新しい仲間

10/Ⅱ.(金)2012 
これが診察室の新しい椅子(キャスターなし)です。後ろから見るとこうです。↓。

前から見るとこうです。前の椅子よりちょっと座高が高めです。↓。

これは、ポケモンの指人形。ガムかラムネのおまけについていたもの。↓。

ピカチュウのアップ。↓。

はしゃいでるピカチュウ。↓。

ダブル。↓。

ウインク。↓。

口を開けてるピカチュウ。↓。

ニコニコ。↓。

V字開脚。↓。

波乗りピカチュウ。↓。

ピチュウが進化するとピカチュウになります。↓。

これは、ゴロザウルス。「キングコングの逆襲」でキングコングに一方的にやられた。その後も、ゴジラ映画には脇役でよく登場した。たとえば、キングギドラを倒す怪獣チームの一員に加わったりとか。あんまり強くないところと、爬虫類っぽい色が好き。↓。

これはベビーゴジラ。「ゴジラvsメカゴジラ」に登場した。名前は、ベビーゴジラだが、ゴジラの子供ではない。これも恐竜っぽいので好き。↓。

ベビーゴジラには、フリスク係を任命。↓。

とまぁ、古い玩具箱から気に入ったものを診察室に運び入れた訳です。それで、新しい仲間。
※しょこたん・バスツアーの記事は、もうしばらくお待ち下さい。


へんそく?

3/Ⅱ.(金)2012 寒い
昨日の話。ナースの塚田さんが髪の毛を、‘片側ポニーテール’にしていて、よく似合っていた。
それは塚田さんの持ち味である「やさしさ」や「忍耐強さ」や「奉仕の精神」とマッチして、さながら「白衣の天使」のようであった。僕は思わず、<それ、可愛いね。やばいんじゃない?>と言ったら、「何、言ってんですか?」と苦笑していた。昨日のこと。
髪型と言えば、涼宮ハルヒとキョンの間で初めて会話が成立したのも、キョンがハルヒの髪型を指摘したのがキッカケだった。もっとも、ハルヒは翌日に自慢の長い髪をバッサリと切ってくるのだが。
それで思い出したのだが、僕の大学時代の友人Fがクラスの女子Mとドライブに行った時のことだ。Mは、普段は男子とも冗談を言い合えるフランクな性格であるが、実は繊細で周囲に気を使う人だった。Fは車中で、ビリー・ジョエル(当時、大流行していた)の『素顔のままで』というバラードをBGMに、「君も俺の前では素顔のままでいいよ」的なことを告白したらしい。
翌朝、教室で僕はFの報告を聞いて、<うまく行くといいね>と話していた。だから授業開始ギリギリにMがバッチリとお化粧をして教室に入って来た時には、僕らは腰を抜かした。乙女心はむずかしい。くわばら、くわばら。
そんなことも思い出したので、塚田さんが今日、どんな髪型をするのか気になっていたが、‘片側ポニーテール’だった。
良かった。
BGM. 柏原よしえ「乙女心何色?」


模様替え怪獣

2/Ⅱ.(木)2012 夕方から寒い
しばらくブログの記事を書かなかったのには訳があり、それは1月22日に中川翔子のファンクラブの日帰りバスツアーに参加したからで、それについて書こうと思っていたら、盛り沢山ゆえ文章が中々まとまらないのです。もう少し、練ってから公開します。下がバスツアーのチラシ。予告代わりに。↓。

さて、気がつけばもう2月ですね。クリニックも少し、模様替えをしました。まずは診察室の椅子を新しくしました。↓。

これは座り心地がいいのですが、下にキャスターが付いているのが失敗で、座ると動いてしまうので、机にしがみつく人もいて、不評でした。なので、返品してキャスターなしのと交換することにしました。今週中に新しい椅子(キャスターなし)が到着します。お楽しみに。
診察テーブルの上も一新。↓。

この写真の左上にみえるフィギュアは、ウルトラマンに登場するジラースという怪獣です。ジラースはゴジラに襟巻きをつけただけの気グルミです。ゴジラもウルトラマンも、どちらも円谷プロの作品で、映画はゴジラでテレビはウルトラマンと住み分けされていて、だからジラースがゴジラから転用されてもおかしくはないのですが、ゴジラが強くて凶暴な性格であるのに対し、ジラースは哀愁が漂うのです。
ジラースはモンスター博士によってネス湖から連れて来られた恐竜が怪獣化したもので、湖におとなしく棲んでいた。それを釣り人が見つけて騒動になり、ウルトラマンがやって来て退治するというストーリーで、子供心に、<これ、ジラース、悪いか?>と思ったものです。
おまけにジラースはものすごく弱いのです。それに対して、ウルトラマンはジラースの襟巻きを剥ぎ、ジラースは痛々しい姿になり、それなのにウルトラマンは剥ぎ取った襟巻きを闘牛士のようにヒラヒラさせて挑発し、ジラースはよせばいいのに、攻撃技がないから、ただ突進して、すれ違い様にウルトラマンの「ウルトラ霞斬り」を喰らい、口から血を吐いて死んだ。切ない最期だ。
判官贔屓というのか僕は、ジラースがウルトラ怪獣の中で一番好きだ。同情を好きと勘違いしているのかもしれないけれどね。これがジラースのアップ。↓。

この話しを徳田さんにしたら、彼女は「ウルトラマンって時々、ひどい話がありますよね」と渋い顔をして、<それはないだろう?ウルトラマンよ>と言いたくなる酷い逸話を教えてくれた。僕らは、少しだけ、「正義」について考えた。
話しを模様替えに戻すと、受付の前にも怪獣のフィギュアを置いてみた。怪獣といっても、ブースカである。ブースカもやはり円谷プロの作品で、年代的には「ウルトラマン」と「ウルトラセブン」の間にやっていた。でも、正義の味方が怪獣や侵略者を倒すのではなく、もしも普通の生活に怪獣がいたら?、というコンセプトでほのぼのとした番組だった。下の写真の左がブースカで、右が弟のチャメゴン。↓。

ブースカは1999年頃、12チャンでリメイク版もやっていて、当時、向ヶ丘遊園には「ブースカランド」というアスレチックなコーナーがあった。下が、その時のテレフォン・カード。↓。

下が、巨大ブースカ。隣に、「夢の中のスネ夫」が写っているが、そういえば閉園した向ヶ丘遊園の跡地に「藤子不二雄ミュージアム」があるそうだ。いみじくも、新旧・向ヶ丘遊園並びになっている。↓。


初雪

20/Ⅰ.(金)2012 雪
今日は一段と寒く、午前中は雪でした。初雪ですかね?
初雪と言えば、立川談志が落語のまくらで俳句の小噺をやっていたのが、昔の手帳に残っていたので記しておきます。
「初雪や キリンの首の もぐるまで」。<キリンのいるところに雪が降るのかね?>。「北極キリン、って言うのがいましてね」。
「初雪や タコの足跡 藤の花」。<タコはあんまり歩かない>。「それだ!それが解決したら、良い句だ」。
この後、『道灌』をやったのでした。


コバルトの季節の中で

17/Ⅰ.(火)2012 寒い
休み明け、受付の岡田さんが髪を切っていて、<それ、俺の髪型に似てない?>って言ったら、「私もそう思いました」とまばゆい笑顔が返って来た。
今の時代、こうゆう言い方は一つ間違えれば‘セクハラ’ととられるのだろうが、誤解を恐れずに言うと、<かわいい>のである。もっとも、自分の髪型と似てると言っておいて、その舌の根も乾かぬうちに、かわいい、と言うなんて、ギリシャ神話のナルキッソスみたいで、恐縮です。
しかし、俺と岡田さんしかクリニックにいない時に、初めてクリニックに訪れた人は、「ここの人は皆、同じ髪型をしているのか?」とビビるかもしれない。いっそ、スタッフ全員、マッシュルーム・カットにしたらどうかな?。昔のローリング・ストーンズみたいだ。ま、提案しても、反対されるだろうけど。多数決で賛成・1、反対・4、どちらでもよい・1、ってとこかな。
ちなみに、岡田さんよると、それは「マッシュルーム・カット」とは言わないらしい。
<じゃ、何って言うの?>って聞いたら、笑顔で「ボブ」って答えた。
BGM. キッス「いかすぜあの娘」


おかしな格好で真面目な話を。

16/Ⅰ.(月)2012 寒い
今日は校医のあと、菱沼先生と都内で会食。
ちょっと高級でオシャレな店に案内される。
彼とはいつも真剣に治療論とかの話しになる。
こういう話が出来る人は少ないので貴重で刺激的な時間が過ごせた。お店も美味しかった。
僕は、昨日中野で買った‘タケコプター’付きの帽子と、翼の生えたスニーカーを履いてゆく。
どちらも、しょこたんバスツアー用に購入したもので(昨日の記事参照)、二つ組み合わせると、空も飛べそうでしょう?
しょこたんと逢える浮ついた気持ちを表現してみました。
そんなアイテムを何故今日に?と思われるかもしれないが、それは菱沼先生は昔、大変だけど充実した仕事を一緒に
やり遂げた同志だからで、その頃の自分達への敬意を込めて、おろしていったのだ。
ちょっと店には不釣合いだった。
同志の証、空回りの巻。
ま、気にしない、気にしない。下が、そのシューズと帽子。↓。


菱沼先生はパワフルで、今度クリニックで心理士のための勉強会を開くらしい。
彼の持論は、心理も薬のことを理解してるべきで、それには僕も同調。
彼のつてで偉い先生が勉強会を開いてくれるらしく、せっかくの機会なので僕とうちの心理の徳田さんも参加させてくれと頼み、快諾をもらう。
‘勉強’という漢字は、「むりにしいる」と書くが、自発的にやる‘べんきょう’は楽しいものだ。
物を知るとか、わかるという快感はどんな娯楽でも敵わないと思う。


たのしい買い物

15/Ⅰ.(日)2012
1週間後に、中川翔子のファンクラブのイベントで日帰りバスツアーがある。
しょこたんと一緒に貪欲会!歌&お食事&2ショット撮影、その他お楽しみ企画満載だそうだ。楽しみ。
イベント開催前に行き先を公開してはいけない決まりなので、禁則事項。
去年は、うっかり寝坊して参加できず、その後もファンクラブの会費を滞納して脱会処分になったり、
ライブのチケットが抽選で外れたりと、がっくり続き。
追い討ちをかけるみたいに、受付の岡田さんには
「センセーは、もうしょこたんのことを好きではないんですよ」と精神分析されて、辛酸をなめた。今年はそのリベンジである。
ナースの塚田さんは、「また申し込むんですか?また起きれないんじゃないですか?」とクールな反応。
心理の徳田さんだけが好意的で、「最近、新譜は出たんですか?」と心配してくれ、
<’80年代アイドルとアニソンのカバーだから、聴かなくても大丈夫だよ>と軽く答えたら、
「そんな態度では駄目です。ちゃんと予習していかないと!」とホットな意見。
<それもそうだな>と思い直したら、今月に新曲「ホロスコープ」が発売された。
徳田さんの忠告にしたがって、ちゃんと覚えた。
当日は、運動もするらしいので、気合を入れるため、服を買いに中野ブロードウェイに行く。
なんとなくピカチュウのTシャツを買おうと思い、レジに差し出すと、
しょこたんが「魔法少女まどか☆マギカ」の‘キュウべえ’のTシャツを着て踊ってる写真が貼ってあった。
お店の人に<これ、何?>って聞いたら、同じTシャツを売っている、ということらしかった。
驚いたのはそこからで、店員さん曰く、
「中川翔子さんはこないだの×曜日に来られて、お客さんと同じピカチュウのTシャツを買って行かれましたよ」だって。
すごい!シンクロ率がアップしている。追い風だ。
‘キュウべえ’のTシャツは真似したみたいだから買うのはやめて、代りに別の店でフェイスクッションがあったので、それを買う。
診察室のブラインドカーテンのところに飾ってみる。‘キュウべえ’ってこんな顔です↓。

BGM. 中川翔子「ホロスコープ」


かわいいフィギュア

12/Ⅰ.(木)2012 寒い寒い冬、昨日は雪?お昼ころ地震あり
最近は、映画「けいおん」の話題ばかりだったが、先日、NHKの教育テレビでアニメ「日常」が再放送されていた。
「日常」は本当は、TVKなどのU局で放映していたのに、何がどうしてNHK教育テレビに流れ着いたのだろう。
決して、教育的なアニメでもないのに。謎だ。
そんな「日常」は元々は「月刊少年エース」に連載されているマンガで、去年~今年にかけての‘12月号’‘1月号’‘2月号’の
付録にそれぞれ「ゆっこ+鹿」「みお+猪」「麻衣+蝶」のフィギュアが付いている。3つ揃うと、「イノ・シカ・チョウ」になる訳だ。

実物がコレ。↓。海洋堂の企画製作で、さすが本当に良く出来ている。組み立ても簡単だった。

それから、別の話しだが、これはビックリしたのだが、涼宮ハルヒと缶コーヒーの‘WONDAモーニングショット’がコラボして、
フィギュアとセットになったコーヒーを、‘涼宮ハルヒの立体’と題して、ファミマで限定販売しているそうだ。↓。

実物のフィギュアを紹介しましょう。まずは、ハルヒ制服↓。

続いて、長門有希。眼鏡をかけて、うっすら微笑んでるから、「消失」での改変後の世界の長門だな、きっと。
仕草からしてもそうだ。持ってる本が何かは、鑑定できず。↓。

そして、ドレス姿のハルヒ。↓。これは何か元ネタがあるのかしら?ただのコスプレかな?。↓。

次は、朝比奈みくる。定番のメイド服。↓。

そして、佐々木さん。↓。この企画をした人に、佐々木さんを入れてくれたことを感謝したい。

感謝のキモちをこめて、もう一枚、佐々木さん。ちょっと放課後っぽくしてみた。夕陽のイメージ。↓。

ワンダ・モーニングショットは、昔、小倉優子が所ジョージと共演してCMをしていたから懐かしい。
僕は、コーヒーを飲めないので、さすがに小倉優子が宣伝していても、これを飲んだ事はない。ただ、買ったことはある。
それは、何かのキャンペーンで、朝の会議に小倉優子が直接、ワンダ・モーニングショットをお届けします、という企画で、
当時、僕は大きな病院に勤めていたが、勝手に病院の名前で応募したのだ。
結果は案の定、当選しなくて、小倉優子は朝の医局会には現れなかった。
そんな小倉優子の思い出のワンダ・モーニングショットが、時を経て、涼宮ハルヒと共演するなんて偶然は、奇遇というより、
まるで神様がどこかで見ていて、僕の人生を肯定しているような気がして、1人で有頂天になっているのですが、
そんなことって皆さんにもありませんか?


メッシ<又吉

9/Ⅰ.(月・祭)2012 成人の日
部屋着が欲しい。
そう言えば、大晦日の深夜に「ピカルの定理」の特番をやっていて、その中でピースの又吉がサッカーをするコーナーがあり、その時に又吉が着ていたジャージが格好良かったので、それはスカイブルーの生地で胸に大きくアディダスの山型と‘adidas’の文字が白くプリントされていて、胴と腿に走る白いラインも綺麗で、それを買おうと原宿のアディダス・ショップに行く。
雰囲気だが、アディダスはオシャレっぽい服が葉っぱのマークで、アスリートっぽいのが山型マークとショップが分かれてるようだ。原宿店はどっちもあるので、そこに行けば手っ取り早いと思った。
しかし、そこで<ピースの又吉がピカルの定理で着てたジャージで…>とイラストを描き説明したが、店員にうまく伝わらない。入れ替わりに色んな人が出てきてくれて、お店で一番詳しそうな人が登場したのはいいのだが、その人は自社の製品には詳しいのだが、‘ピースの又吉’が判らず、仕方なく僕は‘ピース’というお笑いコンビの説明から始めて、<この説明いるか?>と自問した。
結局、カタログにもなくて、あのジャージは幻のジャージということにして、代わりに店員がすすめてきたのが今一番人気があるという黒字に金色の3本線の入っている葉っぱのマークのジャージだった。金色がやたら眩しくてキラキラしていて、店員は、「これは日本限定のジャージで、メッシも着てるんですよ」と胸を張って言った。又吉の代りにメッシが来た訳だ。
とてもセンスのいいジャージだとは思うが、僕の好みとは違うから、<あなたの方が似合うよ。買ってあげようか?>と言って、煙に巻いて店を出た。
もう少し、又吉のジャージを探してみるつもり。


志の輔らくごinPARCOを観る

8/Ⅰ.(日)2012
Aを誘って「志の輔らくごin PARCO」を観に行く。ハチ公前で待ち合わせ、お正月だから、ハチ公がしめ縄みたいなのをしていた。Aはハチ公前で、「こびとづかん、つながるマスコット」というのをくれた。↓。

きっと、落語のお礼のつもりなのだろう。僕は歩きながら、スクランブル交差点の真ん中で、開封し、「オオワレカワコビト」というのを当てた。↓。

そのままパルコ劇場へ、PARCO1の上にある会場で、1ヶ月に渡り連続公演して、延べ1万人を集客するらしい。↓。

去年の11月に談志が死んで、12月23日のサンリビの志らくや12月26日の「白談春」が追悼色が強かったのに対し、この会はお洒落で洗練されていて視覚的にも聴覚的にも色々な工夫がされていて、POPなエンターテイメントだった。シティ・ボーイズのライブみたいだった。
志の輔は、始めてパルコで落語をやった時に談志が来てくれて、最後に舞台のそでに腰掛けてトークをして、「他人の落語会で最後までいたのは、これが初めてだ」と賛辞を贈ってくれたなどと思い出を語った。そして、その当時、談志がよく演っていた「紺屋高尾」を今回の演目に選んだのだと打ち明けた。↓。

昔、談志が深夜テレビで「落語のピン」というのをやっていたが、確かあの番組の最終回でも談志は「紺屋高尾」をやった。紺屋の職人のもとに人気ナンバー1の花魁が嫁いで来るという夢のある噺だ。こんな時代にピッタリだ。
僕と、Aは落語を観終わったあと、109の近くの「くじら屋」に入る。くじらの歯茎、などというメニューがあり、珍しいものを注文してつまみにした。Aはお酒を呑まないので、僕は一人でいい気分になっていた。僕は、結構、人見知りをするというか、気を遣うというか、人の好き嫌いが激しいというか、誰かと呑んでも疲れるので、一人で呑むのを好む傾向にある。しかし、Aは気を遣わず呑める、数少ない友人の一人だ。落語のお礼に「こびと」をくれるような人だ、疲れる訳がない。Aがこっちをどう思ってるかは判らないが、似たように思ってくれてるといいと思う。次回は「どぜう」を食べようと約束した。「くじら」の次が「どじょう」というスケールの大→小が面白いと思ったから。
僕らは、その後、カラオケに行った。僕は、あまり人前で歌は歌わないのだが、Aと一緒の時だけは例外で、理由はさっきと、まぁ同じ。
Aには、自ら歌うことを封印した歌がいつくかあるそうだ。それは歌うのがとても恥ずかしい歌なのだそうだ。僕はてっきり加山雄三の「君といつまでも」のような♪幸せだな~♪と鼻の横をこすりながらセリフを吐く奴とか、「ど根性ガエル」の主題歌のような♪憎いよ~この~ど根性ガエル♪と叫ぶ掛け声のような奴が、恥ずかしい歌かと思ったら、Aが言うにはそうでないらしい。それは「黒歴史」とでも言うべき、振り返っても恥ずかしくなる時代に、熱唱していた歌で、それを歌うとその頃の自分を痛々しく思い出してしまうというのだ。だから、その歌ごと心の奥底に封印されたものらしい。
僕は、精神分析的な立場から、どんな邪悪な観念でも、一方的に抑え込むのは反対で、安全な場所を提供した上で出番を与えてやった方がよいと思うと、Aに伝えた。Aは、それもそうかな、みたいな反応をしていて、封印された歌の一部を歌っていた。その歌自体は恥ずかしい歌ではないので、聴いてるこっちからすれば、フツーの歌なのだが、Aにとっては勇気のいることなのだろう、判らないけど。
一方の僕の方こそお構いなしで、主に’70年とか’71年の歌謡曲を歌った。最近、キーを下げるというリモコン操作も覚えたので、女性の歌も歌えるから楽しい。堺正章の「さらば恋人」、小柳ルミ子の「わたしの城下町」、南沙織の「潮風のメロディー」、オーヤン・フィフィの「雨の御堂筋」、トワエモアの「誰もいない海」、内山田洋とクールファイブの「逢わずに愛して」、加藤和彦&北山修の「あの素晴らしい愛をもう一度」などを歌った。
つまり、お互いが勝手に歌っていた訳である。これなら、疲れないでしょう?。