22/Ⅲ.(水)2023 はれ、明日から雨。ここのところ、おそらくパラレルワールドだろう時間軸の夢ばかりを継続してみて苦しんでる。「パプリカ」助けて!
今日は朝から午前中にかけて、WBCの決勝が行われた。僕は、仕事なので留守録して、家でゆっくり見るつもり。なので今日の目的は診療をこなしながらもいかに「情報」を遮断するかだ。スマホはOFF。繋がんない人がいたらごめん。そういう理由です。ほら、ネットニュースとかLINEニュースって向こうからやってくるじゃない?あと、グループLINE、話のフリに結果を書いて来ちゃう奴がいるから。
あとは診察が難しい。「ここでは何を話しても良い」ということにしているし、「今週の出来事や今、気になることを世間話でする」のもありだ。だから、あえてこんな貼り紙を作って受付に貼ってもらった。
ここだけだと見落とす可能性もあるから、コピーして玄関入り口にも貼ってもらう。
これでもかと、とトイレの入り口にも。
診察室には、別の貼り紙を用意。ギリシャ哲学では、哲学と数学がほぼ同じだったらしく、プラトン・アカデミーの看板には、「幾何学が判らぬものは、この門をくぐるな」と書いてあったほど、哲学者は数学を大事にした、と昔、読んだ矢野健太郎の本に書いてあった。それのパロディ。
しかし、いいことなのでしょう。暗いニュースばかりでしたから。コロナ禍でマスク警察とか同調圧力とかでお互いが疑心暗鬼になり、みんな性格悪くなってましたもんね。浮かれた芸能人や著名人がしくじると快感のツボを押されるようで気持ちよかったです。最近だと、三浦瑠璃。そんな日本人が一つになって喜ぶなんてこと忘れてましたね。それを久しぶりに思い出させてくれたのが「WBC」でした。だから「話すな」なんて言う方が野暮でしたね。
今日の来院患者さん、約60名。その内、「優勝おめでとうございます」と言った人=2名。僕が「侍JAPAN」のユニフォームを着てるからつい反応したのでしょう。こちらのせいです。
貼り紙を読んだから「言いません」と言いつつ、「帰りまで情報入れないの難しくないですか?号外とか」って言った人=1名。号外出る、って優勝したって言ってるみたいじゃん。大岡山に号外出ないし。出て欲しいよ。欲しいよ、号外。
「先生が楽しみにしてるから、私は顔に出さないようにしてます」とニコニコしてた人=1名。これも勝ったって言ってるようなもんじゃん。
こちらが察して(結果、言わないでよ)と言ったら、「わかりました。しかし、よくユニフォーム買えましたね」というから(こんなに売れるんだからもっと作ればいいのにね)と返すと「でも、チャンピオン・ユニフォーム出ますよ」と口を滑らせた人=1名。チャンピオン・ユニフォームって優勝じゃん。欲しいよ、チャンピオン・ユニフォーム。
言っちゃうといけないから早く来ました、と試合結果が出る前に前倒しで来てくれ未全の事故をふせいでくれた人=1名。
「先生は結果、知ってますか?遮断してますか?」と聞いてくれた人=1名。
「先生のブログを読んでるから結果は言いません」と「オタク心」のつきあいの人もいてくれますが、その人によると貼り紙は目に入らないとのこと。
あらま、そうか。うちは情報量が多いから、今更、貼り紙しても焼け石に水だ。焼け石に水、の意味、合ってるか?
貼り紙で思い出すのは、「俺はまだ本気出してないだけ」の主人公・大黒シズオが、マンガを描くかたわらハンバーガー屋でバイトをしてるのだが、必ず出勤すると、ロッカーに貼ってある「接客あいうえお」を音読するのだが若いバイトに、「俺、それ読んでる人、はじめてみましたよ」とからかわれるシーン。
そこで貼り物ついでにクリニックの職員用ロッカーに貼った、「カワクリ心得あいうえお」。僕は今まで野球は個人競技だと思ってました。試合が負けても自分が「4打数3安打」なら満足だから。だから今回のWBCで感動したのは、もしも僕が大谷翔平なら全部自分で決めようと思い「バント」なんかしなかったと思うことです。いやー、結構長く生きて来ましたが、野球が団体競技だって初めて知りました。稲尾和久も金田正一も江夏豊も江川卓もみんな自分の力だけで勝ったって自慢してた記憶が残ってます。違ってたらごめん。長嶋茂雄は名手・広岡達朗がショートで定位置で構えてるのに、三遊間のゴロに突進してファンブルしてエラーして、広岡がグラブを構えたまま凍ってるって写真をみたことがあります。だから、スターはスタンドプレーをするものでそれが華になりスターなのだと思っていました。それを改心して、「お」の段に入れました。
ワンチ―ムです。ナポレオンの辞書に「不可能」の文字はないそうですが、僕の辞書に「ワンチーム」はなかったので下手な字になっています。
ちなみにロッカー横には「コロナ以前」から貼ってあるポケモンポスター。
タイムカードの横にも作りました。
という訳でこれから帰って野球をみます。下は、今日のお昼ご飯。なんとなく勝ったのは分かりますが、自分に「まだ結果は知らないから」と言い聞かせるためにも、縁起をかついで「かつ丼膳」を頼む。
しかし、この世の中、いかに情報を遮断するのが難しいかというと、顔見知りの店だから、会計する時に、店員さんがニコニコして「優勝して良かったですね」と声を掛けてきたこと。私や、店出て、お財布、地面に投げつけましたよ。同様に楽しみにしてた心理の徳田さんは、「信じられない…」と呟くと膝から崩れ落ち、白眼を向き、小首を傾げて絶命する、まるでM-1の「音符運び」の男性ブランコみたいな消沈を体現してました。
そのことを帰って受付に話したら、「あ~あ。私たち、先生、外に行かない方が良いのに~、って言ってたんですよ」だって。早く言えよって話です(笑)。
ま、そうは言ってもまだ試合展開の詳細は何も知らないからこれから帰って録画みます。楽しみだな~。
BGM. 矢野顕子「行け柳田」