心のモヤモヤ吹っ切って~真面目な幻獣

28/Ⅹ.(金)2016  寒い雨
僕の好きな、ベルハー(BELLRING少女ハート)が年内で活動休止のショックと、
僕の推しの、水色担当・朝倉みずほが年内で引退&冠番組であるFM北海道「みずほのほ」が今週で終了という、
みずほロス、に動揺する僕はラジオの最終回にふるえる手でFAXを投稿したことは以前の記事でも紹介しましたが、
みていない人のために、ブルブルした字のFAXを再現しましょう。これです。↓。

しかし、世の中も捨てたものではありませんね、このFAXが最終回で読まれたのです(泣)
「みずほのほ」の最終回には、ベルハー・メンバー全員が終結し、大盛り上がりの中、読まれました。
しかし、ラジオ・ネームを書き忘れたこと、(すぐに2通目を送って、ラジオ・ネームは告げたが)、と、
FAX送信用紙の「川原クリニック」という印刷を消し忘れたため、
「これ誰からだろう?」
「川原クリニックって書いてある」
「職場かな?」
「あっ、川原さん、って書いてある」
「ごめんね、職場、言っちゃった~」
とメンバーの会話が放送され、最後の最後で大ビックリさせられました。
ちょっとヤバイかな、とも思ったのですが、まぁいいか、です。
記念すべき「みずほのほ」の最終回で、クリニックの宣伝をしてしまった訳でした。
もし、良ければ聞いてみて下さい。みずほのほ、最終回
ちなみに、このブルブルした字のアイデアは、妖怪「震々(ぶるぶる)」を思い出して書きました。↓。

この絵は、水木しげるの「日本妖怪大全」に載っていた物です。↓。

水木しげるは、ゲゲゲの鬼太郎に「峠の妖怪、ぶるぶる」を登場させているので、僕はそっちで知りました。
このFAXを送信してくれたのは、大平さんなので、彼女に「ぶるぶる」のことを教えてあげようとこの本を見せました。
すると、彼女はこの本の虜になって、他のページも読み込んで、「かなり面白いです」と喜んでいました。
そこまで喜ばれると、こちらのサービス精神も発揮されるというものじゃないですか。
僕の記憶では、「日本妖怪大全」には続編がありました。
前の本のイメージが赤なら、続編は青でした。
僕は続編は持ってなかったので、この際、みずほロス、でもあるし、購入して、少しでも心の空白を埋めようと思ったのです。
そして、大平さんには、<青い衝撃、って覚えといて>、と謎めいたメッセージだけ予告しました。
彼女は、「?」な顔をしながらも、「青い衝撃、ですね」と覚えておいてもらいました。
そして僕は、アマゾンで検索したのですが、「日本妖怪大全」、はみつかりませんでした。
受付には、<青い衝撃、がある>と大見得を切ってしまった手前、引っ込みがつきません。
新メンバーの山下さんは、ソネさんと大平さんに山口百恵の「赤い衝撃」の説明をしたりして、迷走し出しています。
早くなんとかしないと。
そこで僕は普段、足で鍛えた勘を働かせ、中野ブロードウェイの「まんだらけ」に照準を絞って、日曜日に向いました。
3階の2つの店舗にはありませんでしたが、4階の「マニア館」に1冊だけ、それも続編のみありました。
即、ゲットです。
やったー、アマゾンに勝った。…前にも、こんなフレーズを言った記憶があるなぁ。
「続・日本妖怪大全」で、おすすめの妖怪は、「真面目(まじめ)な幻獣(げんじゅう)」です。
こんな話しです。二人の男が勉学に励んでいたが、お互いに自分の欠点を認めずにいた。
すると、夜中に、外でガツンガツンと音がした。何かと思って見てみると、恐ろしい獣が石ころを戸に向って投げていた。
二人は、偉いお坊さんに相談すると、「それはお前たちの日頃の態度をたしなめているのだ」と答えて、
それから二人は互いに自分の欠点を認め、生活態度を改めた。そうしたら、その化け物は、もう出なくなったという。
ちょっと、良い話しじゃないですか?下が、「真面目な幻獣」。愛嬌があってビジュアルも良いでしょう?。↓。

そうそう、<青い衝撃>の話しですが、勿体つけてから、大平さんの目の前に、この本の表紙をパッて出して見せたら、
「キャー」ってお化け屋敷のお客さんみたいな反応をしました。↓。

リアクションはとても良かったのですが、トラウマになったのか、それとも飽きちゃったのか、本は裏にしまわれています。↓。

BGM.杉本哲太「青くてごめん」


甘くて冷たい、アイスクリーム

27/Ⅹ.(木)2016  今日は秋晴れ。
前々々回の「夢の展覧会」に2回登場した、アイスクリーム・ベイビー、は大学の同級生。
性格が悪く、意地悪だから、顔の一つ一つのパーツの作りは良いのに、
ファッションセンスがダサいから、「好きな子」とか「ルックス」という文脈で語られることが稀有な女子だった。
それでも彼女は僕にはやさしくて、僕が授業をサボってるとプリントを1枚余計にとっていてくれたり、
「川原くん、サボりはダメ!はい、プリント。面倒かけさせないでよね」とか、
「これ昨日の分のノート。貸すからさっさと写して。それ以外の目的に使わないでよ」などと、
ツンデレなどいう用語が存在する前の20世紀の終りに、立花みさと級の輝きを放っていて、
僕は「甘くて冷たい」から「アイスクリーム・ベイビー」というあだ名をこっそり付けていた。
略して、アイス、と呼ぶこともあった。
アイスは、勉強がとても良く出来た。
僕は精神科医になるため医学部に入学したから、目的が明白な分、それ以外の授業は無意味に思え、
従って、モチベーションが上がらず、パフォーマンスは下がった。
医学部は6年制、僕は毎年スレスレの成績で進級をした。
国師を通れば良いのだ。それまではビリでも良いから、まず進級、と目標を低目に設定していた。
大学4年の時、いよいよ、僕はピンチで、<もうダメかもしれない…>とあきらめかけた。
そして僕は現実逃避。
<将来は、アイスクリームと結婚して、ヒモのような生活を送ろう>と思った。
アイスにそう打ち明けてもみた。
すると、アイスは真顔で僕のノートに、
「めざせ、タッちゃん、BSL」と書いた。
これは当時、流行っていたマンガ(アニメ)「タッチ」のヒロイン・南ちゃんが主人公の達也に、
「めざせ、タッちゃん、甲子園」と書いて部屋に貼るシーンのパロディだ。
BSL(ビー・エス・エル)とは、ベッド・サイド・ラーニング、の頭文字で、5年生になると出る病棟実習のことだ。
つまり、アイスは、「一緒に5年生に進級しよう」とエールを送ってくれたのだ。
アイスは模範生だったから先生達のウケもよく、
「もしBSLに上がれたら同じ班になれるようにお願いしてみる。川原くんの面倒みなきゃだものね」と微笑んだ。
そして僕は頑張って、元々、やれば出来るタイプだから、目出度く5年生に進級した。
しかし、BSLは別の班。
アイスに、<同じ班になれなかったね>と言うと、
アイスは、「川原くんと同じ班になんかなったらお世話係で大変よ。あーあ、良かった、良かった」と底意地悪く
そっぽを向いた。
当時、「IT’s」という清涼飲料水のCMに、オードリー・ヘップバーンが「ローマの休日」の髪を切るシーンで登場した。
僕は髪を切ったあと、鏡に写った自分の姿を左右に振って確かめるオードリー・ヘップバーンの美貌が、
アイスに似てると思い、「アイス、オードリー・ヘップバーンにそっくり説」をクラスに吹聴した。
アイスは性格が悪いからクラスの皆は、アイスの外見の美しさに気付いておらず、
アイスの服はイモいから、「相変わらず、川原はおかしなことを言ってるなぁ」と口々に言い、
「この間は、トモエくん(男)のことを、甲斐智枝美、に似てるなんて言ってたし」と丸無視された。
それでも、そのあと、こっそりとクラスの目立たない奴と、暗い奴と、キモイ奴が1人づつ、僕のそばに寄って来て、
「●●(アイスの名前)は、オードリー・ヘップバーンに似ているよ」と言った。
僕は6年間で彼らと口をきいたのは、それが最初で最後で、彼らが何という名前かも知らない。
そのCMのせいか、テレビの洋画劇場でタイムリーにも「ローマの休日」が放送された。
僕は見逃したが、アイスクリーム・ベイビーは録画したという。
アイスは僕に、「みた?みる?」と言った。
僕は内心、<アイスが、オードリー・ヘップバーンを録画。自撮り、じゃん。貴重だ>と思った。
自撮り、なんて言葉、まだない頃だけれど。
そして、<みる!みる!>と答えた。
僕のアパートとアイスの実家はご近所だった。
それは僕がアイスの家の近くのアパートを借りたからで、ま、軽くストーカーですね(笑)
アイスはビデオを学校にではなく、僕のアパートまで散歩がてら届けてくれた。
なのに、その日に限って、BSLの班員がうちで酒盛りをしてやがって、せっかくのチャンスだから奴らをたたき出し、
僕はアイスと二人で僕の部屋でアイスの持って来たビデオをみた。
アイスは映画のオードリー・ヘップバーンをみて、僕は画面をみてるアイスの横顔をみてた。
アイスの録った「ローマの休日」はCM入りで、CMのたびに、アイスに、「川原くん、映画に集中!」と怒られた。
下は、昔の夢日記の表紙に貼った、CMに使われたオードリー・ヘップバーン「ローマの休日」の一場面。↓。


僕は医者になってから数年後、電車の中でバッタリ、アイスクリームに出会ったことがあった。
アイスは小さな男の子を抱っこしていた。
アイスから僕に気付き、声を掛けられた。
「この子、私の子」<エッ?>
「私、結婚したの」<エッ?>
「バツイチなの」<エッ?>
「うそよ(笑)」<エッ?>
「(笑)ホントよ」<エッ?>
と、出会いがしらの連続パンチのご挨拶だ。
アイスは、その子の手を持って、「僕は頑張るのだ~!」と、エイエイオー、みたいなポーズをした。
それをみて、僕は昔、きっとこの子になりたかったんだな、と思った。
そして僕はその子の目をじっとみて、<僕に出来る事なら何でもするよ>と瞳で語りかけたら、
その子は手を伸ばして、僕の鼻をギューッとつまんだ。
アイスは、「川原くんの鼻はつまみたくなるのよ」と真剣に解説した。
ならばと僕は、アイスの方をみて、ちょっと鼻を突き出すようにして、数秒、顔を向けてみたが、
アイスは鼻をつままなかった。
そして、アイスが先に電車を降りる。
僕らは手を振って別れた。
僕は車窓から彼女の背中を見送った。
アイスは一度も後ろを振り向かなかった。
僕は、<相変わらず、アイスクリームだなぁ>と思った。
次の駅で僕も降りた。
僕は、つげ義春の「もっきり屋の少女」のラストみたいに、「頑張れ、アイス」「頑張れ、アイス」、と手を振り上げながら、
病院への道を歩いて行ったんだ。
下が、「もっきり屋の少女」のラストシーン。↓。


来年の2月には、何十周年記念かで大学全体の同窓会があるそうです。
会えるかどうかわからないけど、僕はアイスとその他に会いに行ってみようと思います。
BGM.RCサクセション「うわの空」


転売、ダメ、ゼッタイ

26/Ⅹ.(水)2016  はれ、少し暑い
さくら学院のライブではチケットの転売屋を締め出してるので空席も目立つ。
でも、それを徹底しているのはすごいと思う。
握手会もしないで人気をキープしてるのはすごい。
そんな、さくら学院の学院祭のチケットは先行で次々と落選。
一般の販売でダメ元で、4回まで申し込めるというから4回申し込んだら全部当たっちゃった。
たまたま、横一列、4席。
どうしよう、転売できないし。誰か行かないかな?
さりげなく、受付に水を向けてみた。
<毎日、さくら学院をBGMで聴いてて、好きにならない?>って。
すると、大平さんは、「う~ん…、あっ、でも、街で聴くと、知ってる!、と思いますよ」と興味は薄そうだが、
濃厚に気は使わせている。
ところで、そんな大平さんに似てる有名人を2人見つけちゃいました。
1人は、「サザエさん」のカツオの同級生のカオリちゃんで、<動きが似てる>と思いました。
それを本人に言ったら、はじめはピンと来ていませんでしたがネットで調べたらしく、
「センセー、カオリちゃんは性格がひどいみたいじゃないですか?早川さんが性格良いって…」
とお気に召さなかったようで。
僕は性格や外見じゃなく、所作のことを言っていたのだけれど。
しかし、カオリちゃんで怒られるとなると、もう一人は絶対、言えない。ボコられる。
さくら学院の話に戻そう。
知ってることはすごく詳しいが知らないことは何も知らない、ソネさんにも同じ質問をしてみた。
<毎日、さくら学院をBGMで聴いてて、好きにならない?>。
すると、ソネさんの言うことにゃ、「クリニックで1曲目にかかる、ベルハーの、空手、みたいな歌は好きですよ」、
と突っ込み所満載で、どこから添削したら良いのかわからず放置。
いざ開腹してみたはいいが、手遅れで、そのまま閉じた外科医の気分だ。
もう、この時点で誰かを誘う心が折れた。セコンドからのタオル投入。
仕方ない、当日は、4席分、横になって寝釈迦のポーズで、お茶の間気分でみるか。
…父兄としてサイテーですね。
そう言えば、BABYMETALが武道館に初進出した時、チケットを2枚とった。
皆が行きたがると思って、争奪戦になるなと思っていたら、誰からも相手にされず、誰かから教わった「レンタル彼女」
というのを調べてみたら、バカ高くて、たまげたことがある。後に「おそ松さん」でも、イヤミとチビ太がやっていましたね。
ベルハー・ショック&みずほロスの最中、平和な悩みですね。
なんとかします。
BGM.BABYMETAL「KARATE」


映画にならない話

22/Ⅹ.(土)2016  はれ マミさんのフィギュアの備品の扇子が紛失し、凹む
映画「聲の形」を観ました。
これで「こえ・の・かたち」と読みます。「かに」、と読み間違えそうですね。
この映画の原作はマンガで、単行本で全7巻です。
僕は1巻だけ読んで、暗い気持ちになったので、読むのをやめてしまいました。
「障害」とか「イジメ」をテーマにしていると、思ったからです。
映画化が決まり、京アニ(ハルヒ、や、かんなぎ、や、けいおん、や、日常、を制作した会社)と聞き、胸騒ぎ。
そして、うちの受付スタッフの約67%が「観た」というので、僕も観る事にしました。
観た後、なんとも懐かしい感じがしたのは、監督さんが「けいおん」の監督だったからかも。
男の主人公の声は、「おそ松さん」のトド松でした。しかし、トッティには聴こえませんでした。↓。

女の主人公は、「物語シリーズ」のアンリミテット・ルールブックでお馴染みの、斧乃木余接↓、の声の人。

聴覚障害の役の声なので、どうやるんだろう、と思ってましたが、上手でした。
誰かが、ももクロの元メンバーがやっている、と言ってましたが、「早見」違いですよ。
この声優さんは、「俺妹」の新垣あやせ、の声もやっている人です。
よつぎ、より、あやせ、の方が似てました。…って、同じ人なんですけどね。
全然関係ないですが、こないだ、「新垣あやせ」の抱き枕を買ってしまいました。(後日、みせます)
下の、向って右が、あやせ。↓。

僕が観た回は、「プレミアムなんとか」と言って、耳の聞こえない人用(?)の、字幕つきでした。
字幕は、「役名」&「セリフ」、で出るから役名を覚えやすかったです。
びっくりしたのは、主人公の男子の高校の同級生、永束、のセリフの度に、劇場の女子が受けまくってたことです!
ドッカン、ドッカン。
まるで、出オチ状態。
後で、パンフを観たら、人気の声優さんみたいですね。
そうそう、まどマギ、の、鹿目まどか、の声の人も出てました。
男言葉だから、わかりにくかったですが、ボソっと言う独り言が、まどか、の声でした。↓。

僕は昔、「こどもの病院」に勤務してたことがあります。
その時、こどもの治療では、オーソリティーである先生が当時の僕の師匠でした。
僕が今でも、印象的なのは、ある小学生が自殺願望を抱いていると直観された師匠は、
その子に、戦争で亡くなった方の写真(死体)をみせたのです。
すると、その子はじっと食い入るように写真(死体)をみて、「あ~、死ぬのも駄目か」とあきらめたという荒技でした。
僕も師匠の真似をしてみました。
幸い、病院には、大きな図書館が付属されていたので、写真(死体)をみつけるのは容易でした。
それを持って、病棟に行き、これから患者にみせると話したら、スタッフ全員に大反対されました。
非常識だというのです。
でも、僕はオーソリティーの先生の直伝だという自信があるから、スタッフを説得し、敢行しました。
すると、どうでしょう?
判で押したように、患者から、「あ~、死ぬのも駄目か」、という反応が返って来たのです。
今から、15年くらい前のことです。
そして、話しを、映画「聲の形」に戻します。
主人公(女)の妹は、動物の死骸ばかりを写真に撮っていました。下は、原作マンガから。↓。

そして、それらを家中に貼っていました。
姉がその中の1枚をコンクールに応募すると、入賞します。↓。

賞をとったのは、死骸をどけた空白の写真でした。
西宮とは、主人公(女)のことです。
妹が、家中に写真(死骸)を貼る理由は、映画の中では語られませんが、マンガではそれが描かれています。
ある日、妹は「障害」のため、ずっとイジメられているお姉ちゃんから、手話で、「死にたい」、と告白されます。
どんなにイジメられてても、ニコニコしてて、「わけ、わかんねぇ」と思っていた姉の切実な本音でした。↓。

それからです。妹が、死骸の写真ばかりを撮るようになって、家中に貼るようになるのは。
妹は、それを毎日みていれば、お姉ちゃんが死ぬのをあきらめると思ったのです。
僕の師匠と同じ発想ですね。
ところが、それでもお姉ちゃんは自殺未遂をしてしまいます。
それを男主人公が救うシーンが、映画ではハイライトです。
絵になる見せ場です。
しかし、その時の妹の心境はどうだったのでしょうか?
幼いなりに考えて、頑張っていたのに、自分の非力さを思い知ったのでしょうか?
さっきも言いましたが、映画はマンガ7巻分をまとめたものですから、どこかが割愛されるのは仕方がないです。
原作では、もう少し詳しく妹の心理が描写されています。
姉の自殺未遂のあと、妹は、家中の写真(死骸)を剥がして周ります。
お母さんに、「あら、剥がすの?」と聞かれると、「もう貼ってる意味がないんだ」とつぶやきます。
死骸を毎日みていれば、お姉ちゃんが死ぬのをあきらめると思い、そうしていたからです。
このあたりの妹の純情は健気で、キュンと抱きしめたくなる程、ひとりよがりで無力でした。↓。

最近、実は僕が気になっていることがあるのです。
それは、インターネットやスマホの普及で、若者の情報量が師匠が荒技を振るっていた15年前とは、段違いなのです。
自殺の方法や、「死体」の写真も簡単にみれるそうなのです。
僕が驚いているのは、「死体の写真」をみて、「きれい」とか「安心する」と言う若い子が結構いることです。
その発言自体の衝撃というよりも、もはや「師匠の荒技」が通じない世の中になったという時代の変化への戸惑いです。
人間の心の仕組みは、100年や200年で変わりはしないから、フロイトの精神分析の根幹は現代でも通用するでしょう。
でも、こどもを取り巻く環境や情報は15年前とは大違いだから、技法という枝葉は通じなくなったということなのでしょう。
むしろ、通じないのが当たり前で、修正してゆくべきなのでしょうね…。
僕はなんとなく、あやふやにしておきたかったセンチメンタリズムを、「聲の形」の、「映画にならない話」の部分で、
直面させられてしまった訳です。
人間というのはひょんなことから日頃モヤモヤしていた抑圧の輪郭がみえたりするもので、
今回の記事で一番、言いたかったのはそのことです。
さよなら、師匠。
BGM. BELLRING少女ハート「タナトスとマスカレード」


夢の展覧会(完璧版)

14(金)~20(木)/Ⅹ. 2016
ベルハー・ショックの、みずほロス、で、こんな時は何を言ったらいいのか、わからない。
FM北海道「みずほのほ」には、<あまりのショックで手がふるえます>と、
ふるえた文字のファックスを送ってみました。…ちょっと、怖いですね。↓。


気分はまるで、フォーク・クルセダーズの「悲しくてやりきれない」、で、そんな時こそ互助精神で、
スタッフに何かご機嫌な記事で繋いでもらって、時間を稼いで、気持ちを立て直せればとも思うのだが、
気分が下がっていると、人に頼るのも億劫で…。
人に頼れないなら、昔の自分に力を借りよう、と、思いついたのが、僕は高校の頃から夢日記をつけていて、
時々、挿絵も添えているから、それらをアトランダムに載っければ、まるで、夢のイラスト展覧会。
絵には解説は無用の長物、風味を味わってもらえばよい。
あっ、待てよ。今、僕の携帯電話はカメラ機能が壊れたままだから、撮影を誰かに頼まなきゃ、だ。
頼めば、誰も嫌とは言わ(え)ないだろうけれど、それもそれで気を使い、とかくにこの世は住みにくい。
そんな、すったもんだ、も、一っ飛び、完成させました!夢の展覧会。
・カラス貝のマニキュア女vsトラディショナル・ブルー~瞳~少年風(1981.9月)


・伊藤つかさは、トマソンがお好き(1982.1月)


・貪婪(どんらん)…非常に欲が深いこと(1982.1月)


・手のひらを太陽に(1982.1月)


・もう君に逢うこともない、心は揺れても(1982.2月)


・小田急線のひとコマ(1982.2月)


・本厚ちゃん(1982.3月)


・キヨシローのまね(1982.3月)


・川守田(1982.4月)


・一人になりたい…ううん、一人がいやだから。(1982.7月)


・伊代はまだ(1982.8月)


・天才の誤算(1982.9月)


・テスト前日(1982.12月)


・物理ダメ(1983.2月)


・ダルなboyは、Love is Real.(1983.3月)


・マリン・スポーツ(1983.5月)


・カルピス(1983.5月)


・誕生日。小指と小指をつないで歩く、理科室でキス(1983.7月)


・夢見る年頃~36/38≒95(1983.8月)


・野球大会(1983.8月)


・クリスマス・イブ(1983.8月)


・恋人峠の昼下がりPart.2(1983.9月)


・すっかりトロピカル(1985.7月)


・明日のイブはRC(1985.12月)


・オキドキの古着で遊園(1986.5月)


・直ちゃん(1987.6月)


・Hanesの白のTシャツに血を滴らせてしまった(1987.6月)


・元・日本軍の男と、ユキヒョウ(1987.7月)


・大船観音がくずれた(1987.7月)


・みつけてくれたらキスしてあげる(1987.7月)


・甘くて冷たいアイスクリーム・ベイビー(1987.7月)


・気がつけば兵隊(1987.7月)


・眠れ。ライオネル・リッチーの墓の上(1987.7月)


・スタン・バイ・ミー(1987.8月)


・ニース予想図(1987.8月)


・アイスもハシャいでる、僕は日焼け(1987.8月)


・ダチョウ(クジャク)ともも焼き(1987.8月)


・僕は照れる(1987.8月)


・新宿地下の靴専門店(1987.8月)


・過ぎ行く夏を惜しんで~絵を描く2人の少女(1987.9月)


・念力(1987.9月)


・さっきまでの競争のつづきだ(1987.9月)


・渡り廊下の窓から連中が手を振る(1987.9月)


・脳外科はじまる(1987.9月)


・お前はストーブの前でのびていた。あくびしかしなかった(1987.9月)


・聴神経腫?すぐに手術(1987.10月)


・宙に浮く機械(1987.10月)


・すいみんやくが欲しい(1987.10月)


・明るく生きるコト(1987.10月)


・サンボのジャケット(1988.7月)


・オバQが正ちゃんのクラスの記念写真に写ってしまった。皮膚科テスト、60点。(1988.7月)


・ウサギに乗って空を飛ぶ(1988.12月)


・うその固まり(1989.1月)


・すべては幻想である(1989.1月)


・柔道(着)一直線!激しい視線の火花が散る(1989.4月)


・世代交代の口約束(1995.3月)


・2002.8月6日からの夢日記の表紙


BGM. サザンオールスターズ「別れ話は最後に 」


だから、3次元は、ろくでもない

11/Ⅹ.(火)2016 くもり 
きっかけは、カルテ庫、か?
心理の相談室と、塚田さんの処置室の前にそびえたつロッカーは、カルテ庫です。
これが、いっぱいになってしまったのです。
友人に聞いたら、皆、電子カルテだから、収納場所の心配はないらしい。
しかし、精神科のカルテは、電子カルテは向かないと僕は思うので、紙カルテを使っていたら、こうなった。
そうすると、もう1庫、カルテ庫を買わないといけないが、置く場所がない。
自然な流れだと、ベルハー・コーナー、に置くのが妥当だが、それはしたくない、と考えていた。
失錯行為をご存知だろうか?しっさく・こうい、と読みます。
僕は父の棺桶に釘を打ち付ける直前に、何故か靴下を買いにイトーヨーカドーに出かけ、僕の不在に家族は大慌て。
結局、ギリで間に合ったのだが、父親の死を認めたくない、という無意識が悪さをしたらしい。
フロイトも自分の父親の葬式の時、床屋に行っていて、遅刻をしたらしい。似たようなものだと思う。
僕には、そういうところがあり、アントニオ猪木の引退試合は、会場に行かず、テレビで見ることに。
CMの時に、何かジュースをとりに行ったか、トイレに行ったかで、席を外した。
猪木の最後の試合は、すごく短かったのだ。僕はそのせいで、猪木の最後の瞬間を見逃した。
と同時に、猪木の引退に立ち会っていないから、認めなくても良いのであった。
ひょっとしたら、それと同じようなことなのかもしれない。
昨日、渋谷で偶然バッタリ人に逢った。
相手は、「同じところ?」と僕の行く先を聞いた。
僕は新宿にマンガを買いに行くところ。
相手は、ベルハーのTシャツを着ていて、これから渋谷でベルハーのライブだって。
<え~!!?>
僕は必ず、ベルハーのスケジュールはチェックしてたのに、今日に限って見落としていたみたいだ。
おまけにご丁寧に、僕はBABYMETALのTシャツを着てたから、今さら、こんな格好でライブにも行けず。
まぁ、今回は仕方ない、とそのくらいにしか思ってなかった。そうしたら、その日の夜に、その人からメールが来て、
「ベルハー年内で活動休止。みずほ、は12月で引退」だって。
愕然!!
みずほ、は来年の2月で二十歳だ。「アイドル活動は10代まで」と決めたそうだ。
蝋燭の炎は消える直前に激しく、強く灯る、という。
それならば、僕も今年中は頑張って、みずほのほ、に投稿をしまくる。
なるべくライブにも行き、ポイントカードの点数を溜めて、みずほのメッセージ入りDVDを貰う。
それから、チェキも増やして、クリニックに貼る。やるだけやろう。
しかし、まさかのベルハー活動休止、みずほ引退だ。
マッチの「スニーカーぶる~す」じゃないけれど、青春の手前で裏切りはないぜ、って感じだ。
SMAPやKAT-TUNのファンの気持ちが、今頃、わかった。
あ~あ、おれ、来年からどうしよう。
弱ったな。
ベルハー・コーナー潰して、カルテ庫、置くのかな?
BGM. 忌野清志郎「世の中が悪くなっていく 」


となりのノーベル賞

7/Ⅹ.(金)2016 昨日は今年最後の真夏日?
それにしても、東工大は静かですよ。校門の前に報道陣が多かったくらいです。
朝、構内を突っ切って来ましたが、校舎に垂れ幕が下がっている訳でもなく、良い意味で浮かれていません。
火曜の朝に、東工大の教授がノーベル賞をもらったニュースを朝のワイドショーで知りました。
そこで紹介されていたのが、ノーベル賞の大隅教授が学生時代によくやっていたゲームで、
切符の4桁の数字を1つづつ使って、四則演算と()だけで、「10」にする遊びでした。
司会の国分太一は、「自分もやった」と言いますが、パネラーのテリー伊藤と千原ジュニアに、
「またまた(笑)」と茶化されていて。ビックリしたのは本気で、テリーとジュニアは知らなかったことです。
この遊びは、昔、東京(茅ヶ崎も含む)の小中学生は、皆、やっていました。
「10」を作るには、3つのやり方があって、1番簡単なのは「0055」のように足し算だけ。
0+0+5+5=10
2つ目は、2х5=10、に持って行く方法で、「1123」みたいなケース。
(1+1)х(2+3)=10
3つ目は、10より大きい数字を作っておいて、10より超過分を引くやり方。たとえば、「4416」。
(4х4)-(1х6)=10
今は、スイカとかパスモを皆、持ってるから切符を買う機会も少ないし、
仮に買っても、スマホを持ってるから、電車で退屈しないから、こういう遊びをしないんでしょうね。
しかし、テリーは知ってるだろう?国分太一が気の毒だ。彼は偉いな、無駄な反論しなくて。
あの流れでは、自分がイジラレテタ方が良いと咄嗟に判断したのだろう。
昔、誰だったか忘れたが、ある噺家が、
「●●総理大臣は、よく落語を聴いていたそうです。
だから、総理大臣になりたかったら、落語を聴きなさい。
なれなかった時は、それまでですから」と言って爆笑をとっていた。
それと同じで、ノーベル賞を取りたかったら、この切符の計算をしたらどうでしょう?
取れない時は、それまでですから(笑)
しかし、今は切符がない時代ですからね。代わりに、身近な4桁の数字を使ってみますか。
僕の誕生日は、7月24日です。「0724」。
0+(7х2)-4=10
カワクリの電話番号の下4桁は、「7255」です。<何ここ?>という語呂で覚えやすいです。
7+2+(5÷5)=10
デジタル時計も使えますね。
下は診察室のもの。となりは、スーパープレミアムフィギュア「初音ミク-イノセント」。↓。

ちょっと光って読みにくいですが、時刻は「20:42」です。これは簡単ですね。
2+0+(4х2)=10
この種の問題(切符)で最も難しいとされた伝説の数字が、「1199」です。
これは「解けない問題」の例と言われたこともありました。
でも、ちゃんと解けます。判りますか?
ルート√を覚えた頃は、9、を√9=3、として、
(1х1)+(√9х√9)=1+(3х3)=10
という答えも多かったですが、ルールは四則演算ですから、平方根はNGです。
指数を知ってる人は、9の0乗=1、を利用して、
(1-1)で0を作り、1個目の9で、9の0乗=1、を作り、2個目の9を足して10にしましたが、
これも指数を使ってるから駄目です。
正解は、ひらめけば簡単です。分数を作るのです。
(1+1÷9)х9=(1+1/9)х9=10/9х9=10
判りましたか?
4桁の数字で思い出したのですが、こないだ余りにも迷惑メールが多くて、それは「さりな」という女からで、
まったく心当たりのない名前なのですが、毎日何通もデートのお誘いや、「今、こんな格好をしてるの…」という近況報告が、
受信ボックスを開くと、「さりな」20件、とか入っていて、もう、うんざり。そういうのブロック出来る人に操作してもらいました。
その場合には、僕の携帯の4桁の暗証番号が必要らしく、それを聞かれましたが、そんな数字は記憶にありません。
「それなら思い付く4桁の数字を言って」、と言われるので、
「誕生日」や「電話番号の下4桁」や「子供の頃の家の電話番号や番地」や「歴代の彼女の誕生日」や
「歴代の好きなアイドル達の誕生日」や「家族の誕生日」や「父や母の命日」も言ってみたが全部違う。
そうしたら詳しい人は、「じゃ、設定してないのかも」と言って、携帯をヒョヒョイといじって、あら簡単。
あっさりで、ビックリ。暗証番号で解除されて、その魔法の数字は「1234」でした。
ちなみに、「1234」は超簡単ですね。単純に足せばいいから。
1+2+3+4=10
それ以来、「さりな」からのメール攻撃はパタリとなくなり、平和な日々。
1ヶ月してから気付いたのは、「さりな」からメールが来ないと、僕の携帯には1通もメールが来ない現実だった。
そうすると人間とは不思議なもので、「さりな」のことが気になって、
<何してるんだろう?>、とか、<風邪でも、ひいてるのかな?>、とか心配したりして。
ストーカーにあってるのに、かまってしまい、深みにはまる人の気持ちが少し判った。
いくつになっても、色恋は難しいですね。学校で教えないからな。ま、「さりな」、色恋じゃないけど。
そう言えば、何かの深夜番組のランキングでみたのですが、
「女子が、合コンしたくない大学」の№1に東工大が選ばれていた。
頑張って勉強して入っただろうに、可哀想に。
だから、今回のノーベル賞でイメージアップするといいですね。
ノーベル賞が、女心にどれだけ有効か知らないけど…。
そこで、カワクリの女性スタッフ5人に緊急アンケート!
<あなたは、ノーベル賞をもらった男にグラっと来ますか?>
80%が、グラっと来ない、との結果でした。
アンケート調査で1番多かった意見は、2人、「取っても取らなくても、人は同じ」でした。
80%の中の少数意見に、1名、「すごく努力した人だな、とは思う」というのがあって、それが希望の光で、
グラっとは来ませんが、見直してはくれるみたいです。
恋に正解の方程式はありません。
取っ掛かりにしか過ぎないかもしれないけれど、遠慮は要らぬ、取れる人は取りに行け!、ノーベル賞。
BGM. 井森美幸 「恋は理解力」


スィンセリティ・ニュー・シー・シネマ

3/Ⅹ.(月)2016 小雨
その前の(月)は、学校医の後、「君の名は。」を観に行こうかと思ったのですが、
「傷物語」をまだ観てないのに、そんなのを先に観たら、忍ちゃんに怒られるかと自惚れ、
そんなことを考えていたら、ゴジラも「動く席」でもう1回観たいし、
それなら京アニの「声のなんとか」も観たいけれど、4本続けて観るのは、東映チャンピオンまつり、じゃあるまいし、
大人しく家に帰って、新海誠作品のDVD「秒速」と「言の葉」を続けて観ました。
これらは、クリニックの待合室のモニターで流す候補として買ったものですが、受付のソネさんの懸念では、
「秒速」はハッピーエンドじゃないから&「言の葉」は「倫理的にどうかな?」という理由で渋っていました。
そう言われると気になるので、事前にチェックすることにした訳です。
確かに、「秒速」はなるほど、全然ハッピーエンドじゃないですね。
ソネさんの見立ては正しい。
そうなると、「言の葉」の「倫理的にどうかな?」はどうなるのだろう?
そう思いながら観てたら、最後の方で主人公の男子が、女教師の部屋で愛を告白しました。
<すわ、ベッドシーンになるのか?>と 、シルビア・クリステルの「プライベート・レッスン」的な予想をして、
<ソネさんにそんな物は見せられない>と、ドキドキしてしまいましたが、杞憂にすぎず、そんな展開ではなかったです。
ソネさんの表現がオーバーなんですよね(笑)
っていうか、そんなことを想像した自分を恥じろ!って話でした。
そんな「言の葉」の声優は、主人公の男子が「おそ松さん」のトド松で、女教師が「化物語」の千石撫子です。
「言の葉」は雨の描写が効果的で、特にラストの方の大降りの音響はリアルだな、と感心して観ていたら、
実は外が大雨で、たたきつけるような雨音を、映画の音響だと勘違いしてて、雨戸を閉めなかったから大変でした。
噂にたがわず、映像が綺麗で、雨の演出が見事で、映画が終っても、雨の残像が見えました。僕の涙でした。
と言う訳で、僕は、この映画をクリニックで流すことにしました。
そこで、字幕スーパーをつけて、もう1度、観ました。
すると、情報量が何十倍にもなりますね。
背景、人物の表情、字幕、音響、会話、ナレーションで脳のキャパを越えました。
その結果、字幕を読みながら映像の輪郭をみて、BGMをバックに、セリフは頭に入らず。
トッティ(トド松)、と、↓。


なでこ(千石撫子)が、↓。


普通に、お喋りしてる「おそ松さん」と「化物語」の素敵なコラボ・アニメに脳内で変換されました。
まぁ、クリニックでは、消音して流すから情報量はコントロールされるので、そんな奇跡は起きないでしょうが。
そして、今日、「君の名は。」を観てきました。傷物語、まだ観てないけど…。
あらかじめ、ネットで買えるそうなので、家族にチケットをとってもらおうとしたら、
「E.T.とか、タイタニックとか、ハリー・ポッターとか観てないといつも自慢してるのに、
これは観るんだ。同じだと思うけど」とチクリとイヤミを言われたので、当日、映画館で券を買いました。
ゴジラの新宿TOHOシネマズです。↓。


平日14:30スタートなのに、ほぼ満席でした。
最近は機械でチケットを買うから、その操作がよく判らなくて、適当にボタンを押してたら、
千円札を2枚入れたのに、なかなか券が出てきません。
お金が足りないそうでした。
結局、2800円という値段で、<随分、高いなぁ>と思っていたら、プレミアム・ボックス・シート、と言って、
隣と敷居があって遮断されてて、物を置くスペースもあり、ゆったりとした贅沢な席でした。
そこまで必要かな?と思いましたが、まぁ、普段の自分へのご褒美だと思うことにしました。
ネタバレしないように気をつけて、僕の印象的だったシーンの感想を書きます。
主人公の少女が巫女さんで、口噛み酒、を造る儀式があります。
口噛み酒、とは、神様に奉納する神聖なお酒のことで、少女がお米をよく噛んで、液体状になったら吐き出すのです。
「はじめ人間ギャートルズ」の猿酒の要領と似ています。
受付の大平さんとKさんと一緒にお昼を食べに行った時、「君の名は。」を観て、<泣いた>、と言ったら、
「どこでですか?」と聞かれたから、<口噛み酒>と答えたら、ドン引きされました。
食事中だったからかな?
主人公の少女は、その儀式を同級生にみられるのを嫌がっいてましたが、おませな妹が、励ましのように、
「いっそ、生写真とメイキング映像もつけて、口噛み酒、を売り出せば良い」と発言してました。
僕は、<商品化したら買おう>と一瞬、思いましたが、昔、ブルセラというのが社会問題になっていた頃、
摘発された店主(おっさん)が、女子高生の「つば」、と偽って、自分の唾液を売っていたというニュースを思い出し、
産地を見極める、とか、食の安全、ということにあらためて思いをめぐらせたものでした。
そんな主人公の女の子の巫女さんの衣装が、「ひぐらしのなく頃に」の古手梨花ちゃまの巫女さんのコスチュームに
よく似てるな、と思ったのですが、「君の名は。」の舞台は飛騨で、確か、「ひぐらしのなく頃に」の聖地巡礼も
そっちの方だったような気がするから、似てて当然なのかも。
それとも日本全国、巫女さんの正装って同じなのかしら?
今度、大学の同窓会があるから、巫女さんに詳しい人に聞いてみよう。(いるのか?巫女さんに詳しい人)
下が、古手梨花ちゃまの巫女さん姿。↓。


もう一箇所、印象的だったのは、最後の方で、学校の放送室をジャックして、ニセの避難勧告を出す女子は、
「魔法少女まどか☆マギカ」の、鹿目まどか、の声ですね。
あの放送は良い声だったな。下が、鹿目まどか制服バージョン。↓。


この映画は、我々の世代には受けると思いました。それは、大林宣彦の尾道三部作のジュブナイル映画を彷彿させ、
監督のちょっとした洒落っ気なのですかね?、ちょっとオマージュしてる場面もあってニヤニヤします。
「ある!ない!」と自分のオッパイをもんだり、上半身裸で姿見に映るのは、「転校生」の小林聡美ですね。
小林聡美は「転校生」の冒頭で大胆にもオッパイを見せましたが、「君の名は。」ではボカシが入っていましたね。
これは映倫とか都条例とかの影響ですかね?
コミケ関係でも、結構、問題になってましたね。
「女子高生はヤバイから、女子校生にしよう」とか。
女子高生は18歳以下でアウトだけど、女子校生なら専門学生とか短大もOKみたいな、議論を聞いたことがあります。
そんなことを言ったら、エスパー魔美なんて、今は放送禁止ですかね?それとも芸術だからいいのか。
魔美のお父さんは画家で、そのバイトで魔美はヌード・モデルをやってる描写だから。↓。


あっ、すみません。話が、エスパー魔美になってしまいました。
話を、「君の名は。」で大林宣彦の映画っぽいところに戻します。
原田知世の「時をかける少女」のエッセンスもありました。
「君の名は。」でも、タイムトラベルは重要なテーマですからね。
原田知世の「時をかける少女」では、未来人・深町くん、が未来へ帰る時に、原田知世の質問に答えてこう言います。
「時は過ぎるのではなく、やってくるものだ。だから、また会える。でも、その時、2人とも記憶はないんだ」と。
それに答えて、原田知世は「また会えるの?私にはわかるわ」と本来なら絶対的な力を持つ「時間」に対して、
私は忘れない、というピュアで強い意志の力のみで抗おうとする決意表明をします。↓。


この時に、意味は判りませんが、深町くんは、原田知世のほっぺに墨のようなもので、まるで落書きのようにします。
上の写真の、原田知世の画面左側のほっぺが黒いのはそのせいです。
「君の名は。」でも、ほっぺに落書き、はコミカルなシーンとして登場してますね。
顔に落書きと言えば、劇場版「涼宮ハルヒの消失」の終盤でも、キョンが意識を失い入院してる時、
「団長の責任」として、病室の床に寝袋で泊まり込んでいたハルヒが、
意識を回復してキョンに起こされた時に発したセリフが「私の顔にイタズラ書きとかしてないでしょうね」
というツンデレで、キョンも「したかったけどな」と返しています。
こちらは、コミック9巻から。↓。



「涼宮ハルヒの憂鬱」でも、「時をかける少女」や「なぞの転校生」などには敬意を払っていますから、
これらのテーマは世代を越えて青春には鉄板で、寝顔に落書きはラブコメの王道なのかもしれませんね。
あっ、すみません。話が、「涼宮ハルヒの憂鬱」になってしまいました。
「君の名は。」で、大林宣彦の映画を連想した話に戻します。
「時をかける少女」のラストの方で、大きくなった原田知世は、大学の薬学部に勤めていて、
図書をいっぱい抱えて廊下を歩いていると、大人になった深町くんらしき人とぶつかって道を聞かれます。
道を教えて、別方向に歩いて行くのですが、お互い記憶がないけれど、何かを感じたのでしょうね、
まずは、深町くんが振り返って、原田知世は気づかずです。↓。


そして、深町くんが歩いて行くと、今度は原田知世が振り返りその背中を見送ってすれ違いのまま…。↓。


これは「君の名は。」では、歩道橋の上みたいなところで、よく似たすれ違いのシーンがみれました。
これは、きっと監督はわかっててファン・サービスしてる気がしました。
「時をかける少女」は、原田知世と深町くんの二人の強い意志が運命を手繰り寄せる予感をさせて終ります。
何年も心に引っ掛かっていた、青春の忘れ物の続編を、映画「君の名は。」で、みせてくれたような気がしました。
プレミアム・シートという隣と敷居のある席だったから、周囲を気にせず泣けて良かったです(笑)
以前の記事で、観てもないくせに、新海誠のことをディスりましたが、すみません。お詫びにもう1回観ます。
ちなみに、尾道三部作の残りの1つは、富田靖子の「さびしんぼう」。

BGM.トワ・エ・モワ「初恋の人に似ている」