しょこたん30才のバースデー・ライブ~5/4-①

4/Ⅴ.(水)2015 はれ
4公演の1発目は、チケット運が良く最前列中央。
5/4は、29才最後の日、20代最後のライブであり、しょこたんも緊張。
その緊張が直に伝わってくる近さ。
高3の時、ビジー4のライブに友人と行き、客が僕ら2人でビジー4より少なく緊張したのと似てる。
お祝いだから、皆、サイリウム持参だが、僕は手ぶら。
すると、左隣のおじさん(と言っても、きっと同い年くらい)が「これ良かったら。単色ですけど」と、
赤色のサイリウムを貸してくれた。
右隣は2人組の女子高生でとにかく活発、にぎやか。
客層は老若男女だが、こんなクラスカーストの上の方にいそうな子も来るんだ。
前説の、あばれる君、の言動にも一々何か返している。
そして彼女達のすごいのは、全曲しょこたん、もしくはバックダンサーと同じ踊りが出来るのだ。
コスプレもしてないし、しょこたんのTシャツを着てなきゃ、誰のファンなのかわからない。
舞浜アンフィシアターのシートは前の席との間隔が広くスペースがあり自由に踊れるのは結構だが、
その度に、彼女のそよぐ髪や伸ばした手が僕の頬の辺りに触れる。
しかし、彼女らは、若いってそういうことなのかな、まるで正義は我にある、と言うようで、謝りもしない。
それで、こっちがよけないと、「痴漢」呼ばわりされたらたまらない。
こっちの潔白を示すのに隣のおじさん(と言っても、ほぼ同い年)だけじゃ役不足だ。
ま、そんな事態は杞憂だった訳だが。
そんなことに気を取られてるうちに、ゲスト出演などで、しょこたんの緊張もとれ、場が暖まり、ライブは進む。
しょこたんが、「この曲はピンクで統一してくれたら嬉しいな」とサイリウムの色を指定。
おじさん(赤のサイリウムを貸してくれた、多分、同い年)が申し訳なさそうな顔をするから、こっちも恐縮。
すると、隣の女子高生2人が自分達のサイリウムを僕の目の前に出して、
「これでピンク、使いなよ」と一人が言い、、もう一人が「2本持ちで」と、二人分を貸してくれる。
<いいの?>と僕。答えは、「モチのロン」。
<触られて、キモイとか言わない?>と僕。
「言わないよ」と一人が言い、もう一人が」「暗いこと言わないの!」と、サイリウムを押し付けた。
暗い?…そんなこと、親にも言われたことがないぞ。
「私達、サイリウム使わないから」と一人が踊る準備、もう一人も同様に「なくて平気だから」と。
<そうでしょうね…>と僕が言い、そのやりとりを見たおじさん(ほぼ同い年)が、「撤収します」と単色のサイリウムを引き取った。
曲はパンチライン。フリがパンチラする歌で、2人はクルっと回ってパンチラする。
奥の子が、僕を直視して、手を開いて、自分の顔の前で、指を小指から順に折り畳んで、
カモーン、みたいなポーズをとって、こちらを挑発。
僕とおじさん(同い年)は、ステージより、2人のパフォーマンスに釘付け。
この曲は、でんぱ組、とのコラボで。明日は、ゲストが、でんぱ組と小林幸子だから楽しみだ。
そして、ラストの曲は、しょこたんがバックダンサー3人と計4人で肩を組んで歌うのがサビだが、
そこで2人は僕の背中にも手を伸ばして来て、即席ユニットを組む。
そして、「隣の人も」と僕に顎で指示を出す。
そうか、あくまでも、ステージと同じに、か。すごいな。とりあえず、女子高の先生は大変だ。
こんな感じになる。↓。

しかし、僕は高1の夏、鰻屋のアキモト君とその友人に誘われて、「南こうせつのサマーキャンプ」と云う、
つま恋でやるオールナイトのライブに行ったことがある。↓。

前の晩、アキモト君ちに泊まった。
そこに出てきたアキモト君のおばあちゃんが、僕の寝る部屋を案内してくれて、振り向きザマに笑って、
「猫のシタイみたいな部屋で」と奇妙な笑い声をあげた。
僕が<猫の死体?>とビックリしてると、アキモト君が「猫の額、だよ。狭いって意味さ」と解説。
おばあちゃんは、「あたしは江戸っ子だから、ヒ、と、シ、の区別がつかなくてね」って、
ババァ、ヒ、と、シ、の区別、ついてんじゃねぇかよ!
当時はフォークがニューミュージックに魂を売り、プロテストソングとか反戦歌などなくなり、
愛とか恋の歌を、やわに、夜通し歌ってる訳ですよ。
オールナイトのライブの雛形は、「拓郎とかぐや姫のつま恋」にあると思うが、
原型は、中津川フォークジャンボリーやウッドストックにある。
夕方から始めて、深夜を越して、陽が昇るまで、夜通し、徹夜でやるライブだ。
若い男女が集い、そこから恋が生まれる幻想もあった。
だが、僕らはまだ高1でその集団に溶け込むには少し若かった。
南こうせつのサマーキャンプでも、エンディングに近付くと、日の出とともに、仲間意識が高まり、
若者達が輪になって踊るのである。それはその場の強制力のようであり、そうしないとならないような凝集性を生む。
アキモト君たちは何度かその輪に入ろうと試みていたが、僕は気が進まなかった。
なぜなら、徹夜明けの男のギラギラした女へのまなざしの中に、僕のようなチェリーボーイが参入したら、
オンナ達も徹夜明けで興奮していそうだから、ナオンの欲望が一気に僕に集中して、
(何故か、僕ら、にとは思わなかった。あくまで、僕に。アキモト君、ごめんね)
面倒くさい色恋沙汰になりそうだったからだ。
僕は男子校だったので、男の嫉妬は女の嫉妬と同じくらい面倒くさいものだと、よく知っていた。
だから僕は世代的なものもあるが、このサマーキャンプの洗礼のせいで、余計、コンサートで一体になるという空気に
嫌悪感があって、反発があって、馴染めず、遠ざかって、縁遠くなって、回避的になって、疎遠になって、孤立していて、
それを正当化していた。だから、ライブでは地蔵のようにしている。
しかし、まさかの、しょこたんLV29最後の宴で、15の夏にやり残した課題をクリアしたのである。
僕がこの年になってリベンジ出来たのである。だから、皆も出来るさ、きっと。
だって、北山修が、25才のばあすでい・こんさあと、「サムの朗読」で言っていたように、
「青春に終わりはない。始まりだけである」、だからね。
BGM.しょこたん・でんぱ組「PUNCH LINE」
つづく


6 Replies to “しょこたん30才のバースデー・ライブ~5/4-①”

  1. 先生、有言実行!すごいです。2年越しのライブレポ!
    リベンジ、という事は、それは先生にとって良いことだったのでしょうか?
    そこがちょっと気になりました。

    1. トモトモさん、こんばんは。
      僕は、昔は、吉田拓郎のコンサートで椅子の下にカセットを置き録音して、
      ライブでは、皆が肩を組んだりしても、椅子に座って腕組みしたまま。
      家に帰って、テープを再生して、
      ♪マイ・ファミリー、マイ・ファミリー♪って一人で歌う痛い子でした。
      それが会場で出来るようになったのが、リベンジかな??

  2. 先生、先ほどは診察ありがとうございました。
    ホントはやりたかったけど、出来なかった、という事でしょうか。
    私はやりたいことは、あとさき考えずにやってしまって、あとからちょっと後悔するタイプです。

    1. トモトモさん、こんばんは。
      そういうことです。
      トモトモさんは、あとさき考えずにやってしまいますか?
      僕は両面あります。慎重にして大胆。繊細にして愚鈍。後悔するけど、反省しないタイプです。
      ではまた~

  3. ライブでの一体感いいですよね~
    でも高校生の頃だと上手い対応ができないですよね~
    私も出来なくてどうしていいか解らずぶっきらぼうな態度をずっととっていました。
    今になると、もったいなかったなぁ・・と思ってしまいます・・・・・
    これが鬱ってことですよね
    でも先生のブログ読んでるとしょこたんのライブ行きたくなりますね!

    1. sinさん、こんにちは。
      いつもコメントありがとうございます!
      ライブはチケットを買う時の盛り上がりと、当日朝のテンションが違うから、考え物ですよ。
      行っちゃえば、裏切られないんだけど。最近は億劫です。

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