンの顔に見えたら不正解」ということを判定するテストではありません。
自分も意識していない心の内面を映し出すことができます。「自分らしさ」を知るためのテストともいえるでしょう。
このように、質問紙法と投影法では、明らかにしようとしている心理的水準が違っています。
その図を↓に示しています(大平さんのご協力に感謝! ©オーヒラ)

投影法は、目に見えない部分=無意識レベルに関係していて、より深層の世界を明らかにしていきます。
原初的な欲求や動機に近いもの、自分の内面の世界があぶりだされます。
SCT(文章完成法)やP-Fスタディは、海面により近い比較的意識レベルを反映します。
次いでTAT(主題統覚検査)、最も深いところがロールシャッハ・テストになります。
川原先生にうかがったところ、昔は医師が「診断の補助」として心理に丸投げしていた歴史があるそうです。
臨床心理士も困ったでしょうね。
そうした経緯もあり、患者さんに心理検査の結果が知らされることは少なかったようです。
カワクリでは、それを反面教師にしてきちんと数値化したものをグラフや用紙にして、先生からフィードバックをしてきました。
それぞれの心理検査には、把握できるものとその限界があります。
その限界を理解したうえで、補うために、いくつかの心理検査を組み合わせて実施することが一般的です。
心理検査だけで、自分の性格傾向を理解する、ことにも限界はあります。
前回のブログ「きっと浮かない」で、受付のうかいさんが抱いたような疑問が湧いてくるのは、ある意味で自然なことでしょう。
「心理検査の結果に、納得できない」
「検査結果が、現実の自分とかさならない」
「思っている自分と違う」
「思われている自分と違う」
今回、心理部門では、その疑問に答えるべく「心理検査フィードバックコース」を始めました。
このコースでは、心理検査を受けた後、フィードバック面接(5回程度)を受けることができます。
フィードバック面接は、検査結果を伝えるだけというものではありません。
検査結果を一緒にふりかえって、検査結果と自分の体験がピンとくるかどうか、検査中に迷ったことや困ったこと、
検査後に生じた疑問などをやりとりしながら進めていきます。
このような対話を通して、「自己理解」を深めていくお手伝いをしていきます。
これは「短期」「焦点付け」カウンセリングともいえます。
目的が明確です。さらに「自己理解」を深めたい人はそのまま、カウンセリングに移行していく方も多いでしょう。
もし、あなたが、「この心理検査の結果はまちがっている」と訴えたとしたら、それこそが「自己理解」の絶好の機会です。
※さて、ここで1つだけお伝えしておきたいのですが、
今回の心理の3人の記事へのコメントは臨床心理士という職業上の理由から、
コメントを個別にお返事することができないのでご理解ください。
ただし、感想や疑問は大歓迎で、願わくば大いにディスカッションしていただければ、
後々の心理部門の参考になりますので、よろしくお願い致します※”