カワクリ心理インビテーション①~イエローサブマリンの旅

2017年夏、カワクリ心理インビテーションが始まります。
こんにちは。心理の原です。
最近の心理部門では、カウンセリングだけでなく、心理検査についてもお問合せをいただきます。
少し前のブログで、川原先生と大平さんによる「もうひとりの自分に会うための心理テストのすすめ」も反響が多かったようです。
自分のことって、わかっているようで、じつはよくわからない。
でも、自分だけで考えてみるのは難しいですよね。
例えば、 「自分について知りたい」
「自分の苦手なところや強みを知りたい」
「自分に向いていることってなんだろう」
「自分は何かみんなと違う気がする、でもどうしたらいいんだろう」 
「対人関係がうまくいかなくて、どう工夫したらいいんだろう」  などなど。
そこで、心理部門では、心理検査による「自己理解」のお手伝いを始めました。
心理検査には質問紙法と投影法があります。
質問紙法は、当てはまる回答を自分で選択する方法です。
自分の性格傾向を、数値で見える化できるのでわかりやすいという長所があります。
しかし、自分で答えるために「自分をよく見せたい」「悪く見せたい」というような回答のゆがみが生じる可能性があります
(ウソの回答もできます)。
投影法は、あいまいな刺激に自由に応えていく方法です。
あいまいで自由、ですから、例えば、「模様がチョウに見えたら正解、チンギスハーンの顔に見えたら不正解」ということを判定するテストではありません。
自分も意識していない心の内面を映し出すことができます。「自分らしさ」を知るためのテストともいえるでしょう。
このように、質問紙法と投影法では、明らかにしようとしている心理的水準が違っています。
その図を↓に示しています(大平さんのご協力に感謝! ©オーヒラ)

投影法は、目に見えない部分=無意識レベルに関係していて、より深層の世界を明らかにしていきます。
原初的な欲求や動機に近いもの、自分の内面の世界があぶりだされます。
SCT(文章完成法)やP-Fスタディは、海面により近い比較的意識レベルを反映します。
次いでTAT(主題統覚検査)、最も深いところがロールシャッハ・テストになります。
川原先生にうかがったところ、昔は医師が「診断の補助」として心理に丸投げしていた歴史があるそうです。
臨床心理士も困ったでしょうね。
そうした経緯もあり、患者さんに心理検査の結果が知らされることは少なかったようです。
カワクリでは、それを反面教師にしてきちんと数値化したものをグラフや用紙にして、先生からフィードバックをしてきました。
それぞれの心理検査には、把握できるものとその限界があります。
その限界を理解したうえで、補うために、いくつかの心理検査を組み合わせて実施することが一般的です。
心理検査だけで、自分の性格傾向を理解する、ことにも限界はあります。
前回のブログ「きっと浮かない」で、受付のうかいさんが抱いたような疑問が湧いてくるのは、ある意味で自然なことでしょう。
「心理検査の結果に、納得できない」
「検査結果が、現実の自分とかさならない」
「思っている自分と違う」
「思われている自分と違う」
今回、心理部門では、その疑問に答えるべく「心理検査フィードバックコース」を始めました。
このコースでは、心理検査を受けた後、フィードバック面接(5回程度)を受けることができます。
フィードバック面接は、検査結果を伝えるだけというものではありません。
検査結果を一緒にふりかえって、検査結果と自分の体験がピンとくるかどうか、検査中に迷ったことや困ったこと、
検査後に生じた疑問などをやりとりしながら進めていきます。
このような対話を通して、「自己理解」を深めていくお手伝いをしていきます。
これは「短期」「焦点付け」カウンセリングともいえます。
目的が明確です。さらに「自己理解」を深めたい人はそのまま、カウンセリングに移行していく方も多いでしょう。
もし、あなたが、「この心理検査の結果はまちがっている」と訴えたとしたら、それこそが「自己理解」の絶好の機会です。
※さて、ここで1つだけお伝えしておきたいのですが、
今回の心理の3人の記事へのコメントは臨床心理士という職業上の理由から、
コメントを個別にお返事することができないのでご理解ください。
ただし、感想や疑問は大歓迎で、願わくば大いにディスカッションしていただければ、
後々の心理部門の参考になりますので、よろしくお願い致します※”


3 Replies to “カワクリ心理インビテーション①~イエローサブマリンの旅”

  1. こんばんは。 ディスカッションのネタには成り得ないと思います。 でも、まずはお礼を。
    こちらを読んでいて、今の自分の 『職場に就いてから』 を思いふけっていました。
    今の私は職業上、 『その日、その人たち、その時(夜)』 を、共に過ごす境遇にあります。
    そんな職場に勧めてくださった方が曰く、『何も知らないから、何も考えないままがいい』 といったモノでした。
    4月から始めて今に至ります。 職場にも恵まれ、そうした 『勧め』 に根ざした己の志(?)で、今日まで勤めてきました。
    少し、 だいぶ?  現場の方々と すれ違っていたみたいに感じられた、 そんな今朝のやり取りです。
    多分、私にはいま 『勇気』が必要な局面なのだろうと、想像しています。
    使います。 あさって。 頑張ってみます。 ・・・仲間になりたい。
    ※初めからコメントがないと分かっていると、少し気が楽に書けます(笑

  2. 原さんこんばんは。
    カワクリのカウンセリングでは心理検査を始めたんですか。
    「自分から話すもの」という固定観念がカウンセリングにはありましたが心理検査からスタートと広告されてると入りやすいですね。
    心理テストは大好きでネットでたまにやります。
    それほど自分のことを知りたがっているのだと思います。
    そこら辺に転がっている心理テストは結構、納得いかないんですけど
    心理検査は受付の方の記事にあるものは受けたことがありますが、それは受け入れられました。

  3. 原さん、今晩は。
    「心理検査フィードバックコース」非常に興味があります。
    5回のアフターケアもついていてとても充実したものだと思います。
    原さんはお答えできないでしょうから、どなたかお返事を、このコースの料金はおいくらですか?保険適用外ですか?
    PS・・・大平さんあいかわらず絵うまいね!

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