心の護美箱(32)~エヴァ(注・しょうもないネタバレ含む)

9/Ⅲ.(火)2021 はれ 綾波レイ1/1スケール等身大フィギュア180万円、予約開始。

昼休憩、商店街に出ると「山本のハンバーグ」の前にはワゴンを出してハンバーグ弁当を販売している。ココイチや松屋の入口にも「テイクアウト!」の大きな文字。僕の背後から来る自転車と正面から来る自転車が細い道を器用にすれ違うのは手慣れたものでそれが双方とも「ウーバーイーツ」の籠を背負ってるのだがそんな光景も見慣れてしまった。一体いつまで続くことやら?

昨日は「シンエヴァ」の公開日。たまたま3/8は月曜日だからクリニックは休診日。今は春休みなので「校医」もなくこれ幸いにと緊急事態下の中、二子玉川にエヴァを観に行った。すごく混んでた。客席も「市松模様」にせずフルハウス。ポップコーンもドリンクもOK。グッズ売り場だけ特設コーナーを設け、一度に5人しか入れない感染対策。一人出ると、係の人が「次の方どうぞ」と促して手指消毒してブースに入る。しかしその徹底ぶりゆえ、外は長蛇の列。あまりに長すぎて折り返し折り返しの列の最後尾はどこかがわからず。初期の地下アイドルの物販コーナーのようなカオス。地下アイドルはやがて「運営」ではなく「ファン有志」からの知恵で「●●ちゃん、最後尾はここ」というプレートが作られ、1番後ろの人がそれを頭上にかかげ後ろに人が来たらそれを渡す、というシステムが出来ていた。そのくらいすればいいのに、と思ったが、今はコロナだからなるべく無駄な接触は避けたいのでしょうね。とにかく「密」でした。僕は昼過ぎの回に行ったのですが関連グッズはほぼ品切れ。パンフレットは一人2部までという制限つきでした。自分用とクリニック用に二つ買いました。朝に早番のスーちゃんにそれを渡すと、彼女はまだ映画を見てないらしくそれまではすべての情報をシャットアウトするとネットもみてないらしい。そう言えば、僕もこないだ家に帰って録画した「R1」を観ようと楽しみにしてたのにたまたま開いたヤフーニュースで「ゆりあん優勝」という記事の見出しをみて、「なんだよ!ちくしょうめ!楽しみにしてたのに」と観る気が失せたのですが、こういうことも自己責任・自己管理が要求される世の中なのですね。だから火曜日に来た患者さんは「まだエヴァ見てないから何も言わないで下さい」と何人かに言われました。僕が、アスカのTシャツを着てたから察したのだと思います。

28才の患者さんが言ってたのですが、彼が14才の時に「劇場版エヴァ序」が始まったそうです。そこからエヴァを観出したそうで。エヴァに搭乗する資格のあるパイロットが14才という設定に引き寄せられ今回の「終劇」を心待ちにしていたそうです。14才の人がダブルスコアの28才になるってことはこの映画は「完結」に14年かかったのですね。

そう言えば、その頃はまだ「オタクは犯罪予備群」と思う親が珍しくなく、中高生が「不登校」になって「アニメ」を見始めると親は心配してクリニックに来たものです。しかし、うちのクリニックの飾りつけは当時からこんなものだから連れてきた親が愕然とし、子供の方がニヤニヤ笑って、直前までの力関係が一瞬にして変わるシーソーゲームがみれました。しかし、最早「クールジャパン」です。アニメは世界に誇る日本の文化。「ビードロを吹く娘」と「初音ミク」が同列で語られます。今の「鬼滅の刃」もすごいですがこれだけの市民権を持ったのは「ラブライブ」からじゃないかと思います。あの辺からスクールカーストの上の方の女子が公に「アニメを観てる」と言い出してました。

ここからは劇場版鑑賞にはあまり影響しない(?)ネタバレなので閲覧注意です。今回のエヴァは綾波が畑仕事をしたあとに入浴したりアスカが寝返りをうつパンティのアップがあったりアスカとマリのユリっぽい描写があったり見どころ多数でした。画像も綺麗で僕は知らなかったのですが映画というのは一つの制作会社が作るのかと思っていましたが最後のエンドロールをみてたら「ufotable」という文字があって、「あれ?キメツのじゃん」って思いましたが、どうやら一部を請け負っているみたいです。そういう作り方をするんですね、アニメって。音楽も良かったです。劇中で登場人物が酔っ払って歌う歌がよしだたくろうの「人生を語らず」だったのが意表を突きました。そしてストーリーはまさかあそこでああなってこんなになって最後にそうなるとは…。

最近映画を何回みた、という話を聞きます。僕が子供の頃は家庭用のビデオがまだ普及してなくてテレビは「1発勝負」でみてました。だから大抵、1度ですべてのセリフを一言一句覚えてしまいました。しかし、今は「あとでみれるや」と思うから集中してみないので鑑賞をないがしろにしています。中学の時、ブラバンの先輩に「レコードの聴き方」を習いました。「一生に一回しかこれを聴けないと思って聴け」。今回の映画に関してはそのように取り組んでみました。しかし、さっぱり意味のわからん映画でした。また見よう。

心の護美箱(31)がいっぱいになったから(32)を作りました。始めてこのブログを読む人は「何のこっちゃ?」ですね。そんな人はこちらを。→心の護美箱(31)

いい大人が若者の機嫌をとるように「鬼滅の刃」とか「呪術廻戦」とか「エヴァ」とかをみるべきか?という必要論が交わされることはないと思いますが、そんな不毛の地に意見を述べてみたいと思います。

昔、「戦争を知らない子供たち」の作詞をした北山修が言ってたのですが、北山修は五木寛之など「上の世代」に「お前らは戦争も知らないだろう」と責められたそうです。それで「戦争を知らない子供たち」の2番の歌詞の歌い出しは「若すぎるからと許されないなら、髪の毛が長いと許されないなら~」というプロテストでした。そんな北山修は後にそういう「子供たち」が「大人」になった時、「自分たちより下の世代」に対して「君たちはビートルズを知らないだろう?」と言っていくべきなんだと言っていました。そんなことを言われたって若い人は「ビートルズ?知らないよ。それがどうしたの?」と言うでしょう。いつの時代も「今の若い人」はそういうものです。そこに「戦争が」「ビートルズが」と説教がましく言っても響きゃしません。奴らには奴らの文化があるからです。僕は北山修が言いたいのはこういうことじゃないかと通訳してみます。それは大人たちは安易に若い奴らの文化を受け入れるな、壁になれ、みたいなことだと思います。80年代に学生運動は起きませんでした。代わりにヘンテコなムーブメントが多発しました。マンザイブームでビートたけし登場、YMOやRCサクセションの台頭。これらを前の世代の吉本隆明(吉本ばななのお父さん)は「全肯定」してて、僕は「ありゃ?このお爺ちゃん本当にキヨシローの良さがわかるの??」って不思議に思いました。そうなのです。当時18-9の若い奴には簡単に「大人」にはわかって欲しくなかったのです。たけしが大島渚の映画に選ばれたのは「勝ち残って認められたから」いいけど。無条件にはいやだった。だから何を言いたいかというと大人はあまり若い人の「はやり」を甘やかさない方がいいと思う。

BGM. よしだたくろう「人生を語らず」


明治座

7・11・14/Ⅱ.(日・祝・日)2021 今年はコロナで「チロルチョコ」買うの忘れてた。

1年以上前から話があったそうだ。明治座が高田文夫に直談判。「大阪ではない東京の笑いを」と。そして2部構成。1部はお芝居で、2部が寄席形式(日替わりゲスト、下を参照)。僕は7日の清水ミチコ、11日のナイツ、14日の志らくをとった。清水ミチコは初めて舞台をみたがテレビより全然面白くて驚いた。思わず武道館の配信チケットを買ったほど。ナイツは犯罪を犯した芸能人と定番のカラオケネタ。志らくはいきなり「魚屋の勝五郎は…」とまくらもなくいきなり喋り出し千秋楽最後の高座を「芝浜」でしめた。

明治座は都営新宿線の浜町からすぐ。

案内も分かりやすい。

駅構内のポスター。

ここが明治座。

お稲荷さんもある。

高田文夫ののぼり。かつて「三木のり平」や「萩本欽一」とあった位置に自分の名前があると感激していた。CMでおなじみの、オペンホーゼの提供。

第1部の喜劇のヒロインは田中美佐子だが、実質のヒロインは磯山さやかが演じる吉原の花魁・むらさき。

志村けんイズムを継ぐ女・磯山さやかは「志村魂」で明治座にあがったことも。三木のり平、コント55号、ドリフ、たけしと東京の喜劇をバトンタッチする遺伝子のメンバーが終結。磯山さやかは出しゃばらず、周囲を立て、カーテンコールででんぐり返しもせず(森光子・降臨せず)アイーンでも極力変顔をせず松村にふられても「フワちゃんのモノマネ」をしない、などスタンドプレーに走らず。イイ女だ。

松村は出る日と出ない日があったが、劇とは完全に独立したコーナーなので、いない日も代役はなし。「坂本龍馬のオールナイトニッポン」とビートたけしのモノマネでネタを披露。7(日)夜の部では、「麒麟が来る」の出演者のモノマネを次々やるが僕はみたことがないので「似てるんだろうなぁ」とは思うが面白さが分からず。しかしそれは僕だけではなく会場の客の反応は皆そうだった。そりゃそうだ。日曜の夜のこの時間のチケットを持ってる時点で大河ドラマを見ない人だ。

舞台は幕末。バカ殿様(前川清、元コント54号)がしょっちゅう吉原に行くから愛想をつかした奥方様(田中美佐子)が城を飛び出し、西からの流れ者の瓦版記者と恋に落ちる幕末版・ローマの休日。奥方の名前はオードリー・ヘップバーンならぬ鳳(おおどり)、瓦版屋はグレゴリー・ペックならぬさすらいのグレゴロウ(東MAXとハマカーン・浜谷のダブルキャスト)。どちらも良かったが、東MAXが気障で良い演技だ。ネタバレだが、グレゴロウの正体は、実は坂本龍馬。とっくに奥方に見破られていたというラストシーンで「日本の夜明けのために暴れて来ます。いい、龍馬の休日でした」と啖呵を切り、奥方が「何をおっしゃる、こっちだって老婆の休日だったぜ~」とオチをつける。

ラストのエンディングは全員がポップな曲にあわせて振りをつけて踊る。松村が磯山さやかの横でお腹を出して短い手を一生懸命振って踊る姿に感動。「この踊りがもっとも嫌だ」と漏らしていた前川清の踊りは緩慢で(前川清は72才。高田文夫も72。ちなみに菅総理も72才)もしも殿様が踊りを踊ったらこんな感じだろうという妙なリアリティーが笑いを誘う。

これはお土産のパンフレット。待合室にあります。

会場では高田文夫の新刊を先行発売。「ギャグ語辞典」はあいうえお順で最初が「アイーン」。これは志村けんに敬意を表して1発目に持ってきたそうだ。

これも待合室にあります。ちなみに2番目は伴淳三郎の「アジャパー」。

千秋楽の前日は行きたかったが土曜なので行けず。午前が志の輔で午後が爆笑問題。今回の明治座はコロナもあり大赤字。それでも決行したことに意義がある。正直、7(日)はワンブロック15席あるのに4人くらいしかいないガラガラ。日が経つに連れ客席も埋まって来た。爆笑問題の田中がくも膜下出血で倒れたから急遽、太田が高田文夫と漫才コンビ「爆笑大問題」を組み、これが話題でソールドアウト後も問い合わせが殺到。そこで配信も決定。これまでの赤字を少しでも補填しようとの算段。高田文夫曰く、「古典落語というのはあるが、補填(ほてん)マンザイ」とうまいことを言う。太田も手応えありで高田文夫に「これでM1に出ましょう」と悪ノリ。しかしやはりいつも思うのだが爆笑問題で「おかしいのは太田じゃなくて田中」で、太田と当日会った田中は太田がこれから明治座で高田先生と漫才だ、と伝えると、「いいな~、俺、見に行っていい?」だって。誰のせいでそうなったと思ってるのか。さすがである。

さて明治座の記事はここまでです。ところで僕の最近のお気に入りはEテレの「ゴーゴーキッチン戦隊クックルン」ですが、一昨日の「キヌさん、怪人にねらわれる!?」は神回でした。アニメパートでコショー怪人「ペッパー警部補」が登場しましたが、それを受けて本人パートでアユとコムギがピンクディーの「ペッパー警部」をワンフレーズ歌って踊るというサービスシーンがあり。フキノスケがカセットデッキを止めることで、二人がズッコケて曲が終わりになるコント仕立て。「クックルン」は小学生の女子2人と男児1名の3人組で番組ではお料理の他に歌や踊りも披露するが、「さくら学院」と比べてみるとそもそも楽曲の洗練度が違うので単純比較は出来ないが、クックルンの3人の踊りはモタモタしてて、物理学的にいうと引力に負けていてジャンプなども体が重そうなのです。跳躍力もなく身体能力の差が歴然です。ま、そこがいいのですが。ところが、この「ペッパー警部」でズッコケる時のコムギの仕草が「ちょいとごめんよ」的な手刀を作り片足立ちで「オットット」みたいな足取りが往年の「電線音頭」のベンジャミン伊東を彷彿とさせたから、是非コムギを明治座の舞台に立たせ「てんぷくトリオ」の遺伝子も継承して行きたいと思わせるものでした。その神回をユーチューブでみつけました。

BGM.  クックルンの神回


愛してちょうダイナ

19/ⅩⅠ.(木)2020 はれ 小林麻耶の夫が涙で謝罪(ユーチューブチャンネルにて)

不思議の国のアリス、のアリスの飼い猫の名前は、ダイナです。
続編.・鏡の国のアリスの冒頭でダイナが仔猫を生みます。その名前が、キティです。
サンリオのキティちゃんはここから来てるそうです。
小学校の頃、女子が持っていた「いちご新聞」に書いてありました。
いちご新聞とはサンリオが毎月出してる機関紙で10日が発売日です。
いちご新聞なのだから、15日発売にすればいいのに、と思います。

一昨日、診療を終え、階段を降りて、駅へと向おうとしたら、くすりのセイジョーの前に女の子が立っていた。
アジア系の背の低い子で何かに困っているようだった。「道に迷ってるのかな?」と思って声をかけたら、可愛い子で、手書きのポップ(綺麗な日本語で、色んな色でデコレーションされてた)を見せ、
「私はダイアナと言います。留学生です。今、コロナで生活に困窮しています」と、だから何?と思ったら、
「手作りのお菓子があるので買って下さい」と紙袋の中身を見せられた。
僕は食物に関しては潔癖症なので、断って帰ったが、途中の道で「やっぱり可哀想だな」と思って引き返そうかと思った。でもやめた。
クセになってもいけないし、厳しいけど世の中そんなに甘くないから。
そしたら、受付のスーちゃんもダイアナに捕まっていたそうだ。
スーちゃんはイヤホンをしてたから何を言われたかわからなかったが、やはり何か困ってるのかと思い、イヤホン外して聞いたら、「お菓子を買って」と言われたらしい。ダイアナ、すごいな、カワクリの二人の足を止めさせた。
しかし、スーちゃんによると、「今、こういう詐欺が流行っているらしい。それに路上でお菓子を売るのは違法だそうで、そうじゃなくても何が入ってるかわからないから捨ててる人が多い」という。
値段も一個、千円とかするらしい。

コロナで困窮してるのは外国人留学生ばかりではない。ちょっと前にナイナイの岡村がラジオで問題発言して謝罪したような現象が身近で起きている。
僕は基本的に職業に貴賤はないと思っているし、人類で一番古い仕事は「売春」だと中学の時に習ったし、風俗関係の仕事についてる女友達もいるし、そういう場で救われてる男がいてそれを糧に頑張って世の中は循環してることも実感しているが、
小さい時からみてる患者さんが「お金に困るから風俗で働こうと思う」と聞くと、切ない気分になる。
お金が必要ならその分やろうか、とか、でもそうすると本人のプライドを傷つけそうだから、出勤時間の予約を全部抑えてやろうかとも考えた。
しかし、そんなことしても何の解決にもならないかぁと悶々としてる訳である。

若い頃に友人と知らない町で、フィリピン・バーに入った。接待を伴う店である。友人は隣に座ったフィリピン人を気に入り、2万円を手渡して、「これをやるからこんな店をやめて国へ帰れ」と諭してて、店の人に怒られてた。僕はそれをみてて、そんなことで辞める訳ないじゃん、と思ったものだが、今や自分が同じような発想になっていた。
そんな過去もひっくるめて余計な事を考えさせやがって、急に腹が立ってきた。チクショ~、ダイアナめ。

BGM. 谷啓「愛してタムレ」


ザギン

16/ⅩⅠ.(月)2020 暖かい。BABYMETAL10年目にして紅白初出場。ゆいちゃんの一夜の復活はあるか?

久しぶりに銀座に行きました。戸越銀座じゃないですよ、新富町。ジャズ用語で言えば、ザギン。銀座をひっくり返してザギン、六本木はギロッポン。植木等の「無責任一代男」の歌詞で、人生で大事なことはタイミングにC調に無責任、のC調とは「ちょうしいいー」を逆さまにしたもの。サザンの歌で「C調言葉にご用心」なんてのもありましたね、あのC調です。ジャズ用語以外でも、落語の「らくだ」は「堕落」、山谷の「ドヤ街」は「宿街(やどがい)」から来てるって。とりあえず知ってることだけ書いてみました。そう言えば、タモリも本名の森田の逆さまだ。

で、ザギンに何をしに行ったかと言うと、ネイルをして来ました。生まれて初めて足にネイルをしました。鬼滅の刃。↓。

手の方はOLさん風にしてもらいました。↓。

もうすぐクリスマスだから、そんなデザインです。陰気な世の中だから、皆さんが少しでも明るくなればとやってみました。

BGM. 初音ミク「C調言葉にご用心」


人間ドックのご報告

10/Ⅹ.(土)2020 台風。昨日の「グッとラック!」池袋事故のニュースで、フワちゃん号泣。

木曜日のロンドンハーツ3時間スペシャルは、女性タレントの体力測定&運動会。総合で、みちょぱが史上初の4連覇を果たしたが、志村けんイズムを継ぐ女=磯山さやかも体操着で登場。磯山さやかはユーチューブにも進出し、ひたすら唐揚を食べるという癒しの動画を配信中と評判だが、今、クリニックのパソコンの壁紙は、磯山さやかが体操着で唐揚を食べてるものだ。話は脱線したが、磯山さやか36才は、走り高跳びで早々と脱落したが、残りの優勝者を決めるのを待つ時間が嫌なので、そのコーナーを取り仕切り、バーの高さを一気に7センチ上げさせたりして、自分は競技には参加せず「これをクリア出来るのは4人ね」などと予想屋みたいなことをして、オアシズ・大久保的なポジションをうまくこなしていた。

何を言いたいかというと、健全な精神も大事だが、その器としての体や体力も重要だということで、皆さんにご心配かけた、カワクリ夏休み中の人間ドッグのご報告です。

結論から言うと、僕の人間ドックはまるで無事でした。
数年前に「大腸ポリープ」を切って、細胞診に出して、結果を聞きに行かないまま、その後の検査をしてないから、腸の覚悟はしてました。
また数ヶ月前、救急搬送された時、脳の大動脈瘤を指摘されてたので、脳も。今回の検診はその二つが軸でした。
しかし、結果はあっさりしたもので、「胃腸はきれい」で「脳の動脈瘤も消えてなくなっていた」とのこと。
宗教変えたのが良かったかな?うそです。という訳で、肥満以外は何も問題なかったです。最後に医者と話すのですが、その医者が「骨密度が低いから、病的骨折に注意」と言いました。病的骨折とは、ほんのちょっとぶつけた位で骨が折れてしまうことだそうです。予防はカルシウムの多い食べ物を食べる事だそうで、「たとえば、牛乳飲みますか?」「いいえ」。「チーズやヨーグルトは?」「嫌いです」。「小魚を丸ごと食べるのも良いです」「あっ、それならこないだ、天然鮎の塩焼きを頭からかじって骨まで全部食べましたよ。内蔵もね、食べちゃう。ただ天然鮎がなかなか無くてね。養殖物は緑っぽいけど天然物は金色をしてますからね。香りも天然物はスイカのにおいがする」と僕が答えると医者は「……」、僕がもう一度「天然鮎は金色でスイカの香りがしてね。中々無くて。こないだその天然鮎をね、塩焼きにして、頭からかじっちゃう。内臓も骨も丸ごと食べちゃう。前に勤めてた岡田さんに、センセーは猫みたい、なんて笑われちゃって」と言うと医者は「じゃ、大丈夫です」と面倒くさそうに話を切り上げました。

今回は、東京ドームの近くのサービスがいいところを選んでもらった。で、今回の豪華なプランは、病院に泊まるのではなく連携してるホテルに泊まります。1日目に問題の大腸ファイバーがあり、そこでもしポリープがあったら即手術の契約で大腸ファイバーでポリープを切除したら、さらに1週間は飲酒・旅行も禁止とのことでした。しかし、セーフ。夕飯はホテルに移り、由緒正しそうな会席料理。そこのおカミがやりてババァみたいで、酒をすすめてくるが、「お前、俺が人間ドックと提携してるの知ってるだろ!そんなもの飲めるか!」と一喝してやりましたよ。明日は胃カメラだから7時半以降の飲食とお酒は禁止の決まりなのですから。

そんな感じで運ばれてくる料理が思いのほか美味しそうで、そしてたまたまスマホみたら、TOKIOの山口君が酒でしくじった、と袋叩き。特にネット住人の彼に対する意見が厳しくて、読んでてつらくなりました。山口君はファンから「達ちゃん」と呼ばれてて、僕も「達ちゃん」だから親近感を覚えたのでしょうか?「人間、酒くらいのむよ。いくらなんでも可哀想だろ」と思い、「せめて俺だけでも味方してやるか、ここで呑まずして男か!」と、日本酒を六合飲んじゃいました。翌日、バレなかったから良かったですが、でも、その後のニュースでみたら山口君の推定飲酒量は、日本酒に換算すると8合らしいですね。…2合、足りなかった。わりぃ。

翌日の胃カメラは鼻から入れてやったのですが、僕の鼻の穴は狭いらしく、なかなか入りづらく、おまけに前の日にルール違反の飲酒をしてたから、「酒臭いのがバレたらどうしよう」という後ろめたさも加わって、罪悪感が強まると人間は逆ギレするようで、僕は「いて~よ!いて~よ!」と大騒ぎしました。すると、介助についていた看護婦さんが「大丈夫ですよ。力を抜いて」と優しく耳元でピアニッシモで囁いて、僕の手を握り、肩から腕のあたりを優しく何往復もさすってくれました。とても心地よくて安心しました。その看護婦さんは「沼倉さん」と言う名で、上の一文字「ぬ」を抜くと「まくら」になるから、安らげるサブリミナル効果もあったのかも。
これは案外、ウケルかもしれない。つまり、一方で痛い事をして(たとえば、ペンチで生爪を剥ぐ)その背後から優しく「大丈夫ですよ。痛いですね。可哀想に」などと言いながら背中をさするサービスです。「沼倉さん」を引き抜き、後は採用する人材も名前に「まくら」の付く人を募集。たとえば、山倉さんとか生倉さんとか鎌倉さんなど。でも、これって風俗扱いになっちゃうのかな?着衣でも十分、いけるのだが。
ま、そんな訳で病院のアンケートには、「ナースの沼倉さんのナイチンゲール精神に救われた。彼女にボーナスを!」と書いておきました。ほんの気持ちです。

という訳で僕は元気です。だから皆さん、全力でぶつかって来て大丈夫ですよ!ご心配かけました。

BGM. 薬師丸ひろ子「すこしだけやさしく」


お寝坊さん

9/Ⅸ.(水)2020 はれ 志村けん、浅草芸能大賞の特別功労賞。

先日、洗濯物を出したら、靴下が片っぽない、と言われたのですが、どこを探しても見つかりませんでした。僕はほぼ毎週、日曜日、近所のイタリアンに行きます。昼から飲める店だからです。すると、 店の女の子から、「これ、忘れ物です」、とビニール袋に入れた片っぽの靴下をもらいました。↓。


まるで、検察が発表する、犯人が所持してた違法薬物の証拠品みたいですね。

僕は大抵、この店で、ワイン2本はあけて、記憶をなくして帰ってきます。だから店の人も慣れっこです。さて、お酒もほどほどが大事です。さまないと、重要な用事に寝坊するかもしれないからです。そんな訳で、今日は寝坊の話を3件します。

まずは、10年前の記事から。↓。

 

5/ⅩⅡ.(日)2010 まさかの…
今日は、しょこたんのファンクラブ限定のバスツアー。この日を、楽しみにしていた。

室内履きを用意しろ、と言われたので大岡山北口商店街で小学校用の上履きも買った。↓。
名前も書いた。↓↓。



前の晩、もらった芋焼酎「赤兎馬」を、柳家三亀松の都々逸を聴きながら呑んで空けたら、まさかの寝坊で不参加。ショックで、一日寝ていた。

それを知ってか知らずか、徳田さんが、「吉田さんって、ショコタンに似てませんか?」と問題発言をぶちかました。絶句する僕に、徳田さんは、「いやっ、ちょっとした表情とか、…仕草とかが…。ね…。(汗)。」ってとりつくろった。
一方の吉田さんには、「徳田さんとショコタンって似てると思うんですけどぉ」とすえ恐ろしいことを言われてしまった。
まるで、2人で「ショコタン」をなすりつけ合ってるみたいだ。何じゃ、ソリャ?。
下は、今週のお花。↓。ひまわり同士が、「あなたの方が似てるわよ」と譲り合ってるように見えるのは、猛暑のせいか?。


「中川翔子バスツアー」、まさかの寝坊で不参加のショック以来、ファンクラブ「ギザぴんく!」の会費を滞納していたため、ファンクラブからお知らせが来なくなり、ライブのチケットもとれなくなった。そう岡田さんにこぼしたら、「先生は、もうショコタンのことを好きではないんですよ!」と、まるでFBI心理分析官のような鋭いまなざしと口調で断定されてしまった。何じゃ、ソリャ?。

 

ついで、2年半後の記事。↓。

 

26/Ⅱ.(火)2013 曇り
先週の土曜の外来をいつもより早く終わらせたのは、翌日に「しょこたんバス・ツアー」があるからという理由ではなくて、その日の夕方から漢方薬の研究会があるからでした。それに参加するため。ところが、土曜日の外来は混雑して、皆さんには早く来ていただいていたのに、長くお待たせしてしまいましたね。すみません。
僕もお昼休みなしのノン・ストップ外来でやったのですが、研究会には間に合わない時間になってしまいました。
徳田さんも6時でカウンセリングが終わりだったので、僕らは遅番の天明さんと3人でご飯を食べに行くことにしました。
普段の土曜日より2時間も早いあがりです。商店街の空もまだ夕方の空です。僕らは、少し得した気分で、肉食になりました。
自由ヶ丘に、「焼肉ハンター」という勇ましい名前の店があり、大岡山からはそこが近いし、美味しいのでそこに行きました。
僕らは、3人で、タンやカルビやハラミやロースを2皿づつくらい食べて、ビールやマッコリや黒烏龍茶を各々、飲みました。
スタートが早いから余裕しゃくしゃくで、一週間の終りが、こんな感じでお疲れ様会みたいになって、皆、喜びました。
僕らは、少し調子に乗っていて、余裕しゃくしゃくが裏目に出て、誰も腕時計をしていなくて、誰も時間を気にしなくて、
おまけに「焼肉ハンター」が遅くまで開いてる店だから、何かの拍子に、「今、何時?」と一斉に携帯orスマホを見たら、午前の1時1分でした。
もう終電もなくなっていました。
女性をこんな遅くまで引き止めてしまったのは申し訳なく思ったのですが、
2人は僕の明日の「しょこたんバス・ツアー」を心配してくれました。
東京駅7時15分集合だと、耳にタコが出来るほど、聞かされていたからでしょうね。
自由ヶ丘は、開けた街なのですぐにタクシーは拾え、2人を車に乗せてから僕は悩みました。
6時に家を出るとして、あと5時間、ここで仮眠をとるか徹夜で行くか。
しょこたんのイベントは体力勝負だ、徹夜では無理だ。
携帯のアラームの他、家にある目覚まし時計をあるだけかき集めてかけたけれど、一昨年の悪夢が再来、翌日、目が醒めたらお昼の11時だった。
携帯の着信履歴には、「しょこたんバス・ツアー」の係りの方から、4件の電話をもらっていた。
7時15分集合なのに、最後の着信は7時45分で、バスは僕のことを30分も待っていてくれたのだ。
「しょこたんファン・クラブ」はやさしいですね。
そして、もしこの記事を見てて、バス・ツアーに参加した方がいたら、すみません、出発を遅らせたのは僕のせいです。
迷惑かけてしまいましたね、申し訳ないです。
翌日にメールのやりとり、2人とも無事帰れたと確認し安心、2人は僕のバスツアー不参加の報を聞いて残念がっていました。
しかし、「焼肉ハンター」に6時間近くいたことには一同、ビックリ。今度は営業時間を確認して入ろうと学習しました。
言い忘れましたが、「漢方薬の研究会」関係の方、急に行けなくてすみませんでした。
しかし、今回は結構マッコリを呑んだのですが、乾杯の前と寝る前に「五苓散」を飲んでたら、まったく二日酔いしませんでした。
今までに二日酔い予防には色んなドリンク剤などを試しましたが、「五苓散」が断トツで効きますね。
念のために、翌朝にも飲むと、より効果的ですね。※効果は個人的な感想です※
下が、時間も忘れる自由ヶ丘「焼肉ハンター」。牛一頭買い!!、だって。↓。

 

3発目は6年前ですね。↓。

 

18/Ⅴ.(日) 2014 晴れ
お陰様で、学会、終わりました。
本番は朝9時からだが、シンポジストは朝8時半に集合。これは、絶対、寝坊すると思ったので、徹夜して行くことにした。
いざ徹夜すると決めると、時間がいっぱいあったので、演目を8題、作った。
朝、6時にクリニックから自宅に帰り、シャワーを浴びて、学会用の衣装に着替える。
自宅の浴室の鏡に映して撮影してみた。
紺と赤のストライプのセットアップのスーツに、ネイビーのTシャツの柄は、写真では判りにくいが、若い頃のミック・ジャガー。
靴下もストーンズの柄にした。鞄は、赤。↓。


靴は、中のTシャツと合わせて、水色。キラキラしたものが、散りばめてある。↓。


会場には僕が1番乗りだった。
どこが受付かも判らないから、直接、会場の前で待った。
しばらくすると、司会の先生とシンポジストの先生2人が現われた。皆、友好的な人で良かった。
1人の先生は、以前に何かの研修会で一緒になったことがあるらしい。そう言われると、思い出した。
僕は、初めて人と会う時は、一応、臨戦態勢で行く。でも、その必要はなさそうだったので、すぐ解除した。
発表の順番は、「年の順」にした。僕は、2番目。
僕はそこで3人が首から名札をしてるのに、気付き、僕より若い先生に、<それ、どこで貰ったの?>と聞いた。
すると、その若い先生は、「あれ?送られて来ませんでした?」。<いや>。
「ひょっとして申し込みしましたか?」と若い先生。<申し込みって何?>と俺。
「学会に登録しました?」。<知らない>。
「学会参加費は?」。<まずい?>。
ちょっと間があって、若い先生は「ま、いいでしょ」と苦笑。俺もつられて、<ま、いいや>と笑った。
司会の先生が、シンポジウムの趣旨を話、僕ら3人を紹介し、スタート。ちなみに、2人の先生は、パワーポイントを使ってた。
僕は本番では、原稿を読まない。アドリブで喋る。一応、前もって、原稿を作って、それを頭に叩き込みはする。
でも、本番中にはそれを見ない。その場で頭に浮かんで来た事を話す。その方が活きた言葉になる。
だから、話が脱線したり、飛んだりするが、原稿にはない、その場で思いついたことも話すので、僕の発表は臨場感がある。そして、僕は思ったのだが、もし急な停電が起きたとしても、発表のクオリティーに変化が出ないのは僕だけだ。

やっと、開放~!
さて、まだ油断は出来ない。昨日は徹夜だから、ここで仮眠したらアウトだ。
そこで、僕は寿司屋に行き、きゃりーちゃんのライブの時間まで一杯やることにする。
店主が「良い天気ですね~」と言うので、<朝から、学会発表だったんだ>と言うと、「それはご苦労様」と労ってくれる。
刺身や焼き魚を食べながら冷酒を3~4本、呑んだまでは覚えてる。
僕は、そのまま、店のカウンターで、居眠りをしてしまった。
ハッと、目を覚ましたら、時計の針は、午後4時を回っていた。きゃりーちゃんのライブの開演時間だ。
起こせよ、寿司屋!

以上、お寝坊×3、でした。


さ学閉校~舞浜に連れてってあげる。

2/Ⅸ.(水)2020 はれ、お昼にゲリラ豪雨 台風10号、昨年15号より強い恐れ

加山雄三が小脳出血で救急搬送され治療中だ。意識はあるという。昔、「昭和の爆笑王」林家三平が、倒れた時、救急隊に意識を確認されるため、「お名前は?」と聞かれた時に、「加山雄三です」と答えたというエピソードは有名だ。加山雄三も名前を聞かれたら、「加山雄三です」って答えるのかな?加山雄三って、上原謙の息子だから、きっと芸名のはず。そんな時は、本名を言うのかな?立川談志は病院で、「松岡さん(談志の本名)」と呼ばれても、腕組みして返事をしなかったときく。「おれは談志だ」って言ってたらしい。芸人はこうあって欲しい。是非、加山雄三も「加山雄三」と答えていて欲しいものだ。同様に、タモリも「森田一義です」などと言わずに「タモリです」と答えて欲しい。さんま、も。だからと言って、こぶ平あたりに、「林家正蔵です」などと威張られても困るのだが…。

そんなことはどうでもいいが、皆さん、大変です。2010年から、成長期限定ユニットとして活動をしてきた さくら学院が、2021年8月31日を持って閉校することを発表しました。コロナはこの世から色々な大切な物を奪って行きます。今日はそんな無念さを皆さんと共有するため、さくら学院際のレビューを編集して再録しますね。さ学、とは、さくら学院の略称です。4年前の記事です。↓。

 

13/ⅩⅠ.(日)2016 今日は舞浜
クリニックは今、カードキャプターさくらフェア展開中です。↓。


さくら、と言っても、さくら違い、今日は、さくら学院の文化祭に行ってきました。舞浜アンフィシアター。

会場の舞浜アンフィシアターは、東京ディズニーランドのエリア内にあるイクスピアリの中にあります。さて、舞浜アンフィシアターに行ったことのない方やこれから行く人に行き方を教えてあげましょう。
まずは、舞浜駅で降ります。左手に、イクスピアリがあります。↓。


右手の方に行くと、クロックスがあります。その右方向に階段があるので、そこを降ります。↓。


すると大きな通りに出ます。そこを左に。アンバサダーホテルの方に進みます。↓。


進行方向左手に、アンバサダーホテルがあります。花壇が綺麗です。↓。


アンバサダーホテルの入口。薄ピンクのお花が、ミッキーの形に植えられています。↓。


そこを越えると、左手に見える白い屋根のドームが、舞浜アンフィシアターです。↓。

ここは、しょこたんの30才のバースディをやった僕にとっては聖地です。
円形のコロシアムで、どこからでも見やすいです。
僕は、しょこたんの4公演を(2日間2公演づつ)別の席から観てるので実証済みです。
そんな僕の席は、A2列。しょこたんの時もそうでしたが、1列目には人を入れないので「2列」というのは最前列。
日頃の行いが良いのだ。運はこういう所で使いたいものだ。↓。


さくら学院のライブはスタンディングは禁止。皆、着席したまま応援用のフラッグを振る。下が、フラッグ。↓。


僕は最前列だから一生懸命に旗を振ろう。
こないだ友人(女)が好きなアーティスト(男)のライブへ行ったら最前列だったそうだ。
彼女はレアなグッズやTシャツで完全装備して行って一心不乱に応援したら、それにエキサイトしたアーティストが、ステージ上から手を伸ばして彼女の頭を抱えてギュッと自分の胸に抱き寄せてくれた、という話を聞いたばかりだ。
あわよくば僕も同じ目に…?
さくら学院のステージはメンバーが動き回るから、全員のメンバーが交代で目の前に来てパフォーマンスをしてくれる。
外タレのコンサートなどでは座った席運で、「ずっとベーシストしか見えない」なんて悲劇もあるが、それがない。
至近距離で全員のメンバーを観たのだが、中でも、さすが、倉島 颯良、と、岡田 愛、のオーラは別格だった。
彼女らはステージ上からのぞきこむような姿勢でこちらを見て、目と目が合ったら、ニコリと微笑む。
手を伸ばせば届きそうな距離だ。嬉しさ(?)を通り越した。と・ま・ど・い。ドキドキ。
少女には無条件に「正義」があるらしく、彼女らは絶対的な自信を持っている。正直、ちょっと怖かった。
山道で熊に遭遇したら、下に逃げるのではなく、上に登れという。
そうすると熊より目線が上になり、熊は自分より大きいと勘違いして逃げて行くそうだ。
そんなエピソードを思い出して、後日、大平さんに話したら、「じゃ、センセーが、熊ですか?」と笑われた。
スタンディングは禁止、にはそういう効果もありそうだ。
太宰治の「女生徒」の一節ではないが、もしこの中から誰か一人を選んで結婚しなくてはならない、としたら…、
などと考えたら、僕は、新谷 ゆづみ、にします。
彼女は僕の好みの風貌で、かつ、前に立たれても心に非侵襲的だったからです。
下は、当日の販売グッズの生写真。左から、2番目が、新谷 ゆづみ。↓。


さくら学院祭、のオープニングは、まさかの夏にやった舞台「秋桜(しゅうおう)学園合唱部」のパロディの寸劇で始まりました。
これは、さくら学院の制服ではなく、セーラー服だから新鮮です。
11月3日にDVDが発売されていますが、今は売り切れで追加生産中です。
秋桜学園は、人里離れた田舎にある由緒正しいお嬢さん学校で、規律の厳しい寮生活を送っています。
そこに破天荒な少女が転校してから巻き起こるドラマで、「イジメ」が原因で廃校の危機にある学校を、女生徒達が合唱部を立ち上げ、コンクールを勝ち進むことで学校を救うというストーリーです。
僕はこの舞台を観た時、映画「野のユリ」を思い出しました。
「野のユリ」は母が好きな映画で、子供の頃、何度も何度もテレビの洋画劇場で放映されていました。その都度、母は、「野のユリ」は良い映画ねぇ、と感嘆していました。

文化祭は、寸劇で始まり、歌もあり。中でも、面白かったのは、「さくらデミー女優賞」。
6人のメンバーがエントリーされていて、ラブコメっぽいシチュエーションに合わせて、男がグッと来るセリフを(女でも可)各自が考えて、女優になりきってセリフを言う大喜利風の好評企画だ。
ちなみに男役のセリフは会場の観客が全員で声を揃えて(揃わない)担当する全員参加型。
お題のシチュエーションは、
ヤンキーにからまれてるところを先輩が助けてくれる。ところが先輩はヤンキーにボコボコにされる。
そこに駆け寄って、「センパイなんでそんなに無茶をするんですか?」とメンバーが言う。
すると先輩(観客)が、<それは、俺はお前のことが、す…す…なんでもねぇよ>と答える。
ここまでがシナリオ。
それを受けて、どんな歯の浮くようなフレーズを言うかを競い合うのだ。
そこで何が面白かったかと言うと、コンテストの形式をとっているから、一人づつが前に出て演じる時に、
残りのメンバーは後ろで待機して、順番の子のセリフを聞いているのである。
僕は席がステージに近かったので、センターで演じてる子より、残りの5人のリアクションがよく見えた。
後ろに控えてる彼女たちは、「off」で、スクリーンにも、セリフを言う順番の子のアップしか映らない。
つまり、後ろの彼女らの「素の顔」が見えたのだ。
それは、たとえば、ある者は「キャー」って叫んで嬉々として両手で自分の頭を抑える、とか、
ある者は、凍えるように自分で自分を抱きしめるようなポーズで目を閉じたまま俯いて顔を左右に振る、とか、
ある者は隣の者と手を取り合って地団駄を踏む、とか、
ある者は幼稚園のお遊戯の小鳥のダンスのように両手を羽の様にして、チュンチュンと飛び跳ねる、とか。
しかし、彼女らは、アイドルだ。
だからファンに見られてることを意識してステージに上がってる訳だから、その時点で「素」とは言えない、とも言える。
しかし、そこは反論したい。
お笑い芸人の誰かが(フジモン?)、アイドル全盛期の小倉優子のことを回想して、こんなエピソードを言っていた。
それは公開番組の収録で、お笑い芸人が下ネタを言ったら、小倉優子は大笑いしたのだが、カメラが小倉優子の顔をとらえた瞬間に、不機嫌そうな表情に切り替えたそうで、そのタイミングがバッチリで、
「この子は、プロやわぁ」と思ったそうだ。
そんな、「公開番組の収録中に小倉優子が下ネタで笑う」、を「素」だとカウント出来るのなら、
さくらデミー女優賞のこの子らのリアクションも同じ次元のものとして「素」と呼んでも許されるのではないだろうか?
つまり何を言いたいかと言うと、「素」の顔が見れて良かった、というお話でした。

BGM. さくら学院「目指せ!スーパーレディー」 私立秋桜学園ver.


濁音と半濁音の日々~おフランスへ連れてってあげるざんす。

26/Ⅷ.(水)2020 はれ フランス人権宣言記念日。爆笑問題・田中コロナ陽性。

おそ松さんのアニメ3期が10月に決まったのは嬉しいことだ。初期設定では、イヤミはフランスに行ったことがない。そんなイヤミに変わっておフランスへ連れてってあげるざんす、という企画です。まずは髪型から、パリ人に舐められないように、美容師さんと相談してフランス人形風にしました。↓。


美容師さんのアイデアで、髪色には、少しプラチナを混ぜて、完成。↓。

2013年の夏休み。そもそも僕は、この夏は北海道に行きたかった。「カシオペア」という豪華寝台車に乗りたかったのだ。
しかし、これは賛同が得られず、代りに提出された代替案が、「パリ」であった。
パリなら、絵画鑑賞も興味があるし、「地下鉄のザジ」も好きな映画だから、その話に乗った。現地について、僕が、「美術館は何日目?」、と聞くと、
「美術館?寺院じゃない?」との答え。
僕が、「地下鉄も見たいな」、と言うと、
「地下鉄?レンタルサイクルじゃない?」と返ってくる。
おかしいな、何か話が噛み合わないぞ、と思って、よくよく聞くと、
旅先は、「パリ」じゃなくて、「バリ」だってよ。
「゛」と「゜」、聞き間違えた。
と言う訳で、早とちりはいけませんね、という教訓でした。フランスじゃなくて、バリ島だって。「リゾートだよ」って念を押された。
それはそれで結構な話だが、フランス人形の髪型、無駄じゃん!

バリは飛行機で6時間、時差が1時間だそうだ。

この旅は、僕と女性2人の3人旅。
スポンサーが僕で、向こうでの工程は女子まかせ。
2泊を山で、2泊を海で過ごすスケジュール。
空港からバスで1時間、山の中のこじんまりとしたホテルだが、一人一人に面倒見が良い。
ホテルは街のようになっていて、道のそこかしこに、花のお供えがある。↓。


ホテルの中はバギーで移動する。お部屋は一軒家のようだ。↓。


プールもついている客室で、ここでのんびり読書も出来た。↓。


朝は、朝食専用のレストランへ。↓。
女性陣が言うには、「虫対策が良い」のもこのホテルの決め手のポイントだったそうだ。


初日は、あらかじめ予約しておいたスパへ。スパから車がお出迎え。
エクスポのために作ったという海を渡る橋は、まだ無料らしく、1月から有料通りになるそうだ。
片道2車線&バイク専用2車線の計4車線からなり、車道とバイク道が完璧なコンクリートの壁で仕切られていた。
そう言えば、至る所に、「APEC2013、インドネシア」と書かれた旗やのぼりが飾られていた。
スパのメニューは、ボディ・フェイシャル・クリームバス・シロダーラ。
下は、スパ後のミーゴレン。ケチャップで「TATSUJI」と書かれてある。↓。


その後、ホテルに戻り、アフタヌーン・ティー。夜は、川沿いのレストランで。
この川には近所の人がよく沐浴に来るらしく、地元の生活が垣間見れるスポットらしい。
翌日は、ウブドの町まで買い物。ウブドは離れているから、ホテルの車で送迎してもらう。
つまり、ここのホテルはそのくらい観光地ではなく、ゆっくり出来る場所にあった。
案外、バリでは、海より山を好む人も多いらしい。
ウブドまで、車で移動中、犬やニワトリが放し飼いの光景がよく見えた。
犬は放し飼いだが、猫のように大人しい。
ニワトリも、放し飼いだが、きっと食用にしないのかな、皆、やせていた。
ウブドの町でまず日よけようにストロー・ハットを買って、被って観光した。
下は、ウブドで気になった石のカエルの像。↓。


これは、店先に飾ってあった鳥篭。↓。


僕は寝釈迦のポーズが気に入っていて、色んな寝釈迦のポーズをクリニックの受付に飾ってある。
どうして僕が寝釈迦のポーズを気に入ってるかと言うと、それは「悟り」や「反抗」や「満足」や「怠惰」や「挑発」や「お色気」を
同時に発信する記号だからです。
ウブドの店で銀色の寝釈迦像を見つけた。これは「みやげ物」というより「骨董品」のようだった。
僕は店員にこれをくれと言うと、店員は真面目な顔で「これを置く場所は自分の目線より上じゃなくてはダメだ」と言う。
クリニックの受付カウンターは目線より下だ。それじゃダメ?って聞くと、「ダメだ」と言う。
不敬罪みたいなニュアンスなのかな。こういう観光地なのに売りつけようとせず、信仰を大切にするのは立派なことだと思う。
僕は店員に判ったよ、と笑顔で答えると、彼も笑顔で手を振り、その銀の寝釈迦を地べたに置いた。
何だよ!お前!言ってることとやってること違うじゃん!
後の2日は、海のホテルに移動。
そこはよそから押し売りとかが入って来ないような標高の高いところにホテルがある。
着くと、ロビーで木琴のようなものを連弾して演奏されていた。これが、その楽器。↓。


海も押し売りが入って来れないようにしてあるから、ガラガラ。↓。


バリ島のこの時期の温度は22~33度で、28度くらいが丁度良いらしい。
僕は足の先っぽだけ波にひたして。せっかくだから、ビーチの雰囲気だけ。椰子の木。↓。


僕らは、この後すぐ、アフタヌーン・ティーのためだけに、ブルガリ・ホテルに移動。
ブルガリ・ホテルのアフタヌーン・ティーは有名らしいが、そのあたりには何も無く、道もガタゴトで30分かかった。
昼過ぎに制服を着て歩いてる子が多いので聞いてみると、バリでは学校は7時から12時半くらいなのだそうだ。
学校は土曜日もあり、日曜だけが休みらしい。
バリの人の給料は安くて、大学の学費は高いらしい。
お金持ちの人はオーストラリアの大学に行くらしい。
バリの産業は観光だから、英語が出来ないとダメらしい。僕は英語が苦手だから、バリではダメだな。
バリには観光大学や踊りの学校があるらしく、ホテルやレストランで勤める人は観光大学を出るらしい。
踊りの大学は、バロン・ダンスとケチャック・ダンスに分かれているらしく、僕らはアフタヌーン・ティーの後、ケチャを見る予定。
しかし、ブルガリ・ホテルまでは遠い。途中、農地に牛がいた。
バリの牛は、田畑を耕すためだけの家畜だそうで、ミルクもとれない。
宗教上の理由で食用にはしないから、食べる時は、他の島に渡す。他の島とは、イスラム教のことだって。
ヒンドゥー教は、牛を食べないが、豚は許すらしい。
イスラム教は、豚は食べないが、牛は食べるらしい。
そうこうしてるうちに、散髪屋があったりして。男の子は、100~120円くらいが相場だそうだ。
やっと、ブルガリ・ホテルに着いた。
ホテルに入るときのチェックが厳しい。
警察官が黒い犬を連れていて、犬が車の周りやトランクの中の匂いを嗅いで回る。
アヘンの取り締まりに厳しいそうだ。特にこういうホテルは、厳重。
さっき難しい宗教上の食べ物の戒律を説明したが、レストランは関係なく観光客向けに、牛も出すそうだ。
最近では、若い人も食べるようになってきたそうで。
ただし、僧侶は、牛は食べないらしい。
そして、僧侶は、ニワトリも食べない。
だけど、僧侶は、アヒルは食べる。
さらに、僧侶は、アヒルの餌までチェックするらしい。
下が、ブルガリ・アフタヌーン・ティーの一部。エビ。↓。


これが、アイスとスコーン。↓。


夜は寺院に、ケチャック・ダンスを観に行く。6時から開始だが、5時半くらいに行かないと席がとれない。
ケチャック・ダンスは楽器を使わない古いダンスで、ダンサーが声だけで「ケ」「チャキチャキ」と節をとる。
物語は、白猿ハヌマーンとかが登場していたシンプルな筋だ。
この寺院には猿が多く、いたずらで、帽子をとるので気をつけるように看板があった。
僕は、席についてからも、帽子を手で押さえていたら、後ろの席の、西洋人の夫人に「ソーリー」と声をかけられた。
投影法の心理テストで「P-Fスタディ」というのがあるのを皆さんはご存知かしら。
フラストレーションが溜まる場面の1コマ漫画に吹き出しがあり、そこに「せりふ」を書くテストだ。
「時計じかけのオレンジ」の最後の方にも出てくるから、それで思い出す人もいるかもしれませんね。
つまり、何を言いたいかと言うと、そのテストの1つに前の客が大きな帽子を被ってて、観づらいという場面があって。
外人ってこういう時に普通に礼儀正しく「ソーリー」って言えるんだな、って思って。
日本人だとギリギリまで我慢して、最後の最後に喧嘩腰になる、ってパターンが多くないか。
そんなことはないか。俺だけか。失礼しました。下が、僕が被ってた帽子。今は診察室で、唯ちゃんの頭上に。↓。


寺院からは、石の先端、が見え、ここにジャワ島から昔、坊主が来たとか来ないとか。
由緒正しいそうです。↓。

岬から見下ろす海はインド洋です。↓。


ケチャック・ダンスは、こんな風にまず、司祭が出てきて、火をくべて始まります。↓。

男達が上半身裸で、「ケ」「チャキチャキ」と言いながら出てきます。↓。


ケチャの踊りです。お客の半数は日本人だそうで。中国人や韓国人はバリの踊りは観ないそうで。↓。


これがクライマックス、炎の中にいるのが、ハヌマーン。
ハヌマーンは、客席にも入って行っちゃう愛嬌者で、マチャアキや加藤茶ンを彷彿とさせました。
だから、日本人受けするのかな。↓。


ここの入場料は踊り子には行かないそうで、全額、村と寺院のためになるそうです。
彼らは、お祭りの時のためにケチャック・ダンスをするそうです。朝は働いて夜はケチャック。
ケチャック・ダンスは、学校でも教えるそうで、バリ島は6月に文化フェスティバルがあり、学校も休みになるらしい。
国をあげてのイベントですね。
日本からは歌舞伎と和太鼓が参加したらしい。
そう言えば、BELLRING少女ハートの「みずほ」の特技が「けん玉と和太鼓」ではないか。
ベルハー(BELLRING少女ハートの略)も6月の文化フェスに日本のサブカル代表として、アイドル枠で行ったらどうか。
みずほ、和太鼓、出来るし。それに、そもそもケチャって、オタ芸でもあるよね。
ベルハーと「オタさん」(BELLRING少女ハートのファンのこと)で大挙、海外進出したらどうだろうか。
BABYMETALに負けるな!
話が脱線してしまいましたね。脱線ついでに、下が、みずほ(BELLRING少女ハート)。↓。


ケチャック・ダンスのお芝居のおしまいに近づき、夕陽が落ちてきます。↓。


僕らはその後、「バリ・コレクション」に行きました。
バリ・コレクションは、ウブドに比べると値段が高く(同じものがビックリする値段で売ってます)旅行者はもっぱら、
買い物はウブドでして、バリ・コレクションはレストランに使うそうです。
僕らの旅は、僕と女性2人の3人旅でしたが、バスを間違えて深夜に違うホテルに着いてしまいました。
そして、やっとタクシーを見つけて、目的地まで帰ったのは良いのですが、タクシー代をボラレました。
何って説明すれば判るかな?
つまり、お札を間違えたのです。
日本円に置き換えてみます。
たとえば、「2000円」と言われたので、「1万円札」を1枚出しました。
すると、タクシーの運転手は、「2ですよ」と答えました。
なので、もう1枚「1万円札」を出したら、タクシーの運転手は、サッと顔色が変わり、急発進して去って行きました。
だから、正確に言うとボラレたのではないのです。こっちのミスです。
でも、日本人のタクシー運転手さんは、そういうことをしないよな。
あいつ、慌てて車をすっ飛ばして行ったから、帰りに事故にでも遭ってないかな。
僕はちょっと悔しかったので、部屋に戻ってから、即興の呪いのおまじないを、ケチャ風に踊ってみました。
翌朝、ホテルのロビーに行き、<昨日の深夜、タクシーの事故、なかった?>って聞いたら、知り合いが事故に遭ったと勘違いされ、
ホテルのロビーは大騒ぎ。色んな所に電話したりして。幸い、事故はなかったそうです。
後で、検証したら、3人とも、間違いに気付いていました。
でも、各々が、誰かが、どうにかするだろうと思っていて。
海外などで危機的な状況になったら、取り敢えず、リーダーシップをとる、というのが今回の教訓でした。
バリ島の町には犬がたくさんいて、放し飼いで、朝、放つと夕方に家に帰って来るらしい。散歩させないでいいから楽だね。
昔、バリで狂犬病が流行ったらしく、それ以来、首輪のついた犬は1ヶ月に一回注射をして、そうでない犬は銃で殺すそうで。
狂犬病で観光客が来なくなったら、バリの人は仕事がなくなってしまうからだそうで。
僕は特別、動物愛護精神に敏感ではないから、仕方ないんだろうな、と思う。
だけど、もし本当に観光で食っている自覚があるなら、一人のタクシーの運転手の意識から改めるべきだと思う。
犬を銃で撃ち殺すように簡単にはいかないだろうけれどね。
俺は、もう絶対、「バリ・コレクション」には行かないからな。でも、ま、山は行ってもいいかな。

BGM.BELLRING少女ハート「ライスとチューニング」


プラス台風になったらどうなるの?~高木神社へ連れてってあげる。

22/Ⅷ.(土)2020 台風8号発生。 周近平、「食べ物を粗末にするな」、大食い禁止の重要指示。

志村けん「イズム」を貫く、金曜日の女・磯山さやかが、昨日のラジオ・ビバリー昼ズ、で、「香水」の歌詞の、ドルチェ&ガッパーナ、から、ガッパーナを擬人化して物真似。磯山は松村とのタッグで林家ペー&パー子の物真似もすることから、高田文夫に林家パー子と引っ掛けて「林家ガッパーナ」と命名された。今後、注目されるのは、爆笑問題・太田がサンジャポで、フワちゃんがゲストに来た時、生放送でフワちゃんに向って、「磯山!ガッパーナ、やって」と無茶振りして、フワちゃんを困惑させる図だ。ほとんど誰もわからない、フワちゃん=磯山、ネタの新展開に期待が膨らむ。

コロナと熱中症のニュースで大変なところへさらに去年並みの台風でも来たらどうなるのだろう?心配である。だけど心配ばかりしてても仕方ないから、フワちゃんをからかう爆笑・太田のように、からかい上手の高木さん、の特集にしました。高木さん、は先日コミックス14巻、と、スピンオフ「からかい上手の(元)高木さん、の9巻10巻が同時発売されたところ。それでは行きましょう!

 

・まずは、うかいさんの記事、「からかい上手の高木さん」から、一部、抜粋。↓。

こんにちは。受付うかいです。カワクリでは、【からかい上手の高木さん】第二次ブームが到来中です。受付は誰一人として原作もアニメも見ていないのですが、先生が色々な高木さん情報をくれるので、愛着が湧いてしまいました。とっても可愛い高木さんが川クリに増えたので、ご紹介しますね。まずは診察室から。

高木さんのタペストリーが2つ仲間入り。もともとあった大きいサイズのタペストリーは、仲間入りした二つのバランスを考えて少し下げました。前はもう少しだけ上に掛けていて「タペストリーをちらっと見たときに高木さんと頭の位置が合うように」という理由だったのを私が知ったのはつい最近です。
近くによるとこんな感じです。

主人公の男の子気分を味わえますね。
タペストリーの横には高木さんのフィギュア。

木魚の横に高木さん。
木魚の後ろに高木さん。
お次はこのフィギュアを使って、写真撮影をします。

机と椅子と床までセットです。
机の上の再現が細かいです。
このアングルはタペストリー(大)と同じですね。
↓前に貼っていたポスターも同じです↓

「やっとこっち向いた。」は有名なシーンなのですか?
お次は斜め後ろからのアングルです。

高木さんってもしや左利きですか?
前からのアングルもあります。

わたしはこのアングルが一番好きです。
お次は可動式のフィギュアで写真撮影をしました。

先生が「フィギュアだから顔は変わらないのに、不思議と全部表情が違って見えるね」と言っていました。わたしもそう思います。可動フィギュア(というかドールかな?)いいですね!無限に楽しめそうです。

ここからは、「聖地巡礼」です。↓。

10/Ⅸ.(火)2019 はれ 台風15号の猛威で成田空港は陸の孤島に。

スカイツリーのみえるマンションに住んでる友人から、京成曳舟駅に「高木さんがいる」との情報。
等身大のフィギュアが教室の学生机に座ってて、となりに「西片(高木さんに、からかわれる同級生の男子)」の席があり、西片の席に座って、記念写真をとれるコーナーが設置されているそうだ。

日曜日は、台風15号が近づいてるとニュースでは大々的にやっていたが、起きたら快晴で雨など振る気配もないから、高木さんに会いに行く。
京成線など乗ったことがないが、浅草を過ぎて、押上を過ぎた千葉の方だ。
乗ったことのない電車ではよくあることだが、快速に乗ってしまい、目的駅を乗り越し、ずい分経って気付きUターンして着いた。
駅を降りると、高木さんの看板があった。駅構内に企画スペースがあり、かつ、近所に縁結びの「高木神社」があるらしい。↓。

これが駅に設置された、高木さん。↓。

角度を変えて。よく出来てますね。受注生産販売しないかな。最近の巷の噂は、消費税が上がる前に買っておくと良いものは?という会話だが、僕は何も思い浮かばなかったが、もしこのフィギュアが売られるなら、消費税アップの前に買おう。↓。

アニメの再現を忠実に、コーナーには教室から見える光景もある。↓。

自分の持ってる服で、なるべく西片っぽい(中1っぽい)服をチョイスしてみた。でも、こうして冷静にみると、中1というより、幼児番組の変なおじさん、みたいだ。「のっぽさん」的な。全然、のっぽじゃないけど。↓。

この高木さんは、内蔵マイクが仕込まれていて、何種類かのセリフを喋る。「近くに、縁結びの神社があるの知ってる?」とさり気なく観光大使役をしたり、「私のわき腹つついてみる?」とアニメで有名なフレーズとか。僕は、西片のマネして、机に突っ伏して、「高木さんと関わるとロクなことないよ」といじける。↓。

そして、顔をあげると、内蔵マイクの高木さんが、「やっと、こっち向いた」と言います。↓。

ちなみに、ここの混み具合は、僕以外は男1人、女1人でした。

その後は、駅からちょっと離れた「髙木神社」に行きます。下が、巫女さん姿の高木さん。↓。

テントがあってアニメの名場面が飾られてます。↓。

さらに日に焼けた「高木さん」のコミックスたちと、お願い事書ける短冊とマジックとそれ用の机と椅子が用意してあります。僕もここで短冊に願いを書いて、木に結んできました。願い事?カワクリに関わる人やスタッフや患者さんやその家族に健康と平安を、と書きました。優等生的過ぎたかな?。↓。

当然ですが、おじさん(年下)も来てました。ここは縁結びの神様だから、このおじさんと縁が結ばれてもなぁ、と思ってたら、向こうもそう思ったのか早々と帰ってました。高木さんとツーショット。使ったマジックを鼻と口で挟みました。↓。

重力に負けて、マジックが手の平に落下しました。↓。

この神社は縁結びの神社と言ってましたが、おにぎりのオブジェとか、おにぎり型の塩が売ってたりして、ひょっとしたら、これはおにぎりじゃなく、おむすびなのかも。縁結びとかけて、と勝手に空想して納得しました。

おみくじもあって、100円でひいてみました。そしたら、中吉で、「恋愛」という項目に、「6才年上がよい」と書いてありました。え~?仕方ないから、ネットで63才の芸能人調べてみました。大地真央、岡江久美子、浅田美代子、東てる美、でした。岡江久美子、コロナで死んじゃいましたね。

お天気は全然良くて、嵐の前の静けさ、かしら、僕はご機嫌で、近所の行きつけの寿司屋に行きました。「今日は台風だから誰も来ないよ。8時には終りにしたいよ」と店主に言われました。下は、僕以外客がいない店で、普段つけないテレビで台風情報が流れてて、店主は帰り支度をはじめて台風の到来を予感させますね。そんな背景をバックに僕は酔っ払ってます。↓。

僕は寿司屋の忠告通り台風が来る前に家に帰って、疲れてたからバタンQ。月曜はクリニックは休診日だから、昼まで寝てて、起きたらピーカンだった。テレビをつけたら、台風が僕が寝てる間に来てたらしく、電車は止まってるは、飛行場は満杯だは世の中の混乱を知った。昨日、乗った京成線も運休だった。

昔、謹慎中の、たけしが、おネェちゃんとマンションで一夜を過ごして、夜中にテレビをつけたら、湾岸戦争の模様を映してて、たけしは「世界はこんなに大変な思いをしてる人がいるのに、おいらは何をやってるんだろう」と落ち込んだというエピソードを何故か思い出した。

BGM. からかい上手の高木さん2 最終回 ラストシーン


夜の繁華街~接待を伴う店に連れてってあげる。

18/Ⅷ.(火)2020 2ちゃんねる・創設者のひろゆき、山P問題に「飲み会が問題じゃなくて、問題はホテルだと思う」と発言。生放送によく出したな、確信犯か?TBS「グッとラック!」。

先週の「タモリ倶楽部」は久し振りの傑作回だった。ゲストに、劇団ひとり、劇作家の根本宗子(診察室に飾ってあるTシャツに大森靖子と一緒に映ってピースしてる人)、オアシズの光浦にタモリを含めた「妄想好き」な4人が、ゆるく「妄想ワールド」を楽しもうと参加したのは良いが、出てきたプレゼンターがガチ過ぎて、4人が唖然とする様が圧巻だ。特に一人目の使者の繰り出す「架空言語」は、その人が中学生の頃から考えていた物の発展系だそうでその人は今は東大で言語学を学んでいる猛者だ。架空言語はただ単に言葉を作るのではなく、まず世界を創造し、その文化にそくして言語が生まれてくるらしい。この妄想世界には近隣の国もあり、特に面白かったのは中心の国の北に位置する部族が使う言語で、それは「口笛言語」といい暗号のような口笛で語り合うのである。これを好きな女の子と一緒に覚えて、口笛言語でコミュニケーションがとれたら素敵だろうな。

さて今回は何かとコロナのやり玉にあげられがちな夜の繁華街には出歩きにくいし、そもそも行ったことがない人のために、ご案内しましょう。まずはホストクラブから。↓。

 

・16~17/Ⅷ.(土)~(日) 2014 猛暑
その日は、風俗方面で大活躍中のSちゃんという女の子(23歳)から彼女のバースディ・パーティーに誘われたのです。
場所は歌舞伎町のホストクラブ。仲間だけで祝う会だと言う。
ホストクラブに男は入れないらしいが、今日の主役のSちゃんと一緒なら入れるので、歌舞伎町のコンビニで待ち合わせ。さすが、歌舞伎町、コンビニの雑誌コーナーに、「ホストマガジン」なんて雑誌がありましたよ。大岡山のコンビニでは、まず見ませんね。
この一冊で全国優良ホストクラブ情報を完全網羅!らしい。9月号は、上半期ナンバーワン大特集だって!

その日のホストクラブは浴衣デー。従業員ホストは全員浴衣(将棋柄とか金魚柄など)で、お客も浴衣ならドリンク只。僕は、浴衣を持ってないので、アメ横で買った海軍のセーラー服に水兵帽という「水兵さん」の格好で行った。
Sちゃんは着付けに時間がかかり、僕は歌舞伎町のコンビニで待機する。
しかし、コンビニに出入りする客層が怖いし、僕をジロジロみるから、近くの交番の前で待つ。
すると、交番に「あの店で、ボッタくられた!」と怒鳴り込んでくる強面のお兄さんたちが多数。
歌舞伎町の交番は、ボッタくりバーの苦情処理所にもなっていた。
おまわりさんが、「店に表示してる限り、金額に関しては、こちらは何も言えない」と歌舞伎町ルールを一々、説明していた。
僕は、Sちゃんへの誕生日プレゼント代わりに、Sちゃんと自分の分の代金をおごるという約束をしていた。なんか、これから起こる事を暗示してるかのような光景だ。
それにしても、Sちゃん、早く来ないかな。怖いな。帰りたくなってきたよ。
待つこと20分。浴衣姿のSちゃんが現れて、水兵さんの僕が手を振ると、「すぐ判った」と彼女は笑いながら駆け寄って来た。
履きなれない下駄で走るから、左足の親指を切っちゃって。圧迫止血とかしてやったよ。歌舞伎町の真ん中で救急処置。
この会は、Sちゃんの誕生日に開かれたものだが、参加者は1人の女の子(ホスト好き)を除けば残りは皆、ホスト。
つまり、店側の人じゃん。Sちゃんは友達が少ない。
Sちゃんが僕を招待してくれた理由のきっかけは僕が元気がなかったからだが、本当の深層心理は参加してみて判った。
「自分にはこんな変わった友人がいる!」という自慢を皆にしたかったようだ。
Sちゃんは、実際、僕をその様に紹介した。
「髪の毛、スイカなんだよ~」
「見て見て、爪、ケーキなんだよ。私の誕生日祝いだからなんだよ~」
「この人、いくつに見える~?」
「本当の職業、言って良い?」などと無邪気にはしゃぐ姿は少女のままだ。
あるホストから、「自分も~昔~、バンドやってたし~、まったく同じ~髪色にしたことあるし~、超~懐かしい~!」って、
20代前半の奴に先輩風吹かされるみたいに言われる、50代前半の男の哀愁って、皆さん、判る?
あるホストは、僕に「年齢、本気に当てに行っちゃっても良いですか?」と挑んできた。
<いやいや、そんなに面白いオチとか、ないから>、と俺。
そのホストは、俺のことを上から下まで何度も見て、クイズ番組の回答者みたいな声で「37!」と答えた。
Sちゃんは、大喜び。「やった~!年齢不詳~!」って大騒ぎ。
ちなみに僕は、昭和37年生まれの52。
だから、<(37は)惜しい!>って答えた。
ホストは、「惜しい?じゃ、38?39?36!」とピンそば狙い。
Sちゃんも一緒に混乱して、「あれ、そんな年だったっけ??」と言っている。かなり酔ってる。
僕は、<今、37、って言ったでしょう?それが、惜しいの>とヒントをあげるがホストは「47?えっ、74?」とトンチンカン。
ちなみに、「74」ってどんだけジジイだよ。ジョン・レノンの年だよ、もし生きてたらね。
しかし、年齢の話で驚いたのは、Sちゃんの本当の年齢だ。
ホストは、口々に、「おめでとう~、ついに大台ですね」とSちゃんをいじって、祝っていた。
Sちゃん、今日が、実は30歳のバースデーパーティーだったのです。
僕は、<Sちゃん、23歳って言ってなかったっけ?>。「それは、営業用よ、言ってなかったっけ?」と、Sちゃん。
<じゃ、あの幼馴染は?>、「あの子も、今度、30」。
ガチョーン!!
俺の緊張とときめきの博多の夜を返せ!
人のこと「年齢不詳」とか言っといて、そっちは「年齢詐称」じゃないか。7つもサバ読んどいて。

Sちゃんには、この店にお気に入りのホストがいる。今日のバースディパーティーは、VIP席で、そのホストを完全指名し、常に脇に置いていた。
Sちゃんは、そのホストと僕を会わせたかったみたいだ。気が合うと思ったらしい。正気か?
Sちゃんは、そのホストと僕がちょっと似てる、とも言った。
娘のフィアンセと会う時の父親って、こんな気分なのかな。
どんな奴が来ても、絶対、気に要らないだろうな。
俺が父親だったら、相手の男に対して、治療的な精神療法と正反対の事をして、苦しめて試してやる。
ケケケ、ザマァミヤガレ。
あっ、何を取り乱してるんだ。すみません、お見苦しいところを。

話を戻そう。
Sちゃんは僕のリュックについているオレンジのプンプンを指差して、「私、前から、これ気になるんだぁ」とホストに言った。↓。


Sちゃんのお気に入りのホストは、「知ってます。言わないで下さい。当ててみせます。う~ん…、おやすみプンプン!」と、
俺の目の前に人差し指を突き出して、自慢げに答えた。
<正解です…>と俺。
「すご~い!なんで知ってるの~?」とSちゃんはホストの肩を揺すり、ホストは照れながら、「サブカルですよね」と俺に言った。
俺は心の中で、<なんたる、浅薄…>と絶句した。
そのホストは、それ以上の知識がないとみて、Sちゃんに「きっと、君は、好きじゃないよ」と優しく諭す様にささやいた。
Sちゃんも、しなだれかかって、「うん」なんて酔っ払って言ってるし。
もう帰ろうかな。
でも、せっかくのSちゃんの誕生日会だし。空気をぶち壊しては可愛そうだし。
一応、福岡の学会の恩はあるし。
ここは、じっと我慢する。男はつらいよ。
そうやって、僕がこの日、Sちゃんの誕生祝いに、この店に支払った金額は、7万円だった。
Sちゃんのバースディパーティーは、ドンペリのゴールドを開けて盛大にお祝いされた。
それで、7万は安いなと思って聞いたら、シャンパン代は、Sちゃんが毎月積み立てていたらしい。
僕はSちゃんに<いくらするの?>とシャンパンの値段を聞いた。
すると、Sちゃんはちょっと躊躇って、「引かない?さっき払ってくれた金額あるっしょ?その10倍」だって。

家に帰ってから、今回の件で色々と相談に乗ってくれた友人に報告をした。
友人は、「生きて帰れて良かったね。7万円?妥当な金額だね。まあ良く行ったと思うよ、僕なら絶対行かなかったと思うし。君は勇気あるよ、徴兵制度があったらきっと素直に行ったんだろうね」と言った。
友人は、世間が終戦記念日に戦争だ平和だと叫んでる中、僕が風俗だホストだと騒いでいた事を冷静に皮肉って、僕の純情を揶揄した。

 

・次は、フィリピン・パブ

医学校は6年制であり、さすがに大学6年にもなると、皆、目の色をかえてラスト・スパートをかける。
断っておくが、それが悪いと言ってるのではない、当然である。
ただ、なんとなく、ひとこと、「さぁ、俺達も頑張ろうぜ!せーの」みたいなワンシーンが欲しかっただけなのだ。
こないだまで一緒にバカをしてた友達がいきなり国試モードになったので戸惑った。
本当に、戸惑った、という言葉がピッタリだ。僕は最終電車に乗り遅れたヨッパライのようで、おきざりにされた気分に浸った。
こういう時には、人の心に隙間ができる。そこに悪魔がやってくるのだ。
1年後輩の遊び人だ。あまり親しくはなかった。
それが「川原さん、一緒に遊びましょうよ」と誘ってきた。
学校のそばの繁華街のフィリピン・パブへ行こうという。
ついて行く。
「Black&White」とか「おしゃれ泥棒」とかいう名前だったと思う。
そのお店は、ステージが1つあり、あとは広いフロアにテーブルが幾つかあって、各々のテーブルに艶やかな色のチャイナドレスをまとったフィリピン人の女の子がつき、水割りを作ってくれたり、カラオケをしたり、会話を楽しむ、そういう雰囲気。
馴染のお客には目当ての女の子がいる。
僕は後輩に「川原さんは、マイラがいいでしょう」とマイラをあてがわれた。
マイラは、華奢で背格好もそんなに大きくなく、端正な顔立ちをしているフィリピン美人だ。
彫が深いというのか、鼻筋がピンと伸び、肉厚のある唇をいつもツンととがらせているから、ちょうど顔面の中央部分が穏やかに隆起しているような造りだった。
黄色いドレスを着ていたせいもあり、第一印象は、ひよ子みたいな顔をしてるなぁ、と思った。
マイラは他の子と少し違った。
マイラ以外の子は率先して場を盛り上げたり、客とデュエットしたり、それを囃したてるため変な拍子の掛け声をかけたりしてふざけているが、マイラはそれを見て笑ったり手拍子を合わせているだけだった。
僕はそういうところで盛り上がる社交性に少し欠けていたから、「担当・マイラ」は疲れなくて助かった。
後輩のチョイスが正しかった、ということなのだろう。
それから僕はフィリピン・バーに通った。学校帰りに一人で寄って、ビールを一本だけ飲んで帰る日もあった。
僕の生活はすさんできた。
水は低きに流れる、というのか、どうしても楽な方へ逃げたくなるのが人情だ。
僕の足は、フィリピン・バーに流れた。
ある日マイラが、明日の日曜日、自分の家に遊びに来い、とこっそり僕に言った。
マイラは、真剣な目をしていて、後輩には内緒で一人で来い、と言った。了解した。
翌日、指定されたところで待ち合わせ。
彼女らは、7~8人でタコ部屋みたいなところに雑居していた。
「お~、タツジ!」皆、顔見知りだから、口々に歓迎してくれた。
いつもの仲間、いつもの笑顔、という感じだが、いつもと違うのはノーメイク&私服だということだ。
普段の華やかさはまるでなく、なぜフィリピン人はくすんだ色の服を好むのだろうか。
仕事で原色ばかり着させられるから、反動形成なのかもしれないな。
センス的には野暮ったいが、この方が街に同化するには効果的だろう。
僕らは近所のホカ弁でからあげ弁当を買って食べた。
そのあと、川の方に出て、子供たちがするような遊びをして時間を浪費した。
川沿いのコンクリートの部分に、僕とマイラは並んで座った。
マイラは正面の川を見ながら、僕の方を一切見ず、
「タツジ、もう明日からお店、来ない方がいいよ。勉強しなさい。」と言った。
僕は「わかった」とか「そうする」とか阿呆みたいな返事をした。
どうしてこういう時、もっと気の効いたセリフが出ないのだろう?。いつもいつもそう思う。
それから僕は勉強した。
狂ったように勉強した。
テレビも東スポも一秒も見なかった。
本当に狂っていたのかもしれない。
とにかく寝てる時間以外は勉強しかしなかった。
そして、そのペースは国試の当日まで持続した。
結果、僕は試験に合格して医者になった。
後日談。僕は一度だけ、マイラに会ったことがある。
医局の先輩が、うまい焼肉屋を見つけたからと連れて行ってくれたのだ。
店主と奥さんの2人で切り盛りしてる小さな店だ。
常連なのか、巨人軍の選手のサイン色紙が壁に飾ってある。
その隣りに先輩のサイン色紙が並べて貼ってあり、笑った。
お会計の時、奥さんらしき人は、サービスでガムとヤクルトをくれた。
顔を見て、僕はビックリした。
マイラだった。
「あっ…」と僕が絶句するのを、先輩は不思議そうに見ている。
僕が「マイ…」と言いかけて「ラ」の音を発音する瞬間に、マイラは「元気?」と言葉をかぶせて、
「ラ」の音を消した。
マイラは軽く微笑んでいて、相変わらず、ひよ子みたいな顔だった。

BGM. ポール・マッカートニー&ウィングス「マイ・ラブ」

 

このコロナ渦でさすがの僕も「うつ」になっていたようだ。テレビをつければ陰気なニュース。自粛してるから呑みにも行けない。趣味の中野ブロードウェイにも何ヶ月も行けてない。それで患者さんやスタッフを感染させてはいけない。時代に乗れる同業者は、「リモート診察」を導入したと聞く。こちらはマスクをしてると患者さんに「表情がみえなくて困る」と考え、一方で本格的な第2波にそなえてアクリル板設置の用意をするかと考えたら、ものものしい光景で、はたしてそんなことまでしてクリニックを続ける意味はあるか?うちのクリニックは「居場所」とか「コミュニケーション」を大切にして来たから、もう時代錯誤なのではないか。マイノリティーの味方、と豪語して喫煙所を作ったが感染リスクを高めるだけだ。もうこりゃダメだ。「引退しよう」と考えた。しかし、仕事しなくなった自分の人生を想像出来ない。「もう死にたいなぁ」とも思った。「うつ」だったんだと思う。そんな時こそ体が心をかばってくれて、めまいが起きて救急車で運ばれて、一呼吸ついた。そんな時、テレビで「夜の街クラスター」として弾圧される歌舞伎町や池袋の飲み屋やスナックやキャバクラやホストクラブが必死に感染予防の努力をして頑張っている姿をみた。そこで僕は我が身を振り返り、彼らを見習って頑張らなくちゃいけない、と思いとどまった。それと同時に、「うつ」は抜けました。国難だそうです。皆で頑張るしかないですね。

がんばれ!

夜の街!!