29/Ⅳ.(水)2015 はれ
近年はアイドル戦国時代と呼ばれているが、僕はかねてからベルハーの「朝倉みずほ」に注目している。
それは、「朝倉みずほ」のパフォーマンスにではなく、「朝倉みずほ」の持つファンのキープ力が、
我々の臨床にも通じるものがあるのではないか、とニラんでいるからで。
この日のライブ、「あくび」~BELLRING少女ハート&川本真琴withゴロニャンず~では、
みずほのそれを説明するのに、うってつけのエピソードがあったので紹介しようと思います。
今日の記事は前日の記事、「GWはライブ三昧~今日は新宿LOFT」の続編です。
これを最後まで読んでくれて、みずほ、を知らない人は、みずほ、を理想化するかもしれません。
断っておきますが、僕が言いたいのは、みずほ、の持つキープ力の高さと洗練さが我々の日常臨床にも参考になるのでは?
という点で、アイドルとして朝倉みずほの歌唱力とかダンスとか演技力とかが卓越しているという意味ではないですからね。
ユーチューブで、
「2014.2.15 BELLRING少女ハート 朝倉みずほちゃん生誕特典」という動画をみつけました。
「夏のアッチェレランド」と「ボクらのWednesday」の2曲を無人の会場でピンで歌い踊っています。
どう感じるかは人それぞれですが、とりあえず、ぶっ飛ぶと思います。
3回みると中毒になるから要注意です。
話を4月29日(水)の「あくび」~BELLRING少女ハート&川本真琴withゴロニャンず~のツーマンライブに戻します。
ベルハーのオープニングは、旧メンバー4人で「ライスとチューニング」。
いきなり、みずほ、のラップ!
その後、新メンバー3人が加わり他3曲を披露した。
詳しいセトリを知りたい人は、ベルハーのホームページから「もえち」のブログへどうぞ。
「もえち」は、いつもライブの様子やセトリを詳しく書いてくれているので、それを参照すると楽しいです。
そして、川本真琴withゴロニャンず、にバトンタッチ。
僕はそこでライブハウスの後方に移動。
ツーマンの良い所はお互いのファンが出番によって場所を譲り合う所だ。
川本真琴は何曲か歌った後のMCで、
「今日のお客さんはベルハーのファンですか?それとも川本真琴の目当ての方ですか?」
と客層の大体の分布を把握して、
「大丈夫です。川本真琴のファンでも知らない曲ばかりですから」
と言って会場の笑いを誘った。
それが川本真琴の現役感で、単なる懐メロ歌手とかアニソン歌手ではないというプライドにもみえた。
気が付けば、僕の陣取ったすぐ横にベルハーのメンバーとプロデューサーが立っていた。
彼女らは、こうやって日夜、客席から、先輩達の芸を観ているんだ。
やっぱり、芸は盗め、って言うのが正しい姿勢だな。
教育カリキュラムなんか充実させたって、逆に甘えが生じて、後身は育たないのかもしれないな。
そんなことを思って、僕も川本真琴のステージを観賞した。
しかし、ステージがブレて見える。ベルハーのオープニングで暴れた時に、メガネを落としてしまったようだ。
僕はお客さんには失礼して、床に這いつくばって、往年の横山やすしのギャグの様に、メガネ、メガネって探してたら、
ベルハーや川本真琴のファンは親切ですね、一緒に暗がりの中、僕のメガネを探してくれました。
そして、川本真琴の演奏中なのに、川本真琴のファンが僕のメガネを発見してくれました。
その瞬間、周囲には小さな拍手も起こって。ありがとう。皆、やさしい。
しかし、僕は大森靖子ちゃんのコンサートの時もメガネを忘れて行くなど、眼鏡関連の失錯行為が多すぎる。
きっと、これは物の見方が狂ってるぞ、とか、正しく物を見直せ、という「しらせ」に違いない。
御眼鏡にかなう、って言い回しもあるな。
目上の人に気に入られたり、実力を認められたりすることの意味だったと思う。
御眼鏡にかなわなくなって来たのか?
色々と思うことはある。
だけど、まずは、メガネの度数を調べ直す所から始めてみよう。
タロット占いと同じで、深読みは危険だ。
ステージでは、川本真琴はトロピカルな曲調の曲を中心に披露して、自分の出番を終えた。
そして、一旦、引っ込んだと思ったら、ベルハーのメンバーを呼び入れ、お約束の、コラボ・タイム。
「FNSうたの夏まつり」では、川本真琴はしょこたんと競演したそうだから、ここで「1/2」を期待した。
だけど川本真琴、しょこたんとのコラボで何かトラウマでも受けたのかな。
川本真琴は、言行一致、コラボでも、徹底して自身の代表曲をやらなかった。
かと言って、気合は十分で、ベルハーと川本真琴はこの日のコラボのために、練習を積んで来たと明かした。
その選曲は「男女」という、可愛いにも程がある、ベッキー・クルーエルが世に出た曲と、
ローリング・ストーンズの「サティスファクション」の2曲だった。
「サティスファクション」は「満足」の意味だが、予定調和的に言えば「1/2」をやらないのは少し「不満足」だったな。
ちなみに、「もえち」のブログのセトリには、「サティスファクション」のことを、「サディスファクション」って書いてあった。
「もえち」はベルハーの中では年長な方だが、そうは言っても若いから、ストーンズのこと、よく知らないみたいで。
きっと、攻撃的なロックな姿勢=ドS=サディスティック、とサティスファクションが混ざっちゃったんですかね。
そんな誰の得にもならない考察をしてみました。
「サディスファクション~」。
そして、ライブはベルハーが再登場して、大いに盛り上がった。
ベルハーは、ライブ会場でグッズを買うと、スタンプカードにハンコを押してくれる。
下が、ベルハーのスタンプカード。アストロモンスのフィギュアに持たせてみました。
ちなみに、アストロモンスは「ウルトラマンタロウ」の初回に出て来た怪獣。↓。
上のベルハーのロゴ・マークをネイルに取り入れてみました。↓。
僕は「あくび」の記念Tシャツを買ったら、30ポイント溜まって、メンバーのコメント入りDVDと交換可能になった。
僕はてっきり、あらかじめ録画されているものをくれるのかと思ったら、1枚づつ作ってくれるらしく名前を聞かれた。
そして、「誰のDVDにしますか?」と聞かれて、これもてっきり全員が揃ってメッセージをくれるのかと思ってたら違う。
推しメン、を選んで、そのメンバー1人がメッセージを吹き込んでくれるみたいだ。
僕は、ベルハーという特異なアイドル・ユニットに興味があって、特にこの子を推している、というのではない。
でも、不意打ちで、誰か1人を選択しなければならい場面になった。
後ろには行列が出来ている、考えている時間はない。
僕は、「ソフィーの選択」の、メリル・ストリープのように反射的にメンバーを選ばなければならなかった。
その場面で、咄嗟に僕の口から出たメンバーの名前は、「みずほ」だった。
スターに必要なのは、こういう引きの強さだ、とよく言われる。
そして僕はコインを2枚、もらった。これ何に使うの?
僕はベルハーのライブは久し振りで、セカンド・ワンマン以降、物販のやり方がよく判らないので、
詳しそうな人に聞いた。
すると、そのコインは1枚でチェキを、もう1枚でそのチェキにコメントを入れてくれるらしい。
ライブが終了してから、チェキ列が出来る。
僕はコインを2枚握り締め、「みずほ」の列に並んだ。
みずほ、の列だけ異様に長く、みずほの列はすぐ受付終了になっていた。
僕が始めてベルハーを知ったのは、新宿のタワレコのインストア・ライブだった。
その日、何かの用事でたまたま寄ったのだが、それは運命なのかしら、彼女達のステージに出くわし、
衝撃を受けた。
黒いセーラー服にカラスの様な羽根をはやした衣装は、アイドルらしくない。
メンバーは6人とクレジットされているのにも拘らず、ステージ上には3人しかいない。
音程は外れ、踊りもバラバラ。
そして、1曲歌い終わる度に、お互いの立ち位置が違うとか歌詞を間違えてるとか注意しあっていた。
今時の若い子は器用だから、素人でも、もっと達者だ。学芸会以下のステージだった。
しかし、楽曲は良くて心に沁みて、ハラハラさせられるパフォーマンスは目を離せず、
結局、最後までライブに釘付け。
勢いでCDも購入して、握手会にも参加してみた。
ベルハーのファンは握手をする時に長くメンバーと喋るから、自然と時間が押していた。
タワレコのインストア・ライブは時間きっちりに終らせないといけない。
ベルハー関係者は焦っていた。
約束を破って、2度と使えなくなったら困るからだと思う。
僕は後ろの方の順番だったが、途中から、ベルハーのスタッフが長いファンを打ち切るように介入して行った。
そして僕の番になった。
僕はその時は誰が誰かも判らなかったから順番に握手して記念にチェキを撮って帰るつもりだった。
今思うと、その時の3人は、じゅり、と、もえち、と、みずほ、だった。
順番に握手をして、彼女達が何か言うのに相槌をうつだけだったから、スピーディーだった。
僕はベルハー・スタッフから「早くして」とお願いされる事態にはなりようがなかった。
そのはずだった。
ところが、みずほ、である。
最後の、みずほ、は前の2人と違って何も喋らない。ただニコニコしている。
僕が握手を終え、その場を去ろうとしたが、みずほ、は手を離さないのである。
僕は戸惑った。みずほ、の力はそんなに強くはなかった。しかし、その手は解けなかった。
つかまった、という感じだ。キャッチされた、という感覚だった。
ジョン・レノンを射殺したチャップマンの愛読書としても有名な「ライ麦畑でつかまえて」で主人公は、
将来なりたい職業などはないが、もしなるなら、ライ麦畑のつかまえ役だと語っていた。
それは、広いライ麦畑に大人は自分しかいなくて、後は皆、子供で、子供は夢中で走り回っているけれど、
ライ麦畑の向こうは絶壁みたいな崖で危なっかしい。
なのに子供達は走ってる時は、どこを走ってるかなんて見やしない。
だから、そこでの仕事は、崖から落ちそうになった子供を見つけたらさっと素早くつかまえてあげること。
そんなことを1日中やるのが仕事。本当になりたいものはそれしかない、と言う。
僕は常々、精神科の仕事は、ライ麦畑のつかまえ役に似てるなぁ、と思っている。
そんな「ライ麦畑でつかまえて」の原題は、
THE CATCHER IN THE RYE
だ。英語に詳しい人に聞いたら、CATCHには、捕獲して捕まえたらしっかりと離さない、
という意味があるらしい。
何を言いたいかと言うと、みずほ、の握手は、そんなCATCH、だったのである。
そのせいで、僕はベルハーのスタッフから、
「すみません。時間が押しているんで下がってもらっていいですか」と催促されて。
僕は<すみません>と恐縮して下がろうとするが、それでも、みずほ、はニコニコした顔で手を離さない。
すごい度胸だ。
僕はベルハーの運営スタッフからは離れてと言われ、ベルハーのメンバー(みずほ)からは離してもらえない。
どっちにすればいいんだ?という、ダブル・バインド状況。この初対面のインパクトは強烈だった。
僕の毎日の診療も、タワレコの握手会と同様に、時間との戦いだ。
なるべく1人の診察時間は長くしたいが、他の患者さんの待ち時間は短くしたい、と云う絶対的矛盾を併せ持つ。
精神療法的に云えば、絶対的矛盾が発見されたら、それはその人のテーマである、と言われている。
なるほど、まさにこれはカワクリのテーマだ。
僕はその解決策に、タワレコ体験を応用できないかとあれこれ考えたりもした。
強面のスタッフを雇って、
「もう時間だ、早く切り上げろ!」と診察室に乱入させ、僕はニコニコして、
<大丈夫、大丈夫>と面接を続ける。
みずほ、の真似をして診察場面でダブル・バインド状況を人工的に作ってみる。
でも、よく考えたら、ダブル・バインド・セオリーって精神病を作る親の態度だって、ベイトソンは言ってるから、
反治療的だ。
従って、却下。
「何をもって治療的か?」という議論もあるが、精神科で治療的だと言われている概念に、
ホールディング、というのがある。
holding
は、「抱えること」とか文字通り「抱っこ」と訳されることもある。
それは治療環境の提供とか、安全な環境のお膳立てとか、心理的な支持とか、
患者さんの抱える問題を丸ごと抱えるとか、多様な意味がある。
ホールディング、は「抱っこ」って訳があるから、母親的でやさしくフワッとした毛布でくるむような印象を持たれるかもしれない。
でも、これも英語に詳しい人に聞いたら、holding、にはcatching(捕獲する)の意味もあるらしい。
子供がライ麦畑の崖から落ちそうになった時に、つかまえるやり方は、やさしく抱っこするようなやり方では無理で、
手を引っ張って、力ずくで抱きしめて、安全が保障されるまで決して離さないことが大切だ。
ちょっと荒っぽくてもね。
それで思い出したのだが、ビートルズの初期の代表曲「抱きしめたい」は結構な意訳で、原題は、
I Want To Hold Your Hand
だ。
直訳すると、君の手を握りたい、だ。
ホールディングの文脈で云うなら、握りしめて離さない、って感じかな。
そうそう、みずほ、の握手ってそんな感じだったんですよ。
レノン=マッカートニーと意味的に一緒なんだから、ね、すごいでしょ?、みずほ。
そんな、みずほ、と握手するのは、随分と久し振りだ。
なんか最近は、ついついBABYMETALや上坂すみれや大森靖子に気が散っていたから。
さっきも言ったが、みずほ、の列は長くて、ライブが終ってかなり時間も経っていた。
明日は仕事だから、僕はササっとチェキを撮って帰ろうと思っていた。
すると、みずほ、は僕を見て、「あっ、久し振り~!」と手を振った。
そして、その手の平を僕の目の前に差し出して、「ちょっと待って」と言って、「かわはら、さん!」と名前を当てた。
名前を覚えててくれるのは、ファンとしては嬉しいものだ。
だが、人の名前を覚えるのが得意な人は一定数いる。
だから、これだけをもって、キープ力、と言っているのではない。
それは、つまり、こんなことなのだ。
僕は、みずほ、とチェキを撮り、それにコメントを書いて貰うのだが、みずほ、は「どうする?」と言う。
僕が<?>と応えると、みずほ、は「今度の時に渡すので良い?」と聞く。
みずほ、の列は長蛇の列だからね。
僕は、<今度って言われても…いつ来れるかな?>と優柔不断に迷っていると、
みずほ、は「じゃ、今度、渡すね」と次回予約をとってしまった。
しかも、それが営業的でもなく、強制的でもなく、お願いでもなく、おねだりでもなく、マニュアルでもなく、自然なのだ。
「じゃぁ、またね」って感じで。
僕は仕事柄、逆の立場になることはあって、なるべく、予約をとってあげるようにしてあげてる。
ただ、臨床の難しいのは、そう云う患者さんもいれば、逆に「もう来なくて良いよ」と言って欲しい人もいる訳で。
そういう人を見損なって、無理矢理に繋ぎ止めると、金儲け主義、とか悪口を言われそうだし。(笑)。
ま、そこの見極めはセンスですね。
我々の仕事は、営業色が出るのは致命的だけれど、お金と時間を使う価値がある、と思ってもらう説得力がなくちゃね。
経済原則の中で暮らしてるから仕方ないけど、お金が絡むと、縁とか誠意とかを証明するのは難しいけど。
そこもアイドルと僕らの仕事と共通する点があると思う。
みずほ、のキープ力の高さとは、僕のように1回離れかけたファンがフラッとやってきたワンチャンスを決して逃さないことで。
これは勉強になった。
アイドルのファンをやっていると複雑な心境になることが多い。
家で動画や音楽を聴いてる分には、自分とアイドルだけの2人の関係だけなのだが、
ライブ会場に行くと、自分より断然、気合の入った、年季の入った、ファンを見かける。
そうすると、何故か、ひどく落ち込むのである。
<俺の入り込む余地はないな>とか。
ファン同志の仲間に入ることも出来ないし、ついつい弱気になってしまうのだ。
それは、アイドルとの物理的な距離と反比例するのだ。
近いほど、そうなる。
だから、BABYMETALやきゃりーちゃん(アリーナ・クラス)では味わわない。
上坂すみれや大森靖子(中サン)でも、感じなかった。
しかし、ベルハーは近い。だから、実感してしまう。
そういうのが無意識的に働いて、ベルハーのライブから遠のき、他のライブに手を広げ、濃度を希釈していたのかもしれない。
サザンオールスターズの「シャ・ラ・ラ」じゃないけれど、
♪えり好みなどばかり良い訳ないじゃん、目移りがクセなのさ。あなたの事が頭にチラついて、シャ・ラ・ラ。♪
僕は想像するのだが、患者さんの中には、僕が今、言ってる事と似たような事を診察に対して思ってる人がいる気がする。
僕の臨床スタイルは、<入り口は病気の症状でも、結局は、人生での色んな相談事は事欠かないから、
診療は終わりがあるようで、明確な終わりはない>、というスタンスだから。
狭義の病気以外の人も、たくさん来ている。
だから、待ち時間が長かったり、待合室に患者さんが沢山いると、ライブハウスの時の僕の様に、「来てて良いのかな?」、
と考える人も多そうで。
僕にとってのベルハーのライブのように遠慮したり、いじけたりして、足が遠のく人も結構いると思う。
「僕みたいな相談で来てて良いんですか?」とか「もう良くなったから来なくて良いと言われるのではないかと不安です」
などと実際に言われることもある。
そんな風に直接、言える人はまだ良い。
思ってても、言えなくて、理由を語らないままに、自然とフェイド・アウトして行く患者さんもいる。
そういう人が何かのきっかけで、1年くらいして、フラっと再び、訪れることがある。
そこで肝心なのは、そのフラッと来たワンチャンスを、しっかりつかまえることで。
きっかけなんて、何だって良い。川本真琴くらいの理由で良い。
むしろ、しばらく来なかった理由を喋れるように話を持っていけると良い。
今さらって話かもしれないけど、今だから言えるって話もあるし。
と言う訳で、僕はベルハーのライブに再び、通うことになると思います。
月1定期公演「第一回消エル赤血球」に行くことにしました。
その報告は、また今度。
ちなみに、出会いの関係性は普遍的で、この日の僕も混んでるから、気を遣ってサッサと帰ろうとした。
すると、みずほ、は「早いよ、まだ行かないで」と僕を引き止めた。
「早いよ、まだ行かないで」と言うフレーズが、なんかセクシャルな意味を含んでるような妄想をしてしまい、
<こいつは魔性か?>と僕はそれで頭が真っ白になり、その後、みずほ、が何を喋っていたのか、全然、覚えてない。
さて、いよいよ、シリーズ、GWはライブ三昧~、は残すところ、しょこたんのバースディ・ライブ2Daysのみとなりました。
5月中に書き上げるぞ!
BGM. BELLRING少女ハート「ボクらのWednesday」
GWはライブ三昧~今日は新宿LOFT
29/Ⅳ.(水)2015 はれ
今年のGWは旅行には行かずライブ三昧にしているので、ブログはそのレビュー記事が続いている。
その途中で何ですが、今日、訃報が届きました。
僕の大学院の時の指導教授のアイザワ先生が、4月20日に亡くなられたそうです。
80才だって。
アイザワ先生は、去年の9月の記事「教訓Ⅰ~追悼、中西先生」に登場します。
良かったらみて下さい。
ちなみに、中西先生はついこないだの記事「男達のホワイト・デー」に登場してます。
良かったらみて下さい。
で、僕は今さっき、A病院の院長をしている「T」に連絡をしました。
僕と「T」は、アイザワ先生を呑みに連れ出そうと画策して未遂のままだったから。
しかし、「T」は今、三重県にいて、あいつは日本中を講演会で飛び回っていて、だから訃報も知らなかった。
アイザワ先生の葬儀は、遺言により、家族だけで済ませたとのことだった。
僕と「T」は、アイザワ先生に直接指導を受けた言ってみれば、指導教官と言えば親も同然の間柄。
家族だけで済ませた、って俺達が呼ばれないのはおかしくないか?、って話合って。
葉書には、余計な気遣いはしてくれるな、という趣旨が書かれていたが、さてどうしたものか。
おいおい、「T]と考えて行くつもりです。
そういう訳で、今日のブログ記事は、アイザワ先生の訃報を受けた直後のものです。
あえて、追悼記事にはしませんが、アイザワ先生に届くようなふさわしい記事にしたいと思います。
4月29日(水)は、「あくび」~BELLRING少女ハート&川本真琴withゴロニャンず~のツーマンライブを観に行く。
新宿ロフトは、最近出来たゴジラのホテル(元・コマ劇場)の先にあります。下が、ゴジラのホテル。↓。
ベルハー(BELLRING少女ハートの略)は、こないだ大幅なメンバー・チェンジを行っていて、
新体制を観るのは今日が初めてだ。
一方の、川本真琴は何か最近、すごく売れてないか?
去年の夏に、フジテレビでやった「僕らのGiRL POP」という番組がきっかけのような気がする。
その番組は、GiRL POPを音楽の1ジャンルとして扱って、90年代の誕生から現代に至るまで、
日本を代表するアーティストを一同に介して、ガールズ・トークに花を咲かそうという企画だった。
話を判りやすく皆さんに伝えたいので、自分の家でブルーレイに録画した番組を一時停止して、写メを撮りました。
あくまで記事を判りやすくしたいのが目的で、それで利潤を得ようとか、誰かを中傷しよう、などという意図は皆無です。
なので、こういうのって、厳密に言うと、著作権(?)とかに触れそうですが、大目に見て下さい。
もし、この記事をこれから皆さんがご覧になって、番組の写真がなかったら、削除されたということになります。
そのことも見越して、先に謝っておきますね。すみませんでした。
さて、今日は、アイザワ先生の追悼の意味もあるので、攻めて行きますよ。
話をGiRL POPの番組に戻しますね。
出演は、森高千里・渡瀬マキ・谷村有美・加藤いづみ・川本真琴・中川翔子・きゃりーぱみゅぱみゅの7名でした。
ひな壇の前列に90年代、後列にしょこたんときゃりーちゃん、そして何故か川本真琴も(新)を意味する後列に。
まぁ、単純に人数の問題でだと思っていた。番組を見終わるまでは。↓。
GiRL POPは、1992年に創刊された同タイトルの雑誌から一般的な名称になったとされていた。
番組の前半は、主に前列の人達で、当時の思い出話になり、ここで川本が後列にいた意味は大きいと思う。
GiRL POPの先駆者は、アイドルとして通用するルックスなのに発信もしている森高千里だ、という話に落ち着いた。
下が、森高千里。↓。
そこから、自身の好きな曲を選ぶというコーナーで、きゃりーちゃんがガチな答えをして、番組の空気を壊した。↓。
それを聞いた前列のおばさん達は(失礼か)「しっかりしてるわね~」と、おばさんみたいな反応をした。↓。
きゃりーちゃんが、トークを音楽の志向性に持って行こうとしたのを、番組は強引に、今だから言えるみたいな、
聞かれて困る事~「恋愛の事」~という下世話なトークに引き戻した。
加藤いづみは「私は妄想の話をして逃げる」と言い、きゃりーちゃんに話を振った。
そこでも、きゃりーちゃんは、
「私は恋愛をしていても大丈夫な立ち位置なので。男性ファンが悲しむとかないと思うので。
結構、リアルに好きなタイプとか喋っています」
と番組を浄化した。↓。
もし、番組の製作者の狙いが、ゆるいガールズ・トークで盛り上げよう、だったのなら、
きゃりーちゃんは、ミスキャストだったな。
しかし、本題はここからです。
さっきも言いましたが、何故か、川本真琴の席順が、前列に90年代の4人が座って、
後列にしょこたんときゃりーちゃんが座るのだが、その2人の真ん中、後列中央に座っているのが、
川本真琴にとって、画面的に成功だったと思う。「今」っぽくて。
そして、恋愛の話は、川本真琴にも振られて、川本真琴は、「今、言うんですか?」と固まって。↓。
両手で顔を隠してはにかんで、隣のきゃりーちゃんにまで伝染して同じポーズで恥ずかしがって。↓。
恋愛に奥手=音楽一途、みたいなプラスのイメージを呼んで。
しかし、深刻な問題は、しょこたんだ。
この番組が放送された当時、しょこたんは恋愛スキャンダルが発覚して、僕はそのショックのせいでバースディ・ライブに
行けなかったくらいの爪痕を世間に残していた真っ最中の頃で。
果たして、番組の流れは、しょこたんをどう扱うつもりなのか?
するとテレビは、しょこたんにはテーマを変えて、オタク趣味の話題を振った。
しょこたんは、絵やゲームや猫やヌンチャクの話を独特の早口で喋るのだが、
それが全て「恋愛以外の話をしてる」としか聞こえなくて、それがかえって痛々しかった。↓。
以前に、僕が勤めていた病院で「セクハラ対策委員会」みたいなものが発足され、医局会でセクハラについて、
真面目な啓蒙があった。
当時は、まだその辺りの意識の低い時代だったのだ。
しかし、朝っぱらから、仕事の前に、セクハラについて説明を受ける医局会の空気は悪くなった。
その時、ある女医さんが機転を利かせた。
彼女は、僕の大学の先輩で、僕とその女医さんは仲良しだった。
彼女は肝っ玉母さんみたいに面倒見が良くて、後輩の僕に良くしてくれていた。
彼女は風格も肝っ玉母さんみたいで、マツコ・デラックスを女にしたような体格をしていた。
僕らはよく2人で掛け合い漫才のような事をしていて、医局の皆は、それを好もしく思っていた。
「川原先生、女性に3サイズを聞くのもセクハラですからね!気をつけて下さいよ!」
と僕を名指しで注意して、皆の笑いを誘い、医局の空気は見事に和んだ。
「笑い」とは緊張の緩和だ、と言ったのは、ベルグソンだっけ?
ま、そんな感じでした。
僕の失敗はそこで止めときゃ良いのに、サービス精神旺盛で、一言余計で、先輩の心意気に応えようと、
<先生にだけ、3サイズを聞かないのは、セクハラですか?>
とジョークで答えた。
すると、しばしの沈黙の後、医局の空気は凍りついた。マツコ・デラックス先生も黙っちゃって。
つまり、しょこたんに「恋愛の話」を振らないのは、先輩に、<1人だけ3サイズを聞かない>と同じような、
別物のハラスメントなんじゃないかと、思ったということでした。
番組の最後のテーマは、「カラオケに行くか」という話題になって、
しょこたんは生まれて初めて買ったCDが川本真琴の「1/2」だと言い、しょこたんは実際、カヴァーもしてて、
「夢はいつか一緒にコラボレーション出来たら」とラブコールを送った。↓。
下は、少し、引き気味の、川本真琴のリアクション。↓。
例によって、しょこたんの偏愛はリスペクトを意味しているから、対象の価値を何割増しかに増幅する。
知らない人には、そう刷り込まれる。松田聖子が良い例だ。
番組の最後で、川本真琴の株が急に高騰して、その勢いに流されてか司会者は、
「さて、今夜のトークはここまでですが、最後の一言、を川本さんにお願いします」
と振った。
川本真琴は、戸惑いながら、
「皆さん、お暑いので、健康に気をつけて、楽しい夏をお過ごし下さい」
と、しどろもどろに挨拶して、それがテレビずれしてなくて、高感度アップだった。↓。
多分、この番組で1番得したのは、川本真琴だな、と僕は思ったものです。
そんな川本真琴とベルハーのツーマンです。at.新宿LOFT。↓。
つづく。
BGM. 川本真琴「愛の才能」
GWはライブ三昧~ポールを観に行く!2015
27/Ⅳ.(月)2015 はれ
僕は今週は少し体調を崩しぎみで、風邪っぽい症状。熱はないが喉に少し違和感があって、鼻が出る。
僕は花粉症ではないけれど、遅れて花粉症を発症したのかなとも思った。
だけど、花粉のシーズンももう終わったのに今頃花粉症になる、なんて発想はバカらしいなと思った。
すると「バカは風邪をひかない」というフレーズが頭を支配し、<あれ?俺はバカなのか?>
<だから風邪じゃないのか?>とか。
<俺はバカじゃないから(そう思いたいから)風邪をひいたのか?>と訳が判らなくなってしまった。
日本人には言霊思想というのがある。
僕は寝る前に、<風邪はバカがひくものだ>、と毎日10回繰り返し自分に言い聞かせるようにしてから寝て、
栄養ドリンクと葛根湯を倍量飲んでなんとか乗り切った。
今日はポールのコンサートだが、その前に午前中に日吉でエネルギー療法を受ける。
先生に、今週の体調を説明すると、「では、アレルギー・チェックをしてみましょう」と調べてもらった。
アレルギー・チェックと言っても内科でやるような血液検査ではなく、
僕は横たわり顔にタオルを掛けられているから、何をされてるのかはよく判らないのだが、
両手をダランとしていると先生が両腕を伸ばしたり縮めたり引っ張りながら、
まるで長門有希の様に、口の中で何か呪文のような数字を唱えてる。
で、出た結果が、アニサキス、だって。
医学生の時、「病害動物」という授業で習いました。
アニサキスってイカに住む寄生虫ですね。
ところで、上から読んでも下から読んでも同じになる文を回文と言うが、「談志が死んだ」とか「竹やぶ、焼けた」が有名で、
「イカ、食べたかい?」も回文だ。昨日、大森靖子のコンサートの後に回転寿司に行ったから、そのせいかな?
エネルギー療法では、風邪の症状を思い浮かべてイメージして下さい、と言われ、そうしてると額や口鼻の周りに風が流れるような体感で、
くしゃみを二回と咳を二回したら、すっかり具合が良くなっていた。
ありがとう。お陰で万全の体調で、ポールのコンサートに臨めます。
何か、お土産、買ってきますね。
僕は、昨日、美容院でこの日のポールのコンサートのためにヘアスタイルを初期のビートルズをイメージしてマッシュルームにしました。
ネイルはブリティッシュ仕様にしました。↓。
ちなみに去年もポールの来日公演は予定されていて、僕はチケットも持ってたのですが、ポールが腸捻転でライブが中止になりました。
そう言えば、「5/18問題」の頃だ。
あれから1年かぁ。
もっと以前のような気もするなぁ。
今回のチケットも、前回&前々回同様に、僕の30年来の親友のF.が用意してくれた。
ポールの東京ドーム公演は、1日おきで、(木)(土)(月)の予定だった。
カワクリの休診日は(月)だから黙ってても(月)をとってくれる友情は、今さら照れくさいから礼は言わない。
グッズは、パンフレットとポスターと巨大ブランケットをクリニックに置きました。
今回、お世話になった「エネルギー療法の先生」と「美容師さん&ネイリストさん」にはタオルをお土産に買いました。
クリニックの入り口の所の机に、パンフレットを置いときましたから、良かったら見て下さいね。↓。
ポスターは、喫煙所です。一昨年のから、リニューアル。↓。
診察室の入り口扉正面の壁には、東京ドーム限定のリトグラフを、当日のチケットと一緒に。↓。
巨大ブランケットは、テレビモニター側の、「けいおん」の垂れ幕を少しずらして飾りました。↓。
ところが、これは完全に遮光効果が高くて、今朝、クリニックに着いたら、待合室が真っ暗でした。
「もっと光りを!」のモットーで、受付の後藤さん&小森さん&山﨑さんが試行錯誤してくれ、結局、診察室に飾りました。
皆さんの座る位置の右後方のソファの方の壁です。
多分、普通にしてたら、視界に入らないです。興味があったら、振り返って見てみて下さい。
巨大で、ビックリしますよ。↓。
コンサートは、一曲目から、マジカル・ミステリー・ツアー。大盛り上がりです。
「バック・イン・ザ・USSR」とか「バンド・オン・ザ・ラン」とか「へルター・スケルター」なども凝った演出で。
僕はクリニックのモニターで流す映画の候補作品を絞るべく、最近007シリーズを観ていたから、
「死ぬのは奴らだ」のエキサイティングなステージが1番良かったです。花火がボンボン打ち上げられてて。↓。
セトリはすごく良くてポイントポイントで感動のツボを抑えてて、「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」とか
「ヘイ・ジュード」とか「レット・イット・・ビー」とか「イエスタディ」とかジョージの「サムシング」をウクレレで演奏とか、
もう泣きますよ。
今日のポールは絶好調で、F.とも話したんだけど、ポールは、2年前より若返っていましたよ。
ノンストップでアンコールも2回やって、それもすぐ出てきて、全く休まない。
一昨年の記事にも書いたけど、メンバー紹介や他のメンバーの演奏とかで時間を稼いだりしない。
水も一滴も飲まない。
晩年の立川談志は糖尿病も患っていたから、口が渇いて、高座で湯飲みのぬるま湯を飲むことがしばしばあった。
その度、談志は、「本当は飲んじゃだめなんです。自分の唾液で潤わさいと」と言っていたのを思い出す。
ポールに詳しい人の話だと、ポールが水を飲まないのは、「ライブ中に水飲むのって格好悪い」って言う理由なんだって。
格好良い!
F.は、「ポールって73くらいだろ?君の指導教官だった精神療法センターのA.教授が退官したのが60だろ。
それと比べて、10以上も上なんだぜ。すごいよな」と僕の恩師を引き合いに出して、僕の恩師を軽くディスって。
本当に最後の曲が終わった後、ポールが「また来るよ」と手を振ったら、それまでは静に座って観ていた僕の隣のおばさんが感極まって、
急に立ち上がって、「ポール!」って歓声をあげて、大きく手を振りながらジャンプしていた。
そして、振り向き様に僕の顔を覗き込む、その顔は泣きじゃくってて何の液体だか判らない程ぐちゃぐちゃで、眉墨とかオシロイとかが崩れて、
まるでキッスみたいなメイクになっていて、感動の坩堝って言うのか、リビドーのドツボって言うのか、
「良かったわよね!」
と感動の共有を強要してくるから、僕はその勢いでこのまま唇を奪われるんじゃないか?って貞操の危機も感じて。
キッスだけに。
一方のF.は隣のカップルがずっと歌を歌ってるのは良いのだが、それが恐ろしい程に音痴で、調子っぱずれで、
そのせいでポールの歌より、隣のカップルの歌に気がとられてしまったと嘆いていた。一度、気になるとそうかもね。
ライブってそういうものだよ。グルーヴって云うんですかね?
しかし、そんなエピソードが指し示すのは、さすがポール・マッカートニー、会場は一体となり、感動のステージ、
感動のフィナーレ、感動の余韻を皆が持ち帰って、明日からもまた頑張ろうと口々に感動を言葉にして帰る駅までの道のり。
感動って単語しか使ってないから、ボキャブラリーの少ない人間のように思われそうだが、少ない語彙で伝わるなら、その方がコミュニケーションの質は良い。
明日の(火)は武道館が追加公演になった。
武道館は1966年にビートルズが来日公演をした聖地。
ビートルズが武道館を使う時って、使用許可を取るのが大変だったってドキュメンタリー番組を観たことがある。
柔道連盟とかの人が、「男のクセに長髪でチャラチャラした外人に、日本武道館を貸せん!」みたいな。
でも、なんとかそこを直談判した男の苦労話だった。
そのお陰で、ロックを志す者のとりあえずの目標は、今でも「めざせ!武道館」が合言葉になっいてる。
「けいおん」の放課後ティータイムのメンバーもアニメの中でそう言ってた。
だけど、F.が言うには、武道館のチケットは10万円だって。
さすがに高いね。
でも、C席という見切れ席(25歳以下に限るらしいが)は2100円らしい。
お金のない若い人にも、生のポールを観せてやろうという思惑で、その料金設定はビートルズの当時の入場料(2100円)
と同じという粋な計らいらしい。
そう言えば、ビートルズが女王陛下から勲章を貰った時のライブ映像で、
良い席に偉い人やその婦人が招待されていて、ファンの女の子が2階席にいた。
そこで、ジョン・レノンは、「後ろの人は声援を。前の人は宝石を鳴らして下さい」と皮肉なMCをしてた。
そんな連想もしてしまう価格のバランスだ。
でも、明日の武道館は、きっと、今日とセトリは違うんだろうなぁ。
帰り道、僕とF.は感動も覚めやらず、「勤務医だったら明日休みをもらって武道館に行ったな」と冗談を言った。
勿論、冗談ですから。
勤務医は勤務医で大変だからね。
ちゃんと訂正しておかないと勤務医に怒られるからな。
「川原達二の十中八九N・G」は業界視聴率が高いから。
ちょっと変な事を書くとすぐクレームが来る(笑)
それも「コメント」欄にじゃなくて、直だから、参るよ。
そもそも断ってるじゃん、十中八九N・G、だって。
まぁ、だからと言って誤解を生む様な記事を書いて良い訳がありません。
ネットにもマナーがあります。
勤務医だって、休みませんよ。逆に、開業医だって休みますよ。
とにかく、誤解を招く、不適切な発言でした。
今度、きつくF.に注意しておきますので。
さて武道館公演だが、おそらく近いうちに西新宿あたりの海賊版屋でブートレックが売られるから、それで我慢しよう。
F.にも毎度ポールのチケットを取ってくれるお礼代わりに武道館の海賊版を買っといてやろう。
あいつは、近頃、調子に乗って特注サイズの液晶テレビを買ったと自慢気に話してたからな。
ちょびっと、羨ましかったから。
その特大のテレビモニターで画質の粗い海賊版の映像を観させ、無駄遣いを痛感させよう。良い薬だ。
きっとF.の奥さんにも感謝されるだろう。
そう言えば、一昨年のポールの記事は、半分以上、ポールはポールでもポール牧の事を書いた気がする。
まるで懲りないようだが、ポール牧についてちょっと話したい。
前置きとして、僕は常々、精神科医と芸人の社会的な役割は似てる所があると思っている。
例えば立川談志の「落語とは人間の業の肯定」というのと、フロイトが精神分析で言ってる事は重なる部分が多いと思う。
それは人間は社会的な動物だから、世の中を平穏に暮らすためには皆が好き勝手にやっていたら秩序がなくなって大変になる。
だからある程度、平等に自我をセーブして、共有するルールが必要になる。
それは法律だったり校則だったり常識だったりする。
これらは皆が少しずつ我慢して譲歩して出来たものだから、生理的には不愉快なものである。
だけど、だからと言ってそれを破るのは社会的には不適合である。
だけど、やっぱり不愉快である。
それは常識たちがさも偉そうに絶対善みたいな態度でいるからで。
だから、「不愉快だ!」って思うだけなら、言葉にするだけなら許されるのではないか。
それを別の視点から見て、「常識って疲れません?」って道化として口火を切って抑圧を解放してあげるのが芸人の役割で、
「そりゃ常識は疲れますよ」と社会的地位のある立場から同意するのが精神科医の仕事だと思う。
違いは、対象にする相手が、芸人は大勢で、精神科医は個人であることかな。
ね、似てるでしょ?
ポール牧は、僕らの世代にはビートたけしのオールナイト・ニッポンでホラ吹きネタでブレイクした。
結局は、自殺しちゃうんだけど、それ以前にも自殺未遂騒動とかがあって。
そういう修羅場をくぐって来た人で。
芸人としてのプライドも高くて、自らのスキャンダルもつつみ隠さず喋っていた。
「芸人だったら、どんなに追い詰められたかをさらけ出して語るのは決して恥ずかしいことじゃない。
むしろ、それを隠して生きていく事の方が恥ずかしいことだ」ってポール牧は言っていた。
このポール牧の「芸人」を「精神科医」に置き換えたらどうなるのだろうか、と僕はよく思う。
精神科医だって人間だからしくじったりもする。場合によっては、社会的な制裁を受けることもある。
そんな時、それをきちんと受け止めて、それをこれからの仕事にどう活かして行くのかが人間としての度量の差になる。
精神科という専門性だからこそ出来る内省の仕方や総括の仕方があるはずだ。
その葛藤や苦悩や絶望からの信用回復のプロセスを見せるのが真摯だと思うし、誰かの手本になるかもしれない。
ポールだって日本で大麻所持で逮捕された過去があっての今なんだから。
ポールに習おうぜ。牧にも、マッカートニーにも。
BGM. ザ・ビートルズ「ザ・ロング・アンド・ワインディングス・ロード」
GWはライブ三昧~今日は中野
26/Ⅳ.(日)2015 はれ
今年のゴールデンウィークはライブ三昧で。
その火蓋を切るのが、今日の中サン大森靖子。
中サンとは中野サンプラザの略、なかさん。
昔は、サンプラと略していたが、爆風スランプが売れてサンプラザ中野の認知度が上がるに連れて、話がややこしくなり、
中サンと順番重視で略して呼ぶようにしている。だけど、中サン、ほとんど通じないです。
そんなことはどうでもよくて、今日は、大森靖子全国ツアー(はーと)爆裂!ナナちゃんとイくライブ洗脳ツアー「はーと」
~ノスタルジック 中野サンプラザ~、を観に行く。↓。
大森靖子はオオモリセイコと読み、今やカワクリではセイコちゃんと言えば松田聖子ではなく、大森靖子が常識です。
カワクリの常識は世間の非常識、世間の常識はカワクリの非常識、をテーマに頑張って行こうと思います。
今日は午前中に美容院に行き、明日の東京ドーム、ポール・マッカートニー仕様にヘアスタイルをマッシュルームカットにして、
ネイルはブリティッシュにしました。
そんなバタバタなスケジュールだったから、眼鏡を家に忘れてきてしまいました。
だけど、僕の近眼は老眼と相殺されて今は視力むしろアップしています。
それに席が一階の前の方の列だったから眼鏡不要で助かりました。
僕の席の隣には今回のツアーのマスコット的な存在のナナちゃんのぬいぐるみが置かれていました。
下がナナちゃん。↓。
係の人がいて、横の人には「演出上、ここは見切れ席なので他の席へ」と誘導していた。僕はギリギリ観れる席で移動なし。
隣には可愛い女の子が1人いて、その列は僕ら二人だった。
彼女は「私達だけになっちゃいましたね」と不安気で。
僕が曖昧な返事をしていたら、「そのTシャツは今日のためですか?」と食い付いてきた。
僕が<?>な顔をしていると、「だって、中野、って」。
僕は「けいおん」の変Tシャツ「いなかの米」を着て、その上にオーバーオールを履いていた。
だからサスペンダー的な部分が両端の「い」の字と「米」の字を隠していて、「なかの」に見えたというオチだった。
下が、「いなかの米」Tシャツ。想像して見て下さい。↓。
その子は今日のためにスカートを新調して来たのだという。
白地に水玉の大きめのドットが白黒のコントラストで目立ちなくないけど主張したい、みたいな雰囲気を醸し出していた。
彼女は「今日のために買って来たんです」とスカートの裾を持ってアピールした。
<判った。落ち着いて。取り敢えず、座って>。
それで僕らは打ち解けて(?)、彼女は「私はコンサート自体が始めてだからどうしていいか判らない」と頼ってきた。
いや、それは、ちょっと、迷惑かもしれない、僕には。
あのね、僕らの世代はノリノリでライブを観るのには照れがあり、サイリュウムも振らないし、着席して観てる事が多い。
そんな僕にライブ初心者の指南役は荷が重い。
まぁ、結果的にはセイコちゃんが一曲づつ「これは座って」「これは立って」と手のひらを上にしたり下にしたりして
合図で指示してくれたから助かったけど。
彼女は僕に「いくつなんですか?」と尋ねるから、<きっとあなたの親より上だよ>、って答えたら、
その子は「私は普通なら4月から高校2年生になる年です」と言った。
僕は、<平成も27年のこのご時世に‘普通’も何もないよ>と答えると彼女はしばらく考えて、「頭、良いんですね」と驚いた。
僕は、<さっき美容院に行ってきたばかりだからね。頭の形はね。良いでしょ?>とヘアスタイルを自慢した。
初期のビートルズをインスパイアしたマッシュルームカット。
中サンのトイレの鏡で映してみました。↓。
鏡と言えば、セイコちゃんは皆の鏡みたいな存在になりたいと言って、7月にリリースされるニューシングルは「マジックミラー」というタイトルだそうだ。
アンコールで披露されて一足先に聴けました。
セイコちゃんは、5月に引っ越すらしく、引越し後のお部屋で、兼ねてからの夢だった「自宅ライブ」の開催決定も発表された。
それに今日来場した人の中から、抽選で1名様をご招待だそうだ。
もうカーテンくらいしかないガラーンとした部屋だけど、ピザでも食べながらやりましょう、って言ってた。
まず、当選する訳ないけれど、もし当たったら、早目に外来終らせて良いですか?
ま、まず当たんないけどね。
でも、ちなみに木曜日ね。
今日のコンサートに行くと言っていた人を何人か知ってたから、会場で誰かに会うかなと思ってたけど。
さすがに中サン・クラスだと会わないものですね。
1人だけ、終演後のロビーで声をかけてくれた人がいて。
その挨拶というか声かけが、「やっぱりいた!」だったのには、思わず笑っちゃいました。
会えなかった人も、ライブ良かったね。
セイコちゃん、ひた向きでパワフルでしたね。
休みの日はややもすると家でゴロゴロしていたい誘惑に駈られて、ライブに出かける直前まで「行くの止めようかな」と思う
シンドロームは、結構、皆さんもあるみたいで。
でも、ライブは裏切らないから。
明日は、東京ドーム、ポール・マッカートニー。
BGM.大森靖子「子供じゃないもん17」
男達のホワイト・デー
今回は、以前のブログ記事「タグ」の中で予告した「ゆたかさん」と中西先生の友情を軸にした特別企画です。
「男は強くなければ生きて行けない、優しくなければ生きて行く資格がない」
知らない皆さんも多いかと思うので説明すると、これは「野生の証明」という映画のキャッチコピーでした。
「野生の証明」は、「人間の証明」に次ぐ角川映画の第2弾で、薬師丸ひろ子のデビュー作です。主演は、高倉健。
ちょっと男っぽい、導入をして、2人にゴマをすってみました。
先日、「ゆたかさん」から電話をもらった。
「ゆたかさん」は僕の大学の先輩で、それは恐ろしい先輩だった。
出来れば、あまり関わりを持ちたくないような怖い人だった。
昔の上級生には、本当に恐ろしく怖い人がいたものだ。
それに比べて、中西先生の優しかったこと。
その二人が同期で仲良しだと言うから、人生は味わい深い。
僕の入学した大学には、学生会館というロッカーや食堂やロビーのある棟があった。
そこの1階にはジュースの販売機や喫煙スペースがあり、ベンチがあって学生の休憩場所だった。
学生の休憩場所だから、自由に使って良い物と思い、入学したての僕は派手な格好でデカイ態度でくつろいでいた。
その頃の学生会館を牛耳っていたのが、「ゆたかさん」だった。
僕は何人かの人に、「ゆたかさん」に目を付けられない様に注意しろ、と忠告を受けていた。
しかし、僕はまさか大学生にもなって、そんな原始的な上下関係が通用するものか、と相手にしなかった。
「ゆたかさん」はしばらく僕を泳がせて様子を見ていたらしい。
そして、僕の一挙手一投足を観察しては、周りのものにリサーチしていた。
僕のクラブの先輩は、普段は喋ったこともない怖い先輩に呼び出され、僕の事で尋問されたらしい。
「あいつは、なんで、南軍の帽子をかぶって、学校に来てるんだ?」
「あいつは、なんで、フェース・ロックにチキン・ウイングを合体させた技を使うんだ?」
僕の先輩達は可愛そうに、僕の服装やプロレス技のことで、問い詰められ、答えられないと鉄拳制裁だ。
そして、先輩達は、「川原、なんで、その帽子なの?それより目立つ格好、やめて」とか、
「川原、なんで、チキンなんとかって技を選んでるの?それより、学生会館でプロレス技、かけないで」って懇願した。
僕は当時、アメ横の中田商店というアーミーな店で軍隊の服を買って来ては好んで着ていた。
また当時は、UWFがブームで、ス-パー・タイガー(佐山サトル)がチキン・ウイング・フェースロックを流行らせた。
「ゆたかさん」は古くからのプロレス通だとは聞いていた。
だから、僕は学生会館で「卍固め」や「足4の字」をかけてる分には、見過ごしてくれたのだろう。
しかし、当時のUWFは、既存のプロレスを否定し、派手な技より地味にギブアップを奪える技が決め技だった。
その代表が、チキン・ウイング・フェースロックだった。
これは背後から相手の片腕を手羽先の様に「く」の字にとって、逆の手で相手の顔を横に引っ張り、自分の両手を
ロックさせる。これは両手の人差し指1本をフックするだけで、極まった。
多分、この辺が、「ゆたかさん」の臨界点だったようで。
僕は、「ゆたかさん」に呼び出しをくらった。
覚悟はしてたが、ついに来たか、という感じだった。
僕は大勢の取り巻きを引き連れた「ゆたかさん」に学生会館の屋上か何かに連れ出され、ボコられるのかと覚悟した。
殴られたら、すぐ女子の所に行き、同情票を引いて、女子を扇情して心理的に逆襲に出ようと作戦を練っていた。
しかし、「ゆたかさん」は1年生相手にそんな野蛮な手段はとらなかった。
取り巻きはなし。1人で来て、「メシをおごってやる。付いて来い」と言った。
そして、僕らは、学生食堂ではなく、ちょっと高級な病院のレストランに行った。
「ゆたかさん」は、「川原って言ったな?何でも好きな物を頼め。遠慮はするな」と微笑んで言った。
僕のシュミレーションとは違った展開なので、少し拍子抜けした。
そんな人を相手に、この場面で遠慮をするのは、かえって危険だ。
先輩の顔を潰すことになると空気を読み、そのレストランで1番高いメニューの「焼肉定食」を注文した。
しかし、これにはきっと罠があることくらいの想定はしていたから、僕は苦手の「きゅうり」対策として、、
ウエイトレスにこっそり、<きゅうり、は抜いてね。サラダからも、漬物からもね>とお願いしておいた。
「おごってやったんだから、残すな」とか言いそうだし。
僕が、「きゅうり」を嫌いなことをリサーチしてる可能性だって、ゼロではないからね。
そして、僕らは他愛のない話をしていると、「焼肉定食」がテーブルに届いた。
ちなみに「ゆたかさん」はコーヒーしか頼んでいない。
<「ゆたかさん」は食べないんですか?>と尋ねると、「俺はいいから。お前、食え」。
<そうですか、じゃ、遠慮なく>、「ちょっと待て」。
「ゆたかさん」は、「ただし、箸を使って食うな」と言った。
は~、なるほど。
そういうこと言うんだ。
だったら、サンドイッチとかにしときゃ良かったよ。
「焼肉定食」は、焼肉が盛り付けられた皿と、白飯、サラダ、汁物にデザートだ。
箸を使って食うな、って犬食い、するしかないな。
それでこういうちょっと高級なレストランに連れて来た訳か。
恥をかかせて、上下関係を叩き込もうという作戦か。なかなか、頭脳犯だな。
そうなったら、トンチ合戦だ。トンチと言えば、一休さん、だ。
一休さんが「この橋を渡るべからず」の看板を、堂々と橋の真ん中を渡り、「端ではなく真ん中を渡りました」
と言ったトンチを応用して、僕は箸を持ち、焼肉の皿の真ん中の肉を食べた。
ゲンコツが飛んできた。
イテっ。
「箸で食うな、と言っただろう」との怒声。
僕は頭をさすりながら、<だから、端じゃなく真ん中で食べました>と答えた。
「ゆたかさん」はしばらくポカンとして、トンチに気付いたら、「お前、面白いな」とニヤリと笑った。
そして、急に良い人になって、「ゆっくり食え。俺は行くから。何か困ったら、俺に言え。力になるぞ」って。
僕は「ゆたかさん」が去った後、ゆっくりと焼肉定食を堪能した。
さすが病院のレストランで1番高いメニューだ。うまかった。ご飯、オカワリした。
翌日から、学生会館に行くと、風景は様変わりした。
「ゆたかさん」は僕の姿を見かけると、「お~!川原!元気か?」と声を掛けてくれ、僕も南軍の帽子をとって挨拶した。
それを見かけたクラブの先輩は、「なんで、「ゆたかさん」が川原に挨拶するの?」と慌てていた。
僕が、<仲良くなったから>と答えると先輩は頭を抱えていた。
史上最強の先輩と史上最悪の後輩がタッグを組んだから。
それからと言う物、僕は「ゆたかさん」が用心棒をしてくれることを良い事に益々、増長して行く訳である。
僕らの大学には、2つの野球部があった。
「硬式野球」と「準硬式野球」。準硬(ジュンコー)は、B球という芯が硬式と同じで周りが軟式のようなゴムボールを使う。
医学部の野球部は、ジュンコーの方が一般的で、クラブ数も多かった。
うちの大学では、ガチで野球をやりたい猛者が硬式に入り、おっかない人や柄の悪い奴が多かった。
一方、ジュンコーは、芸能人野球大会みたいな華やかなプレーをしたい人が集い、カッコいい滑り込みの練習とかをしてた。
僕は、ジュンコーに所属して、背面キャッチや天秤打法などの練習をしていた。
ちなみに、「ゆたかさん」と中西先生は、硬式野球部のチームメイトだった。
そして、冒頭の「ゆたかさん」の電話につながるのだ。
今度、「ゆたかさん」の代の硬式野球部の面子で、3月14日に、豚しゃぶを食べにいくらしい。
で、その時に、中西先生の写真が欲しいのだが、誰も持ってないから、「川原に頼むしかない」とのお願いだった。
3月14日と言えば、世間は、ホワイト・デーだ。
しかし、硬派の男達には関係のないイベントだ。
男ばかりで豚しゃぶを食うらしい。
豚を食うところが、また男っぽい。
そして、そんな同期の会に中西先生も参加させたいという男気だ。
中西先生はもう死んでいて、死人に口なしだけど、同期だから一緒に豚しゃぶを食べたいと云う優しさに心を動かされた。
まさに、「男は強くなければ生きて行けない、優しくなければ生きて行く資格がない」を地で行っている男達のホワイト・デー。
<判りました。任せて下さい。何とかします>と僕は大見得を切った。
そして、中西先生が開業する直前まで、同じ病院に勤務していたF.に電話した。
すると、F.は「俺は、写真を持たない主義だ。だったら、サスガに頼むと良い」と教えてくれた。
サンキュー。
だけど、F.って写真を持たない主義だったのか?初耳だ。
あいつは昔から、今さっき決めたことでも、「俺の主義だ」とカッコつける癖があるからな。
きっと最近、浮気の現場写真でも見つかって懲りたんだろう。
そして、僕はサスガに電話して、これこれこう言う訳で、中西先生の写真が欲しいのだが、と聞いてみた。
すると、サスガはあっさりと、「有りますよ」と言った。
「中西先生のお別れの会で、僕らでスライド・ショーを作って、評判が良かったんですよ。
硬式野球部の方も一部、見えていて、感動して泣いてましたよ。
あれ?川原先生は中西先生のお別れの会に来ませんでしたか?」
と批判的な口調で言った。
<いや、行くつもりだったのだが、その日はきゃりーぱみゅぱみゅのコンサートとかぶってさ。
靴を投げて中西先生の会に行く予定だったんだけど、直前にきゃりーちゃんのスキャンダルが発覚してさ。
きゃりーちゃん、落ち込んでるかと思って応援に行かなきゃと思い直してさ。
それに、お別れの会って言ったって、中西先生がそこにいる訳じゃないし。俺が行かなくても会には関係ないだろうしさ>
って言い訳をした。
サスガは、仕方ないなと言う感じで、「判りました。先生のクリニックに送ればいいですね」と言い、ミッション終了!
中西先生と僕とサスガは不思議な縁で、高校と大学と医局が同じで、先輩後輩の仲なのです。
順番は、中西>川原>サスガです。
精神科は他大学との交流のため、毎年、野球のリーグ戦があった。
僕らの医局は、中西・川原・サスガの3人が主力メンバーだった。
そうそう、サスガもジュンコーです。だから、あいつは、高校も大学も部活も医局も僕の後輩になります。
ある年の野球大会。僕は派遣病院に出向していて、そこのMSさん(秘書みたいな人。ケースワーカーの卵。若い女子)
が野球観戦の応援に行きたいと言うから、3人くらいを僕の私設応援団員として帯同した。
そうしたら、若い女の子の前ですから、ちょっと良い所を見せたいと思うじゃないですか?判るでしょ?だんな。
僕は、サスガに、<おい、ピッチャーを変われ>と途中からマウンドに立って。
しかし、僕の下心はナインにみえみえで、「大丈夫なのか?」と心配の声があがって。
僕は、<大舟に乗ったつもりで。こう見えても、中学の頃は「小さな巨人」と呼ばれてたくらいだから>って、
ドカベンの里中を持ち出して。
実際、僕は中学の頃、草野球で、「小さな巨人」と呼ばれていた。
ま、正確には、友人に<そう呼べ!>と脅迫していたからで、皆は不要な争い事を避けたいから、自分の損失にならない
範囲では俺の言う通りにしていた。
他にも、「キャプテン」と呼ばせていた事がある。
これは、キャプテン・ハーロックとリリーズの「好きよキャプテン」をかけていた。
教師には、「川原、お前は一体、何のキャプテンなんだ?」とよく聞かれて、説明するのが面倒くさかった。
<何かに限定された範囲のものではなく、将来、トップに立つ資質のようなものを中学生の嗅覚が嗅ぎ分けるのでは?>
などと適当な事をフカしておいた。
話が脱線したが、僕はリリーフとしてマウンドに立った。
僕はドカベンの里中のように華麗なアンダースローから幾つかの変化球を投げ分けた。
しかし、練習は裏切らない、というか、ボールは正直だ。
1球として、ストライク・ゾーンに入らない。3者連続フォアボールで、あっと言う間に無死満塁。
風雲急を告げ、大ピンチだ。
400戦無敗で知られるヒクソン・グレーシーが最強の男であった1番の理由は、負けそうな相手とは戦わない、
というのがあって、前田や桜庭の挑戦からは逃げていた。
でも、これは案外、生きる知恵だ。
戦場で生き残るのは、必ずしも勇敢な兵士ではない、と言うのと同じだ。
僕は、ピンチに強い男と自認しているから、負けそうなピンチはヒクソン方式で分母から消そう。
そうすれば、勝率は下がらない。
これは良いアイデアだ。
そこで僕は、マウンドにサスガを呼び、<おい、ピッチャーを変われ>とリリーフを押し付けると、
「嫌ですよ、僕は!自分で蒔いた種なんですから、自分で責任をとって下さい。次から、クリーンナップですからね」
と言い放って、自分の守備位置に戻って行ってしまった。
あいつは、高校も大学もジュンコーも医局も俺の後輩のくせに、少しも俺を尊敬してないな。
平気でこういう冷たい態度をとる。
普通、男の上下関係って、上が「黒」って言ったら、「白」でも「黒」だろ。
なんて僕がブツブツ文句を言ってると、マウンドに駆け寄ってきて優しい言葉をかけてくれたのが、その時のキャッチャーで、
女房役とは良く言ったもので、キャッチャーマスクをとって、
「川原、切り替えて行こう!
野球では、ピンチはチャンスだ。
川原の得意のフォームは、スリークォータだったよな。あの投球を俺に見せてくれないか?」
と優しくなだめる人物こそが、そうです!中西先生だったのです。
そうして僕はマンガの真似をやめて、中西先生のおだてに乗って、このピンチを最小失点で切り抜けた。
それで、試合は次の回に中西先生が逆転タイムリーを打って、残りのイニングをサスガがピシャリと抑えて、我々の勝利。
試合後の打ち上げで、<今日のMVPは誰か?>、と僕が言い出して、
「逆転打を打った中西先生では」とか「ピッチャーとして、先発とリリーフの両方の役割をしたサスガでは」と意見が分かれた。
しかし、もっとも大勢を占めたのは「野球はチームプレー。皆で勝ち得た勝利だから、皆がMVP」というぬるま湯のような意見だった。
僕はそこでも譲らず、新日世代闘争の時の前田が空気を読まず「誰が一番強いか決めればいい」と言ったフレーズがいつも頭の隅にあったから、
<誰がMVPかをはっきり決めるべきだ>と主張して、座はシラケた。
その時、中西先生がこう言った。
「今日のMVPは川原だよ。こんなに試合を盛り上げてチームに一体感を抱かせたんがから」と。
その意見にその場にいる皆が救われて、「MVPは川原」、ということになった。
僕はその時、中西先生って何て優しくて、正しい意見の持ち主なんだろう、と感心した。
僕はおそらく、そんな風な発言もした。
すると中西先生は、わざとらしく頭をかいて、照れるポーズをして、それを見て皆が笑って。僕も笑った。
そんな事を思い出しながら、僕はサスガから送られて来た中西先生の写真を「ゆたかさん」に送った。
電話口で「ゆたかさん」は、何度も何度も礼を言った。
<いや~、僕はただサスガに送ってもらったのを渡しただけだし>って。
それでも、「ゆたかさん」は繰り返し繰り返し、礼を言った。
「ホント、川原サンキューな。今度、メシ、おごるから。ホントに!」って。
<良いって、良いって。もう律儀なんだから、「ゆたかさん」ったら>
でも、あんまり断るのも失礼かな。
この場合、模範的な後輩の態度としては、おごられるべきなのかな?
目上の人の顔を立てて。
だったら、しょうがない、ゴチになるかぁ。
何にしようかな?
寿司が良いかな。
座っただけで、何万円みたいな店で。
よし、寿司にしよう。
寿司なら、箸がなくても食べれるからね。
豚しゃぶ、なんかに連れて行かれたら、大変だ。
やけど、しちゃうよ。
BGM. かまやつひろし「我が良き友よ」
金曜日はフライで!
17/Ⅳ.(金)2015 はれ
人の噂も75日というが、最近は、スピード社会で、良くも悪くも、ニュースなんて2週間位で忘れちゃう。
だから、今日は忘れないうちに、最近、大岡山北口商店街で気になってることを書いておこうと思う。
お昼休みは、受付の中番&心理と基本的には一緒にご飯を食べに行くのですが、受付は、新人の山﨑さんがトレーニング中なので、
まだ2交替制で、中番がいません。
なので、お昼は、しばらくは心理と一緒に行っています。
金曜日の心理は、徳田さん。
時間の関係で、お蕎麦屋さんに行くことが多いのですが、日替わりメニューが「フライ盛り合わせ」だ。
ちょっとボリュームがあり過ぎるメニューなので普段は敬遠していたが、ふと、徳田さんと一緒の時はいつもだなと思った。
そして、僕はひらめいた。日替わりフライ=フライデー=金曜日、と。
そのアイデアを徳田さんに話したら、「お店の人が、そこまで考えてたらすごいですよ」と笑ってて。
僕は注文をとりに来たお店の人に、<いつも金曜はフライだけど、フライデーだから?>と聞くと、
お店の女性は大笑いして、「そんな訳ありませんよ。一応、店主に聞いてきます」と奥に戻った。
すると、その女店員はニコニコしてやってきて、「店主に聞いたら、そうですって。でも今まで誰も気付かなかったそうです」
と僕らに報告してくれた。
僕は自分のひらめきが当たったことより、店主のユーモアのセンスが報われた瞬間に立ち会えたことが嬉しかった。
それは徳田さんも同じだったようで、僕らは2人とも、日替わり定食=フライ盛り合わせ=金曜日はフライで~を注文した。
下が、それ。↓。
ずっと気になっていたその2は、商店街の入り口のコンビニに貼ってあるポスターだ。
それは大田区の災難に備えて準備を喚起するもので、そのキャラクターがカンガルーなのだが、名前が、「びちく」君。
僕はこれを毎朝、目にする訳だが、判っていても、頭で漢字に変換すると、「備蓄」ではなく「乳首」になってしまう。
それはきっと、カンガルーの属性のせいだと思う。
カンガルーは、赤ちゃんをお腹の袋に入れて、走るイメージがあるから、母性本能と緊急避難の相性の良さから選ばれたのだと勝手に思っているのだが、
赤ちゃん=おっぱい、との連想から、「びちく」が「乳首」に読み間違えてしまうのだと考察した。
赤ちゃんが「乳首」を吸うのは、「唇」だが、これも平仮名にすると「くちびる」で、「ちくび」の並び替えで、サブリミナルな後押しをする。
僕は毎朝そんなことを考えながら、商店街に入り、果物屋のおじさんと大声で、「おはよう!」と挨拶を交わしスイッチがONになる。
それが僕の日課。昔、「毎日、呑むウイスキーは?」ってなぞなぞがありましたね。答えは、「ニッカウヰスキー」。
下が、問題の「びちく」君。↓。
どうですか?、「ちくび」に見えて来ませんか?
「びちく」って早口で10回くらい言うと、「ちくび」にならないかな?
BGM. 渡辺真知子「唇よ、熱く君を語れ」
スポ根!
14/Ⅳ.(火)2015 小雨
今日こそは、「男達のホワイト・デー」を書こうと思っていたのですが、後輩のヤスオが参ってるみたいで。
急遽、予定を変更して、ヤスオを励ます記事にします。
義を見てせざるは勇無きなり、だ。
ヤスオの場合はもらい事故に近い気もするが、よく事情も知らないのに、勝手なことを書いて迷惑かけちゃいけないし。
今は我慢だよね。
ヤスオと僕の接点は野球だから、今日、<人生は野球と同じで、ピンチがチャンスだ!>とハガキに書いて投函した。
と言う訳で、今日のお題は、野球つながりで、スポ根にしてみました。
僕の子供の頃のヒーロー・マンガはこぞって、スポ根もので、だから僕のメンタリティーもこう見えてスポ根で出来ている。
カワクリのそこかしこに、スポ根が隠し味であります。
下が、テレビ側の待合室の「巨人の星」。↓。
ウォーター・サーバーの近くには、「あしたのジョー」。↓。
そして、ブルース・リー。あれ、ブルース・リーはスポ根じゃないか。↓。
僕が1番影響を受けたのは、「タイガーマスク」です。プロレス好きもそこからです。
小学校3~4年からの筋金入りです。
だから高校の体育の柔道にも、僕はプロレス技を持ち込み、弓矢固めや回転揺りイス固めやグランドコブラを炸裂させ、
体育の教師を唖然とさせました。
うちの学校の柔道は安全性を考慮して、結構縛りが多くて、絞め技や関節技は禁止だった。
僕のプロレス殺法は教師に言わせると、それに該当するらしかったが、僕は<これは寝技だ>と主張し、一部の技の了承をとった。
乱取りでは皆が背負い投げや大外刈りを掛け合ってる真ん中で、僕はツバメ返しの練習をしていた。
うちのクラスに、イノー君、という長身で体躯の良い子がいた。
授業の練習試合で、僕はイノー君と対戦になった。身長差20cmの無差別級の試合だ。
イノー君は、運動神経も良くて、柔道も強そうだった。
これはまともに行ったら負けるな。
そこで僕のとった作戦は、はじめの合図と同時に猛ダッシュで片足タックルに行き、相撲の小股すくいの要領で片足立ちにさせた。
だけど、イノー君はバランスが良くて、それでも倒れなかった。
ならばと僕はとった片足を思いっきり担ぎ上げ、軸足を蹴って、相手を背中から倒した。<やった!一本!>
しかし、判定は、「川原、反則負け!」。柔道では、軸足を攻撃するのは反則らしかった。
倒れた際、軽量級とは言え、僕の全体重が、イノー君の片足にかかって、イノー君は軸足を骨折した。
イノー君のお父さんも医者で、うちの父親はイノー君のお父さんに頭が上がらなかったらしい。
うちの父は短歌もやっていたが、それもイノー君のお父さんの導きだったから。
そう言えば、母の歌集にもイノー君のお父さんに世話になったと書いてあった。
しかし、僕はそんなことは、イノー君の骨を折るまで知らされてなかった。
両親が、「どうしよう、どうしよう」とあんなに困り果ててる姿をみたのは、あれが最初で最後だ。
両親は、イノー君の家まで、謝りに行った。僕は連れて行かれなかった。だって親同士の問題に子供が口を出すのもね。
しかし、イノー君はとっても良い奴で、「気にしなくていいよ」と松葉杖をつきながら、笑っていた。
イノー君は、治療の為、何日か学校を休んでいたので、僕はその間、普段とらないノートをとって貸してあげた。
「そうしろ」って親に言われたから。
サービスで、ノートの下にパラパラマンガも書いてつけておいた。
パラパラマンガのストーリーは、小股すくいから軸足蹴りで一本そして骨折の巻。
反省の色なし、だ。
でも、イノー君はそれをみて笑っていた。「よくこんなの思いつくね」って。人格者だな。
こいつは一本取られた。って、うまいこと、言ってるつもり。
ある雨の日。僕は友人と地下鉄の駅へ坂を下ろうとしてるところだった。
イノー君は、松葉杖で傘もさせないで、目白方面へのバス停に濡れながら歩いてるのが見えた。
僕はその姿を遠巻きに見てるだけで、体が動かなくって。
みかねた友人が「オイ、いいのかよ」と僕に声をかけて、それで僕は我に返って<あぁ>と答えて。
その瞬間、他の生徒が、イノー君に傘を差し出して入れてあげる光景がみえた。
僕は今でも、そのシーンを鮮明に思い出す。
だけど、その時の僕は、もうことは済んでいたので、<行こうぜ>と言って、友人と池袋へ出て遊んで帰った。
僕はサンシャイン60の中のソニプラで、アメリカ製のおもちゃの光線銃を買った。
それは、レバを引くと、けたたましい7色の音がして、未来っぽかった。
僕はそれを翌日、学校に持って行き、友人達に乱射した。(音しか出ませんから、念のため)
そうしたら誰かがチクったらしく担任の教師に怒られた。
そいつは前の週に僕がおもちゃの刀を持って行き、廊下でチャンバラをしてたら「川原、幼稚なことをするな!」と怒った奴で。
つまり、2週連続で、僕と担任はおもちゃの武器のことで怒ったり怒られたりしていたことになる。
イノー君とは、その後なんの接点もないが、確かどこかの医学部に行ったはずだ。
良い奴だったから、きっと、今頃、立派な医者になってるんだろうな。
何科になったのかな?
自分の体験を活かして、整形外科医になって、多くの骨折患者さんの治療をしてるのかな。
それとも親の後を継いでるのかな。
元気でやってるかな。
あれから何年、経ってるんだろう?
去年、石野真子がデビュー35周年って言ってたから、そのくらいかな。
今日みたいな雨の日は、古傷がうずくかな。
なんか全然、スポ根な記事じゃなかったですね。
すみません。
昨日、ネイル、ミルキーっぽくしたんだよ。見る?
じゃぁね、ヤスオ、頑張れ、俺がついてるぞ。
BGM. 忌野清志郎「空がまた暗くなる」
チェンジ!
8/Ⅳ.(水)2015 小雨
昨日、椅子が壊れた。
前々から左の肘掛が、ばか、になっていたけど。
兆しはあったけど、その破壊は派手で、いきなり一気にカバーが飛び散った。
開業時から使っているから、丸8年、一緒に頑張ってきてくれた縁の下の力持ちだ。
下が、カバーが飛び散って、バーが剥き出しになった椅子。↓。
まだ機能的には、使えるっちゃ使えるが、なんか椅子が壊れるって縁起悪いよな。
椅子って、「社長の椅子」とか「総理の椅子」とか、地位やポストのメタファーに使われるから。
川淵チェアマンなんて呼称もあるでしょ?サッカー、よく知らないけど。
四月のカワクリは新人が何人か入ったから、院長らしくどっしり座っていろ、というメッセージを、
椅子が自らの寿命とともに、自身を破壊することで伝えてくれたのかもしれない。
椅子には口がないからね。物ってこういうことするよね。中でも、時計がよくするかな。
そういう訳で、椅子よ、ありがとう。
悪いことがそうそう続いてたまるものか。
感謝して新しいものにチェンジしよう。
エネルギー療法の先生が教えてくれたが、最近は馬具メーカーの出している椅子用のマットが良いらしい。
良い姿勢を保ってくれるそうで、それだけでダイエット効果もあるそうだ。
高いけどドイツの馬具メーカーからは、椅子そのものも売り出されているそうだ。
それにしようかな。
それはともかくとして、今日のテーマはチェンジです。
カワクリのインテリア(ポスターや置物の配置など)は必ず、毎日、どこか変わっています。
全く同じ日は絶対ないです。
今日は天気も悪く、縁起も悪かったので、気分転換にいつもより多目に色々とチェンジしました。
受付の3人は、通常業務の合間に、ラミネート加工やポスターの張替えなどを忙しく命じられました。
受付の労を労って、今日の成果の一部を紹介しましょう。
まずは、診察室から。
皆さんの座る正面の本棚には、きゃりーちゃんのなりきりメガネの色違いを、段違いに並べてみました。↓。
隣の大きい本棚には、BABYMETALの各メンバーへのお誕生日おめでとうポップを。
プレゼントを渡しているドクロの顔の部分に自分の写真を入れられるようになっています。
証明写真の余りがどこかにあるはずだから、みつけたらはめ込もう。↓。
ソファ側は、「物語シリーズ」のフィギュア達です。
チラチラと見てる人が多いけど、写メ、撮ってもいいですよ。↓。
綾波マトリョーシカは、見やすくティッシュBOXの上に並べました。
今年の花粉症シーズンに、タリオンはゴジラを広告に起用しました。
花粉を吹き飛ばすイメージかしら?
逆サイドには、アスカ他の登場人物のマトリョーシカがあります。
診察机の脇のサイド・テーブルだから、良かったら見て下さい。↓。
診察室のパソコン側の壁には、一面にLPレコードが飾ってありますが、その間隙を千石撫子で埋めてみました。↓。
その横、診察室の入り口、あかりをつけるスイッチのそばに、BABYMETALの1月さいたまのリストバンドを。
その横には、まどマギの「さやか」が並べてあります。↓。
診察室の意外な盲点シリーズ。これは厳密には、今日、貼ったのではないですが、ついでなので紹介しますね。
天井にアインシュタインがアッカンベーしています。ドイツ語で、アインシュタイン、は、1つの石、という意味ですね。↓。
診察室の扉の内側は、忍野忍だらけですが、その1部を。今日の追加分。↓。
診察室を出て、お会計の際、受付カウンターの下に、大森靖子、のポスターを4枚揃えて並べてみました。
見所は、真ん中の2枚、「きゅるきゅる」の似たポスターを見比べてみて下さい。
大森靖子は、もうすぐ、中サン、のライブですね。↓。
新刊のマンガ達です。どれも、きわどいです。普通、クリニックに置くか?という内容です。ご用心。↓。
ファイヤー・シスターズのタペストリーも今日、飾りました。
僕は只のタペストリーだと思っていたのですが、これにはジャックが付いていて、何かに繋げると、喋るそうです。
受付の山崎さんがその機能を発見しました。皆さんは、受付の新人の名前を覚えてくれましたか?
山崎さんです。よろしくね。
ファイヤー・シスターズの上の絵は、丸尾末広。↓。
ファイヤー・シスターズをここに配置したおかげで、洗濯ばさみ型クリップが余ったので、それを有効利用すべく、
しずかちゃんコーナーに、POCKY、も加えてみました。喫煙所の前の壁です。↓。
最近の喫煙所は、曜日によっては、盛り上がっていますね。にぎやかな時は炎上してますね、喫煙所だけに。
皆さんが仲良くなるのはいいのですが、そのためのスペースを作ったのも僕ですが、
本当に最近は凝集性がアップしていて、トラブルにならないかが心配です。
基本的には、喫煙所だけの関係に、カワクリ内だけの関係にしておいて下さい。
まぁ、大人の皆様に、僕が言うのも、柄じゃないのですが、節度のある関係でいて下さい。
距離が近くなり過ぎて、トラブルになると僕が大変になるからです。
トラブル回避のため、メアドやラインの交換を禁止しました。
喫煙所の、ポスター達に、吹き出しを付けて、注意勧告させました。
この作業も受付が今日、しました。受付、大忙しでしたね。ご苦労様です。
まずは、ゆうこりん。この防災ポスターは、僕が開業する際に前に勤めていた病院の掲示板に貼ってあったものを、
医局の秘書さんにお願いして、くすねて来てもらった戦利品です。↓。
ウルトラセブンのアンヌ隊員からも。メッセージが。
ちなみに、横に見えるオードリー・ヘップバーンはキセルを吸ってるから、喫煙所にいます。
アビーロードの横断歩道を渡る、ポール・マッカートニーは裸足でタバコを持っています。同様に喫煙所だからね。
もうすぐ、ポールも来日しますね。僕は、F.とドームに行きます。
下が、アンヌ隊員。↓。
それでも、女の言うことじゃ聞かない人もいるかもしれないから、健さんからも言って貰いました。↓。
ま、これだけ言っても、やろうと思えば、いくらでも内緒で出来る訳ですが。
僕の好きな格言に、
神は罪を憎むのではなく、罪のバレる愚かさを憎むのである。
というのが、あります。ですから、皆、うまくやって下さいね。
僕に余計な仕事を増やさないでくれれば、それで良いのですよ、はっきり言えばね。
さて、喫煙所ついでで、可憐Girls、のCDのジャケットも貼ってあるから注目して下さい。
これは喫煙所の中からでも、外からでも、見れます。つまり、両面って意味ですね。
この中に、今のBABYMETALのスー・メタルがいます。
当ててみて下さい。
わかるかな?
探してみて下さい。↓。
さぁ、次回こそ、「男達のホワイト・デー」を渾身を込めて書きます。可憐Girls、の絵柄の後に何ですが。
BGM. 可憐Girl’s「Over The Future」
RESET
3/Ⅳ.(金)2015 はれ
金曜のお昼に、心理の徳田さんと、お蕎麦屋さんに行き、最近、僕が考えていることを話して意見を聞きました。
1つは、たまに患者さんから聞かれるのですが、「診察とカウンセリングの違いは何ですか?」。
医者と臨床心理士の違い、とか、保険と自費、とか、時間とか構造の差、とか、そういう教科書的な答えは、なし、でね。
そもそも、カワクリのコンセプトは、狭い意味での病気以外の相談も受けます、で、
思春期相談や家族相談は、日常の悩みの相談をあくまで専門的な視点で対応します、というスタンスで、
そこには心理学や精神分析的な知識も用いられます。
つまり、それはジャイアント馬場が、U.W.F旋風が吹き荒れてシューティングという言葉がプロレス雑誌を席巻した最中でも、
「シューティングも含めてプロレスだ」と発言したのとちょっと似ています。
僕の診察を受けてから、カウンセリングに繋がった患者さんが、「診察とカウンセリングで話す内容を変えるべきか?」
と悩む気持ちはよく判ります。
僕が薬だけ出して、<話はカウンセリングでしてね>って言えば、患者さんは混乱しないんだろうけど。そうはしないから。
だけど、2つをどう使い分けたらいいのか、それを判りやすい言葉で納得いくように説明してあげるのが案外、難しいのです。
僕は、ここのところ、ずっとそんなことばかり考えていて、少し答えが見えかけてきたところです。
あと、もう一息。そこで徳田さんに質問して、その答えを聞いて、参考にしようと。
それに人に質問する時点で、相手に伝わるように話さないといけないから、自分の考えの整理にもなるし。
そんな昼休みでした。
この問いには、徳田さんもちょっと困ってました。でも、質問の意図は伝わっていました。
なので近いうち、ブログ「相談室だより」から「診察とカウンセリングの違い」を書いてもらうようにリクエストしました。
だけど彼女、曖昧な返事だったから、うやむやにする気かも。ま、気長に待ちましょう。
そうしたら僕も、同じタイトルで記事を書くつもりです。
医者と心理が別の立場から、「診察とカウンセリングの違い」をそれぞれ記事にして、それを皆さんに読み比べて貰って、
カワクリの臨床スタイルを判断して貰おうと云う企画です。
あとね、もう1つ、最近考えることがあって、それも徳田さんに聞いてみたけど、「私もわからない」みたいな暗礁に乗り上げて。
小難しくなるから、割愛しますが、それで昼休みは、タイム・オーバー。
本当は、さらにもう1つ、ネタがあったんだけど、それは時間がなかった。
全然話は変わりますが、(って言う場合、実は変わってないことが多いんだけどね、フィーリング的な部分においてね)、
近頃、僕がどんな髪色にしようと、ネイルを変えても、診察室の飾りの変化も、皆さんはほぼスルーですが、
それは「私はここに治療に来ている」という強い意志により、邪念に惑わされないように、話に集中されているのだと思っています。
或は、強すぎる刺激は、びっくりして反応するのは最初だけで、かえって、慣れっこになりやすい法則がある気もしています。
だから、今さら、僕が春に麦藁帽子をかぶっていようと短パンを穿いていようと、いきなりオーバーオールを着て来ようと、
皆さんにはありふれた診察室の風景に過ぎないみたいですね。
そんな風に思っていました。ところが、金曜の僕の服は、反応する人が多かったですね。
「そのスイッチ、押してもいいですか?」
みたいな事を言う人が多かった。
僕のこの日のTシャツは、白地に赤く四角いボタンが描かれていて、RESET、の文字と、
※このボタンを押すと元に戻ります。
と書かれていました。中野ブロードウェイで買いました。
元に戻る(す)、で思いつくのは、「まどマギ」と「涼宮ハルヒの消失」ですね。
ネタバレになるので、ここでは診察室のグッズを紹介。
「まどマギ」は劇場版を見た時のポップコーン・セットの箱で、「消失」のフィギュアです。↓。
あとは、「ひぐらしのなく頃に」もそうですね。これもネタバレになるので内容には触れないでおきますね。
下が、待合室のテレビ側の「ひぐらし」コーナーです。
それっぽい格言も、貼ってあるから好きな人は見てみて下さい。きっと楽しんでもらえるはずです。↓。
これだけ、アニメの主要なテーマにもなるのだから、RESET=やり直したい、という願望はきっと皆にあるんでしょうね。
人生はやり直しは利きますが結構、労力がいる作業だから、RESETボタンがあると簡単で良いんでしょうね。
南義孝の歌ではないけれど、人生はゲーム、みたいにね。
下が、皆さんをとりこにした、RESET、Tシャツ。↓。
さて、次回こそ、「男達のホワイト・デー」を書くぞ。
BGM. 南義孝「スローなブギにしてくれ(I want you)」
恋の噂
3/Ⅳ.(金)2015 はれ
昔の病院の同僚の女医さんと、お互い、経営者は大変だね、って気持ちを分け合っていたはずだった。
確か、最初はそんなメールのやりとりだった。
メールを何往復かしてるうちに、心理士の話になり、僕が開業をする時に前の病院から引き抜いた心理士は、
僕の新しい恋人、だという噂があった、という話を聞いた。
マジか?
知らなかった。
それに、新しい恋人、って、まるで古い恋人、の存在を暗に言ってるじゃん。
でもね、僕が引き抜いた心理士って、男なんだけど。
俺は、ホモか?
そう答えると彼女は、びっくりして、「川原先生と働くからには、絶対に女性だと決め付けてました」だって。
そして、「まぁ、川原先生には恋の噂は絶えませんでしたからね、フフフ」だって。
まぁ、今さらこんな正論を言っても始まらないが、人の噂など気にしててもしょうがない。
山本リンダの歌ではないけれど、噂を信じちゃいけないよ。
人の口には戸が立てられない。
あれ?このことわざ、意味、違っちゃうか?
だけど、僕のイメージってそんな風に思ってる人もいたんだ。
それも共有されていて。そんな空間がこの世にあっただなんて。
あ~、でも、ゲレンデで恋をするな、みたいな話かな。
スキー場から帰って、街で会ったらガッカリ、みたいな。
シチュエーションの魔法。
病院での医者って、白衣なんか着ちゃってるから、カッコ良く見えちゃったり。頼もしく見えちゃったり。
そういう類かな。
それなら、有るのかな?恋の噂。
それでも、今のカワクリのスタッフに言ったら、皆、ビックリするだろうな。
およそ、そんなイメージないと思うよ。おそらくね。
あっ、でも、そうか。
今は白衣を着てないから、シチュエーション・トリックが稼動しないのかも。
ま、稼動されても、困るのだが。
そんな僕も、一応、白衣は1枚、持っているのです。
何年か前の夏に冷房が効きすぎて、寒くなって、薄着で羽織る物がないから、白衣を着たことが1回だけあった。
そしたら、なじみの患者さんに、「どうしたんですか?コスプレですか?」って真顔で言われて、それっきり、着ていない。
BGM. 研ナオコ「うわさの男」