18/Ⅰ.(月)2016 雪
前にも話したことがあるような気がするけれど、
僕が医学部の1~2年の頃だったと思う。
カラオケ好きな友人がいて、その付き合いで赤坂だか六本木だかの「カラオケ道場」に行ったことがある。
当時はまだ「カラオケ・ボックス」などはこの世に存在せず、家庭用のカラオケが普及する一方で、
外でカラオケをするには、スナックとかパブに行かなければならなかった。
大抵、そういう店は、幾つかのテーブルに客が座り、店のコーナーには大きなステージがあった。
そこに各テーブルから1人づつそのステージに出て行って歌うから、他の知らない客に歌を聞かれたり、
逆に聞きたくもない悪趣味な歌を聞かされる羽目にもあった。
ただ、そんなシステムなので、順番がまわって来るには時間がかかり、歌いたくない人には良かった時代だ。
カラオケ道場は、同様に1人づつステージに上がって持ち歌を披露するのを、元・歌手のオーナーが審査して、
「何級」とか「何段」とかのランクと賞状をくれるのが売りだった。
僕は人前で歌を歌うことは好きじゃないので、他の客の歌を聞いてるだけだったが、その時、
ステージで歌ってる人が突然、ぶっ倒れてしまった。
店中は大慌てで、「お医者さんはいませんか?」と叫ばれたが、その場に医者はいなかった。
仕方がないから、僕が出て行ったのだが、医学部の1~2年と言えば、まだ教養課程で専門的な勉強はしていなかった。
つまり、何も医学的な知識はないのである。
ただ、こうやって皆がパニックになってる時には、どうしたら良いかということは経験則として知っていた。
落ち着いた人間が、とりあえず、その場を仕切ってしまえば良いのである。
その役が僕に回って来たというだけだった。
倒れた人は、幸い、息もしてたし、目も開けられた。
僕は、落ち着いた声で、オーナーに、<119番!>と指示した。
ただ、それだけなのだが、オーナーには大変感謝されて。
「お礼と言っては失礼だが、初段、を差し上げる」
と歌ってもないのに、賞状を貰った。
その賞状にはオーナーの慌てぶりが表れていて、「川原達二殿」のはずが「河原達二殿」となっていて、
皆で笑った思い出がある。
面白かったし、別に実力で貰った勲章でもないから、そのまま直さずに貰っておいた。。
最近、部屋の整理をしていたら、その賞状を発掘した。それがこれ。↓。
クリニックに飾って、皆で笑って貰おうと思って、今日、雪の中、新宿の世界堂で額装して来た。
で、どこに飾ろうかなと考えたけど、やっぱりここしかないかな、と思って。
喫煙所にしました。↓。
たばこを吸わない人も、良かったら見てみて下さい。
認定書の日付を見たら、昭和58年6月27日だって。
まだ生まれてない人もいるのでしょうね。患者さんの中にも、ひょっとしたらスタッフの中にも。
BGM. 田原俊彦「ラブ・シュプール」
昨日の成果・模様替え、2016年1月
14/Ⅰ.(木)2016 少し寒い
今回は、昨日の模様替えの成果を画像で皆さんにお送りしようという企画です。
それだけだと、つまらないから、文末を全部、「り」で終わるようにしてみます。
昨日、遅くまで小森さんに手伝ってもらって、模様替えしたお陰か、
今日も、「家でははかどらないのに、ここだとスラスラ勉強出来る!」と診察後も残って、
専門的な勉強にいそしんでいた人がいて、感謝されて、また磁場の力がパワーアップしたみたいで、
喜ばしい限り。
それでは始めましょう、まずは診察室の扉を開けると、鹿目まどか、がニッコリ。↓。
まどマギつながり、マミさんはお風呂上りで、ゆったり。↓。
セクシーなら、負けじと宮沢りえは、サンタフェの新聞広告で、ドッキリ。↓。
フィギュアを移動したから、本棚はスッキリ。↓。
ソファのサイドテーブルには、怪獣のフィギュアを、ギッシリ。↓。
診察室の僕の横のテーブルには、最後の晩餐、のトレーを、ドッシリ。↓。
そこにあった「アリスのチェシャ猫柄」のベアは、「けいおん」のキャンディーを抱えて、まったり。↓。
マリア様も、白いラックに移動して、キラリ。↓。
「時計じかけのオレンジ」(レーザーディスク)は過激な内容の映画なので、こっそり。↓。
フィギュア棚にあった、ねじ式・ねこ神さま・オロカメン(デロリンマンより)のゼンマイじかけの人形は、
自動ドアの上に、ズラリ。↓。
待合室には、ジェームス・ディーン&三島由紀夫&寺山修司を並べて、カオスでカワクリにピッタリ。↓。
書籍では、楳図かずおの「漂流教室」を置くが、僕は楳図作品では「わたしは真悟」がロマンティックだから一番好きで、
今度それも置くけれど、楳図かずお初心者はまずは「漂流教室」から、どうぞ、じっくり。↓。
模様替えついでに今日、ウオーターサーバーに新しく「なぞなぞ」を作って、貼ったり。↓。
皆さんは、お茶でも飲んで、どうぞ、ごゆっくり。↓。
題して、「これがとけたらもう大人…こどもの方がよくできる(?)なぞなぞ」、で
これはお水を配達してくれる業者の人も秘かにチャレンジしてくれて、楽しみにしてくれているので、
こちらとしても作り甲斐もあり。
なぞなぞ、と言えば、前回のブログのコメントで「やられメカ」さんから挑戦状を貰いましたが、解けずにガッカリ。
ラストは、今日の仕事を終えて、バックステージで休む、お花たち、色とりどり。↓。
次回のブログは、しょこたんのバースディ・ライブのレビューを書く予定も中々書けず、丁度、心理部門も記事を執筆中だから、
明日、進行具合を確認してみよう、バッチリ?
BGM. 鹿目まどか 「またあした」
磁場2案
13/Ⅰ.(水)2016 寒い
前回の「磁場」に引き続き、第2弾ならぬ、第2案。
散文気分さんのコメントにリスペクトの意味をこめて。
磁場にゃん。
そのコメントは、「どなたもおっしゃらないので我慢できなくて、つい」というところにセンスがあると思います。
もし、この意見が二人いたら、駄目なんでしょうなぁ。
そんな訳で、今日は遅番の小森さんに手伝って貰って、フィギュア棚の中を大幅に入れ替えました。
この作業は1人でやると、心が折れるので、小森さんにはてっぺん(0時)まで残業して貰いました。
おかげで納得の行く綺麗な仕上がりになりました。
カワクリにお越しの際は、ご覧下さい。
始めて、お越しになる方は、入口の自動ドアが開いた正面にある白いラックの中身のことです。
ラックは4段あります。
最上段は、「ひぐらしのなく頃に」です。
ここは高さを調整したので全体がみえやすくなりました。↓。
2段目は、「俺妹」とエヴァのコーナーの前に、「物語シリーズ」の登場人物を並べました。
「傷物語」映画化記念です。今まで診察室に置いてありましたが、さすがに見づらいでしょうから。↓。
3段目は、同じく「物語シリーズ」の主に忍野忍を中心に、そして「まどマギ」を。シャフトつながり。↓。
最下段は、涼宮ハルヒ・コーナー。「消失」の朝倉涼子のおでんを中心に整頓しました。↓。
ラックの上は、エヴァ・ハルヒ・けいおんのフィギュアとそれに関連する飲料をセットにして並べてみました。
ここは鍵がかからないので、盗難防止のため、「イキガミ」のフィギュアを置いてみました。
なんとなく抑止力になりませんか?なんとなくね。バチが当たりそうな。↓。
前回の記事でも書いたように、僕と小森さんがこの作業をやっている傍らで、カウンター机では勉強をしてる学生がいました。
遅くまで、勉強してえらいね~。
僕が大声で指示をだしたり、フィギュアが倒れる度に大声を出してたから勉強に集中できたかな?
小森さんと学生さんを返した後、僕は本棚の整理もしました。
本棚にフィギュアを飾ってあったのを移動したせいです。
すっきりしました。
ここまでの写真は全部、小森さんのスマホです。
「せっかくだから、綺麗な写真にしましょう」との彼女の提案です。
小森さんと言えば、モスラの幼虫が気持ち悪いらしいと他のスタッフからチクられました。
診察室の掃除をする時に、モスラの幼虫がいるのが「無理!」だそうで。
この至近距離で掃除機をかける訳です。
無理な人には無理でしょうね。↓。
そういう声を知りながら放置しておくと、このご時勢、パワハラ、とか言われそうですからね。
只でさえ、パワハラと川原って発音が似ているし。
今は何でも、ハラスメントだから、それはそういう概念がない時代よりは良いのだろうけれど。
モスラの幼虫、だけに、モスハラ、なんて訴えられて、流行語大賞にノミネートされるのも嫌だから、
モスラの幼虫は本棚の上に移動させました。↓。
なんでウルトラ怪獣の中に東宝映画の怪獣が混ざっているんだ!とお冠なあなた、そういう訳なのです。
あっ、もう2時過ぎてる帰らなくちゃ。
磁場
9/Ⅰ.(土)2016 大平さん、ソロ・デビュー!
クリニックのコンセプトは、病院らしくなく、川原先生の家に行くように。
「徹子の部屋」とか「さんまのまんま」みたいに、お部屋でお話しをする。
教科書的な治療空間作り、というのが実はあって、
刺激の少ない白い壁、音楽はクラッシックかイージー・リスニング、絵も風景画など、
ま、判らない訳ではないが、
これが書かれたのは何十年も前のことで、その間に世の中は激変しているのに、
誰もそれを見直そうとしてないように思う。
或は、もはや、スタンダードというものが作れなくなってしまった時代なのかもしれない。
そうは言っても、カワクリも最初は、教科書的に作りはした。
ホームページのギャラリーの院内写真をみてもらえれば、開業当時は今と全然違うのが判ると思う。
ガランドウ。
しかし、直に僕は思ったのだ。
病院っぽさに抵抗を示す人は多いし、刺激が少ないって決め付けてるけど、
その「風景画」やその「クラッシック」の曲に嫌な思い出が有る人はいない、という保障だってない。
万人に共通する刺激の少ないもの、なんて存在しないだろう。
極論だが、どうせ何をしたって誰かしらに何かしらの「影響」があるなら、
いっそ、本当の川原先生の部屋を作って出迎えよう!、とある種、開き直りに近い、ひらめきと英断で、
僕の好きな物を飾る、今のスタイルになった。
これはほぼ毎日、何かしら変化がある。
僕が診察を終えてから夜中にかけて、ポスターの位置を変えたり、BGMを入れ替えたり、フィギュアを飾ったりしてる。
だから、僕はクリニックに朝の9時から深夜の2時くらいまでいる。
家には寝に帰るだけ。
以前、刑事さんがクリニックに訪れたことがあって、「ここはお住まいですか?」と聞かれたことがある。
刑事さんが勘違いした位の雰囲気を醸し出しているのは、それなりに実際に、ここにいる時間が長いからだと思う。
それが「徹子の部屋」や「さんまのまんま」のセットと違うところだ。
「場」が力を持ち、空間や空気感が本当っぽくなり、生気が宿る。
患者さんの反応はみてると真っ二つだ。
嫌な人は最初の時点でビックリして拒絶反応を隠し切れずに、診察を受けずに帰っちゃうし、
反対に「ここが落ち着く」と言ってくれる人もいる。
有り難いのは、そう言ってくれる人の多くが、決して、アニメやアイドルのファンだという訳ではなく、
そんなもの全然知らないお年寄りから、「ここは落ち着く」と言って貰える時が至福の時だ。
フダン着で来て下さい、フダン着で待ってます、は、クリニックのキャッチコピーで、フダン着は私服の時だ。
つまらない「しふく」のダジャレは見過ごして貰うことにして、
「ここが落ち着く」と言ってくれる人が増えると、
診察日以外にも、ふと立ち寄って休憩しに来てくれる人や、マンガの続きが気になったと読みに来たり、
勉強だけしに来る学生も出てくる。
僕は実はそれを見越して、設計の時点でカウンターテーブルを勉強しやすい高さに作ったのだ。
開業以前の病院で、外来の待ち時間に、暗がりで、膝の上にテキストブックを置き、テスト勉強をしてる子をみて、
それが印象に残っていたから、ここのクリニックを作る時に真っ先に考えたのが、
勉強に適した高さのテーブルだった。
それを受付スタッフが見守れる位置に配置した。
受付の応援してくれるまなざしを背中から感じるアイデアは、僕の過去のプラスの実体験によっている。
医師国家試験の追い込み時期、僕は毎日、近くのカフェテリアで1日勉強していて、
そこの女性店員は3人で、僕を見守っていてくれて、たまにお水を入れに来てくれて、声をかけてくれて、
随分と力になった。
だから、その恩返しみたいな気持ちがある。
こうなると、好循環で、患者さんからもプラスのエネルギーをフィードバックして貰えて、
するとこちら側の思いと患者さん側の思いが交叉して、力と力が作用して、磁場が生じる。
それがとても治療的な空間作りに貢献して、僕はその磁場の力の恩恵を受けて、そこに僕がいて、
そして他のスタッフがいる。
ここに来た時だけ、「ゴミを拾っておきました」とか「洗面所が濡れてたから拭いておきました」と言って、
家ではしないお手伝いをしてくれる人もいる。
今はそれがとても有り難い。
ひょっとしたら、パワースポットってこうやって作られるのかもしれないな、と思ったりする。
そういう善行と思いやりの連鎖が、カワクリの持ち味で真骨頂なのだと自慢したい。
だから、僕はそのためにも、こうして夜中まで残って、ブログを書く。
…って、ちょっと押し付けがましいですね。
今日、1月9日は、クリニックの開業記念日です。
スタートは、平成19年1月9日で、あの日も今日と同じ土曜日でした。
その記念すべき日に、新人の大平さんが、独り立ちデビューでした。
縁起が良いから、頑張って欲しいものです。皆さんも暖かく見守ってあげて下さいね。よろしくお願いします。
しかし、早いもので、カワクリは9周年です。山口百恵の活動期間が8年だから、抜いたな。
BGM. RCサクセション「去年の今頃」
留守電
8/Ⅰ.(金)2016 後藤さん、本日で卒業
今日、1月8日は映画「傷物語」の公開日ですね。
診察室には、それを記念して、「忍ちゃんコーナー」を作りました。↓。
また、1月8日は受付・後藤さんのラストの日でもありました。
お昼にインド・カレーを一緒に食べに行きました。
「おわカレー」ということで。
さて、今日は「留守電」の話です。
正月に美容院に電話したら定休日で、美容院は留守電でした。
その声の主が、僕の担当の美容師さんでした。
聞いたら、留守電は2パターンあって、もう1つは僕のネイリストさんの声だそうで。
<え~、普通、受付の人がするんじゃないの?>と尋ねると、
2人は、顔を見合わせて、「ウフフ…」、と笑った。
<まさか、コンテストでもやったの?>と聞くと、
「そんなものしませんよ」と大笑いして、そんなもの扱い。
うちは昨年、心理部門で下克上コンテストをやったのに…。それの詳細については、また別の機会に。
今の僕の髪色は黒。
皆さんの評判は、「その髪いいですね」「今までで1番いいです」「似合ってます」とすこぶる良い。
本当は、これから水色にするための一過程に過ぎないのだが。
これまで金髪にピンクとか紫のメッシュだったから、暗に「フツーにしてれば良いのに」と言われてるようで、
まるでテレビで暴走して空回りしている中川翔子に対するお茶の間の声のようで、心中複雑…。
美容院に始めてかかる時、受付の電話の対応で受けるイメージは変わる。
我々は外界の情報を五感に頼ってキャッチしている。
特に人の第1印象は、見た目で判断されることが多い。
美容院は見た目の手助けをする専門家だ。
見た目と同様、留守電で聞かせる声も大切だ、という判断の元、2人は選ばれし者なのかもしれない。
美容院と病院は発音が似てる。
びよういん、と、びょういん。
受付の声や留守電の声が大切なのは、病院やクリニックでも重要なことだと言えよう。
だけど、ここで考える。
人相が単に顔の作りだけでなく、その人の内面性も映し出すトータルな物を指すとするならば、
声質にも同じことが当てはまるのかもしれない。
一体、声が良いと云うのは、どういうことなのだろう。
全然、関係ないのだが、僕は元・まんだらけのコスプレ店員「声」の写真集を持っている。
丸尾末広の「少女椿」や永井豪の「けっこう仮面」などのコスプレをしてて、その「声」って子が可愛いのだが、
きわどい写真ばかりだ。
そもそも、「けっこう仮面」のキャッチフレーズって、『顔を隠して体隠さず』だから、
「けっこう仮面」のコスプレ、って、ほぼヌード。
この写真集の表紙も「少女椿」の緊縛写真だから、さすがにここでは紹介しにくい。
なので、背表紙だけ。↓。
最近、ブックオフでみつけたのだが、「声」は根本敬、笠原しろう、町野変丸、会田誠らにボディ・ペインティングさせて、
DVDを出してた。
相変わらず、アヴァンギャルドだったが、すべからく、可愛かった。
特に会田誠の描いた「生きていても意味がない!」というペイントはインパクト大だった。
思わず、買ってしまった。
声、つながりで思い出したのだが、昔、テレクラの「さくら」で何十万も稼ぐと言う人をテレビでみた。
人の好みはそれぞれだし、平成も28年になる今、「普通」など存在しない、ということは子供でも言うが、
あえて言わせて貰えれば、その人は「普通に」可愛くなかった。
電話越しの声だけで、月に何十万も収入を得ていたのだ。
そう言えば、洗剤のCMだけに出演する手のキレイなモデルというのもテレビでみたことがある。
「普通の」人だった。
彼女らは「声」や「手」だけで勝負している。
ある種、フェティッシュ心をくすぐるのか。
価値が多様化した現代は、魅力さえも細分化し、パーツ・パーツに分けて、フェティシズム歓迎の時代になったのか?
今後は医療の現場もさらに細分化・専門化が進み、いずれこんな時代が来るだろう、というジョークがある。
それは、右耳が聞こえづらい人が、ある耳鼻科を受診した。
そうしたら、医者が、「うちでは診れませんよ。私は左耳専門です」。
この段落、いるかな?
まぁ、いいや。せっかく書いたんだし。
今日のテーマは、「留守電」です。
クリニックの留守電は、初期の受付の岡田さんの声をそのまま使用しています。
本人も、OK、してくれてるから。
岡田さんとは、今ではメル友で時々、魔娑斗目撃情報などを教えてあげています。
そんな仲ですが、やっぱり新生カワクリを打ち出すには、岡田さんの後釜を用意しなくてはと思ったりしていました。
その候補の最右翼が、何を隠そう、今日で卒業した後藤さん、だったのですが。
彼女のことだから、今からでも頼んだらやってくれそうだけれど、
「あのクリニックの留守電は、いつも卒業生を使ってる」
と噂になってもなんだしな。
留守電のコンテスト、今度、在校生でやろうかな。
BGM. さくら学院「My Graduation Toss」
新春緊急企画、ベルハーを考える
5/Ⅰ.(火)2016 今日も暖かかった
僕のベルハーのライブの欠席が続いている。
ブログでも、「BABYMETAL」やその母体である「さくら学院」ばかりを露骨に推している、との指摘も受けた。
杞憂の事態である。
そこで今回は、「ベルハーを考える」というお題で、足が遠のいてしまっている現象を考察しようという企画だ。
こうして新年になって記事をアップし続けている理由は、もしも今スマホを見るくらいしか娯楽がない、という
極限状態にいるかもしれない少数の方への、僕からの粋なはからいです。
ま、スマホ見れれば、違う娯楽がありそうだけど。
ベルハーを知らない人は、以前に「予告ブログ、BELLRING少女ハート」という記事を書いたので探してみて下さい。
さて、ベルハーのライブから足が遠のいている理由を考えよう。
まずは、ベルハーはコロコロ、メンバーが変わりすぎる。
せっかく、チェキを撮って応援しようかな、と思った辺りで辞めちゃう。
次に、運営がしっかりしてなくて、ライブ終了後の物販の並び方がよく判らない。
頼んでおいた特典のDVDとかの配布も遅い。
とどめは、握手会の1人の時間が長く、それが売りでもあろうが、待ちくたびれる。
どこかのアイドルグループは、1回3秒、だと聞いた。ベルハーは長すぎ。
明日が仕事だと思うと、帰りたくなっちゃう。
以上の3点が、ざっと思いつく理由だ。どうですか?これだけでも、十分、足が遠のいてしまうでしょう?
アレ?でも、これどっかで聞いたことないか??
落ち着いて要点を整理してみよう。
理由その1、メンバーが慣れた頃に辞めてしまう。
理由その2、システムが判りにくい。
理由その3、待ち時間が長い。
うちじゃん!ザッツ・カワクリじゃん!
今の時期で言えば、後藤さんの卒業もあるし、受付が変わりすぎですね。
それから新患予約のシステムや、診察の順番が判りにくいと不評だし。
待ち時間の長さは診察時間の長さと好意的に解釈出来ても、申し込んだ書類の作成も遅いですね…すみません。
あぁ、これでは、皆さんの足も遠のいてしまうかもしれませんね。
これは今後のカワクリの課題ですね。
ベルハーのことなんか言ってる場合じゃない。
これは深く反省しなくちゃ。反省しよう。
よし、反省おしまい。
新年にいつまでもくよくよしてても、しょうがない。
申年だし、反省は、反省猿にまかせておけば良いですね。反対の賛成!
それでは気を取り直して、ベルハーのメンバーと撮ったチェキの一部を紹介しましょう。
主に辞めてしまったメンバーを中心に。
まずは、ゆうゆ、の生誕祭。誕生日だから、ゆうゆは、セーラームーンのコスプレをしました。
いっぱいコメント書いてくれました。裏にも。16才の誕生日でした。↓。
アンナは、受付の後藤さんと山﨑さんが、「ベルハーで唯一、かわいい」と推してました。↓。
もえちのブログは、ライブのセトリをきちんと書いてくれてるので良かったです。
あっ、知らない人がいたらいけませんね、セトリ、はセット・リストの略です。要は、その日の曲順のこと。
下が、もえち。↓。
この他にも、ベルハー関連は受付カウンターに貼ってあります。
良かったらみて下さい。↓。
今では、
<先生のイチオシ・アイドル、「ベルハー」です!>、
というポップがエアコンの風に吹かれて、哀しく揺れています。↓。
今度からちゃんと行こう!
まぁ、それはともかく、今日は1月5日、カワクリもニューイヤーダッシュでスタートを切りました。
そう言えば、スタッフの誰かが、1月5日が誕生日だと言っていたな。
「15(いちご)の夜」を忘れはしない、思い出になったかしら?
アリャ、結局最後は、BABYMETAL、になっちゃった。
BGM. BABYMETAL「ヘドバンギャー!!」
前日
4/Ⅰ.(月)2016 今日もやっぱり暖かかった
いよいよクリニックの新年スタートが明日になりました。
1月5日です。
皆さんに印象づけてもらえるように、「けいおん」のメンバーが手の平に「5」と書いてお知らしました。
実はこれは、「けいおん」のアニメ化5周年の時にクレーンゲームの景品になっていたものを、
UFOキャッチャーの達人が完全コンプリートして、カワクリに寄贈してくれたものです。
去年は、5日が月曜日だったから、「5日まで休みと教えてくれています」とか言ってました。
使いまわしですね。Aさん、ありがとう。毎年、活躍しております。↓。
語呂合わせが好きな人は、「1月5日」=「1・5」=「いちご」、と覚えているかもしれません。
そんなファンシーなあなたに、クリニックの「いちご」っぽいものを紹介しましょう。
まずは「けいおん」つながりで、お会計の時にお目にかかる、あずにゃんのフィギュアです。↓。
これは裏をひっくり返すと、蟻んこ澪ちゃん、がいます。↓。
蟻んこ澪、は「けいおん!!」の二期のどこかのタイミングのエンディング・テーマ曲のアニメーションに
登場していたから、識ってる人にはお馴染みで、懐かしいでしょう。
これはライトアップすると綺麗なので、興味のある人は受付にリクエストして下さい。↓。
その隣の通称「寝釈迦コーナー」には、しょこたんの「ストロベリー・メロディー」のブロマイドが
写真立てに飾って置いてあります。↓。
この曲は、ものすごくハイトーンな出だしで、30才のバースディ・ライブの時のしょこたんは苦しそうだった。
少し、keyを落としてやりゃいいのに、と思いました。ライブ・レビュー、もう直、書きます。
「いちご」と言えば、BABYMETALの「ヘドバン」の歌詞~15(いちご)の夜を忘れはしない~を
思い出す、そこのあたなに、コルセット祭りで全員着用義務のコルセットの写真を。
診察室の入口、ベルハーの「6次元ギャラクシー」の額装ポスターの上にあります。↓。
今のところ思いつくのは、そんな所です。意外と少なかったですね、いちご。
無理矢理こじつければあるんですけどね。
「いちご新聞」=「サンリオ」=「キティ」=「鏡の国のアリス」で、強引にアリスに持っていくとか。
でも、あんまり新年早々、さもしいのも、ね。↓。
と言う訳で、話題を変えます。
今日は、休み明け前日ということなので、美容院に行ってきました。
その後、渋谷のLOFTで「ほぼにち手帳」と受付に置くカレンダーを選んで来ました。ギリギリですね。
それから中野ブロードウェイに行って、カードを計4枚、入手。
1つは、まんだらけ、でスクーパーズのカードが¥200だったので即買いしました。↓。
スクーパーズとは、「さくら学院」の新聞部のことで、新聞だから、スクープってことなのでしょうね。
ご存知ない方のために、さっきチラっと話に出たBABYMETALも元は「さくら学院」の部活動「重音部」でした。
スクーパーズの2人は、BABYMETALの先輩に当たります。
去年の12月、「さくら学院」のKATT劇場での父兄会(コンサートのこと)にゲストで出てきました。
すごい大人でビックリしました。
ちなみに僕はチケットに落選して、隣のKATT劇場の別の会場でライブビューイングしていました。
せっかくなのでスクーパーズのカードは、そのチケットに並べて貼ることにしました。↓。
その他、3枚のカードは、忍野忍(おしの・しのぶ)です。
いよいよ、「傷物語」の映画が始まりますが、カードはアニメ「鬼物語」&「傾物語」のものです。
この2作品はセットになっていて、「鬼物語~しのぶタイム」の主役がまよいちゃんで、
「傾物語~まよいキョンシー」の主役が忍ちゃんになっています。
ふちが紅いのが「鬼物語」で黄緑が「傾物語」です。あっ、傾物語は「かぶき・ものがたり」と読みます。
これらは、それぞれ¥100、¥150、¥100でした。↓。
ブロードウェイのエスカレーターに昇らずに、すぐ右の方にある店でこれらはゲットしました。
「物語シリーズ」「まどマギ」「エヴァ」などの品揃えが良く、他の店より安いので、割と穴場です。
ポケモンも多いです。
そこでずっと欲しかった忍ちゃんのフィギュアも見つけました。↓。
メリーゴーランドに乗っているのは、小説の「鬼物語」の表紙のイメージですね。↓。
今日の中野は良い買い物が出来ました。
新宿に出て、山手線に乗り換える時、駅弁の店を覗いたら、横川の釜飯が売ってたので夕飯に買いました。↓。
横川の釜飯ってデパートの駅弁フェアでもすぐ売り切れてしまうのに珍しいなぁと思ってたら、
容器が使い捨てに変わっているんですね。だから量産できるようになったのかな。↓。
よく東京で食べれない物はない、と聞きますが、そうなのかもしれませんね。
ご当地で食べるのは雰囲気を味わうとか、有難味の何割増しかって云う、心の問題なのかもしれないですね。
なんか話が難しくなりそうなので、やめますが、釜飯の中身は、同じです。美味しかったです。↓。
そうだ、何か言い忘れてると思ったら、今日は美容院に行ったのです。
ここ数ヶ月は、でんぱ組の最上もが、を目指していたのですが、いつまで経っても似ないのでやめました。
今日からは、綾波レイ、にしました。
髪色を全部、綾波ブルーにするのは無理なので、襟足だけを何ヶ月かかけてブリーチして、水色に近づけて行きます。
で問題は、襟足以外の大部分を何色にするかです。
話が急に変わりますが、こないだ、しょこたんのブログで見たのですが、
「AYANAMI BLUE」という絵の具が商品化されてるそうです。
しょこたんは世界堂で買ったっぽいから、見に行ってきました。
もう単体では売ってなくて、セットしか有りませんでした。
誰かに見せびらかそうと思って購入しました。
しかし、よく考えたら見せびらかす友達がいないので、クリニックに飾ったり、美容院に持って行ってます。↓。
箱を開けると、3本セットはこうなって収納されています。↓。
しょこたんの記事には「でも、これ綾波の髪以外に、どこに使うんだ?」って書いてあって面白かったです。
まぁ、僕はどっちみち絵を描かないからね。見せびらかし専門。
そうだ!思い出した。
で、美容院で見せびらかそうと思って、今日、持って行って、ひとしきり自慢して。
「今日はどうします?」って美容師さんに聞かれたから、流れで、<綾波レイ>って言ったんだ。
それが髪型が、綾波レイになった真相です。
髪色の話に戻しますが、(皆さん、ついてこれてますか?)襟足以外の大部分を何色にするかです。
綾波レイと言えば、プラグスーツ(エヴァに乗る時に着るスーツ)の色は白です。↓。
綾波レイ、と言えば、大抵、イメージするのは、純白と水色です。↓。
しかし、日本人の髪色を白にするのは不可能に近いです。
そこで思いついたのが、劇場版エヴァQ、に出ていた「アヤナミレイ(仮称)」です。↓。
これは従来の綾波レイとさかさまのイメージで、プラグスーツが黒です。
ですから、これを手本にして、襟足を水色、全体を黒に、つまり逆立ちさせたような配色にしようと言う訳です。↓。
こう書くと、簡単に話が進んでいるように思われるかもそれませんが、全然違います。
美容師さんはエヴァも綾波もほぼ知らないので、彼女はパソコンを検索しながら、なんとか会話が成立しました。
まるで、外国人と話しているような気分でした。
これは何ヶ月かかけて挑むプロジェクトなので、まだお見せ出来る仕上がりではないので、数ヵ月後をお楽しみに。
でも、ネイルは見せられます。
ネイルも、僕がその場でお題を言うのを聞いて、ネイリストさんがインスピレーションでこしらえます。
僕は即興で言うから、ガチンコ勝負です。まるで、お正月の寄席の紙切りとかみたいで大変そうです。
今日は綾波レイの流れなので、ネイルのテーマもその線にしました。
題して、「綾波レイ。ニューイヤーダッシュ2016」です。
それの仕上がりが、こちら。↓。
こんな感じで、1月5日の用意をしています。
入口の自動ドアには、アニメ「おそ松さん」の福笑いポスターを貼って、皆さんをお出迎えします。↓。
明日になれば、カワクリ2016年のオープンです。
BGM. 石野真子「明日になれば」
ロックは語れない
4/Ⅰ.(月)2016 きっと今日も暖かそう
正月早々、こんな自慢もあったものではないが、僕はメカに弱い。
それは多分、人間は思春期までに獲得した能力とその利息で生きているのでは?と思ったりするからだ。
まぁ、この仮説は甚だインチキで、さっき思い付いた思いつきで、統計学的にも疑わしい。
サンプルは1、僕だけだから。
学術的に言えば、仮説というより、「1例報告」に過ぎない。
僕は中高でタイプライターを習わなかった。
だから、今でも、パソコンのキーボードは右手の人差し指1本で打っている。
ジャスト・ナウ、たった今、皆さんがご覧になっている、この文章も右手の人差し指1本で打っている。
とは言え、それでも毎日、使っているから、結構、速いのだ。
「世界・指1本だけ・早撃ちコンテスト」なんてのがあったなら、上位入賞、狙えるかも。
意外と盲点なのは、思春期の頃はまだ一般家庭にFAXがない時代だったので、FAXが判らない。
FAXは今でも業務上使用頻度が高いもので、全部、受付にやって貰っている。
オーディオ機器も、レコード・プレーヤーとカセットレコーダーの接続とか、
ビデオもβやVHSの類なら自在にダビング出来るのだが。
コピーガードを外す機械も秋葉原で買って持っていた。
しかし、時代が変わって、僕が大学生の頃、CDとかMDが出て来た。
あそこら辺からがダメ。まず、MDが判らない。
従って、DVDのダビングとかが出来ない。
いや、しちゃいけないのだから、出来なくて良いのだ。捕まる心配もないし。
つまり、生活していく上で、分相応に暮らしている分には、何の不自由もないのだが、
1点困るのは、クリニックの待合室に流しているBGM.が、Ipod.なのだ。(←スペル、合ってるか?)
パソコンの中のItunesって奴に、曲を入れて、Play listを編集する所までは何とか学習した。
あとは、見よう見まねで、テキトーにイジって、何とかしている。
何が困るって、CDによって音量(音質?)が異なるのだ。
クリニックは天井に8個のスピーカーが埋め込んであるから、ちょっとの差が増幅される。
曲によって爆音でビックリさせられたり、小さすぎてノイズのようにしか聞こえなかったり。
最近の新譜は大体、音を揃えて来たが、極端に大きいのは、きゃりーぱみゅぱみゅ。
それとアニメ「日常」ブルーレイの特典CDの劇中伴奏曲。これがデカイ。
逆に小さいのが、ビートルズ。プロパティからオプションを選択して音量を調整しようとしても、
出来る限りMAXの(+5)にしても、きゃりーちゃんの(-5)より小さい。だから使えない。
最近出た、「Beatles 1」とジョン・レノンのソロだけ何故か、普通。
だから、それらだけ流している。
音量を一定に出来る方法があれば良いのだが、これまで一応、何とか手作業で微調整してきて、
なんとかなっているので、それがオジャンになるのは悲しい。
だから、仮に教えて貰っても、100%の確率か駄目だった時の保障がなければ、冒険する気になれない。
それに今のところ、コツをつかんだから、日々の暮らしは凌げるし。
ずっと不思議だったのが、曲順。
シャッフルに設定しているのだが、一曲目が毎回、必ず同じ曲なのだ。
以前に小森さんがブログの記事に書いてた気がするが(違ってたらゴメン)、
偽物語、の月火ちゃんの「白金ディスコ」がずっとかかっている時期があった。
毎朝、月火ちゃんの、♪ホラ、どっこい♪、の掛け声で1日が始まる。
それはそれで素敵だった。
それでも我々は解析を進めた。
そのうちに判った法則は、「プレイリストの1曲目がかかる」だった。
当時、「白金ディスコ」はプレイリストの1曲目だった。
しかし、プレイリストの順番がどうやって決まるのかが判らない。
Ipodに入れた順番でもなかった。
なんだろう?と思って、最近、発見したのは、どうやら、曲名・アーティスト・アルバムの次の
「ジャンル」が最優先されていて、そのアルファベット順に並んでいるようだった。
これを調べてみると、「Alternative」がトップで、「Blues」「Classical」「Pop」「R&B」「Rap」
「Rock」「Sounnd track」…などとなる。
アニメの主題歌・劇中歌は「Sounnd track」に分類されるのだが、何故か、「白金ディスコ」は
「Alternative」に振り分けられていた。
「Alternative」って、簡単に言うと、前衛音楽、のこと。
ディスコ+音頭の融合だから前衛なのかな?
何かの間違いだろうと思って、今は「Sounnd track」に修正したから、順番は下の方に来ている。
この「ジャンル」というのはCDに記憶されているのだが、誰がどういう基準で決めているのか?、が、
今の1番の謎だ。
さくら学院やしょこたんや大瀧詠一が「Pop」だったり、
きゃりーちゃんが「Dance & House」で、BABYMETALが「Metal」というのは、まぁ判る。
初音ミクが「Electronica」もなるほどと膝をうつ。
ところが、ビートルズは「Rock」だが、ジョン・レノンのソロは「Pop」という基準は何だ?。↓。
さらに興味深いのは、同じジョンのソロの同じアルバムでも「イマジン」だけは「Rock」なのだ。
昨年、亡くなった野坂昭如の楽曲も「Rock」に分類されていた。↓。
一々尤もだと僕は感心しているのだが、一体どんなセンスの持ち主がこの作業を担当してるのだろう?
野坂先生と、イマジン、と、ビートルズは「Rock」。
アニメ「おそ松さん」の主題歌のカップリングを内田裕也が歌っているが、それは「Pop」。↓。
良いセンスだなぁ。誰が選別しているんだろう。
よく「Rock」とは音楽のジャンルではなく、生き様だ、などと言われる。
極めつけは、野坂昭如の「サメに喰われた娘」。
この曲は僕が昔、野坂先生の記事を書いた時に(BGM)に抜擢したくらい、1番好きな歌なのだが、
この曲の「ジャンル」がなんと「Indie Rock」だって。↓。
本当にそうだよなぁ。誰なんだろう、コレ決めてる人。
会ってみたいなぁ。
ちなみに、戸川純は「Rock」で、大森靖子は「Pop」だった。
頑張ろう!大森靖子!!
二〇一六年一月四日 川原達二
父とライバル
27/ⅩⅠ.(金)2015 亡き父の誕生日
僕が大学2年の試験中に父が死んだ。
<試験で大変な時期に死ぬなよ>と思ったくらいで、僕は父子の葛藤はあまり抱えていなかった。
それは僕が二人兄弟の次男で、昔はやっぱり長男は特別だから、兄が良いクッション役になっていたからだと思う。
父が死んでから、およそ30年くらい経つ。
やっと僕も冷静に父との関係を見直せるようになって来た。
その位、時間はかかるよ。
勿論、個人差があるだろうから、あくまで参考資料としてね。
そうしたら、僕の気持ちの中にも変化が生じて、父へのライバル心のような物が産まれて来た。
それは僕が勤務医から開業医になり、僕の知っている父と同じ土俵に立ったこともあるかもしれない。
父に対して、うらやましい、という思い、嫉妬心のようなものに気づき出した。
それは様々あるが、嫉妬心を「本来、自分に入って来て当然と思う物が相手に行ってしまった時に生じる」と定義したら、
その最たるものは、
<父さん、唯ちゃんと同じ誕生日でいいなぁ>である。
下が、2010年にTBSショッピングで当てた、唯ちゃんのバースディ・カード。
クリニックの入口左手の衝立に貼ってあります。立体形です。↓。
唯ちゃんが父と同じ誕生日なのは毎年記事にしてるから、長くブログを読んでくれてる人には最早、風物詩ですね(笑)。
と言う訳で、普段はカワクリに来れない方々に「けいおん」&「唯ちゃん」の一部を紹介しましょう。
相変わらず、待合室のテレビモニター側の窓には垂れ幕が張ってあります。
初めての人は巨大でビックリしますよ。↓。
さっきのバースディ・カードの近くには、唯ちゃんのほぼ等身大パネルがあります。
近くにはジャンボ・バルタン星人やゴモラやピカチュウ達がいて、カオスです。↓。
診察室のソファには、唯ちゃんのほぼ等身大低反発クッションとクタクタ顔のクッションの無言の存在感が目を引きます。
診察の時、気が散りそうですが、診察は皆さん真剣なので、よっぽど慣れるまでは目に入らないようです。↓。
その他にも細々したものがありますので、カワクリにお見えになった際には探してみて下さいね。
BGM. 榊原郁恵「アル・パシーノ+アラン・ドロン<あなた」
僕が精神科医になった訳
24/ⅩⅠ.(火)2015 あたたかい
僕の生まれた頃は、子供は親の家業を継ぐのが、まだ「普通」だった。
医者の子供は医者になるように育てられ、歯医者は歯医者、八百屋は八百屋、パン屋はパン屋だった。
クラスの同級生は、皆、そうだった。
ギリギリ、そんな世代だった。
僕の家は眼科の開業医で、僕は二人兄弟だったから、将来は、父と兄と3人で医院を大きくすることが刷り込まれていた。
周囲の誰もがそう思っていたし、それをやっかむ人もなく、暖かく見守られていた。
そういう時代だった。
それは仕方がなかった。
こればかりは個人の力ではどうしようもなく、僕は物心付いた時から、医者になることになっていた。
勿論、その後の人生で、思春期や反抗期で、それを修正する機会は平等に与えられた。
だけど、僕は医者になった。
それは医者になる、のではなく、精神科医になろうという強い意志があったのだ。
医者になるには医学部に入り、全教科を勉強して、全教科の国家試験をパスしないといけない。
だから、逆に言えば、医師免許があれば、何科にでもなれた。
僕にとっての将来の約束は、医者になることだった。
親の都合は、家の眼科を手伝うことだった。
しかし、拡大解釈をすれば、医者になれば何をやっても良いとも言えた。
僕の親族には医者が多かったから、僕は専門的に色んな科があることを知っていた。
ここまでが前置き、ね。
僕の生まれは湘南の茅ヶ崎の海側で、そこは別荘地の多い温暖なゆったりとした風土だった。
僕が幼稚園の頃、近所をブツブツと独り言を言いながら、乳母車を引いている貧しい老婆が徘徊していた。
老婆は乳母車に古い赤ん坊の人形を乗せていて、その人形を本当の赤ん坊だと思っているという噂だった。
すずめ、を捕まえて食べてるという噂もあった。
僕は母親やお手伝いさん達に、「タッちゃん、あの人に話しかけてはダメですよ」と教えられていた。
ある日、狭い路地で、乳母車の老婆と鉢合わせになった。
僕は思わず、<すずめ、って食べれるの?>と聞いた。
すると、老婆は「坊や、そんな可哀想なことをしてはいけないよ」とビックリするほど、優しい声で言った。
僕は一瞬で、この人は良い人だ、とピンと来た。
すると、そんな気持ちが以心伝心、彼女にも伝わったらしく、僕らは仲良くなった。
老婆は乳母車から赤ん坊を抱え上げて、「ほら、こうするとお日様が透けて見えて綺麗なんだよ」と僕に教えてくれた。
セルロイドの人形に夕陽が差し込んで、それはキラキラと反射して輝いて虹のように見えた。
しかし、僕はこの事は、親には秘密にしておいた。
同じ頃、似たような事件があった。
僕の実家は診療所の2軒隣りにワンブロックほどの広さを持っている大きな家だった。
だから、時々、「乞食」(←これは不適切な表現なのでしょうが、差別を助長する意図ではないので使用します)が来た。
母親やお手伝いさんは、「タッちゃん、乞食が来たら、食べ物をあげちゃダメですよ。クセになってまた来るから」と言った。
僕は言う通りにしていた。
ところが、ある日、僕しか家にいない時に、勝手口から、女の乞食が、「何か恵んで下さい」と入って来た。
僕は、<お前に、何かあげるとクセになってまた来るから、やらない>とピシャリと言い放った。
すると女の乞食は、「坊ちゃん、もう何日も何も食べてないのです。約束します。今日だけですから」と懇願した。
僕は女乞食の目をジッと観察して、僕にはこの人が嘘をつくようには見えなかった。
そこで、従業員がいつでも、食べれるように台所に置いてある塩むすびを持って来てあげた。
女乞食は何度も何度もお礼を言い、約束は守る、と言って帰って行った。
僕はこの事も、大人達には話さなかった。
代わりに、毎日、<ねぇ、今日、乞食、来なかった?>と聞くのが日課だった。
すると、親やお手伝いさん達は、「変な事を気にするのね。乞食なんか来ませんよ」と笑った。
女乞食は僕との約束をちゃんと守ったのだ。
僕はこれらの事を通じて、大人たちの言う事はなんていい加減なものだろうとあきれた。
そして、こういう「常識」とか「普通」は疑ってかかる必要があると思った。
当時の僕は幼稚園生だったから、実際はそんな風に言語化は出来なかったと思う。
今、振り返って、解説すると、そういうことだと言うことです。
僕はそれ以来、無批判にこの世を支配している「常識」とか「普通」とか「規則」とか「一般」とかを敵視するようになった。
それは、そういう事によって、無力な人が、抵抗する術もなく、不当に扱われてることに義憤を感じると同時に、
「常識」に縛られて、生きている大人たちも決して、自由に見えなかったからだ。
僕は将来、医者になったら、歪んだ「常識」や「普通」で窮屈をしている人達を助ける仕事をしたいと思った。
その頃の知識で、精神科という科があることを僕は知っていた。
僕は医者と言う権威を武器に、差別や誤解を受けてる人や、不自由に生きている大人たちの心を解放するために力を発揮しようと決めた。
そして、それは僕の性質上、とても向いているとも思った。
それが僕が精神科医になった訳で、この初心はブレることなく今に至っている。
初心忘れるべからず、と言うのは、初心に立ち返れ、とか、初志貫徹みたいな意味で使われることが多いと思う。
でも本当は別の意味があるのだと、中学の時の担任が国語の教師だったから、ホームルームの時間に教わったのを
今でも覚えている。
「~べからず」、と言うのは、「~できない」つまり「can not」の意味で、だからこのフレーズの正しい意味は、
初心はいつまで経っても忘れることの出来ない事で、一生、付いて回るものなのだ、という意味になるそうだ。
初心忘れるべからず、が味わい深くなりませんか?
今はカワクリの新しいスタッフを増員しようとしているところですが、よくどんなスタッフを選ぶのかと言う質問を受ける。
本当は、もしカワクリに、テロリスト集団が雪崩れ込んで来た時に、身を挺して、患者さんを守ってくれる人、と答えたい。
しかし、実際そんなことがあったら、まずは我が身を心配するのが「正常」だから、そこまでは求めない。
そんなことを言っていたら、求人、来ないもの。
ですから、どんなスタッフを求めるかと言えば、僕が精神科医になった訳に共感して、一緒に働きたいと思ってくれるような人です。
その為には、こっちも日々努力して、口先ばかりでなく、態度でそれを示す覚悟が必要だ。
そのつもりで、やってはいるんだけどね。
なかなかね…。
BGM. よしだたくろう「ひらひら」