誰のイタズラ?

8/ⅩⅡ.(木)2016 ジョン・レノンの命日
受付カウンターの寝釈迦サンタは、クリスマスに近付いて徐々に前進させる受付の企みでして、
前回の記事で僕の出しゃばったアイデアを紹介してみました。
ずっとブログを読んでくれている人ならいいのですが、初めてみる方のためにサンタの行動半径を紹介しましょう。
最初に登場した時は、大きな黒い寝釈迦カエルの上にいました。↓。

それがちょっとしたら、少し前に移動しました。↓。

11/24には、仏教の象徴である蓮の花に、サンタを縦刺しにするアヴァン・ギャルドはセクシーとさえ囃し立てられました。↓。

12/4、僕が前回に紹介した将棋に喩えると、穴熊、サンタを安全な場所にガードしました。↓。

12/7、サンタは寝釈迦コーナーの本来到達すべきセンターに位置していました。↓。

それを見つけたソネさんは、「誰かのイタズラです!」とサンタを取り上げました。
彼女的には、まだ早い、らしいです。
確かに、クリスマス最終形態になるには、12/7は早過ぎますね。
そして、ソネさんがチョイスしたサンタの居場所は、忍野忍のドーナッツ風呂フィギュアのバスタブのはしです。
サンタの寝釈迦ポーズが、湯気のようにお色気を醸し出しますね。↓。

しかし、今日のサンタをセンターに置いたイタズラの犯人は誰なのでしょう?
ソネさんは、こんなに大胆なイタズラをする犯人にあきれています。
でもね、そもそも、このサンタの大移動企画はソネさんのイタズラから始まったんですよ(笑)
言って置きますが、僕ではないですよ、今日の犯人。
BGM.チューインガム「風と落ち葉と旅びと」


12月前半のカワクリの風景

7/ⅩⅡ.(水)2016 寒い
クリスマス・シーズンのクリニックのBGMをハワイアンにしたのは愚行だったと思う。
X’masソングが嫌だという人が多いからと言って、夏の歌ばかりにする、というのはあまりにも安易だ。
なぜなら体制に対して脅威なのは反体制ではなく、非体制であるように。
アンチ巨人も巨人ファンのように。
ハワイアンもX’masソングのようなものだ。(本当か?)
とにかく、次元を変えよう。切り口を変えるのだ。
ローリング・ストーンズの新譜は、構想50年&レコーディングたった3日というブルースのカバー・アルバムだ。
時を同じくして、タイマーズのスペシャル・エディションも出た。
時代は、温故知新、だ。
迷路で行き止まりになったら、そこから別ルートにジャンプは出来ない。
一旦、分岐点まで戻って、そこからやり直し。
そんなルールと似てる。
原点回帰とは、勇気ある撤退、だ。
そういう訳で、待合室のBGMをガラっと変えました。もう「夏」の雰囲気はないです。
受付カウンターの寝釈迦サンタは、クリスマスに近付いて徐々に前進させる受付の企みですが、
今回ばかりは出しゃばって僕がアイデアを出してみました。
こんな風にしてみました。
将棋に喩えると、穴熊、です。
ディフェンス重視で、サンタを安全な場所に隠してみました。↓。

これは今のカワクリの姿勢を象徴しています。
それは、新患ストップの背景にある、かねてから懸案の受付時間と待ち時間のバランスです。
「お知らせ」を作ってクリニックの入口に貼りました。↓。

受付時間厳守に至った経緯と、↓。

いつも揉める順番の問題について、です。↓。

この2つは、両面コピーにして今日から配布を開始しました。
皆さん、よろしくご協力の程を。
BGM.森尾由美「おねがい」


となりの芝生

2/ⅩⅡ.(金)2016  ふだんはその日一日を生きてるつもりでいるが、12月ときくと、やはり、12月だなぁと思う。
医局の後輩と話した。
彼も精神科の診療所を開いているが、最近は、保健所や校医や老人ホームなどの仕事が増えて、
自分のクリニックを開ける日が週に2日か3日で、それも不定期らしい。
<え~!>っと僕が驚くと、
「でもね、先生、そうすると皆予約通りに来るんですよ」と診療が実にスムーズになった、と笑っていた。
確かに治療とは相手がいて、双方向的なものだから、何でもこちら側だけの問題だと思うのは、
結局は一人相撲をとっているのと同じことで、ある意味、傲慢なのかもしれない、と考えてみたりした。
それなのに僕ら人間はどうしてこうも比べたがる?
それは解剖学的に目玉が自分の姿を見える位置に付いてないからで、自分を見るには姿見のような鏡が必要で、
容姿なら鏡で事欠かないが、その内容となると人間はまず他人という鏡に自分を映してみたくなる。
でも、それはいい加減なもので、比較なら他人としないで、以前の自分と比較した方が成長度合いとかは判るのに、
その方が実りがあるのに、わかっちゃいるけど、どうしても、となりの芝生は青くみえる。
BGM.ザ・フォーク・クルセダーズ「私の青空」


あきらめてみませんか?

1/ⅩⅡ.(木)2016 トド松の声の人、海外留学だって?トト子か、って!「おそ松さん2期」どうなる?
ここのクリニックをスタートした頃の話。
目利きのする人から言われた。
「○×病院、は、もう駄目ですよ。
何故って、あそこの病院の大きなガラスの自動扉はいつもピカピカなんです。
それがこないだ見たら、四角い扉が丸く拭いてあったんですよ。
お掃除会社の経費を削ったのか、そういう所に目配り出来る人がいなくなったのかは知りませんが、
まぁ、病院に限らず、そういう所にほころびが出たらね、おしまいですよ、ホホホホ…」
開院当時の挨拶にそんなことを言いにくるなんて、なんて人なんだと思ったから覚えているのだが、
確かに数年後、○×病院、は別の病院に買収されてしまった。
それからと言うもの、僕はこのエピソードをスタッフに繰り返し話した。
僕の口は酸っぱくなり、スタッフの耳にはタコが出来た。
そして波長が良い時は自然とシンクロするもので、そんな話を知る由もない患者さん達が、
「洗面台が水で汚れていたから、拭いておきました」とか、
「外の階段にコンビニのレシートが落ちてたので拾って来ましたけど、ゴミですよね?」などと、
患者さんも一緒になってクリニックの美化委員になってくれた。
「自分達のクリニックだから」と明言してくれる人達もいた。
その言葉はとても嬉しく、励みになり、力にもなった。
アニメ「かんなぎ」のように、みんなの支持してくれる力によって、こちらのパワーもアップするもので、
それが治療に還元されて好循環するのがカワクリの特徴です。
うちのクリニックの内装は床が白と黒のマーブル模様のモノトーンの静かな基調で、
でも、これはパッと見ると、ゴミが落ちてるようにも見える。↓。

こないだお昼休みに外から帰って来て階段を昇ったら、飴玉の包み紙が落ちていた。
クリニックに入って、受付カウンターの前に白いチリ紙の端っこが落ちていた。
これらは前日にもあって、<あれ?>って思っていたものだ。なら、自分で拾えよ、って話であるが。
しかし、冒頭の、○×病院、の例もある。
清掃が行き届いているかどうかという部分的な問題が、カワクリの治療サービスの質の未来を占うメルクマール
となりうるということだ。
単なる偶然だとは思うが、こないだ知り合いから紹介されて来た新患さんが診察を受けた後に怒って帰った。
それは僕に対して、僕の診療に対して怒った訳である。
紹介患者を怒らせてしまったので、治療代はもらわなかった。
そんなことより紹介してくた人の面目をつぶしてしまって申し訳なかった。
この事で二人の関係がギクシャクしなきゃいいけど。
しかし、こんなことは初めてだ。
ひょっとしたら、○×病院、は他人事ではなく、知らないうちに治療の質が落ちているのかもしれない。
或は、そうなることへの警告ケースなのかもしれない。
皆さんにも一緒に考えてもらっている「音叉問題」とか「スタッフの顔と名前が一致しない問題」などは氷山の一角で、
もっと根本的な問題があるような気がする。
クリニックの受付が定着しないのは、置いておくとして。
患者さんがスタッフの顔と名前が一致しないことより、スタッフが患者の顔と名前が一致しない方が問題だ。
患者さんの述べ人数が急激に増えていることも原因か。
こんなゴミの落ちてるようなクリニックの待合室に、患者が溢れかえっていたら、おそらくおそろしいことが起こる。
今まさに危機管理能力が問われている。
○×病院、の二の舞はごめんだ。
だから、新患しばらくストップします。
紹介状を持ってる人もごめんなさい。
1日の患者数を少なく一定にセーブすれば、「音叉問題」も当座はしのげる。
その間に屋台骨を立て直そう。
スタッフが真摯に働いてるのに、やり甲斐よりも疲弊感を強く感じるのは職場としておかしい。
これは現代の縮図か。
何かが狂っている。
やり直し!
そんな迷走を続ける川原クリニック、スタッフ募集中です。
BGM.忌野清志郎「Boys」


つながる

1/ⅩⅡ.(木)2016 雨のち晴れ
午前中、岡田さんからメールが届いた!
メアドが変わった、と。
てっきりブログの記事を読んだからかと思ったらそうじゃなくて、偶然みたい。
魔娑斗と五味の試合の話を教えたら、「五味って先生が好きな危険な人でしょ?魔娑斗が心配!」って、
ビックリしてたから。
不思議、こんなこともあるんだ。
あまりにタイムリーでこっちがビックリ。
念が通じたのかな?
これは電話機を換えるな、って合図かな?
それはそれ、これはこれですね。
電話機は新しくして、声だけ残す技を探すかな。
皆、自分の声を使うの嫌がりそうだから。
まぁ、それはともかくとして、関係が切れなくて良かった。
BGM.RCサクセション「あの娘のレター」


11月はおとなしくしてよう(25)~電話機

29/ⅩⅠ.(火)2016  いい肉の日。ランチに、ステーキ屋で素敵なステーキを食べる。
クリニックで使ってる電話機の調子がおかしい。
それは開業当時から使っていて、もう10年になる。
カウンセラーの原さんによると、「大体7年くらいが寿命」らしい。
「おかしくなって当然」らしい。
僕は自分の携帯が写メはダメ。留守電もダメ。部品も欠けてきてる、など壊滅状態。
それなのに、まだ使っているのは、メールが使えるのと、通話が出来るからで、そして何より、
しょこたん&さっちゃん、との奇跡の3ショットを壊れかけの写メ機能が撮ってくれたからで、
これは前にも書いたが、本来、運営の人にカメラを渡して、一人一枚だけがルールなのに、
僕の番で、僕は機械にお願いし、そうしたら機械は最後の力を振り絞って、
本来備わっていないはずの連写機能で、10枚くらい写メを撮ってくれ、
その場にいた一同が驚いたことへの感謝の気持ちからで、このまま大事に使えば、つくも神、になるんじゃないか?
という妖怪的な野心もあった。
しかし、自分の携帯とクリニックの電話機は別の話だ。
受付のソネさんによると、「かなり業務にさしつかえる」らしい。
「早く変えて欲しい」らしい。
今のカワクリの留守電メッセージの声の主は、以前の受付の岡田さんの声のまま。
彼女の許可をもらって、そのまま使っている。
それもあって、大事に電話機を使っていたという面もある。
それが10年使ってたことへの言い訳の核。
岡田さんは歴代の受付の中で唯一のメル友でいまだに交流がある。
岡田さんはキュートなのだが、格闘技が好きで(観る方)特に魔娑斗の大ファンである。
去年の大晦日にTBSで、魔裟斗と山本KIDが番組の企画で対戦するって知った時、メールで教えてあげたら、
ちゃんと知ってた。
今年の大晦日は同じ番組の企画で、魔裟斗と五味が戦うらしいから、一昨日くらいにメールしたら、
メアドが変わっていて、繋がらなかった…。
もういい加減に電話機を換えろ、という合図なのかもしれないな。
BGM.甲斐バンド「テレフォン・ノイローゼ」


11月はおとなしくしてよう(26)~11月の定例会

30/ⅩⅠ.(水)2016 11月中に記事を30個書こうかと思っていたが無理だった。
今月は話題が山積で、それより何より、定例会のあり方を根本的に考える、という基礎工事をしたから、
皆さんに協力していただいた「音叉問題」や「受付の顔と名前が一致しない問題」はノータッチでした。
すみません。
だから今日もしばらく音叉は続きましたが、何も定例会を通さないと変更出来ないものでもないし、
随時、検討して行きます。
今日は、「午前の部/午後の部」について意見を受付に伝言して下さった方もいましたね。
ありがとう。
早いもので今年も残すところ、あと1ヶ月ですよ。12月の定例会は忘年会になります。
そう言えば、上にも書いた「受付の顔と名前が一致しない問題」を少しでも解消しようと、
僕はブログの記事の中で工夫をしてみました。
sinさんにはお叱りを受けたのですが、大平さんのカーディガンを「ウー」みたいと言ったり、
ソネさんの髪の結い方を「ツインテール」と言ったり、二つともウルトラ怪獣の名前にちなんで。
これがむしろ逆効果?
乙女心の逆鱗に触れたのか。
大平さんはカーディガン変えちゃうし、ソネさんは髪を1本に束ねるようになりました。
「ウー」や「ツインテール」では人物特定が出来なくなりました。
やはりウルトラ怪獣に例えたのは、不快感情を誘発したのか?
ウルトラ怪獣、好きなのになぁ。
そう言えば、大学の頃、仲の良い友人(男)が、
普段は明るい女の子が少し弱気になっていた時に、当時、彼が好きだったビリー・ジョエルの名曲になぞって、
「素顔のままでいいよ」と言ったら、
彼女は翌日、バッチリお化粧をして学校にやって来たというのと、どこか似てないか?
女心はわからん、というお話でした。本当にそうか?
BGM.ビリー・ジョエル「素顔のままで」


11月はおとなしくしてよう(24)~しらけちまうぜ

28/ⅩⅠ.(月)2016 くもり 昨日は父と受付のソネさんと「けいおん」のゆいちゃんのトリプル・バースディー
時々、すごく間が空いてから、診察に来る人がいる。
申し訳なさそうにしているけれど、僕は<どうしてたの?>などとあまり詮索しないようにしている。
言いにくい理由もあるだろうし、説明できない理由もあるだろうから。
僕はふとしたことから全ての繋がりを切ってしまいたくなることがある。
若い頃は、ふらっと蒸発したくなることがあった。
勇気がなくてしなかったけど。
勇気の問題かな?
そんな記事を前に書きました。
古い友人がコメントくれました。なつかしかった。
今日はクリニックは休みだけど、校医に行って、中野ブロードウェイの「レッドマン展」が最終日だから、
行こうかどうか迷って、でも行きつけの店に顔を出して一杯やる約束もしているし、
結局、「レッドマン展」は行かず、行きつけの店で軽く呑む。
そうしたら、またぞろ、変な気持ちになって、<なんで俺はこの店に来てるんだろう?>。
しらけちまうぜ。
もう全ての馴染みの店に行くのをやめたい。
校医もやめたい。行きつけの美容院もかえよう。
ネイルもあきた。
ベルハーは解散だし、しょせんアイドルは人間だから、信用できない。
携帯もスマホに変えるなら全部との連絡先を切ってしまおう。
そんな衝動に駆られる。しないけど。
多分、皆さんも、そんな気持ちに多かれ少なかれなることがあると思うのだ。
後先考えず、すべての人間関係を断ち切ったら、どんなに楽になるだろうかと思うことがあるのではないか。
だから、そこはソッとしておいてあげる。
BGM.ソフトクリーム「クラスメイト失踪事件」


11月はおとなしくしてよう(23)~ピコ太郎

27/ⅩⅠ.(日)2016  父と受付のソネさんと「けいおん」のゆいちゃんのトリプル・バースディー
タイマーズのCDが再販されて、それに学園祭のDVDの映像が付いていて、えらく評判が良い。
タイマーズのライブは1度、観たかったものだが、なにせ、ゲリラ・ライブしかしないからな。
今回のも、本来は「泉谷しげる」が出る順番で、タイマーズが登場したらしい。
見所は、主催者が、途中で、本気で、「皆さん、このままだと本当に中止になりますよ」と迫真だったところ。
本来、ライブというのはそういう熱量を持っているもののはずだが、近頃は、とんとご無沙汰だ。
こういう秘蔵の映像が蔵出しされるのは有り難い。
タイマーズのリード・ヴォーカル&ギターはゼリー、だが、これはあくまでも清志郎とは別人だと言い張っていた。
ちょうど、今風に言えば、ピコ太郎と古坂大魔王の関係性に似たシャレだ。
ご存知だとは思うが、古坂大魔王は元々は、底ぬけAIR-LINE、というお笑いコンビだった。
僕は、底ぬけAIR-LINE、は生で観たことがある。タイマーズはないのに。
底ぬけAIR-LINE、は、NHKの「第1回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」に出場した。
この番組は、観客が面白い思うとボールを入れて、その重さを笑いに換算して、優劣を決めるのだ。
優勝者は、DonDokoDon(ぐっさん、がいた)で、底ぬけAIR-LINE、はビリの方だった。
しかし、この番組の審査員は会場の客(=素人)なので、立川談志が審査員として立ち会っていた。
そして、最後に談志から審査員特別賞が与えられることになっていた。
番組の最後にのそりと出てきた談志は、司会者の「発表をどうぞ~!」というトーンをまったく無視した緩慢さで、
ステージ上を歩き、底ぬけAIR-LINE、の前で立ち止まると、「お前とお前」と二人を指差した。
ビックリしたのは、底ぬけAIR-LINE、だった。古坂は思わずガッツ・ポーズをしてこう叫んだ。
「やった~!事実上の優勝だ~!」
その数日後だ。僕が、底ぬけAIR-LINE、を観たのは。
その頃の談志は、国立演芸場で月1のペースで「談志ひとり会」をやっていた。癌が発見される前のこと。
前座が出て、その後、談志がたっぷりと2席やる。
その中入りに次回のチケットが売り出されるから、1席目が終ると、ダッシュで物販コーナーに走った。
そうやって、僕は毎月、通っていた。
この「談志ひとり会」というのはものすごい緊張感のある空気だった。
間違っても素人が一人で行っちゃいけない(笑)。
笑うところを間違えると、談志はおろか他のプロのファンからも睨まれそうだった。
だから前座も、ふるえあがるようにして落語をやっていて、そんな空気だから、ウケる訳がない。
志の輔が前座で出たこともあって、これだけは例外で、観客を沸かせていて、後から出てきた談志をして、
「贅沢な前座だ」と言わしめた。
そんな「談志ひとり会」の前座にいきなり、底ぬけAIR-LINE、が出てきた時には仰天した。
すぐに、オンエアバトルの「賞品」だとは思ったが、同時に、罰ゲームかとも思うほど、彼らには完全にアウェーだった。
談志のファンは、はなから笑うつもりはない。オンエアバトルも観てない人がほとんどだと思う。
底ぬけAIR-LINE、が披露したのは、当てブリショー、という有名な曲に寸劇を合わせ音と動きを仕掛けにした笑いだった。
はじめに二人が寸劇をしながら客に動きを記憶させる。
そして全く予想外の曲が流れると、さっきの寸劇のセリフをミュートして同じ動きをすると、歌詞とピタリと合うナンセンスだ。
最初はアニメ「一休さん」のテーマだった。これには会場は沈黙だった。
底ぬけAIR-LINE、はめげずにすぐ、2曲目「ニコニコプン」をやった。少し会場から笑いが出た。
談志ひとり会の空気がこやつらを笑って良いかもと揺らぎ出したのだ。
そして、ピンクレディーの「UFO」をやった時には、なんと大爆笑&大歓声が起きた。
これは驚くべき、一大事だった。
古坂大魔王は、爆笑問題をはじめとしたお笑い仲間からの評価が高い。
ミュージシャンから人気のミュージシャンを、ミュージシャンズ・ミュージシャン、というらしいが、それに似てる。
古坂大魔王のブレークはちょっと前にもあって、一時期よくテレビに出ていたが、最近また、みなくなっていた。
それが、談志生誕80周年のこの年にこういう形で、ピコ太郎、が売れたことの意義は大きいと思うのだ。
そして何故か思い出したのが、談志が、ざこば、との対談で語っていた芸談のことだ。
ざこば、「天災、は理屈抜きで、ウケまっせ~」
談志、 <ウケる、って何?>
ざこば、「あんた、それがいけませんのや」
談志、 <笑ってる、ってこと?>
ざこば、「そうでんがな」
談志、 <2回やってごらんよ。笑わなくなるから。3回でもいいよ>
ざこば、「そうでんがな?」
談志、 <やってごらんよ。笑わなくなるから>
ざこば、「何が言いたいん?」
談志、「(笑)つまりね、ウケてるからってのを条件にしておくとね、ウケてるうちはいいけどね。ウケなくなったら困るでしょ?
    そん時にね、理屈っぽいようだけれども、落語ってのはこうこうこういうものだから、
    こっちから攻めて、ここを守ってんだ、ってのが有るとね、ウケなくなっても迷わないで済むでしょ?」
みたいなこと。
ピコ太郎の活躍を、どこが面白いのかわからない、とか、一発屋、などと、したり顔で批判する人は多い。
すぐにウケなくなるだろう、とも。ひょっとしたら、一番そう思ってるのは、古坂大魔王、自身なのかもしれない。
しかし、もし談志が生きていたら、違った意見を言うのだろう。
ひょとっしたら、それはもうとうの昔に伝えられていたのかもしれない。
つまり、ざこば、に言ったようなことを、「ひとり会」の後の、底ぬけAIR-LINE、に談志が喋った、と想像すると、
当てブリショー、と、ピコ太郎、の点と点が結ばれて、その間の空白が線になって繋がるロマンだ。
ピコ太郎、「談志まつり」にタイマーズみたいに、ゲリラ・ライブで出ちゃえば良かったのに。
どうせ曲、短いんだから、尺とらないんだから。
BGM.ザ・タイマーズ「カプリオーレ」


11月はおとなしくしてよう(22)~音叉問題

24/ⅩⅠ.(火)2016 雪!
時間は有限である。
「診療時間を長くとりたい」が「待ち時間は短くしたい」という二律背反。
その兼ね合いから産み出された「音叉の音」が、にわかに音叉問題として浮上して来た。
皆さんからもたくさんのご意見や具体的なアイデアをお寄せ頂いたりして感謝しています。
最終土曜は、カワクリの定例会
スタッフ全員で色んな問題をそれぞれの立場から話し合います。
次回の検討課題の一つに、「音叉問題」も取り上げられるでしょう。
それでも今週になって、少しは工夫をしてたのです。
それは受付からすると、「外の様子がわからない先生に待合室の混み具合を教える」つもりが、
僕がそれを聞きっ放しにしてるから、「聞こえてるのかどうか判らない」と何度も鳴らす羽目に。
そして音叉の音色が待合室に鳴り響き続けたのです。
音叉は地球の周波数と同じなので空間を浄化する作用があるのですが、音の好き好きは好みがあるものね。
そこで僕が聞こえたという合図を返そうと導入したのが、「木魚」です。
今日も、木魚は何度か鳴らしました。↓。

今日の出来事。
あるうら若き乙女が診察室におりました。
外で音叉の音がしたので、僕は<ごめんね。これ鳴らす約束なんだ>と木魚をひと叩き。
すると彼女は笑いながら、
「それか~、ずっと外で聞こえていて何かと思った」、
「外で聞くと笑っちゃう。チーン、って鳴った後、ポコ、って鳴るから」って、ケラケラと笑ってる。
何も気付いていないようだから、僕はスルーしておいた。
音叉問題を笑い飛ばす人もいるのだから、人間ってさまざまだな、と、まとめてみた。
BGM.あのねのね 「空飛ぶ円盤の唄」