6/Ⅷ.(金)2021 はれ 名古屋市長・河村たかし(気さくな72才)「金メダル嚙みつき事件」は「最大の愛情表現だ」と。
7月の連休、開会式の数日前の東京MXでやってた番組で「オリンピックに反対が8割」というアンケートをみて、「明後日なのに?」とビックリしました。僕はあまのじゃくだから、「それなら俺は2割になってやる!」とオリンピック肯定派宣言。ファミマで「アシックス」の応援ユニフォームを買い反骨精神をみせるつもりでした。
やるならテッテ的にと、ネイルもオリンピック仕様。フットネイルはビタミンカラーで活力を表現。
ところがどっこいいざ開会式が始まると開会式の視聴率は56.4%と驚異的。僕はオリンピックで浮かれるバカ代表みたいになってしまいました。トホホ。
心の護美箱(40)がいっぱいになったので、(41)を作りました。今回は「東京オリンピック2020」も終盤戦に向けて盛り上がって来たので、私の中高時代の思い出のスポーツ「柔道とスケボー」の記事にします。この二つの競技の性格は全然違い、柔道は「体育の必須科目」でスケボーはおしゃれの最先端。スケボーは我々の上の世代では輸入されていなかったナウい未知のボクらのファッションでした。それでは、1977年にタイムスリップ!
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それはアウェーのような大ブーイングだった。
僕は一瞬、気圧されしたが、覚悟をきめて、拍手を送り、<いいぞー、よくやったぞー、惜しかったー>と声をかけた。
イジメもなければ、ハブられることもなかった。どちらかと言えば、親切な人ばかりだった。きっかけは新年度に体調をくずし、数週間学校を休んで、新しいクラスに行ったら、もうグループが出来上がっていたことだ。班分けをする時も入れてもらえたが、特別に仲良くしたい人達でもなかったし、話題も合わなかった。僕には友達がいなかった。
今、大人になるとどうってことないことが思春期には気になることがある。友達がいない、というのは、その代表選手だ。友達がいないというのは、さびしい奴と憐れに思われたり、自分はそうなりたくない、と思ってる奴からは批判の対象になったりもする。そいつの自己正当化のために。親は心配するだろうし、教師はしゃしゃり出そうだから、なるべく顕在化しないように気を回した。
万有引力とは引き合う孤独の力だ、と寺山修司は言っていたが、僕と同じように友達のいない男と万有引力のように引かれあってつるむようになった。そいつはガタイがデカく乱暴者でリアル・ジャイアンみたいな奴で加減を知らないから、皆から恐れられ敬遠されていた。
どういうきっかけでそうなったのかサッパリ覚えていないのだが、僕らは学校が終ると彼の家まで遊びに行った。彼の家の近くには神田川が流れていて、彼は当時の流行の最先端のスケートボードを持っていた。僕らはスケートボードに最適な坂まで通い、一人が坂の下で見張りをし、もう一人が坂の上からすべった。もし車や自転車が来たら合図を送り、衝突しないように、途中で降りれるためである。坂の下には神田川。僕らは何度もスケートボードを神田川に落としては、長い棒で突っついて拾い上げ、またすべっては落としてを繰り返した。何日も何日もひたすら同じことをやった。
そのうち、僕とジャイアンが仲良くなったことが学校で知れ渡り、僕の学校でのカーストは上がった。用心棒がついたから。
学内で柔道大会があり、ジャイアンは柔道部でもないし、最上級生でもないクセに、破竹の勢いでトーナメントを勝ち上がり、決勝戦まで行った。決勝の相手は柔道部のキャプテンで最上級生の男だった。体格はジャイアンがまさったが、キャプテンにもメンツはある。試合は力と意地の攻防で、結局、足技か何かで、我・ジャイアンがよろけてポイントをとられ、逃げ切られ、準優勝だった。
表彰式。優勝者は圧倒的な声援を受けた。その半分は、よくぞ生意気な怪物を退治した、という判官贔屓な賞賛だった。準優勝者も表彰されたが、それはアウェーのような大ブーイングだった。僕は一瞬、気圧されしたが、覚悟をきめて、拍手を送り、<いいぞー、よくやったぞー、惜しかったー>と声をかけた。
周りの上級生は、「なんだ、あのチビ」「誰だあいつ?」といぶかしい顔をしてこっちをにらみ、クラスメートは空気を読んで、「おいやめとけよ」、と制止する者もいたが、僕はまるでシカト。拍手を送った。
「ともだち」は、僕の方を振り返って、はにかんで笑った。
その異様な光景を興味深そうにみてた奴が3人いて、彼らもやがて合流して、僕らは5人組のグループになった。皆クラスはバラバラだったが、夏休みには海に行ったり、放課後は誰かの家に集まったり遊びに行ったり、冬にはスキーにも行ったことがある。僕は旅館で一人寝てて、旅館のおばさんに、「あんたも若いんだからすべって来なさい」と小言を言われた。山口百恵が「初恋草紙」を歌ってる頃で僕はゲレンデに出ないで、旅館でラジオから流れてくるそれを聞いていた。
BGM.山口百恵「初恋草紙」