志の輔らくごinPARCOを観る

8/Ⅰ.(日)2012
Aを誘って「志の輔らくごin PARCO」を観に行く。ハチ公前で待ち合わせ、お正月だから、ハチ公がしめ縄みたいなのをしていた。Aはハチ公前で、「こびとづかん、つながるマスコット」というのをくれた。↓。

きっと、落語のお礼のつもりなのだろう。僕は歩きながら、スクランブル交差点の真ん中で、開封し、「オオワレカワコビト」というのを当てた。↓。

そのままパルコ劇場へ、PARCO1の上にある会場で、1ヶ月に渡り連続公演して、延べ1万人を集客するらしい。↓。

去年の11月に談志が死んで、12月23日のサンリビの志らくや12月26日の「白談春」が追悼色が強かったのに対し、この会はお洒落で洗練されていて視覚的にも聴覚的にも色々な工夫がされていて、POPなエンターテイメントだった。シティ・ボーイズのライブみたいだった。
志の輔は、始めてパルコで落語をやった時に談志が来てくれて、最後に舞台のそでに腰掛けてトークをして、「他人の落語会で最後までいたのは、これが初めてだ」と賛辞を贈ってくれたなどと思い出を語った。そして、その当時、談志がよく演っていた「紺屋高尾」を今回の演目に選んだのだと打ち明けた。↓。

昔、談志が深夜テレビで「落語のピン」というのをやっていたが、確かあの番組の最終回でも談志は「紺屋高尾」をやった。紺屋の職人のもとに人気ナンバー1の花魁が嫁いで来るという夢のある噺だ。こんな時代にピッタリだ。
僕と、Aは落語を観終わったあと、109の近くの「くじら屋」に入る。くじらの歯茎、などというメニューがあり、珍しいものを注文してつまみにした。Aはお酒を呑まないので、僕は一人でいい気分になっていた。僕は、結構、人見知りをするというか、気を遣うというか、人の好き嫌いが激しいというか、誰かと呑んでも疲れるので、一人で呑むのを好む傾向にある。しかし、Aは気を遣わず呑める、数少ない友人の一人だ。落語のお礼に「こびと」をくれるような人だ、疲れる訳がない。Aがこっちをどう思ってるかは判らないが、似たように思ってくれてるといいと思う。次回は「どぜう」を食べようと約束した。「くじら」の次が「どじょう」というスケールの大→小が面白いと思ったから。
僕らは、その後、カラオケに行った。僕は、あまり人前で歌は歌わないのだが、Aと一緒の時だけは例外で、理由はさっきと、まぁ同じ。
Aには、自ら歌うことを封印した歌がいつくかあるそうだ。それは歌うのがとても恥ずかしい歌なのだそうだ。僕はてっきり加山雄三の「君といつまでも」のような♪幸せだな~♪と鼻の横をこすりながらセリフを吐く奴とか、「ど根性ガエル」の主題歌のような♪憎いよ~この~ど根性ガエル♪と叫ぶ掛け声のような奴が、恥ずかしい歌かと思ったら、Aが言うにはそうでないらしい。それは「黒歴史」とでも言うべき、振り返っても恥ずかしくなる時代に、熱唱していた歌で、それを歌うとその頃の自分を痛々しく思い出してしまうというのだ。だから、その歌ごと心の奥底に封印されたものらしい。
僕は、精神分析的な立場から、どんな邪悪な観念でも、一方的に抑え込むのは反対で、安全な場所を提供した上で出番を与えてやった方がよいと思うと、Aに伝えた。Aは、それもそうかな、みたいな反応をしていて、封印された歌の一部を歌っていた。その歌自体は恥ずかしい歌ではないので、聴いてるこっちからすれば、フツーの歌なのだが、Aにとっては勇気のいることなのだろう、判らないけど。
一方の僕の方こそお構いなしで、主に’70年とか’71年の歌謡曲を歌った。最近、キーを下げるというリモコン操作も覚えたので、女性の歌も歌えるから楽しい。堺正章の「さらば恋人」、小柳ルミ子の「わたしの城下町」、南沙織の「潮風のメロディー」、オーヤン・フィフィの「雨の御堂筋」、トワエモアの「誰もいない海」、内山田洋とクールファイブの「逢わずに愛して」、加藤和彦&北山修の「あの素晴らしい愛をもう一度」などを歌った。
つまり、お互いが勝手に歌っていた訳である。これなら、疲れないでしょう?。


8 Replies to “志の輔らくごinPARCOを観る”

  1. 先生がカラオケで歌った歌って、私がまだ生まれていないような時代のもばかりだから、歌詞を見てみたら、、、。
    先生、全部「悲恋」の歌ばかりですね。しかも、後ろ向きな歌詞ばかり。
    ず~んと、沈んでしまいそうな曲ですね。
    先生は、小学生の高学年のときにこんなに根暗な歌を歌っていたのですか?
    それとも、時代そのものが反映されているのでしょうか?
    お通夜みたいに、沈んじゃうよ。
    どうしたの?

    1. Freakさん
      いつもコメントありがとうございます。詞は確かに悲恋ですね。でも、メロディーは明るかったんですよ。子供達は、歌の意味もわからず口ずさんでいたものです。

  2. 最近、この歳になってから、キャンディーズの歌の歌詞がいいなぁ~と思うようになりました。
    私の世代は、ピンクレディーの方だったので、キャンディーズは既に終わっていました。
    今は、こんな曲に出てくるような内気な女の子なんて居ないじゃない。
    私は体型と雰囲気からいうと「スーちゃん」みたいな感じがする。
    衣装も全部ミニスカートで羨ましい。
    しかも、全部片思いの歌詞なのに明るいです。

  3.  先生は本当に落語がお好きなんですね。
     僕は桂歌丸さんの落語が好きです。
     寄席には一度も行ったことがありませんが。

    1. 太郎さん
      コメントありがとうございます。歌丸さんの独演会は、談志の独演会よりチケット料金が高い、って談志が言ってたのを聞いたことがあります。

  4. 先生、明けましておめでとう御座います。本年も宜しくお願い致します。
    年末年始とブログを見ていなかったのでご挨拶が遅くなりました。スミマセン。
    先生、Freakさんではないですが、レトロな歌のオンパレードですね~。渋いです。
    私も昭和の歌は良く歌いますが、先生には負けますね・・・・
    たまにはジャニーズでも歌って見て下さい。(嵐なんかどうですか?)

    1. Sinさん
      あけましておめでとうございます。次回のカラオケでは、’72年&’73年を中心に歌おうと思います。順々にやっていくので、あと20回くらいで‘嵐’に辿り着ける計算になります。

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