文化部通信~その拾玖~

こんにちは、文化部通信第19弾。文化部長スーです。
ムシムシジメジメとする梅雨が続いておりますが、先生のネイルが爽やかで涼し気になっていました。

ハンドネイル↑

フットネイル↑
「夏のニュアンスキラキラネイル。テーマは、彼女は京都人」だそうです。すごく涼しげで、見ているだけで爽やかな夏風を感じるような・・気になれますね。綺麗!

続いては可愛さで攻めていきます。
新しいポケモンシリーズがドドンと2つ。続けて紹介します。
まずは、ニューフェイス達。

ペンギンがこわ可愛いです。

ここからは可愛すぎて卒倒してしまうかもしれません!!
心して御覧くださいね。では、どうぞ。

ん~~!かわいい!!ピカチュウならではの表情豊かさですよね。写真では伝わらない可愛さがあるので、ぜひポケモンBOXから探して見てみてくださいね。
(私のお気に入りは最後から3つ目の写真の2種類です。)

そして、雨だと思ったら急に晴れ間がのぞいてジリジリとしますよね。
こういうのもあります。

日焼け止め ポケモンver。これで可愛く紫外線予防が出来ちゃいますね。

 

ではでは、7月。”7”を探していきましょう。

先生(小)の隣にはウルトラ”セブン”

ChamJamは”7”人グループ

しょこたん💛でんぱ組は”7”人

ミノルタX”7”

クレージーキャッツは”7”人組

東京ば”な奈”(ポケモン)

怪盗キッドとコナンと京極真の手を足すと・・”7”(2+5+0=7)

圧倒的”7”不足により今回も先生からイラストお題が出ました。
7月生まれの10人の方々です、どうぞ。

1「江頭2:50 7/1」

2「ダイアナ妃 7/1」

3「ヘルマン・ヘッセ 7/2」

4「トム・クルーズ 7/3」

5「シルヴェスター・スタローン 7/6」

6「ダライ・ラマ14世 7/6」

7「中森明菜 7/13」

8「水谷豊 7/14」

9「アーノルド・シュワルツェネッガー 7/30」

10「小池百合子 7/15」

それぞれの人に特徴があるはずなのに、それを描こうとすると難しいものですね。特に水谷豊さんは何度書いても、似せて書くことができませんでした・・。
街でよく見た似顔絵イラストを描いてくれる方の凄さを感じます。最近あまり見ないですが、遊園地とかではやってるんですかね?
マスクの時期はイラストを描くのも大変そうですが、落ち着いたら描いてもらえるところを探してみようかな。


心の護美箱(39)~人生脚本

1/Ⅶ.(木)2021 雨 大谷翔平、持っている。1回途中で7失点もチームが同点に追いつき「負け」が消える。

心の護美箱(38)がいっぱいになったので、(39)を作りました。
はじめて、このブログを読まれた方は何のことだか、判りませんね。
とりあえず、グチを書き込めるページなのです。
人間は誰にも他人に言えない罪深いことや後悔の念を持つものでしょう。
昔は教会の懺悔室や、お寺でお坊さんが話を聴いてくれたのでしょう。今もそれは機能してるところでは働いているのでしょうが、生活が近代化すると少し縁遠くなっているかもしれません。
それに世間は、人の不幸は密の味、好奇心はスキャンダルをあっという間に伝播させます。
だから他人に秘密を打ち明けるのは、結構危険が伴いますね。聞き手の価値観も入り込むから、いらぬ説教をされる場合もあります。
しかし、我々、精神科&カウンセリングには守秘義務があります。そして、すべての「常識」や「偏見」から自由である、心の解放区です。安心ですね。
ここでも、非公開を希望の人は、そう書いてくれればアップしませんし、こちらが判断して「不適切」なものはアップを控えます。
まぁ、グチに限らず、要望や苦情やエールやラブレターでも構いません。

 

「劇的」というとドラマティックというイメージが思い浮かびますが、テレビでは一体何本のドラマが流れているのでしょう。きっとつまらないドラマも五万とあるのでしょうね。我々の人生を「劇」にたとえる場合もあります。主人公は「自分」です。精神療法的に考えると、人生には本人でも気づいていない「台本」を各々が持っていて、配役が決まると周りの人にその台本を配り役を演じさせるのです。シチュエーションは違えど、大体、同じ結末になります。それはそうですね。台本が同じだから。この台本の曲者なところは無意識に書かれているところです。人生が悲劇なのか喜劇なのかはその人の台本によるのです。

そこでは脇役・登場人物の個性はあまり重要視されません。「監督=脚本」にはさからえませんからね。あんまり無茶なことをする役者だと、「影武者」の「勝新太郎」のようにおろされてしまいます。だから多くの場合、どんなに善人でも「その人の台本」が「どうせ人間はみんな最後には私を見捨てる」というものだとそうします。選ばれた役者が「冷たい人」ならまだマシですが、「根は優しい」なんて場合は悲劇の度合いが増しますね。上げて下げて、ですから。同様に、「男は結局、体が目当てなだけだ」って脚本に選ばれると、本当は紳士なのに、非道なことをさせられるのです。そして主人公の台本だけが勝ち残り、「どうせ~なんて~だから」という人生のテーマが太塗りされて行くのです。

我々精神療法をする人間は時として、この台本に着目します。それは反復的に同じことをその人が繰り返している場合、その台本を読み解き、可能なら書き換える作業を提案します。これは無意識が作ってるので過去の人生を紐解いて、どうしてこんな台本が作られたのか、を分析して行く訳です。なぜそんなことをするかというと、書き換えられるものならそうした方がいいかもしれないからです。別にそれが分かったからって書き換えなくてもいいのです。「書き換える/そのままで生きる」その選択は患者さん自身がすればいいのです。ただし、選択肢は多い方が良いというのが我々の考え方です。

台本で割とよくあるテーマに、「成功しそうになると破滅する人」というのがあります。ここぞという時に無意識下で親を乗り越えてはいけない、という遠慮のような親孝行のような忠誠心が働く訳です。これも無意識の仕業なので、意識化していればいい訳です。「いつもダメな男を引いてしまう女性」も相手にそういう台本を渡してしまっているのかもしれません。その男の人は「あなた」じゃなければまともな男だったのかもしれません。人生は難しいですね。

手塚治虫の「どろろ」に白面不動という妖怪が出てきます。自分の顔を持たないために、次々に人の顔を欲しがります。白面不動によってかりそめの命を与えられた手下の女は白面不動の言いつけで人間をだまして谷に落として殺します。殺す時、この女は、相手が心に思う人間の顔に成りすませるのです。これではひとたまりもないですね。「どろろ」の前にあらわれた女は「どろろ」の母親の顔になり近づきます。いつものように生贄にしようとしたのに自分のことを「おっかちゃん」と慕う「どろろ」に情を抱いてしまい、白面不動の命令に背いて、「この子だけは助けて下さい」と逆らってしまうのでした。

このように我々の好きな話は、こういう「台本」が書き換えられる時なのかもしれません。それは二つの「台本」がぶつかってどっちの台本が生き残るのか、という見方も出来ますね。それこそ劇的ですね。

うちには3人の臨床心理士がいます。彼女らの仕事は精神療法です。彼女らがその仕事を選択したのには彼女らの「台本」があってのことでしょう。そこは一括りには出来ませんが、共通するのは、専門的なトレーニングと実践的な理論と戦略的な方法論を持って、カウンセリングに臨んでいることです。数いる臨床心理士の中から何故、この3人がうちにいるのかと言えば、それは僕が面接して選んだからです。選んだ基準は、僕の臨床的価値観に近いからという理由です。どうですか?安心ですね。


見ないふり

17/Ⅵ.(木)2021 時々激しい通り雨 7月からの新ウルトラマンの敵役のボスに上坂すみれ。

ワクチン接種後から体調が悪い。体がだるく調子が出ないのだ。もう1週間以上たつから医者たちは「副反応ではない」と口をそろえる。ひどい奴は「仕事したくない病だ」という(笑)。

こないだの日曜の総合格闘技「RIZIN」の東京ドームマッチは後日録画でみた。しょこたん(36)がユーチューブでコラボした人気の朝倉兄弟の弟・朝倉海(27)の試合のリングアナウンサー役をやってたからビックリした。総合格闘技は潜在的なプロレスファンで占められてる世界だから迂闊に入って来ない方がいいぞ。全盛期のビートたけしでさえ物を投げられたし、下手すりゃ山田邦子の二の舞だ。そんな人気の朝倉兄弟の兄は、柔術家に失神負け。日本の総合格闘技がグルっと一回りして柔術にスポットが当たりそうな予感。それは中量級のタイトルマッチの決まり手も「三角締め」だったから。とは言え、この試合はチャンピオンがアゼルバイジャンの選手でこないだまで志願して兵役に出てた選手。対するチャレンジャーは日系人で浜松に拠点を構えて練習を積んでいた。今はコロナだから外人は来日後2週間隔離生活でアゼルバイジャンのチャンピオンはそんなハンディを背負って試合に挑み負けた。そしてそういう裏事情をテレビでは言わないのだ。卑怯だと思った。

女の子が親戚が死んだけど「なんとも思わない」という。対象喪失の直後はそういうものだ、と諭すが、「それとは違う」という。「自分には人間的な感情が欠落してるのだ」と淡々と言う。そこで僕は大学2年の時に、父が死んだ時のエピソードを話した。棺桶に花などを入れた後、釘を打つのだが、僕はたまたま台所に「イトーヨーカ堂」の商品券があるのをみつけ、茅ケ崎の北口にあるイトーヨーカ堂へ行き、別にすぐ必要でもない靴下を何足か買い、大事な儀式に遅刻した。女の子はそれを聞いたら大笑いして、「なんで靴下?センセーはサイコパスですね」と2度笑った。精神分析の祖・フロイトも自分の父親の葬式に床屋に行って待たされたために遅刻したというエピソードがある。フロイトはこのことから、「無意識に父の死を認めたくない気持ちが行動をコントロールしてしまう」失錯行為と言う無意識の作用を発見した。でもあの子に言わせりゃ「フロイトもサイコパス」だ。

僕のおじさんが先日、死んだ。コロナ禍だから葬儀は簡素に。参加しなくても良い。僕はそのおじさんには親しみを持っていたから、お通夜に行こうと思っていた。告別式だとちゃんとした格好をしないといけないが、お通夜ならフダンのTシャツ&ジーパンでも良いはずだから。でも知らせを聞いた土曜の夜、睡眠薬を規定量の倍飲んだら、二日間寝続けてしまい、お通夜も告別式も出れないどころか寝て過ごした。おじさんは僕が子供の頃に宮前平のペットショップで「ワニ」を買ってくれた。うちの家族は僕以外は皆、爬虫類や両生類が嫌いなので、おじさんくらいしか買ってくれる人はいなかった。僕が池にワニを放したら、父が池で飼ってる鯉が食べられてしまう、と大騒ぎして怒っていた。僕は子供の頃、俊足だったがそれは同年代の中でのこと。父は結核で足を悪くしてるから走るどころかビッコをひいてたから相手にならない。だからおじさんが遊びに来るとかけっこの相手をしてもらった。おじさんは足が速かった。何度やっても勝てなかった。「タッちゃんには無理だよ」と余裕で笑っていた。子供相手に手を抜かなかった。僕は大人げないなと思ったが、大人ってそうあるべきなんだと教わった気もする。

母の日ばかりが母に感謝すべき日ではないように、通夜や告別式以外の日に弔いに行っても良いことにさせてもらおう。しかし、体調がすぐれない。患者に心配されるほどだ。困ったものだ。おじさんのせいかもしれない。迷惑な話だ。合掌。


心の護美箱(38)~精神療法技法論・魔法の言葉

11/Ⅵ.(金)2021 はれ 池江璃花子(20)が日本選手団の旗手の候補に浮上

心の護美箱(37)がいっぱいになったから(38)を作りました。始めてこのブログを読む人は「何のこっちゃ?」ですね。とりあえず、グチを書き込めるページなのです。つまり心に溜め込んでるものを、捨てる、ゴミ箱、のようなものです。昔、僕の少年時代の茅ヶ崎では駅前に有害図書を入れる「護美箱」という大して面白くもないトンチのゴミ箱がありました。それへのオマージュです。非公開を希望の人は、そう書いてくれればアップしませんし、こちらが判断して「不適切」なものはアップを控えます。参考にこちらを。→心の護美箱(37)。

精神療法あるある、です。患者さんから「あの時の先生の一言で救われました」と後になって語られる一言が、こっちは全然覚えてない、ということがあります。逆に、こっちが満を持して発したフレーズがまるで刺さってなかったということもあり、結構なディスコミュニケーションの中、精神療法は進んでいるということです(笑)。えっ?そんなことで良いの?とお思いの方も多いと思いますが、「週刊誌ネタ」が「全体の会見や文章の一部を切り取ったもの」で印象操作が行われる悪意、であることの反対で、「たまたま語られた一言」なんて所詮全体を言いつくせてはいないという逆説です。もっと言えばコミュニケーションのうち「言語的コミュニケーション」の占める割合なんてわずかだという研究もあるし、皆さんも実体験で経験済みでしょう。例えば、ふんぞり返って爪を切りながら「愛してるよ」なんて言われても何も響かないし、前かがみになって背を丸くし哀願するように「ごめんね」と言われりゃ許しちゃう。たとえ、それがDV男の手口でも。

昔、プロレスではその人の必殺技を他人が真似するのはタブーとされました。アントニオ猪木の「卍固め」をジャイアント馬場が使うことは、どちらのプライドとしてもあり得ませんでした。藤波辰巳と長州力の名勝負数え歌では、あえて長州力の必殺技「サソリ固め」を藤波辰巳が長州に決め、それを古舘伊知郎が「掟破りの逆サソリ」と実況した名フレーズが例外くらいで、精神療法にも似たところがあり、人が使った名セリフ(解釈、などという)を他人が真似すると大失敗するという例は枚挙にいとまがありません。女性患者が妙にめかしこんでくるから「あなたは私と結婚でもするつもりですか!」と「恋愛転移」を指摘して治療が展開したというのを聞きかじった治療者が同じような女性に「あなたは私と結婚するつもりですか!」と言ったら、「やっと、わかって下さったの?」と火をつけちゃったって古典的な笑い話もあるくらいで、大事なのは「何を言うか」ではなく「誰がいつどのタイミングで何を言うか」が問題なのです。だからコンビニで売ってる本のように、「子供に伝わる魔法の言葉」みたいなものは存在しないと考えた方が良いですね。

それを大前提にした上で、僕がお勧めしたい「魔法の言葉」があります。これは結構、誰がやっても効果が期待できるのではと思うので、気に入ったら使ってみて下さい。それはダライラマの手口です。ダライラマが来日した時です。丁度、北京オリンピックの直後で柔道無差別級で金メダルをとった石井慧がダライラマの講演会を傍聴してたのです。フロアから何か質問はないですか?と聞かれた時、石井慧が手を上げました。石井は当時まだ22歳でオリンピックの連覇を期待される日本柔道界の宝でした。しかし石井慧は総合格闘技への転身を考えていたのです。石井はダライラマに対して真正面から質問しました。「周囲の反対があっても自分のやりたい事を貫くべきか、それともある程度、長い物には巻かれるべきでしょうか?」と。その時のダライラマの格好はつるっぱげに派手な黄色とオレンジ色のあいの子みたいな片方の肩だけさらけ出したセクシーなスタイルで、これで肩にインコでも止まってたら「ビルマの竪琴」の中井貴一です。ダライラマは、石井の質問に前傾姿勢になりながら、通訳を介してなのに、「うん。うん」とうなずきながら、物凄い真剣な目つきで格闘家顔負けの迫力の形相で北京オリンピック金メダリストを睨みつけ、話を聞き終わったら、間髪を入れず、石井を力強く指さして、腹の底から絞るような声でこう言ったのです。「自分の人生は自分で決めるのだ!」。僕はこれをテレビの中継で見ていて、ショックを受けました。そしてひらめいたのです。人にインパクトを与える魔法の言葉の発し方。それはなるべく浮世離れした格好をして、相手の語る話をさえぎらず傾聴し、相手の話が終わったら、相手を威圧するようなポーズと声で、ものすごい「正論」を言う事です。

後日、天皇陛下のお正月のご挨拶に前年度活躍した各界の著名人が招待される会に、石井慧も招かれていました。天皇陛下は事前に各々のゲストについてお勉強されてるようで、的確なご質問をひとつづつされます。石井の番が来た時、陛下は「これからも柔道をお続けになりますか?」とお声をかけると、そこは石井慧は日本男児、天皇陛下を前に嘘はつけませんね、「自分は総合格闘技の道に進もうと思っています」と答え、隣にいた女子レスリングの吉田沙保里が腰を抜かしていました。

僕はこの放映をみながら、ダライラマの仕業だな、と点と点が線になったのです。

BGM. よしだたくろう「ガラスの言葉」


文化部通信~その拾捌~

こんにちは、文化部通信18弾。文化部長スーです。
ついに届きました。去年より予約していたアレです。↓

「鬼滅の刃」と「リカちゃん」のコラボです。
顔がまんまリカちゃんとはるとくんで若干の違和感が・・いやいや、箱を開けてちゃんとポージングさせたらそんな違和感もないでしょう。

禰豆子リカちゃん↓

若干の違和感はあるものの、可愛い!髪もふわふわでいつものリカちゃんよりも幼く見える気もします。竹筒効果?

そして、炭治郎はるとくん↓

・・うん。はるとくんが炭治郎のコスプレしている感じです!すごくクオリティは高いのですがこれじゃない感があるようなないような。
でも服やアクセサリーなどすごく細かいところまで再現されていてさすがだなって感じです!鬼滅の刃とリカちゃんが好きな人はたまらないんじゃないでしょうか?

受付の机にいるので、ぜひ間近で見てみてくださいね。

 

それでは、6月なので”6”をドンドン探していきます。

トド松は末っ子の”六”男

ウルトラ”6”兄弟 vs 怪獣軍団

エヴァ”6”号機パイロットは渚カヲル

オモシ”ロク”ナ~ル

”6”次元ギャラクシー

”ロック”ンロールサーカス

松田聖子「Rock’n Rouge」(”ロック”ンルージュ)

キッス「地獄の”ロック”・ファイアー」

ザ・ビートルズ「”ロック”ン・ロール・ミュージック」

デスノートDVD Vol.”6” 初回限定版フィギュア「レム」

ジェームス・ブラウン「セックス・マシーン」・・・”セックス”?”シックス”?

もう”6”がなくネタ切れだという事にお気づきでしょう。
数字が増えることになぜか少なくなっていく気がします・・なんででしょう?

5月に”5”にまつわるイラストを描いたのですが、今回はそれのリバイバルです。
先生が6月生まれの人を35人あげてくれたのですが、さすがに全員描くのは難しいので10個まで絞りました。それでも大変・・でした!
それでは、その人の誕生日と共にだだだっと紹介します。

1「マリリン・モンロー 6/1」

2「バイきんぐ 小峠 6/6」

3「ジョニー・デップ 6/9」

4「ゴジラ松井 6/12」

5「アンネ・フランク 6/12」

6「トランプ大統領 6/14」

7「チェ・ゲバラ 6/14」

8「アウンサンスーチー 6/19」

9「徳川家康 6/1(命日)」

10「織田信長 6/23(誕生日) 6/21(命日)」

これにて終了です。こう並べてみるとボリュームありますね。6月生まれ恐るべし。
個人的にチェゲバラは、南海キャンディーズのネタで好きなワードだったので書きながらニヤニヤしてしまいました。wikiで調べて少し詳しくなりました。

ところで、先生の描いた織田信長イケメンじゃないですか?


心の護美箱(37)~精神療法事始め

29/Ⅴ.(土)2021 はれ 新宿紀伊国屋書店地下のカレー屋「モンスナック」7月で閉店?

心の護美箱(36)がいっぱいになったから(37)を作りました。始めてこのブログを読む人は「何のこっちゃ?」ですね。そんな人はこちらを。→心の護美箱(36)。

さて今回はカワクリがお送りする「精神療法、三部作」の第三弾です。これを読めばあなたもカウンセリングを受けた気になれます。世間の無知な人間に対しては、カウンセリングを受けてるふりだって出来てしまいます。そんな必要がいつあるのかは知りませんが。

 

①出会い

…精神科(心療内科・カウンセリング)が一般身体科(内科・皮膚科・眼科など)と決定的に違うのは、家族や周囲が「心配してること」と、本人の「困ってること」が違うことです。たとえば家族は「リストカット」や「不登校」や「家庭内暴力」を心配しますが、本人はもっと哲学的なことで悩んでいるのに、仕方ないからやむをえず「それら」で凌いでるのに、そんなこともわからないくせに表面的な現象で右往左往する家族に対して、本質をみてない、と不満に思いながら病院に連れて来られる人がほとんどです。ですから治療のスタートは、本人が困ってることをこちらが見極め、それを一緒に解決していこうと同盟を結べるかどうかにかかっています。そのための第一歩が初回面接で、それは出会いであり、第一印象が大切です。人を見た目で判断するな、と言いますが見た目以外で判断するのは難しいです。それを補うために面接をします。こちらは患者がどんなことに困ってるかどんな人なのかを見極めようとしますが、患者も必死だからこの医者(カウンセラー)は信用できるか、とこちらを品定めして来ます。そんな真剣勝負が行われて、「じゃ、とりあえず、やっていこうか」となって、1年くらいしてからでしょうか、患者は「実は初めてここに来た時、こう思ったんですよ」と第一印象の報告をします。良い治療関係が構築できたからこそなのでしょうが、「最初は、ここは病院か?と思いました(笑)」とか「はじめてセンセーの髪色を見た時、『終わった』って思いました(笑)」と過去形で語られます。稀に初回面接で「ここ、変わってますね?」という人がいますが、感想だからそれは自由だから良いのですが、「初回からそんなことを言えるなんて、この人は変わってるなぁ」と僕は思います。

②治療構造

…設定のこと。何曜日、何時から、何分やる、などをあらかじめ決めておきます。我々の業界用語では「枠(わく)」とも言います。僕は若い頃、「枠」は、「我慢が足らない患者に不安耐性をつける目的」あるいは「患者の気まぐれに振り回されないため」のものだと勘違いしていました。なぜなら子育てをするお母さん(お父さん)には「枠」などありません。24時間365日体制です。精神療法にはある意味ほんのちょっと「育て直し」みたいな側面もなきにしもあらずだからそうした方が良いのかもしれませんが、そんなことをしてたら我々がもちません。一定水準のサービスを提供し続けることが不可能になるので、「枠」は治療者のためにあるのです。って、昔、誰か偉い先生が言ってました。ま、育児と精神療法、並べて語るのもいかがかね?

「精神分析系の技法論」の書物を読むと、大抵、最初に「治療契約」のことが書いてあり、その中でもいの一番に「お金」のことが載っています。そのくらい精神分析では「料金設定」が大切なようです。でもそれを「いくら」に設定するかは悩みます。今は一応、一律にいくらとしていますが、本来はその人の収入で変えるべきだそうです。

本場で修行してきた人に聞いたら、昔はその人の履いてる靴の値段がワンセッションの値段、とした時代もあったらしいですが、今のように価値が多様化したり、お洒落さんが多かったり、一点豪華主義でバカ高いスニーカーを履いてる学生もいるからこれはもう通用しませんね。でもカウンセリングを受けるにあたり患者もそれ相応の覚悟を問われ、それが身を切るに相応しい料金を設定するというのが出発点で収入が上がったら料金も上げ、下がったら料金もディスカウントってしてる人(時代)もあったそうです。

しかし、患者のカウンセリングに関する本気度の評価基準を「お金」にすることにちょっとためらいがありますね。昔、精神科医になりたての頃、高校の友人と朝まで飲み明かした時に、この話になって、「お前の信じる思想は人の心を金ではかるのか。さもしい奴だな」「日本人には、赤ひげ、幻想がある。おばあちゃんが治療費がないからと大根を差し出しても、医者は笑って受け取るものだ。金持ちしか受けれない治療なんておかしい。金儲けに走ったら終わりだ」「そもそもユダヤ人の発想だろ。金に汚い」「見損なった」と散々でした。このディベート、今でも言い返せるかわかりません。

僕が子供の時に日曜学校で聞いた話。募金箱の横に鐘があります。クリスマスの夜に、募金をしてそれが神様に伝わると鐘が鳴る、という伝説があります。町の大金持ちが多額の寄付をしましたが、鐘は鳴りません。誰が募金してもそうです。やはりただの伝説か。皆がそう思った時、みすぼらしい女が来てわずかなコインを募金箱に投げ入れました。それは彼女が汗水たらして働いた全財産だったのです。すると教会の鐘は町中に鳴り響くように鳴っていつまでも鳴り続けた言います。聖書の教えは重要なのは「金額」ではなく「その人の信仰心=本気度」だと言うのです。こういう初等教育を受けてると、「料金設定」ってものすごく難しいんですよ。単なる「儲け話」ではなく、真剣度や覚悟を測る物差しに「お金」を使うから、いくつになってもディベートに勝てそうもない。

と思っていたら、最近精神療法界隈でちょっとした揉め事があるそうです。発端は「アカデミック」なことだからスキャンダラスではないのですが、あえて揉め事と言う表現をしてみました。そのアカデミックな論争は「料金」の問題にも飛び火しそうで、革新派は「NPOを作って、お金の払えない子供や学生にもカウンセリングを」と言ってるらしく、主流派は保守的で体制をかえず、中には「患者のするべき仕事は精神療法家を食わせることだ」と極端なことを言う人まで。まだまだ論争はこれからのようです。昔、新日本プロレス所属の長州力が国際はぐれ軍団のアニマル浜口と組んで作った維新軍が、アントニオ猪木&藤波辰爾ら正規軍と真正面から革命闘争をした時が、日本のプロレス史上で最も盛り上がってた時期だったのと合わせて考えると、世代闘争って業界も活性化されるからどんどんやればいいと思います。

③抵抗

…わざわざお金を払って治療を求めてやってきて構造を決めて開始したのに、その治療に抵抗するという矛盾のことです。治療が進んで見たくない局面になると意識的・無意識的にキャンセルしたり、治療者と良い関係だったのがズレを感じたりするとガッカリしたり腹が立ったりしてストライキのようにカウンセリングをパスすることもあります。抵抗は必ず起きます。これをどう扱って乗り越えて認識して行くかが治療の醍醐味なので、あえてカウンセリングをキャンセルした時はたとえどんな理由でもキャンセル料が発生します。それは「あなたのために時間をとっといたのだから、時給分、頂戴ね」って意味ではないのです。昔から我々の業界では「雨が降ってもアクティングアウト」という言い伝えがあります。大雨で交通機関が止まったという表向きの理由があってもそれは抵抗の行動化(アクティングアウト)と考える厳格さが、逆にこちとらそのくらいマジだぜ的な契約だったのですが、ここに来て、コロナです。さすがに、コロナに感染してもキャンセル料とは言えません。むしろ熱があって来られちゃ困るし。こうやって、コロナはまた一つ古き良き伝統を破壊して行くのでした。

④転移

…転移という現象は精神療法以外の場面でも二人の人間が向き合えば必ず起きます。精神療法で言えば、患者は今までに体験した色々な人間関係を意識しないまま治療の中に投げ込んで来ます。患者の持ってる悩みや苦しみは大抵その中に潜んでいるから治療者は転移がどのように展開して行くかを意識して一生懸命見て行きます。転移というのは不思議で性別も関係ありません。僕は男だから「父親転移」や「おじいちゃん転移」ばかりが起きるかと思いきや「母親転移」が起きたりもします。だから「男性恐怖症」の患者には女性治療者をという発想はあまり意味がないと思います。「この人は男性が苦手だ」と理解出来てる男性治療者の方が、「何にも考えてない」女性治療者よりも良いに決まっています。

これまで僕も色々な転移を投げ込まれて来ました。戦争体験のあるおじいちゃん患者さんに「センセーは、兄貴のようだ」と言われたり、何でも僕が困ったことを解決してくれると理想化されてた女子校生には彼女が必死に興奮した時、「ね~、頼むよ、ドラえもん~!」って言い間違いされました。ドラえもん転移が川原史上最強ですね。

⑤解釈

…解釈とは治療関係の中で結局のところ、患者は何をしようとしているのか、治療者は何をしようとしているのかという理解を持つことです。大昔、日本に精神分析が輸入されたばかりの頃は、治療者と患者が一緒にテキストブックを観ながら、患者が話すことを「これに当てはまりそうだな」と勉強会のようなことをしてたそうです。それを今の精神療法に洗練させたのが「古沢平作」という人物です。一般の皆さんは知らなくて当然ですが、我々の業界でその名を知らぬ者はモグリです。権威のある専門的な学会でもその年にもっとも活躍した人に授与されるのが「古沢賞」と言います。プロ野球で言う「沢村賞」のようなものです。古沢平作は、実は、こさわへいさく、と読みます。皆さん、ふるさわ、だと思ったでしょう?もうお亡くなりになった先生ですがもしご存命なら、「今年の、ふるさわ賞は~」と司会者が言ったら、ひな壇から「こさわ、だよ!」と言うアンジャッシュのような持ちネタが出来てたことでしょう。

⑥洞察

…いくつかの抵抗を処理し、転移を理解し、解釈を通じて、患者さんは自分の基本的な問題への認識が広がります。それを洞察と言います。僕が洞察と言われて思い出すのは、中学の時の倫理社会の授業で習ったことです。その教師は心理学の授業をしてて、その中で「洞察とは、バスケット・ボールでシュートをする時に直接ゴールを狙わず、後ろの板に当ててその反動を計算してゴールに入れること、それが洞察だ」と言いました。僕はもういい年になって中学で習ったことなどあまり覚えてないのですが、これだけは忘れられないのです。間違いなのに。

⑦終結

…精神療法に終わりがあるのか?終わりがないのか?という問題があります。精神療法が「病気を治す」ためだけではなくさらに「幸福に生きる」ことを目的にするのなら当然出てくるディスカッションで、何をもって「幸福?」なんてとこから始めるからこの議論に終わりはありません。でも現実にはどこかで終わりが来ます。終わりが来る時が終る時です。それが終結です。別れはいつも突然です。いきなり終わってしまうこともありますが、理想的には終結の時にはこれまで行った精神療法の全体をもう一度おさらいしてまとめるという作業をしておしまいにしたいです。

僕が勤務医の頃、決まった曜日の宿直をしていました。宿直明け必ず、「おかあさんといっしょ(コアなファンは、おかいつ、と略す)」を見てました。毎週毎週何年か同じ歌のおねえさんとおにいさんにテレビの向こうから「おはよう~」と手を振られて癒されていました。ところがです。新年度、歌のおねえさんとおにいさんが新しい人にバトンタッチすると聞きました。僕は軽いめまいを覚えショックでした。でも一緒にこれまでの思い出を振り返って受け入れて行こうと思ったのですが、番組にはそんな配慮は微塵もなく、ある日いきなり「次回からこのおねえさんとおにいさんになります。バイバイ~」と言われました。僕のように精神療法を心得る身としては納得のいかぬ終結でした。でも、世間の多くの子供たちはスムーズに受け入れたみたいです。僕もいつしか慣れてしまい、そのお姉さんを好きになりましたが、なんと彼女こそ、「団子3兄弟」の茂森あゆみお姉さんだったのです。この歌は番組を超えて大ヒットしましたね。僕はたまたまNHKのポップジャムに「団子3兄弟」が出た番組の録画をしていて、その回の最後に、「みなさん、バイバイ~」と出演者全員が横1列で手を振る時、茂森あゆみお姉さんは2階席のお友達にも届くようジャンプして手を振りました。そして着地した時、スカートの裾が一瞬ひるがえった様子が映り込んでました。こういうのは気をつけて欲しいものです。僕は永久保存版にしておりますが。

以上、精神療法事始め、でした。カウンセリング希望の方は受付まで。

おまけ。下は何でしょう?

ヒント。香水をつけてる振付。

正解。BTSの新曲「バター」の中でメンバーが一人づつエレベーターの中でパフォーマンスを見せる時のオレンジの服のメンバーの完コピ。

BGM. BTS「Buuter」


心の護美箱(36)~精神療法総論

18/Ⅴ.(火)2021 梅雨入り 澤田隆治死ぬ。88才、野末陳平先生と同い年。

文案

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4月も2週間が過ぎ、春の風を感じる日も多くなってきました。

環境が変化した人も多いでしょうか?

変化と言うと、川原クリニックもこの春から相談室がひとつ増えることになりました!

今週16日金曜日から、早速開室します。

 

元々喫煙室だった場所が、2つ目の相談室となります。(謝って入室しないようご注意下さい!)

コロナ後は禁煙となり待合スペースとなっていましたが、あの空間が好きだった方もいるかもしれません。隠れ家みたいで素敵でしたよね。

 

ベタですが、春は出会いと別れの季節と言います。新たな出会いと聞くとポジティブなイメージですが、日常の破壊でもあります。なかなか疲れも伴います。

春風に足を取られぬよう、踏ん張っていきたいものです。

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↑これはうちの心理の、都袋美知恵(ペンネーム)、が新しい心理室が出来る時に間に合うように作ってくれた文案でアップするのをすっかり忘れていました。今さらですがアップしてみました。

さて今回は心の護美箱(35)がいっぱいになったから(36)を作りました。始めてこのブログを読む人は「何のこっちゃ?」ですね。そんな人はこちらを。→心の護美箱(35)。

前回、「精神療法各論」を書いたので、今回は順序が逆ですが、「精神療法総論」をお送りします。主にフロイトが唱えた重要なキーワードをカワクリ流に意訳して行きます。

 

①無意識の意識化

人の心は氷山の一角に例えられ、見えてる部分は全体の30%くらいで残りの70%は水面下に隠れていると言われてます。みえてる部分を「意識」、みえない部分を「無意識」といって、なんと我々の重要な物事の決定には「無意識」が大きく関与してる訳です。恋人を選ぶ時も、「今度こそ良い人!」と祈って選んでも「今度も結婚詐欺師だ!」なんてのは、無意識がそういう人をわざわざ選んでるのです。いやになりますよね?どうしたらいいでしょう。それは「無意識」を「意識化」すれば良いのだという寸法です。

たとえば、その人にとってはあまり良い父親ではありませんでした。でも無意識下では「父親をかばいたい気持ち」もあります。そこで男を選ぶ時に無意識的に変な男をチョイスします。人間なんて100%善人なんていないから、付き合う中で「無意識」に彼の嫌な部分を刺激して引き出します。そしてひどい目に会って傷ついて別れます。こんなことが繰り返されると、「所詮、男なんてみんなロクなものじゃない。お父さんだけが特別じゃない」という結論を出し、「父をかばうこと」に成功するのが無意識の力。こわいですね。これを辞めたいなら、無意識を意識化し、「行動」で処理しないようにすることが必要ですね。

無意識には常識的なところもあります。例えば、夫がいるのに浮気して若い男とデートをしようとしてるご婦人。心のどこかに罪悪感があるから、車のドアに足を挟んで歩けなくなって、デートをキャンセルします。無意識が不倫にブレーキをかけた訳です。これも罪悪感をちゃんと言語化していれば、デートに行けてたでしょう。

②防衛機制

…不安や葛藤が湧き上がって来た時に意識から追い払うための自衛手段。代表的なものを幾つか。

・抑圧、とりあえず心の奥底にしまいこみ蓋をしておく。

・否認、ないことにしてしまう。僕は忌野清志郎が死んだことを認めない派です。

・取り入れ、別れた男の口癖をいつのまにか真似して寂しさをまぎらわす。

・同一視、高倉健の映画を観終わって出てくる客は皆、肩で風切ってる。

・反動形成、差別意識が高い人ほど平等を訴える。

・合理化、イソップの寓話でキツネがブドウがとれないと「どうせ酸っぱいんだぜ」と捨て台詞。

・隔離、悲しくてやりきれないから感情を切り離す。「離人症」はつらさをリアルに感じないための防衛機制。これを利用してる風俗嬢は多い。熟練者になると「行為」をしてる自分を空中からみれる。

・退行、赤ちゃんプレイを好む社会的成功者は多い。母乳風俗も人気。

・昇華、不良たちの有り余るエネルギーをラグビーに向かわせ、皆で夕日に向かってダッシュ。

さてざっと書きましたが、「投影性同一視」というのが最近の流行りです。ちょっと難しいので、お芝居で説明しましょう。以前の心理啓蒙劇・シラノ~より。

これとよく似たものに「取り入れ性同一視」があります。クヴァード症候群って知ってますか?未開民族にクヴァード族というのがいてそこの風習では女性が妊娠すると男が「つわり」をするそうです。一説では婚姻制度がはっきりしてないから「俺が父親だ!」と主張してるとも言いますがどうでしょうね。そのクヴァード症候群が最近、日本でも多いそうですね。ひょっとして女が何股もかけてるから、「俺が父親だ!」と思いたいのかしら?押し付け合うケースはよく聞きますが、時代は変わったのかしら?男が優しいのですね。痛みを分かち合うのかしら。「すくすく子育て」というEテレの番組でもちょっと前はお母さんのワンオペが大変、だったのがコロナ以降、お父さんも子育て頑張ってるのに評価されなくて可哀想、みたいな番組に内容が変わってきてますから、クヴァード症候群増えるのかな?

③対象喪失

…「対象関係」とは、その人にとって大事な人との関係のことで、その他のどうでもいいような人間との「対人関係」と区別します。だから「対象喪失」は知り合いが死んだというよりとてもショックな喪失体験です。アメリカの診断基準で「ストレス強度」という項目があります。人によって何がストレスになるかなんて違うからそんなものに意味はないと思うのですが、各国間の比較とか疫学のリサーチにはある一定の基準が必要なのでしょう。そこでこないだまでの「ストレス強度」1位は「配偶者の死」だったのですが、最近は順位に変動があったらしく1位は「ペットロス」だそうです。ペットって不思議です。たとえば不登校の子とか場面緘黙の子に「ともだち」として犬や猫を飼ってあげます。家族が不和だからペットを飼うケースもあります。大抵の動物の平均寿命は人間より短いです。ですが、何故か、その子に友達が出来たり、居場所が出来たり、家族の仲が良くなったりすると、まるで「僕の役割は終わったね」と言わんばかりに死ぬケースが多い気がします。僕は獣医ではないから偏った母数を相手にしてるからでしょうか。

フロイトが晩年に大切にしたのは「対象喪失」に対する「喪の仕事」です。大切な人(ペットも家族か)が亡くなってからそれを受容するのにかかる時間はどんな文化圏でも「1年」と言われています。これは受容に必要な時間ではなく、喪に服す期間でしょうね。ペットロスの悲しみをもっと早く埋める方法を知ってますか?別のペットを飼うことです。

④夢

…「正夢」「逆夢」「吉夢」「夢占い」などは我々は信じません。では夢についてどう考えてるかというと、普段は記憶に残しとくと心の健康に良くない物を無意識下に抑圧して生きているけどさすがに無意識の容量も満杯になってくると、意識下に出しても良い物から寝てる間にクリーニングして洗い出します。その名残みたいなものが「夢」の構成要素になります。さすがに元の素材をそのまま出すのは安眠を妨害するから「検閲」して形をかえて夢の舞台に登場させます。だから夢は大抵、「不安」だったり「不気味」だったり「ヘンテコ」です。心が弱ってる時にバランスを取るために「良い夢」をみさせてくれることがありますが、これは要注意です。特に「うつ病」の人が「良い夢」をみて、目が覚めると「なんだ、夢か」とガッカリして自殺したりするからです。

昔何かで小児麻痺でずっと寝たきりで早死にした子の短歌を読んだことがあります。正確には覚えていませんが、こんな感じです。「思い切り草原を走ったらとても気持ち良かった。でも夢だった」、なんか目覚めのガッカリ感が伝わって来ますよね。

 

以上、精神療法総論でした。カウンセリング希望の方は受付まで。


精神療法各論

13/Ⅴ.(木)2021 霧雨。医師会会長、マンボウの中会食を謝罪。

精神療法といっても色々と流派があって、アメリカではカウンセラーの数だけカウンセリングがある、とか、400種類のカウンセリングがある、などと言われてるそうです。今日はその代表をいくつか、カワクリ視点で独断と偏見で紹介します。

①精神分析(精神分析的精神療法、力動的精神療法)

…治療構造をしっかり作り、転移(患者さんが過去に体験した様々な対人関係を治療に、無意識に、持ち込んでくること)を取り扱うことを中心に行うもの。19世紀末にフロイトが提唱しました。イエス・キリストとフロイトとカール・マルクスは人間存在に大きな影響を与えた3人のユダヤ人だと並べて語られることがあります。

フォークトリオだったRCサクセションの清志郎はバンド編成の新生RCを作るために当時の人気フォークデュオ・古井戸(ふるいど)の仲井戸麗市・チャボを引き抜きたいと思いました。そこに古井戸のもうひとりの加奈﨑がソロアルバムを出すというので楽曲を何曲か提供しました。キヨシローはどんな時よりも本気を出して「売れる曲」を作りました。これでヒットすれば、古井戸が解散してチャボが自分のところに来てくれるから。結果、チャボはRCに参加してその後の成功は皆さんご承知の通り。出会った頃のキヨシとチャボはどっちも人見知り。当時は合同でリサイタルをすることが多く、ミュージシャンが楽屋でワイワイやる輪に入れなかった者同士でした。2人がはじめてコンタクトしたエピソードが僕は好きです。楽屋のすみっこでキヨシがチャボにポケットからチョコレートを出して、「チョコ、食う?」と声掛けると、チャボが「食う!食う!」と答えたそうです。これが二人の友情の始まりです。フロイトの話をしようとしてたら、すっかり古井戸(ふるいど)の話になってしまいました。

②実存分析(ロゴテラピー)

…ユダヤ人のため強制収容所に収監されて生き延びたフランクルが提唱した実存をテーマにしたもの。フランクル著の「夜と霧(よる、と、きり)」はベストセラー。

僕は生のフランクルにあったことがあります。講演会を聞いたのです。印象的だったエピソードを話しましょう。フランクルはある神学校に呼ばれて講演会をしたそうです。司会進行は学長がしたそうです。学生から事前に集ったアンケートを学長が1枚づつ見ながら質問を選別するそうですが、ある質問紙を学長が「くだらない」と捨てようとした時、フランクルは「ちょっと待った。それを見せて下さい」と言いました。学長は「?」な顔をして「600、とは何ですか?なんて質問は下らない」と言いますが、フランクルは「いや、これは大変、重要な質問だ。神(GOD)とは何ですか?と書いてある」と言います。きっとこんなくせ字だったのでしょう。↓。

ここで重要なのは、神学校の学長には見えなかった「GOD」が自分にはみえた、というアピールでした。すごくないですか?僕はちょっと引きました。

帰りに偉い先生に「君はフランクル先生は知っているかね?」と聞かれ、「はい。夜と霜(よる、と、しも)を読みました」とジョーク(霧を霜と読み間違えた体)を言ったらカンカンに怒ってました。ジョークの通用しない人は困ったものですが、僕にも責任はあり、やはりTPOを考えるべきですね。

③森田療法

…僕の指導教官が「森田療法」の専門家だったから大学病院の病棟に畳部屋がありました。全部で50床の病棟に特別室みたいな個室があるのは異様です。入院森田療法は「絶対臥褥(がじょく)」と言ってまず最初の1週間は寝たきりで部屋から出れません。そして次のステップで日記が許され、次で散歩・軽作業と行動の自由を広げて行きます。「不安」を行動で紛らわさず、正面から向き合うためです。しかし、考えてみて下さい。うちの病棟は50床あって、様々な病気の人がいて、皆、決まった時間に食堂に行って、薬も列に並んだりします。用件があればナースステーションに自分で行きます。しかし、森田療法は絶対臥褥、部屋から出られないので看護婦さんが食事や薬を届け、ナースコールで部屋に来てくれます。畳部屋は一つしかないから、超VIP待遇ですよね。これは自己愛が満たされるというか、お殿様みたいな気分に浸れます。だから僕の感想は「うちの病棟の森田療法の効果は、自分を特別扱いされることで満足するから」だと思ってました。森田療法は森田正馬(まさたけ)先生が考案した禅の思想を取り入れた日本発の精神療法です。僕は研修医の頃にやってたせいで古臭いものだと思っていたら、最近、またブームのようです。何故でしょう?不思議だ。

④内観療法

…大学病院に勤めてる頃、夏休みの2週間を利用して地方の精神病院に行った。無医村みたいなところで、医者の頭数を必要とする病院が当時はあって長期休みには出稼ぎに行った。その土地は治安が悪く入院時に記載する問診票(当てはまるものに丸をする)の「態度」の欄に「入れ墨をみせて脅す」という項目があり、こんなものが印刷されてるということはそういう人が多いという意味なのでしょう。そこで出会った心理士の先生(60さいくらい、男)は「東京から来た若い医者」に興味を抱き、「東京の精神療法事情」を聞いて来ました。代わりに彼は自分が考案した「ロール・レタリング」という精神療法を教えてくれました。誰かに向けてお詫びの手紙を書くという指導でした。何せ入れ墨ゴロゴロですから、普通のカウンセリングじゃダメなんでしょう。「母に向かって詫びなさい」と言ってローレ(ロール・レタリングの略)。「次は父に向って、ローレ」とローレ攻めにしてくそうです。

こないだ、「23歳シングルマザー小6男子にわいせつ行為で有罪」という記事に「こういう人には罰じゃなく治療を」と書いてありましたが、僕は「こんな美人が来院しても何をすればいいかわからんな」と思いましたが、その時に、ローレのことを思い出しました。あの先生、生きてるかな?

⑤認知行動療法

…これも犯罪者の更生に役立つそうですね。しょこたんがストーカー被害にあったというニュースでも「犯人には治療を」というコメントがあって、その時に弁護士が認知行動療法は再犯防止のエビデンスがあると言い切ってました。

その真偽はともかくとして、認知行動療法とはある状況で生じる気分や行動には、その人特有の「方程式」が稼働するのだという考えです。つまり、y=f(x)、という公式を持ってる人のそれを、y=f’(x)、に換えれば、条件ⅹでも結果yの値が変わってくるという算段ですね。でも、僕に言わせれば、その方程式って結局どうやってつくられたかってその人の人生の積み重ねで出来上がった訳だから、そこを掘り下げて行くのは精神分析だから、結局、認知行動療法って精神分析の短期&焦点づけ療法じゃんって思うのですが、違うの?

⑥箱庭療法

…昔、えらい先生に「箱庭をどう思いますか?」と聞いたら、「あれは、こちらが寄り添って見守ってる中で作ることに意味があり、それは風景構成法も同じことで、だから箱庭は決して一人で作っても駄目だよ。こちらが見ていて、それがきちんと患者さんに意識として伝わっていることが大事で、それがあればバウムテストだって治療になりうるよ」だって。分かったような分からぬような。

⑦アンガーマネージメント

…「怒り」をコントロールする方法をラジオビバリー昼ズで松村邦洋が言ってました。腹が立ったら「怒」という字を思い出し、「女の股にこころ~」、「女の股にこころ~」、「女の股にこころ~」、「女の股にこころ~」、「女の股にこころ~」、「女の股にこころ~」と10回言うと、腹が立たず、別のところが立つ、という下ネタ。高田文夫に怒られてました。

 

以上、精神療法あれこれ、でした。


ボブ・ディランは今何を考えているか?

12/Ⅴ.(水)2021 はれ 東京五輪・ボランティア医師200人募集したら280人の応募!

友人の院長がカンカン。スタッフが挨拶をしないのだという。「九官鳥やインコでも、おはよう、くらい言うぞ」と上手いことを言う。僕は「もう世代も違うし、相手も大人なんだから人格や品格やポリシーの問題なのだから、そういう人間なのだとあきらめるしかない」と諭すが、友人はそれでも納得いかず、仕方ないからしばらく愚痴を聞く。うちのクリニックに時々、子供が来るが親に促され「挨拶しなさい」と言われても親の後ろに隠れる子がいる。何されるかわからないから、そりゃそうなるだろう。でも帰る時には親に「挨拶しなさい」と言われると、「バイバイ、バイバイ」と何度も言う。やっと帰れるからの呪文や儀式のように何度も言う。そんな話を友人にしてやると、「それとまったく同じだ!朝の、おはようございます、がなく、帰る時だけ、お先に失礼します、だって。そうかぁ、あいつら子供と同じか」と納得したよう。そんな話を聞きながら松村邦洋の名言「あいさつにスランプなし」を思い出す。今こそ松村の言葉を道徳の時間で教えたらどうか。あれ?ってことはオレ、「学校って社会に出て必要なものを教えるところだ」と思ってたのか??

ま、みんな色々とストレスを抱えて生きてる訳ですが、僕はうちの心理スタッフと「グループLINE」を勝手に立ち上げました。この記事の表題は、グループLINEの名称。以下は、川原発信のメッセージの一部を特別に紹介。

 

・〇月×日。

MXの田村淳の番組で「コロナうつ」の特集でゲストに出てた専門家。何故か、右指に包帯がグルグル巻き。こんなに目立つのに司会の田村淳もレギュラーの鈴木奈々も何も言わないから、かえって気になる。

・〇月×日

これ今みてる。

正解わかりますか?

狩野英孝だけ違う答え。

全員、不正解。

京大出の宇治原も分からず。

・〇月×日

山菜(しだ)を並べてみました。

オーメン。

・〇月×日

イギリスでやった実験だって。ロックダウン中に陰性者を集めて、どのくらい感染者が出るか、だって。

いやん、バカン。

・〇月×日

アイデンティテイがないと言う人がいますね。「生まれてからずっとアイデンティティがなかった」というのがアイデンティティという逆説。これを、ナイデンティテイと名付けてみました。アイデンティティと言えば、エリック・エリクソン(えりっく・えりくそん)だから、「ナイデンティテイの時代」と言う本のペンネームを、エソック・エソクソソ(えそっく・えそくそそ)という名前にして、オッチョコチョイが「エリクソンの新刊?」と飛びつくのを狙う詐欺商法です。「天才バカボン」で贋作専門の小説家がいて、「宝島」ではなく「宝鳥」、「乞食王子」ではなく「乞食玉子」など、読者が間違えて買うのを狙うキャラクターが出てきますが、それと同じ戦略です。

・〇月×日

イカとタコの違いを知ってますか?両方とも墨を吐きますが、どっちかが煙幕にして目くらまししてそのすきに逃げる。もう片方は、墨をおとりにして相手にそれを食べさせる。どっちがどっちでしょう?正解は、煙幕がタコで、食べさせるのがイカ。そう言えば、イカ墨って美味しいですものね。話をしてて誤魔化す人っていますね。その場しのぎに話題を変える人を「タコ派」、面白そうな話でこっちの気をそっちに移させる人を「イカ派」と呼んで区別したい。肝心な話を話したがらない人を「イカ」と「タコ」で区別してみる学説を学会に発表するのをどう思いますか?

 

…ってな感じです。グループLINEだと誰かが返信すればいいから、もらった人も負担が少なくていいでしょう?僕はなんて気遣いが出来るのでしょう。友人の院長と大違い。次回は「精神療法について」。

BGM. かまやつひろし「ボブ・ディランは今何を考えているか?」


カワクリ緊急事態宣言解除

8/Ⅴ.(土)2021 はれ。石原さとみ聖火リレーランナー、物議をかもす?緊急事態宣言延長。

川原はスランプだった。みんなも同じだろうな。長引く自粛、コロナ鬱、天候の寒暖差、気圧、趣味ができない・・・などで寄る年波、体力の低下を痛感していた。カワクリの緊急事態宣言は、コロナを防ぐことよりも川原の体調を考慮したものであった。

そして、ゴールデンウィーク。ステイホームのため一升瓶を買い込んだ。
1本目は楽器正宗。↓。

楽器正宗は福島の酒。酒は酔うと結局味はよく分からないから、復興をなんとかしたいというその気持ちで好んでのんでいる。そういう偽善者だという自覚があるぼくがスキ。なんて。

2本目は、花陽浴。↓。

日本酒ランキング上位の人気の酒です。甘い。これを買ったのは、昔好きだった子の好きな酒がこの酒だったからです。歳を取ると懐かしくなって、あの子とのんでいるような気持になるかなと思ったから。
いい酒に、高級なあてをつけると酒の味がわかんなくなるもの。質素なつまみをと、セブンの金のウインナーとヤゲン軟骨で美味しくいただく。

だけど、家に居てラジオを聞いて酒をのんでるだけだから、昔のことばっか考えてしまう。昔の患者さんのことを考えてしまい、2,30年もすると精神医学の考えも変わるもので、仕方ないんだけど「あの患者さんにこうしてあげとけばよかった」と後悔もする。そろそろ現役も終わり、残りの時間を考えたりしていた。
そしたら、普段口をきかない息子が「”親鸞”って何歳まで生きたか知ってる?」と聞いてきた。(浄土真宗の宗祖で、植木等「スーダラ節」のルーツにもなっている人が”親鸞”)「わかんない」と答えると「90才」との事。当時の平均年齢は30才、単純計算で300才まで生きたことになる。息子は続けて「だから、まだこれからだから頑張れよ」だって。あと200年くらい働けと・・よし、後ろばっか見てても仕方ないと立ち直る。

ゴールデンウィーク最終日、形から気合を入れようと美容室に行った。

ハーフ&ハーフ?白黒つけろ?それは前回までの僕。
今回のテーマはブラックジャック↓

僕は忌野清志郎が死んだことを認めてないのだが、一応5月が命日。清志郎が尊敬していたのが「ブラックジャック」「子連れ狼」「オーティス・レディング」の三人。その中の「ブラックジャック」の白黒にした。

去年、コロナで江の島の密が問題視されていたが、今年の夏もみんな海水浴に行けないだろうと思い気分だけでもと、海をモチーフにネイルをしました。

題して「雨男は海水浴に来るな」
ハンドは、初夏のイメージ。↓。

足の親指についてるのはターコイズ。海に似合う石でつけたそう。↓。

というわけで、元気になり、身なりも整い、魂も入り、診療を元に戻すようにしました。

 

と、川原先生なりすましスーでした。先生が忙しいため代わりにお知らせしました。今回は分かりやすかったんではないでしょうか?でも全部本当の先生のエピソードなのでご安心くださいね。

先生もそうだったように、コロナ鬱、巣ごもりによる夫婦喧嘩、ひきこもり、天候による自律神経の乱れ、不眠、コロナ禍で知らないうちに流行って来た”病名たち”(ADHD,ASD,HSP,カサンドラ症候群など)、それにそもそも五月は「五月病」の季節。精神科・カウンセリングは不要不急ですね。
おまたせしました。新患受付再開です。

また受付時間や何か変更があればカワクリホームページでお知らせしていますので、ご覧いただければと思います。
なにはともあれ、先生が元気になってよかったです。おわり。